「OP.GGは見ているけれど、結局何をどう見ればいいのか分からない」
「サードパーティツールを使ってもBANされないか不安」
このようなお悩みをお持ちのLoLプレイヤーの方向けに、本記事では戦績サイトの選び方と上達につながる使い方を、2025年時点の情報を踏まえて整理します。
LoL戦績サイトとは?できることと仕組みを整理
戦績サイトで確認できる主な情報
LoLの戦績サイトとは、Riot Gamesが提供するAPIから取得した試合データをもとに、以下のような情報を分かりやすく表示してくれる外部サービスです。
代表的な項目は次の通りです。
アカウント全体の情報
- ランク(ティア・LP)、勝率、よく使うロール・チャンピオン
試合ごとの情報
- KDA(キル・デス・アシスト)、CS、与ダメージ、被ダメージ
- 視界スコア、ワード設置・破壊数
- ビルド(アイテム順)、ルーン、サモナースペル
チャンピオン・ロール別の統計
- 勝率・ピック率・BAN率
- レーン別の有利不利(マッチアップ)
- パッチごとのメタの変化
こうした情報を使うことで、
- 自分の得意・不得意チャンピオン
- 負けパターン(デスが多い、CSが取れていない 等)
- 現在のメタに合ったビルド・ルーン
などを把握しやすくなります。
Riot公式APIとサードパーティサイトの関係
多くの戦績サイトは、Riot公式の「Riot Games API」から試合データを取得しています。
Riotは開発者向けにAPIを公開し、
- 戦績サイト(OP.GG、U.GG 等)
- リプレイサイト
- eスポーツ向けの統計サイト
といったコミュニティツールを支えています。
API経由で提供されるのは、
- 試合履歴
- 試合内の各種統計(キル、デス、ゴールド等)
などであり、パスワードなどの認証情報は含まれません。
このため、公式APIを利用し、Riotのポリシーに従って運営されている戦績サイトは、仕組みとしては安全性が高いと言えます。
戦績サイトは安全?BANリスクとRiotの方針
Riotが認める「安全な」サードパーティツールの条件
Riotのサポートページでは、公式APIを利用し、承認されたサードパーティアプリは、通常プレイヤーが問題に直面することはほとんどないと説明されています。
ポイントは次の通りです。
- 公式APIを利用していること
- Riotから発行されたAPIキーを用いてデータを取得している
- ゲームに対して不正な干渉をしないこと
- 自動操作、チート、敵スキルタイマーの表示など、ゲーム内の情報以上のものを与えない
- 利用規約・開発者ポリシーを遵守していること
一方で、こうした条件に違反するアプリは、
- APIキーの停止
- アプリ自体のテイクダウン
などの対象になると明記されています。
2025年時点で押さえておきたいポリシー変更
2025年に入り、Riotはサードパーティアプリに対するルールをいくつか更新しています。
- 敵アルティメットタイマーを表示する機能は禁止
2025年3月以降、敵ULTタイマーを表示する機能はポリシー違反とされ、対応しないアプリはAPIキー停止のリスクがあると告知されています。: - ストリーマーモード中の身元保護
2025年10月頃から、ストリーマーモード利用時に、U.GGやOP.GGなどのアプリから同一試合のプレイヤーの身元が見えないようにするAPI変更が行われると報じられています。
これらは、ゲームの公平性やプライバシー保護を強化するための変更であり、通常の戦績閲覧や試合後の分析にはほとんど影響しません。
プレイヤー側が注意すべきチェックポイント
安全に戦績サイトを利用するために、プレイヤー側で気をつけたい点は次の通りです。
Riotアカウントのパスワードを外部サイトに直接入力しない
- 多くの戦績サイトは、サモナーネームやRiot IDを入力するだけで戦績閲覧が可能です。
- アカウント連携が必要な場合でも、OP.GGのようにRiot公式の認証ページへリダイレクトされる形式で行われます。
不自然な機能を持つアプリを避ける
- 敵のスキル・サモナースペルの残りクールダウンを自動で正確に表示する
- クリックやスキル発動を自動化する
といった「プレイに直接介入する」ツールは避けるべきです。
公式情報に目を通しておく
- Riotのサポート記事やDeveloper Portalでは、第三者アプリへのスタンスが随時更新されています。
目的別・LoL戦績サイトのおすすめと特徴
ここでは、「まず抑えておきたい代表的なサイト」と「目的別に相性の良いサイト」を整理します。
※特定サイトを推しすぎず、「どう使い分けるか」の観点で紹介します。
まず入れておきたい総合型サイト
OP.GG(オーピージージー)
- 特徴
- 世界最大級のLoL統計サイトで、プレイヤー戦績とチャンピオン統計の両方を網羅しています。
- ブラウザ版に加えて、デスクトップアプリやモバイルアプリも提供。
