「自作pcはやめとけ」という言葉を、すでに一度は目にされているのではないでしょうか。
ゲーミングPCや動画編集用PCが欲しくて調べ始めたものの、SNSやブログでは「初心者は絶対やめとけ」「時間もお金も無駄になる」といった強い表現が飛び交い、「自分も自作に挑戦して大丈夫なのか」「素直にBTOやメーカー製にした方がいいのか」と不安になっている方は少なくありません。
本記事では、自作PCを頭ごなしに否定するのではなく、「やめておいた方がいい人」と「むしろ自作に向いている人」の違いを、チェックリストと具体例を用いて丁寧に整理いたします。さらに、自作PC・BTO・メーカー製PCそれぞれのメリット・デメリット、総コストや時間、トラブル時の負担まで含めて比較し、「今のあなた」にとって最も後悔の少ない選択肢を一緒に考えていきます。
これからPCを購入・組み立てる前に、ぜひ一度立ち止まり、本記事を通じて「本当に自作すべきかどうか」を冷静に判断してみてください。
※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。
「自作pc やめとけ」という言葉の背景には、自作PCそのものを否定したいわけではなく、「安さだけを期待して安易に手を出すと、時間的にも精神的にも大きく消耗してしまう」という現実があります。一方で、仕組みを学びたい方や、構成に強いこだわりがある方にとっては、自作PCは大きな達成感と自由度をもたらしてくれる選択肢でもあります。
重要なのは、自作PCかBTOかという二者択一の争いではなく、「今の自分の知識・性格・予算・用途を踏まえたうえで、どちらがより現実的で後悔の少ない選択か」を考えることです。
自作PCに「やめとけ」と言われる理由とは?
自作PCに潜む代表的なリスクとハードル
自作PCに対して「やめとけ」と言われる主な理由は、次のようなリスクやハードルにあります。
パーツ選びが難しいこと
CPUとマザーボードのソケット、メモリ規格、電源容量、ケースのサイズなど、複数の条件を同時に満たす必要があります。組み立て時のトラブルが多いこと
代表的なものとして「電源が入らない」「画面が映らない」「ビープ音が鳴り続ける」などがあります。原因の切り分けには一定の知識と根気が必要です。保証・サポートの窓口がバラバラであること
BTOやメーカー製PCと違い、パーツごとに保証窓口が異なります。トラブル時は自分で原因を突き止め、各メーカーやショップと個別にやり取りしなければなりません。時間コスト・精神的コストが大きいこと
構成検討、組み立て、トラブル対応、返品・交換などに多くの時間と精神力を使います。「完成品を買えば1日で済んだはずなのに、何日も悩むことになった」というケースも珍しくありません。
このような点から、「安く簡単に済むと思って自作PCを選ぶと、かえって損をする可能性がある」という意味で「やめとけ」と言われることが多いのです。
『自作そのもの』が悪いわけではないという前提
ここで重要なのは、「自作PC」という手段自体が悪いわけではないという点です。
自分で選んだパーツで構成できる自由度・拡張性
PCの構造を理解できることによるトラブル対応力の向上
自分の手で組み上げたPCに対する強い愛着
など、自作ならではの大きなメリットも存在します。
問題は、「どのような人が、どの目的で自作を選ぶのか」です。本記事では、この線引きを明確にし、読者が自分に合った選択をできるよう解説いたします。
自作PCの基礎知識とBTO・メーカー製との違い
自作PCとは何か?仕組みと基本フロー
自作PCとは、以下の主要パーツを個別に購入し、自分で組み立てて1台のPCとして完成させることです。
CPU(処理の中枢となるパーツ)
マザーボード(各パーツを接続する基板)
メモリ(作業用の一時的な記憶領域)
ストレージ(SSD/HDD:データの保存場所)
グラフィックボード(ゲームや映像処理用のパーツ)
電源ユニット
PCケース
CPUクーラー・ケースファン
OS(Windowsなどの基本ソフト)
基本的な流れは次の通りです。
目的と予算を決める
構成(どのパーツを組み合わせるか)を検討・選定する
パーツを購入する
パーツを組み立てる
電源投入・動作確認・UEFI設定を行う
OSをインストールし、ドライバや各種ソフトを導入する
ベンチマークや温度確認を行い、問題がないかチェックする
