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動物園飼育員の給料は低い?年収相場・公立と民間の違い・生活できるかを現実ベースで解説

動物園の飼育員に憧れを抱き、給料を調べ始めたとき、「思ったより低い」「生活できないのでは」と不安を感じたことはありませんか。
実際、動物園飼育員の給料は数字だけを見ると分かりにくく、年収・月給・時給、公立と民間、正規と非正規が混在して語られることが多いため、誤解が生まれやすい職種です。

しかし、給料の決まり方や内訳、働き方の違いを正しく整理すると、「なぜ低く見えるのか」「どこまで現実的に生活できるのか」「将来的に収入を上げる道はあるのか」が明確になります。
本記事では、動物園飼育員の給料相場をデータの読み方から丁寧に解説し、公立と民間の違い、賞与や手当の実態、生活シミュレーション、そして給料で後悔しないためのキャリアの考え方までを網羅的にまとめています。

これから飼育員を目指す方はもちろん、進路や転職を検討している方が「自分にとって現実的な選択か」を冷静に判断できる内容となっております。

※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。

動物園飼育員の給料相場をまず把握する

年収と月給と時給の目安

動物園飼育員の給料相場を把握する第一歩は、「年収」「月給」「時給」を切り分けることです。なぜなら、同じ人でも“見ている数字の種類”が違えば、印象が簡単に変わるからです。

  • 年収:基本給に加え、賞与(ボーナス)や各種手当を含めた年間の総額として語られやすい

  • 月給:毎月固定で受け取る基本給+固定手当が中心。賞与が別扱いの場合、年収より控えめに見える

  • 時給:非正規(パート、会計年度任用の短時間勤務など)や、月給を勤務時間で割った感覚を確認する指標

飼育員の求人や統計では、ここが混ざりやすいのが特徴です。たとえば「年収300万円台」という表現があっても、それは“フルタイム正規・賞与あり”を想定している場合が多い一方、実際には契約・嘱託・会計年度任用など、入口がさまざまで、賞与の条件も異なります。すると、同じ「飼育員」でも年収の中心レンジが上下に広がり、ネット上の数字がバラバラに見えるのです。

相場を見るときは、次の順番で情報を揃えると、判断が安定します。

  1. 働き方の前提:正規フルタイムか、契約・嘱託か、短時間勤務か

  2. 賃金の形:月給制か、時給制か、日給月給か

  3. 賞与の扱い:あり/なし、条件、支給月数の目安

  4. 手当の範囲:通勤、時間外、特殊勤務、住宅、家族など

  5. 勤務時間と休日:週何時間か、シフトの組み方、休日数

この5点を押さえるだけで、「数字の比較」ができるようになります。逆に言えば、年収だけを単独で見てしまうと、“自分が選びたい働き方”とズレた比較になりやすい、ということです。

統計と求人で数字がズレる理由

「統計ではこう書いてあるのに、求人では全然違う」と感じるのは自然です。飼育員という職種は、業務範囲や雇用形態が広く、数字の集まり方が複雑だからです。ズレの主因は大きく分けて4つあります。

1)職種の範囲がズレる
動物園の飼育員を調べているつもりでも、サイトによっては「水族館」「観光施設の動物担当」「牧場の飼育」「動物関連スタッフ」まで含めてしまうことがあります。すると、観光施設の接客比重が高い職場や、畜産寄りの職場の賃金まで混ざり、動物園飼育員の実感と乖離しやすくなります。比較する際は、「動物園の飼育(展示動物)」に寄せた情報かどうかを意識してください。

2)雇用形態が混ざる
飼育員は、正規採用の枠が少なめで、契約・嘱託・会計年度任用などの入口が現実として存在します。統計の数字は“勤務形態が混在”していることがあり、求人も“契約枠が多い時期”に見ていると相場が低く感じます。つまり、同じ職種名でも「正規の相場」と「入口の相場」は別物として整理する必要があります。

