試合中に味方が「ここポークしよう」「相手のポークきつい」と言っているものの、なんとなく雰囲気で聞き流してしまっていないでしょうか。
LoLでは「ポーク(Poke)」を正しく理解しているかどうかで、レーン戦の主導権やドラゴン・バロン前の集団戦の結果が大きく変わります。
本記事では、ポークの意味を一言で説明したうえで、実際にどの場面で・どのように使われるのか、ポーク構成や代表的なチャンピオン、そして対策やよくある失敗例まで丁寧に解説いたします。
「ポークって結局何?」という状態から、「味方に自分からポークの方針を提案できる」レベルまで整理したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
LoLでいう「ポーク(Poke)」の意味とは?
一言でいうと「レンジ差を活かした一方的な遠距離攻撃」
LoLで使われる「ポーク(Poke)」とは、
自分のほうが射程の長いスキルや通常攻撃を使って、相手にほとんど反撃させずにHPを削り続ける行為のことです。
特徴を整理すると、次のようになります。
自分は安全な位置にいる
相手は射程が届かず、反撃しづらい
その状態でスキルや通常攻撃を繰り返し当ててHPを削る
典型的なシーンとしては、以下が挙げられます。
レーン戦で、スキルを当てて相手のHPをじわじわ削る
ドラゴン前のにらみ合いで、スキルを連発して相手を下がらせる
タワー下にいる敵に対し、タワー射程外からスキルを打ち込む
このように、ポークの本質は「安全な距離から相手のHPバーを削ること」です。
英語のスペルはPorkではなく「Poke」|言葉のイメージ
「ポーク」と聞くと、豚肉を意味する Pork を連想しやすいですが、
LoLで使う用語としては Poke が正しいスペルです。
Pork:豚肉
Poke:突く、つつく、小突く
ゲーム内のポークは、敵を一気に倒すというより、
「つつき回してHPを減らしていく」イメージに近いため、Pokeが使われています。
英語のチャットや解説では、次のような形で登場します。
poke damage(ポークダメージ)
poke comp(ポーク構成)
スペルの意味も合わせて覚えておくと、英語ガイドを読むときにも役立ちます。
ポークとハラスの違い・共通点
似た用語として「ハラス(Harass)」があります。
ハラス:レーン戦などで相手に嫌がらせをして、HPやメンタルを削る行為全般
ポーク:レンジ差を活かして一方的にダメージを与え、HPを削る行為
共通点は「相手にプレッシャーをかけ、HPを削り、行動を制限する」点です。
一方で、ポークには次のようなニュアンスがあります。
遠距離スキル・長射程通常攻撃によるダメージが中心
集団戦が始まる前のにらみ合いのタイミングで特に重要
「相手が触れない距離から一方的に攻撃する」ことが前提
そのため、「遠距離寄りのハラス=ポーク」と理解すると分かりやすいです。
ポークが重要になるシーンと目的
レーン戦でのポーク:CS差・リコール差を作るためのハラス
レーン戦におけるポークの主な目的は以下の通りです。
相手のHPを削り、リコールを強要する
その結果として、経験値差・CS差・タワープレート差を作る
有利な状態でレーンの主導権を握る
例えば、ゼラスやルクスなど射程の長いミッドチャンピオンは、
相手がミニオンを取りに来るタイミングにあわせてスキルを打つ
自分は安全な位置を保ちながらHPを削る
といった形で、ポークを行います。
意識したいポイントは次の通りです。
「ミニオンに触る=位置が読みやすい」タイミングを狙う
ジャングラーの位置が分からないときに無理に前に出ない
当てることよりも、安全な位置から打つことを優先する
このように、レーン戦でのポークは
「CSを取りづらくする圧力」と「HPを削る圧力」を同時にかける行為です。
ドラゴン・バロン前でのポーク:集団戦前に体力差をつける
ドラゴンやバロンといった主要オブジェクト前のにらみ合いでは、
ポークの強さが試合結果に直結します。
目的は次の通りです。
集団戦が始まる前に、相手のHPを大きく削る
相手にリコールを強要し、人数差や位置の有利を作る
「このHPでは前に出られない」と思わせて、オブジェクトを譲らせる
特に、サポート・ミッド・ADCに長射程スキルを持つチャンピオンが揃っている場合、
相手のキャリーやジャングラーのHPを半分以下にしてから戦闘を始める
それができた時点で、実質的には集団戦に勝っている状態を作れる
このように、ポークは”「戦闘前に勝ちを作るための行動」”と捉えていただくと分かりやすいです。
タワーシージでのポーク:相手を下がらせて安全にタワーを折る
タワーを攻める場面でも、ポークは重要な役割を持ちます。