これらをすべて自分で行う代わりに、高い自由度と学習体験を得られるのが自作PCです。
BTO・メーカー製PCとの違い(カスタマイズ性・保証・サポート)
BTO(Build To Order)PCは、ショップやメーカーが用意したベース構成をもとに、ある程度パーツを選びながらも組み立て自体は業者側に任せる方式です。メーカー製PCは、一般ユーザー向けに完成品として販売されるPCを指します。
それぞれの違いを簡単に整理すると、次のようになります。
| 項目 | 自作PC | BTO PC | メーカー製PC |
|---|---|---|---|
| 組み立て | 自分で行う | ショップ・メーカーが実施 | メーカーが実施済み |
| カスタマイズの自由度 | 非常に高い | 中〜高 | 低い |
| 初期費用 | 構成次第。昔ほど圧倒的に安いわけではない | BTOによっては自作と同等〜やや安い | 同等性能なら割高なことが多い |
| 保証・サポート窓口 | パーツごとにバラバラ | 一括窓口がある | 一括窓口がある |
| トラブル時の自己負担 | 大きい | 中程度 | 小さい |
| 学習コスト | 高い | 中程度 | 低い |
「自作pc やめとけ」という声の多くは、トラブル時の負担と学習コストの高さに起因しています。
2024〜2025年のパーツ価格とコスパ事情の変化
かつては「自作の方が圧倒的に安い」という時代もありましたが、近年は状況が変わっています。
為替や半導体価格の変動により、パーツ単体価格が上昇していること
BTOメーカーが大量仕入れによってパーツ単価を抑えていること
OSやサポート費用込みのBTO構成が相対的にお得なケースが増えていること
このような理由から、「安さだけを判断基準に自作PCを選ぶのは、現在ではリスクが高い」と言えます。自作を選ぶのであれば、自由度・学習・趣味性といった要素も含めて検討することが重要です。
自作PCはやめといた方がいい人の特徴チェックリスト
「やめとけ」に当てはまりやすい性格・状況
次のチェックリストで「はい」が多い方は、少なくとも1台目は自作PCを避け、BTOやメーカー製PCを検討した方が安全です。
自作PCはやめといた方がいい人チェックリスト
□ PCのトラブル対応を自分で調べて解決するのは絶対にやりたくない
□ 説明書やマニュアルを読むのが苦手で、できれば全部人に任せたい
□ 仕事や学業が忙しく、休日に数時間〜数十時間を学習・組み立てに使う余裕がない
□ 「とにかく最安で済ませたい」という理由だけで自作が気になっている
□ 一度失敗するとすぐに投げ出してしまう性格だと自覚している
□ 手先の細かい作業が強いストレスになる
□ 初期不良対応や返品手続きなどの事務作業がとても苦手
3項目以上当てはまる場合は、自作PCよりもBTOやメーカー製PCの方が、トータルで満足しやすい可能性が高いです。
特に注意したいNGパターン(時間・予算・用途)
次のような状況も、初めての自作PCとの相性があまり良くありません。
納期に余裕がないケース
「来週から仕事で使うから、それまでに絶対必要」といった状況では、トラブルが起きた場合に間に合わなくなるリスクが高くなります。予算がギリギリすぎるケース
予備パーツや返品送料、工具代などを一切追加できない状態だと、トラブル発生時の選択肢が極端に狭くなります。仕事用・本業用のメインマシンとして使うケース
ダウンタイムがそのまま収入減に直結する場合は、サポートが手厚いBTO・メーカー製PCの方が現実的です。
1台目はBTO・メーカー製を選んだ方がよいケース
以下のような方は、まずBTOやメーカー製PCを1台使い、その後で自作にチャレンジするステップを踏むことをおすすめいたします。
PC内部の構造やパーツ名称が全く分からない完全初心者の方
予算が「1台分きっちり」しかなく、失敗時のリカバリが効かない方
家族共用PCとして使うため、長期間の故障・ダウンタイムが許されない方
1台目でPCの基本的な使い方やパーツの役割を理解し、2台目で自作に挑戦するという段階的なアプローチは、非常に合理的な選択です。
むしろ自作PCに向いている人・やるべき人の条件
自作PCがフィットしやすい目的・スタイル
反対に、以下のような目的・スタイルの方には、自作PCが向いているケースがあります。
PCやガジェットそのものに強い興味があり、構造を理解したい