3)賞与の前提が違う
年収の話題で特にブレるのが賞与です。賞与がある前提で年収が語られる場合、月給だけ見ると「思ったより低い」と感じます。逆に、賞与が少ない・条件が厳しい職場の場合、年収は伸びません。賞与は支給回数だけでなく、「支給条件(在籍要件、評価、雇用形態)」が影響します。

4)地域・園の規模で差が大きい
同じ都道府県内でも、都市部と郊外、観光需要の強い園と小規模園では、運営の余力が違います。民間の場合は特に、園の収益構造(入園料、イベント、スポンサー、自治体補助など)によって人件費の設計が変わり、給与差が出やすくなります。

結局のところ、数字のズレは「どの母集団の話なのか」が見えないまま比較してしまうことから起きます。したがって、最も現実的な読み方は、次の2軸で整理することです。

  • 軸A:公立か民間か(給与の決まり方が違う)

  • 軸B:正規か非正規か(賞与・手当・昇給が変わる)

この2軸に、勤務時間(フルタイム/短時間)を重ねると、かなり正確に“自分の想定”に近い相場に近づきます。

動物園飼育員の給料が公立と民間で変わる理由

公立の動物園飼育員は給与表に沿って決まる

公立の動物園は自治体が運営している場合が多く、給与の考え方が制度に沿って設計されやすいのが特徴です。ここで重要なのは、「公立=必ず公務員で高待遇」という短絡ではなく、採用の形給与が決まる仕組みを理解することです。

公立の現場では、次のようなケースがあり得ます。

  • 正規職員としての採用:給与表に沿って昇給し、賞与や手当も制度に基づきやすい

  • 会計年度任用などの採用:勤務時間が週30時間等に設定される場合があり、月額・手当・賞与の条件が異なることがある

  • 臨時・非常勤の採用:時給・日給ベースで、賞与が無いまたは限定されることがある

公立の強みは、条件が明示されやすく、生活設計が立てやすい点です。給与や手当の項目が「制度として存在する」ことが多く、求人票や募集要項に記載されやすい傾向があります。一方で、制度に沿うがゆえに、民間のような急な上振れ(大幅な昇給や賞与の跳ね上がり)は起きにくい面もあります。

「安定して積み上がる」イメージに近いのが公立の特徴で、長期的に見通しを持ちたい方には適性があります。ただし、入口が短時間勤務の場合、同じ“飼育員”でも月額が低く見えるため、必ず勤務時間と雇用形態をセットで確認してください。

民間の動物園飼育員は園の規程と業績で差が出る

民間運営の動物園では、給与は運営法人の賃金規程と経営状況に左右されます。民間の特徴は「園によって差が大きい」ことです。これはデメリットにも見えますが、見方を変えると“伸びしろ”にもなります。

民間で差が出やすいポイントは次の通りです。

  • 園の規模と集客力:入園者数、年間パス、イベント、コラボなどで収益が変わる

  • 人員体制:少人数で回す園では業務範囲が広く、評価されれば昇給・役職が早い場合もある

  • 職能評価:繁殖・飼料・トレーニング・展示企画・教育普及など、強みが賃金に反映される園もある

  • 手当の設計:時間外、夜間、休日、危険動物対応などの扱いが園ごとに違う

一方で、民間は制度の明示が公立ほど整っていない場合もあります。求人票に書ききれない部分(残業の実態、休日の取り方、手当の運用)が存在しやすく、面接での確認が重要になります。民間の給与は“園のルール”で決まるため、園の文化や評価基準を理解するほど、納得感のある選択ができます。

公立と民間を比較するときの見方

公立と民間を比べるときは、月給や年収だけで勝敗をつけないほうが後悔しにくいです。比較は「仕組み」「入口」「伸び方」「生活への落ち方」の4点で行うのがおすすめです。

比較観点公立の動物園飼育員民間の動物園飼育員
給与の決まり方制度・給与表に沿いやすい園の規程・評価・業績で変動しやすい
入口の採用正規枠のほか短時間勤務の枠もあり得る契約・嘱託スタートや登用前提も多い
昇給の伸び方見通しは立てやすいが上振れは限定的になりやすい園によって伸び幅が大きい
生活設計条件が明示されやすく計画しやすい実態確認が重要、園次第で差