相手はタワー下で防衛
自分たちはタワー射程外からスキルを打てる
この状況でポークを続けると、以下のような展開が期待できます。
タワー下の敵チャンピオンのHPを削り、守れない状態にする
回復手段が少ない場合、敵は一度リコールせざるを得ない
その隙にタワーを安全に削ることができる
ポーク構成でタワーシージを行う際は、
「まず敵のHPを削る → その後にタワーを殴る」という順番を意識することが重要です。
ポークを得意とするチャンピオンと「ポーク構成」とは
代表的なポークチャンピオンの特徴
ポークを得意とするチャンピオンには、次のような共通した特徴があります。
長射程のスキルや通常攻撃を持つ
クールダウンが短い、または頻繁に打てるスキルがある
スキル1発ごとのダメージが高く、HPバーを大きく削れる
耐久力は低めで、近づかれると弱いことが多い
代表的な例として、以下のようなチャンピオンが挙げられます(あくまで例示です)。
ミッド:ゼラス、ジェイス、ルクス など
ボット:エズリアル、ジグス(APボット)、スキル型ヴァルス など
サポート:ゼラスSUP、ブランドSUP、カーサスSUP などのメイジ系サポート
これらのチャンピオンは、「安全な距離を保ちながらスキルを当て続ける」ことが前提になります。
ポーク構成(Poke comp)の基本イメージ
「ポーク構成(Poke comp)」とは、
ポーク能力の高いチャンピオンを複数組み合わせ、遠距離からのダメージで試合を有利に進める構成です。
主な特徴は以下の通りです。
集団戦が始まる前のにらみ合いに強い
オブジェクト前やタワー前で、一方的にHPを削ることができる
正面からの長時間の殴り合い(フルオールイン)は苦手なことが多い
近づかれたときに守るためのディスエンゲージスキルや、ゾーニング能力が重要
よく見られる組み合わせのイメージは、
長射程メイジ+スキル型ADC+ディスエンゲージできるタンク or サポート
ジェイスやニダリーなど、スキル主体で一発が重いチャンピオンを複数採用
といった形です。
ポーク構成が刺さる試合展開・刺さらない試合展開
ポーク構成が強く刺さる状況
相手の回復手段が少なく、削ったHPを戻しづらい
相手のエンゲージ手段が限られており、簡単には距離を詰めてこられない
ドラゴン・バロン前でのにらみ合いが多い試合展開
ポーク構成が刺さりにくい状況
強力なエンゲージチャンピオン(マルファイト、ザック、アムムなど)が複数いる
回復やシールドスキルを持つチャンピオンが多く、削ってもすぐにHPを戻される
視界がなく、ポークしようとすると逆にキャッチされやすい
このように、ポーク構成は「安全に距離を保ちながらにらみ合いができるかどうか」で強さが大きく変わる構成です。
ポークと相性の良い/悪い構成・戦い方
ポークはオールインに強く、サステインに弱い関係性
一般的に、次のような関係性がよく語られます。
ポークはオールイン構成に強い
オールイン構成はサステイン構成に強い
サステイン構成はポークに強い
それぞれのイメージは以下の通りです。
ポーク vs オールイン
オールイン構成は、一度距離を詰めれば非常に強力ですが、
詰める前にHPを削られてしまうと、そもそも入れなくなります。そのため、ポーク構成側が距離管理と視界管理を徹底できれば、オールイン構成に有利を取りやすいです。
ポーク vs サステイン
サステイン構成は回復やシールドが豊富なため、
ポークで削ってもすぐにHPを戻されてしまいます。結果として、ポーク側がマナやスキルのクールダウンで損をしやすく、長期戦で不利になりがちです。
この関係を理解しておくと、
“「自分たちの構成ならポーク主体で戦うべきか、早めにオールインを狙うべきか」”の判断に役立ちます。
ポーク構成への代表的な対策
相手がポーク構成の場合、次のような対策が効果的です。
強力なエンゲージチャンピオンを採用する(マルファイト、ジャーヴァンⅣ、レオナ等)
サステインやシールド能力を持つチャンピオンを増やす
サイドやブッシュからのフランク(挟み込み)で、ポーク役に一気に距離を詰める
視界をしっかり取り、スキルを避けやすい位置取りを維持する
特に重要なのは、
エンゲージの手段を確保すること
ワードやスイーパーで視界を確保し、理不尽なポークを減らすこと
の2点です。
自分がポーク構成を使うときの意識ポイント
自分たちがポーク構成を組んでいる場合、以下を意識すると強みを活かしやすくなります。
不利な正面からのフルオールインを避ける
常に「安全にスキルを打てる位置」をキープする
視界を先に取り、相手がブッシュから飛び込んでこられないようにする
オブジェクト前では、すぐに戦闘を始めず、まずポークでHP差を作る