- できることの例
- 自分や他プレイヤーの戦績確認(ランク、勝率、直近試合の詳細など)
- チャンピオンごとの勝率・ビルド・ルーン・カウンターピックの確認
- サーバー別(JP/KR/EUWなど)、ランク帯別の統計絞り込み
- 向いている用途
- 1つのサイトで「戦績確認」と「チャンピオン研究」を両方済ませたい人
- とりあえず1つだけ覚えるなら、という基準で選びたい人
DEEPLOL.GG(ディープロル)
特徴
- 日本コミュニティでの評価が高く、ページ表示が軽くUIが分かりやすい戦績サイトとして紹介されています。
- レーンのマッチアップ情報がビルド画面と同じ場所で確認できるなど、「試合中の素早い確認」に配慮された設計。
向いている用途
- ピック中にマッチアップ有利不利とビルドを素早く確認したい人
- 重いサイトが苦手で、表示の速さを重視する人
自己分析・苦手克服に役立つサイト
YOUR.GG
特徴
- 自分の戦績を、同ランク帯の平均と比較しやすいデザインが強みです。
- 「どの指標が平均より高い/低いか」がグラフで可視化され、長所・短所を把握しやすい。
向いている用途
- 「自分は何が得意で、どこが足りていないのか」を客観的に把握したい人
- 伸び悩みを感じており、何から改善すべきか迷っている人
メタ研究・ビルド検討に役立つサイト
U.GG
特徴
- チャンピオンごとのランク帯・パッチ別の詳細なビルド・勝率情報が整理されており、メタ研究に向いています。
- デスクトップアプリも提供され、ルーンセットやビルドの自動設定なども可能(ただしポリシー変化には注意)。
向いている用途
- 新チャンピオンやメタチャンピオンの「今強いビルド」を素早く調べたい人
LoLalytics
特徴
- 高レート帯のデータを細かく絞り込めることが特徴で、Riot自身もデータの信頼性を高く評価したことがあると紹介されています。
向いている用途
- 「プラチナ以上のデータだけ見たい」など、レート帯を絞った分析をしたい人
LeagueOfGraphs
特徴
- サイド別勝率、時間帯ごとのゴールド差やダメージなど、他サイトとは異なる切り口のグラフ・統計が豊富です。
向いている用途
- 数字やグラフをじっくり眺めるのが好きな「データ好きプレイヤー」
プロ観戦・ハイレート研究向けのサイト
- gol.gg(Game of Legends)
プロリーグや2部リーグなど、競技シーンの統計に特化したサイト。 - LOLIMOなどのリプレイ系サイト
プロや有名プレイヤーのリプレイを集約し、ビルドと実際のプレイをセットで学べます。
本記事の主眼は「一般プレイヤーの自己分析」に置くため、これらは深掘りしませんが、「もっと研究したい」と感じた際の次のステップとして覚えておくとよいでしょう。
戦績サイトの基本的な使い方【試合後5分でできる振り返り】
ここからは、「試合直後に5分だけ戦績サイトを見る」という前提で、具体的な使い方を解説します。OP.GGやDEEPLOL、YOUR.GGなど、どのサイトでも共通する考え方です。
サモナーネーム検索〜試合一覧の見方
- 戦績サイトを開く
- 自分のサモナーネーム/Riot IDを入力して検索
- モードとパッチを確認
ランク(SoloQ)とノーマル、ARAMは分けて見る
古いパッチの試合より、直近のパッチに絞る - 直近数試合の中から、気になった勝ち試合・負け試合を1〜2試合選ぶ
ここまでで1分程度です。
1試合ごとに見るべき4つの指標
すべての数字を完璧に理解する必要はありません。まずは以下の4項目に絞ることをおすすめします。
CS/分
- レーンを担当するロール(TOP/MID/ADC)は特に重要。
- 目安として、ゴールド帯で平均7CS/分を安定して超えると、かなり有利になります。
デス数
- キルよりもデスに注目してください。
- 「6デス以上」の試合が多い場合、
- 無理なファイト
- 視界不足
- パワースパイクを無視した行動
が起きている可能性があります。
与ダメージ(チーム内順位)
- ダメージを出すべきロール(MID/ADCなど)が、チームで最下位付近になっていないか。
- 逆にSUPが無理にダメージを出しすぎていないかも確認できます。
視界スコア/ワード数
- サポートはもちろん、ジャングラーやレーナーも重要です。
- 「勝っているのに視界スコアが極端に低い」場合、
- バロン前のワード管理など、終盤の詰めが甘い可能性があります。
直近20〜50試合で見るべき中長期の傾向
1試合だけを見ると、どうしても運要素が大きくなります。
そこで、直近20〜50試合を対象に次のポイントを確認します。
チャンピオンごとの試合数と勝率
- 試合数が多く勝率も高い「得意チャンピオン」
- 試合数が少なく勝率の低い「苦手チャンピオン」
ロール別のパフォーマンス
- サブロールで極端に勝率が低い場合、