ここにさらに「通勤距離」「家賃」「車が必要か」といった生活コストを重ねると、より現実的に判断できます。公立で月額が少し低く見えても、家賃が抑えられる地域なら生活は安定します。逆に民間で月給が高く見えても、都市部の家賃や通勤コストで相殺されることもあります。給与は単体ではなく、生活とセットで見るのが鉄則です。

動物園飼育員の給料を左右する内訳

賞与の考え方と注意点

飼育員の給料を“現実の年収”に落とし込むうえで、賞与は大きな要素です。ところが、賞与は最も誤解が生まれやすい要素でもあります。注意点は主に3つあります。

1)雇用形態で条件が変わる
正規職員には賞与が出る前提の職場でも、契約や短時間勤務では支給条件が異なることがあります。支給回数が同じでも、支給率や算定基礎が違えば、年収への影響が変わります。

2)在籍要件や評価が絡む
「一定期間の在籍が必要」「評価により支給が変動」「試用期間中は対象外」など、条件が付くことがあります。入職初年度は満額ではないケースも想定しておくと安全です。

3)民間は業績で変動しやすい
園の業績が良い年は賞与が厚く、厳しい年は抑えられることがあります。賞与を当てにしすぎると、生活が不安定になります。

賞与の情報は求人票に書かれていても、肝心の「条件」が省略される場合があります。したがって、応募前後で次の点を確認すると、年収の見通しが立ちやすくなります。

  • 賞与の有無、回数

  • 算定の基準(基本給ベースか、職務給込みか)

  • 在籍要件の有無(何カ月以上在籍など)

  • 評価・業績で変動するか

  • 初年度の扱い(入社月によって減額があるか)

手当が乗るパターンと乗りにくいパターン

飼育員の仕事は、体力・安全管理・継続的な観察が求められ、勤務が早朝や休日に及ぶこともあります。手当は「働き方の負荷」や「環境の特殊性」を賃金に反映する仕組みですが、すべての職場で同じように付くわけではありません。

手当が乗りやすい代表例は次の通りです。

  • 通勤手当:距離や定期代に応じて支給されることが多い

  • 時間外勤務手当:残業が発生した分の支給。固定残業の場合は要注意

  • 休日勤務手当:土日祝や園のイベント対応が多い職場で影響が出る

  • 特殊勤務手当(扱いは職場次第):危険動物対応、特殊環境、衛生管理などの負荷をどう扱うかは園ごとに差

一方で、手当が乗りにくい(もしくは見えにくい)パターンもあります。

  • 固定残業代込み:一見月給が高く見えるが、実態は残業が多い可能性がある

  • みなし手当の内訳不明:何の手当がどれだけ含まれるのか曖昧だと比較が難しい

  • 短時間勤務:通勤手当が出ても、総額の伸びは限定的になりやすい

手当は、金額だけでなく“運用ルール”が重要です。たとえば「イベント対応は代休で調整」「残業は原則しないが繁忙期は発生」「危険動物は担当制で負荷が偏る」など、実態によって手取り感が変わります。面接では、手当の有無に加え、勤務実態の確認が欠かせません。

シフトと労働時間が手取りに影響する

飼育員の給料を生活感に落とし込むとき、見落としやすいのが「勤務時間」「シフト」「休日」です。ここは年収よりも、毎月の手取りに効いてきます。

  • 週40時間のフルタイム週30時間の短時間勤務では、月額が変わるのは当然として、社会保険の入り方や、時間外の発生頻度も異なりやすいです。

  • シフト制の場合、早番・遅番・休日出勤のバランスによって負荷が変わります。休日が不規則になりやすい一方、平日休みが取りやすいなどのメリットもあります。

  • 繁忙期(大型連休、夏休み、イベント期)は、業務量が増え、残業や休日勤務が発生しやすいです。

さらに、飼育員は「毎日のルーティン」がある職種です。動物の健康管理や給餌、清掃、環境エンリッチメント、記録、来園者対応など、日々の積み重ねが基本になります。そのため、欠員が出た場合に穴埋めが必要になりやすく、結果としてシフトの融通が利きにくい職場もあります。給与を比較する際は、月給の数字に加え、「休日数」「残業の実態」「代休取得のしやすさ」を確認し、続けられる働き方かどうかを見極めることが大切です。