「距離」「視界」「先に削る」という3点をセットで意識することが、
ポーク構成を活かすうえで非常に重要です。
初心者がやりがちなポークの失敗例と改善のコツ
前に出すぎてキャッチされる|安全なポジション取り
初心者が最もやってしまいがちなミスは、
スキルを当てたいあまり、前に出すぎてキャッチされることです。
典型例としては、
敵ジャングラーの位置が不明なのに前に出る
相手のエンゲージスキルの射程に自ら入ってしまう
一度捕まってしまい、そのまま倒されて集団戦前に人数差がつく
といったパターンです。
改善のポイントは以下の通りです。
スキルはできる限り最大射程付近から打つ
相手の主なエンゲージスキルの射程をざっくり把握しておく
視界のない方向には深入りしない
“「当てることより、死なないことを優先する」”だけでも、ポークの成功率は大きく変わります。
マナ切れで肝心なときにスキルが使えない問題
ポークチャンピオンはスキルを多用するため、
マナ管理を意識しないと、肝心な集団戦やオブジェクトファイトのタイミングでマナが足りないという状況になりがちです。
防ぐためのポイントは以下です。
レーン序盤から無駄撃ちを減らす
重要なドラゴン・バロンが湧くタイミングを意識し、マナを残しておく
必要に応じてマナ回復系のアイテムやルーンを検討する
「このあと戦いが起こりそうだ」と感じたら、
事前にリコールしてマナを回復しておく、あるいは消費を抑える判断が重要です。
当てることだけを意識しすぎてウェーブ管理が崩れるケース
もう一つよくあるミスは、
ポークを狙うあまりミニオンウェーブの管理が崩れてしまうケースです。
相手に当てたいスキルがミニオンにも当たり、想定以上にレーンを押してしまう
レーンが敵側に大きく押し込まれ、ガンクを受けやすい位置になる
結果として、自分が苦しい状況を招いてしまう
改善策としては、
「レーンを押したくない時間帯は、ミニオンに当たらない打ち方を意識する」
もし大きく押し込んでしまった場合は、ジャングラーと一緒に視界を取りながらプレイする
といった点を意識していただくと良いです。
チャットやVCで「ポーク」がどう使われるか
「ポークしよう」「ポークきつい」など、よくあるフレーズ例
実際のゲーム内チャットやボイスチャットでは、
以下のような表現がよく使われます。
「ここポークしよう」
→ ドラゴン前やタワー前で、すぐにオールインせず、まずスキルで削ろうという意味です。「相手のポークきつい」
→ 相手のポークが強く、前に出るたびにHPを削られてしまう状況です。「ポーク勝ちしてから入ろう」
→ 先にポークでHP差を作ってから、集団戦を仕掛けようという意図です。
これらのニュアンスを理解しておくと、
味方の意図を読み取りやすくなり、動きを合わせやすくなります。
ピンやチャットでの簡単な伝え方
日本語チャットやピンだけでも、ポークの方針を共有することは可能です。
例としては以下のような文があります。
「ドラ前、ポークしてから入りたいです」
「まだ入らずポークで削りましょう」
「うちポーク弱いので、早めに入りたいです」
短い文章でも問題ありませんので、
“「今は削りたいのか」「今すぐ入りたいのか」”を明確に示すことが大切です。
味方にポークの意図を共有するときのポイント
味方に意図を伝えるときは、
「どこで」「何をしたいか」をセットで伝えると伝わりやすくなります。
「ここ(ドラ前の川)で視界取ってポークしたいです」
「タワー前でポークしてからミニオン入れましょう」
位置情報と方針を同時に伝えることで、
味方も動きを合わせやすくなり、ポーク構成の強みを十分に活かしやすくなります。
まとめ|ポークを理解するとLoLの集団戦が一気にわかりやすくなる
ポーク(Poke)は単なる「遠距離攻撃」ではなく、
試合全体の流れを組み立てるための重要な要素です。
あらためてポイントを整理すると、以下の通りです。
ポークとは、レンジ差を活かして安全な位置から相手のHPを削る行為です。
英語のスペルは豚肉のPorkではなく、「Poke(つつく)」です。
レーン戦・オブジェクト前・タワーシージなど、さまざまな場面で重要な役割を持ちます。
ポーク構成は、距離と視界を活かして「戦う前に勝っておく」ことがコンセプトです。
ポジション取り・マナ管理・ウェーブ管理を意識することで、ポークの質は大きく向上します。
「ポークしよう」「ポークきつい」などのチャットの意味を理解すれば、味方との連携もしやすくなります。
まずは、自分のチャンピオンで「安全にスキルを打てる位置」を意識してみてください。
それだけでも、集団戦前の立ち回りが整理され、勝てる試合を増やしやすくなります。