- シーズン中はロールキューを絞る
- 苦手ロールでのピックを厳選する
などの判断ができます。
勝ちパターン・負けパターン
- 勝っている試合で共通する要因(レーンで有利を取っている/デスが少ない 等)
- 負けている試合で共通する要因(序盤のデス、集団戦前の視界負け 等)
戦績サイトを「上達」に結びつける3ステップ
数字を眺めるだけでは、腕前は上がりません。
ここでは、戦績サイトのデータを具体的な行動に変えるためのシンプルなフレームワークを紹介します。
ステップ1:気になる数字を1つだけ選ぶ
まずは、以下のような数字から1つだけテーマを決めます。
- CS/分
- デス数
- 視界スコア
- 特定チャンピオンの勝率
例:
「直近20試合でCS/分が平均5.5なので、まずは6.5を目指したい」
ステップ2:原因仮説を立て、練習プランに落とす
次に、その数字が低い理由を仮説として書き出します。
例:CS/分が伸びない理由の仮説
- レーン戦で頻繁に殴り合ってしまい、CSを取り逃している
- ウェーブ管理(プッシュ/フリーズ)が分からず、ミニオンをタワーに押し付けてしまっている
- マップを見ていないため、ガンクを警戒できずにCSを捨てている
仮説が出たら、それに対する具体的な練習メニューを決めます。
- カスタムで10分間CS練習をする(ノーアイテム・ノートレードでOK)
- レーンで「フルHPでの殴り合いは味方JGが近いときだけ」とルールを決める
- ミニマップを見る頻度を上げるため、10秒に1回は必ず見ると決める
ステップ3:1〜2週間後に同じ数字を再チェック
決めた練習を1〜2週間続けた後、同じ戦績サイトで同じ数字を再確認します。
- 期初:CS/分 5.5
- 2週間後:CS/分 6.4
このように、数値の変化を自分で確認できるとモチベーションにもつながりやすくなります。
よくある質問(FAQ)
Q1:戦績が反映されない・一部の試合が表示されないのはなぜ?
戦績サイトはRiot公式APIからデータを取得しているため、API側でサポートされていない試合は表示されないことがあります。
例えばOP.GGでは、低レベル帯の試合でAIボットが含まれる場合など、一部の試合が統計に反映されないケースが説明されています。
- 反映まで数分〜十数分かかることもある
- 特殊モードやイベントモードは対応していない場合がある
といった仕様上の制限もあるため、「自分だけの不具合」と決めつける前に、ヘルプページを確認することをおすすめします。
Q2:味方や敵の戦績はどこまで見てよい?
Lobby段階で他プレイヤーの戦績を過度にチェックすると、以下の弊害が起きやすくなります。
- 味方の戦績が悪く、試合前から諦めてしまう
- 特定のプレイヤーを責める前提で試合に入ってしまう
2025年以降、RiotはAPIを変更し、ストリーマーモード利用時などに他プレイヤーの身元情報が見えにくくなる方向に舵を切っています。
おすすめのスタンス
- 試合前は「自分のピックとゲームプラン」に集中する
- 戦績チェックは「試合後の振り返り」に使い、他人より自分の改善にフォーカスする
Q3:戦績サイトの評価が低くてつらいときは?
戦績サイトによっては、S〜Dなどの評価スコアを表示するものがあります。
ただし、
- サイトごとに評価基準が異なる
- ロールやチャンピオンによって、同じプレイでも評価が上下しやすい
といった特性があり、「サイトAでは高評価だが、サイトBでは低評価」ということも普通に起こります
そのため、次のように割り切るのが健全です。
- 評価は「モチベーションの燃料」として軽く見る
- 決めた1〜2個の指標(CS/分やデス数など)の改善に集中する
- チームゲームである以上、「自分が完璧でも負ける試合」は必ず存在すると理解する
まとめ|戦績サイトは「眺める」から「使いこなす」へ
本記事では、「lol 戦績サイト」というキーワードで検索した方に向けて、
- 戦績サイトの仕組みとRiot公式APIとの関係
- BANリスクを避けるために押さえておくべきポイント
- 目的別のおすすめサイトと特徴
- 試合後5分でできる戦績チェックの手順
- データを上達につなげる3ステップ
を整理して解説しました。
最後に、今日から実践できる一歩を3つだけ挙げます。
- 総合型として1つ(例:OP.GG)、自己分析用として1つ(例:YOUR.GG)を決める
- 直近20試合を見て、「CS/分」「デス数」のどちらか1つだけ改善テーマを決める
- 1〜2週間後に同じ数字を再チェックし、変化を確認する
戦績サイトは、ただ数字を眺めているだけでは意味がありません。
しかし、適切な指標を選び、シンプルな仮説と練習プランに落とし込めば、ランクの伸びを確実に後押ししてくれる強力なツールになります。
本記事をきっかけに、「戦績を眺める」から「戦績を使いこなす」プレイヤーへ、一歩進んでいただければ幸いです。