動物園飼育員として生活できるかを試算する

一人暮らしの目安を考える

「生活できるか」は、年収の見た目ではなく、月々のキャッシュフローで決まります。飼育員の給料を現実的に判断するには、“手取りベース”で試算するのが最も確実です。ここでは考え方を手順化します。

手順1:月の手取りをざっくり置く
手取りは、総支給から社会保険料と税金が引かれた金額です。正確な計算は条件で変わりますが、まずは「月給(総支給)のうち一定割合が手取りになる」と考え、余裕を持って見積もると安全です。

手順2:固定費を先に積む
固定費は一度決まると下げにくいので、先に確保します。

  • 家賃

  • 光熱費

  • 通信費

  • 保険

  • 通勤費(自己負担分)

  • 奨学金返済

手順3:変動費と貯蓄枠を決める
食費・日用品・交際費・娯楽費などの変動費は、最初から上限を決めるとコントロールしやすいです。貯蓄は少額でも「毎月固定」で積むほうが続きます。

家賃の目安は「手取りの3割以内」がよく言われますが、飼育員の場合は通勤や生活動線も重要です。早朝出勤がある職場では、通勤負荷が大きいと生活が崩れやすいので、家賃だけでなく通勤時間も現実的な範囲に収めるのがポイントです。

簡易の考え方として、次の表のように“枠”を作ると判断しやすくなります。

項目先に決めるポイント
手取り月の生活費の上限を決める土台
家賃手取りの3割以内を基本に、通勤負荷も考慮
固定費通信・光熱・保険・返済は優先的に確保
変動費食費・日用品・交際費は上限を設定
貯蓄少額でも毎月固定で確保

奨学金や貯蓄を見込むときのコツ

奨学金返済がある場合、生活は「月々の固定費」として扱うのが堅実です。ここでやりがちな失敗は、賞与を返済や貯蓄の前提にしてしまうことです。賞与は変動するため、当てにしすぎると年度によって一気に苦しくなります。

おすすめの考え方は次の通りです。

  • 奨学金返済は固定費に組み込み、月々で回る設計にする

  • 貯蓄は「まず毎月の少額固定」を優先し、賞与は上乗せに使う

  • 大きな出費(引っ越し、車検、家電買い替え)に備えて、積立枠を別に作る

また、飼育員の仕事は体力勝負な面もあり、ケガや体調不良で一時的に収入が減るリスクもゼロではありません。生活防衛として、少しずつでも緊急資金を積む設計にしておくと、精神的な安心が増します。

地域差を家賃とセットで見る

給与は地域差がありますが、同じくらい生活費にも地域差があります。ここを見落とすと、「給料が高い地域を選んだのに、生活は苦しい」ということが起きます。

地域差を見るときは、次の3点をセットで比較してください。

  • 家賃相場:同じ家賃でも都市部は狭く、郊外は広いなど生活の質が変わる

  • 通勤手段:車が必要な地域では、車両費・保険・ガソリン・駐車場が上乗せされる

  • 物価と移動コスト:日用品の価格差より、移動コストの差が効くことが多い

つまり、「給与が高いか低いか」ではなく、「可処分所得(手取り−生活コスト)がどれだけ残るか」が重要です。飼育員は勤務地が限定されがちな職種なので、園の所在地に合わせた生活設計を先に行い、「無理なく続けられる地域か」を判断するのが賢明です。

動物園飼育員の給料を上げるキャリアの選び方

非正規から正規を目指すルート

飼育員は、最初から正規採用に入れる人ばかりではありません。現実的には、非正規から経験を積み、正規を目指すルートも多く存在します。重要なのは「非正規=不利」で終わらせず、正規に向けて何を積み上げるかを明確にすることです。

代表的なルートは次の3つです。

ルートA:同じ園で登用・昇格を狙う
園内に正規登用制度がある、もしくは欠員や増員で正規枠が出る可能性がある場合、現場で信頼を積み上げることが近道になります。

  • 強み:業務理解が深く、評価されればスムーズ

  • 注意:登用実績の有無、制度の明文化を確認したい

ルートB:経験を携えて別の園の正規枠に応募する
飼育経験は評価されやすい要素です。非正規で実務経験を積み、次に正規枠へ移る戦略です。

  • 強み:園ごとの条件を比較して選べる

  • 注意:引っ越しや生活コストの変化もセットで検討が必要

ルートC:公立採用を目指して試験・選考を受ける
自治体によって採用方式は異なりますが、公立の枠を狙う場合は情報収集と準備が鍵になります。

  • 強み:制度に沿った見通しが立ちやすい

  • 注意:採用枠が少なく、タイミング勝負になりやすい

非正規期間を「ただ働く期間」にしないために、次の観点で経験を積むと、次の選考で語れる材料が増えます。

  • 飼育記録の精度(観察、変化の言語化、共有)

  • 安全管理(危険予知、手順遵守、事故防止)

  • 衛生管理(感染症対策、清掃の標準化)

  • 展示や来園者対応(教育的な説明、クレーム対応の落ち着き)

  • チーム連携(引き継ぎ、報連相、応援体制)

役職と専門性で上がるパターン

給料を上げる道筋は、基本的に「役職」と「専門性」の2方向です。飼育員の仕事は幅が広い分、評価されるポイントも多様です。

役職で上がるパターン
班長、主任、係長など、組織運営を担う役割が増えるほど、責任に応じて賃金が上がりやすくなります。役職は単に年数だけで決まるとは限らず、「現場を回せるか」「安全と品質を担保できるか」「後輩育成ができるか」が問われます。
役職に近づく人は、次のような動きができます。

  • 現場の手順を標準化し、属人化を減らす

  • 事故やヒヤリハットを共有し、再発防止策を作る

  • 繁忙期のシフトを現実的に組み、欠員時の代替案を用意する

  • 新人が安全に動けるよう教育する

専門性で上がるパターン
繁殖計画、飼料設計、行動トレーニング、獣医・学芸・教育普及との連携、展示改善など、園の価値を高める分野で強みを作ると、評価に繋がりやすくなります。たとえば「繁殖に関わる記録と改善提案ができる」「来園者向けの解説がわかりやすい」「動物福祉の視点で展示改善ができる」などは、園の評判や成果に直結します。

資格が直接給与に反映されるかは職場次第ですが、少なくとも「専門性を説明する根拠」にはなります。資格取得そのものよりも、「現場でどう活かしたか」を語れる状態にすることが、収入アップの説得力になります。

公立採用を狙う場合の準備

公立採用を狙う場合、最も重要なのは“情報の取り方”です。公立の枠は頻繁に出るとは限らず、園や自治体の採用ページ、募集要項の公開タイミングを逃さないことが大切です。

準備としては次の流れが現実的です。

  1. 志望自治体・志望園を絞る(通勤・生活設計も含めて)

  2. 募集要項の過去傾向を確認する(職種名、試験内容、求める経験)

  3. 現場経験を積む(会計年度任用や関連職を含む)

  4. 安全管理・記録・説明力を磨く(公立は説明責任が重視されやすい)

  5. 面接で語れる成果を整理する(数値でなくても改善のプロセスが重要)

公立は「ルールに沿って運営される」分、現場も“再現性”や“標準化”が重視される傾向があります。日々の仕事を丁寧に積み上げ、誰が見ても納得できる形で説明できる力が、選考で活きやすいです。

動物園飼育員の給料で後悔しない求人の見方

求人票チェックリスト

飼育員の求人は、職場によって書きぶりが大きく違い、見落としが起きやすいです。そこで、応募前に必ず確認したい項目をチェックリストとして整理します。ここを押さえるだけで、入社後の「こんなはずじゃなかった」を大幅に減らせます。

  • 雇用形態:正規/契約/嘱託/会計年度任用/パート

  • 契約の更新:更新有無、更新上限、更新判断の基準

  • 正規登用:制度の有無、過去実績、登用までの目安

  • 基本給:基本給の金額、昇給のルール

  • 手当の内訳:通勤、時間外、休日、特殊勤務、住宅、家族など

  • 固定残業の有無:含まれる時間、超過時の扱い、残業実態

  • 賞与:有無、回数、支給条件、初年度の扱い

  • 勤務時間:週何時間、早番遅番の時間帯、休憩

  • 休日:年間休日、希望休の取りやすさ、繁忙期の運用

  • 担当範囲:担当動物の決まり方、異動の頻度、応援体制

  • 研修・安全体制:危険動物対応、感染症対策、マニュアルの有無

  • 副業・兼業:可否(生活設計に影響する場合がある)

特に「固定残業」と「賞与条件」と「更新・登用」は、文字数の関係で求人票が薄くなりがちな部分です。ここが曖昧なら、面接で必ず確認する価値があります。

面接で確認すべき質問例

面接で条件面を聞くのは気が引けるかもしれませんが、働き続けるために必要な確認です。ポイントは、“お金だけを聞く”のではなく、“働き方の実態を聞く”形にすることです。自然で失礼になりにくい質問例を挙げます。

  • 「この職種の一日の流れと、繁忙期の業務量の変化を教えてください」

  • 「早番・遅番の頻度、休日出勤の頻度はどの程度でしょうか」

  • 「残業が発生しやすい業務はどの場面ですか。代休や時間外の扱いはどうなりますか」

  • 「手当はどの条件で支給されますか。特殊勤務の扱いはありますか」

  • 「契約の場合、更新判断の基準と、これまでの更新・登用の実績を教えてください」

  • 「担当動物の割り当てはどのように決まり、異動はどれくらいの頻度でしょうか」

  • 「安全管理や感染症対策について、研修や手順の整備状況を教えてください」

これらは、結果的に給与の見通し(残業や手当、賞与の安定性)にも直結します。働き方を具体的にイメージできれば、給料の数字が「生活に落ちる数字」に変わります。

よくある誤解と注意点

最後に、飼育員の給料で判断を誤りやすい“ありがちな誤解”を整理します。ここを押さえるだけで、情報に振り回されにくくなります。

誤解1:「平均年収」が自分の年収になる
平均は、経験年数や雇用形態の混在でできた数字です。入口が契約や短時間勤務なら、初年度は平均より低くなりやすいです。逆に、経験を積んで役職や専門性が評価されれば、平均より上に行くこともあります。平均は“目安の中心”として使い、最終判断は自分の条件で行うのが正しい使い方です。

誤解2:公立なら必ず高待遇で安心
公立でも採用形態が複数ある以上、入口の待遇は一様ではありません。短時間勤務の枠や有期の枠がある場合、月額は低く見えます。ただし、条件が明示されやすく、見通しが立つという強みもあります。大切なのは「公立かどうか」ではなく「どの枠か」です。

誤解3:やりがいがあるなら多少きつくても続く
飼育員は、やりがいと同時に、体力・安全・継続が問われる仕事です。生活が崩れると、好きな仕事でも続けるのが難しくなります。最初に条件を丁寧に確認し、無理なく続けられる働き方を選ぶことが、結果的にキャリアも収入も伸ばす近道になります。


ここまでの内容を踏まえると、次に取るべき行動は明確です。まずは志望する園の求人票や募集要項をチェックリストで精査し、曖昧な点は面接で「働き方の実態」として確認してください。そのうえで、公立・民間、正規・非正規のどの軸で自分が納得できるかを整理し、生活コストまで含めて判断すると、給料面での後悔は大きく減らせます。