将来的にパーツ交換や増設を楽しみたい
配信や動画編集などで、用途に合わせて細かくパーツを選びたい
単なる「道具」としてではなく、「作る過程」も含めて楽しみたい
ゲーム用途であれば、「フレームレートにこだわりたい」「静音性と冷却性能を両立させたい」など、細かい要望が多い方ほど自作PCのメリットを感じやすくなります。
自作に向いている人のスキル・思考パターン
以下のチェック項目にある程度当てはまる方は、自作PCに向いているタイプと考えられます。
自作PCに挑戦してもよい人チェックリスト
□ 分からないことがあっても、検索しながら少しずつ調べて解決することが苦にならない
□ LEGOやプラモデルなど、組み立て作業が比較的好きな方だ
□ 多少のトラブルややり直しも「経験になる」と前向きに受け止められる
□ PCを「使えればいい」だけでなく「仕組みを知りたい」と思っている
□ 予算とは別に、数千円〜数万円程度の「学習コスト」を払う覚悟がある
□ 今すぐ完成させなくても、数日〜数週間かけて少しずつ作っていく余裕がある
こうした思考パターンを持つ方は、多少の失敗があっても、最終的に自作PCのプロセスそのものを楽しめる可能性が高いです。
初心者でも「これなら挑戦してOK」の目安
完全初心者であっても、次の条件が揃っていれば、初自作に挑戦してもよいラインと考えられます。
BTOやメーカー製PCの見積もりも確認したうえで、あえて自作を選んでいる
予算に1〜2割程度の「予備枠」(失敗・返品・追加パーツ分)を確保している
メインPCとは別に、最低限の代替手段(ノートPCやタブレットなど)を持っている
組み立てに丸1日〜2日、トラブル対応に数日使える時間的余裕がある
このような条件を満たしていれば、「自作pc やめとけ」と言われつつも、慎重に挑戦する価値は十分にあります。
自作PC vs BTO vs メーカー製PCの比較【表あり】
初期費用・総コストの比較
代表的な傾向を整理した比較表は、次の通りです(具体的な価格は構成・時期によって変動します)。
| 観点 | 自作PC | BTO PC | メーカー製PC |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | 構成次第。昔ほど「圧倒的に安い」とは言えない | 同等性能なら自作と近い〜やや安いことも | 同等性能なら割高なことが多い |
| 隠れコスト | 工具・OS・送料・失敗時の買い直しなど | 配送料程度 | ほぼなし |
| 時間コスト | 学習・構成検討・組み立て・検証でかなり大きい | オーダー〜納品までの待ち時間のみ | 納品までの待ち時間のみ |
| 将来の拡張コスト | 自分で交換・増設。自由だが自己責任 | 一部構成は拡張しやすい | 独自規格も多く拡張しづらい |
近年はBTOメーカーの大量仕入れ効果により、「同じ性能ならBTOの方が安い」ケースも珍しくありません。そのため、必ずBTOの見積もりと自作構成を比較したうえで判断することをおすすめいたします。
性能・拡張性・寿命の比較
| 観点 | 自作PC | BTO PC | メーカー製PC |
|---|---|---|---|
| 性能調整 | パーツ単位で細かく調整可能 | ある程度のカスタマイズが可能 | モデルごとにほぼ固定 |
| 拡張性 | 高い(ケース・電源を余裕あるものにすれば◎) | モデルによっては十分な場合も多い | 独自規格・小型ケースで制限されることも |
| 寿命 | 設計次第で長期運用しつつ部分的に更新可能 | 一定の範囲で増設・交換が可能 | 部分交換が難しく「丸ごと買い替え」になりがち |
自作PCは、最初にケースと電源をしっかり選んでおくことで、数年後にGPUやストレージなどを交換しながら長く使う運用がしやすくなります。
トラブル時の対応・サポート体制の比較
| 観点 | 自作PC | BTO PC | メーカー製PC |
|---|---|---|---|
| 故障時の窓口 | パーツごとに別々(自己切り分け必須) | ショップ・メーカー窓口で一括 | メーカーサポートで一括 |
| 初期不良対応 | 店舗・通販サイトごとのルールに従う | BTO側で検証・交換対応 | メーカー側で交換・修理対応 |
| サポート内容 | 基本的に自力で調べて対応 | 有償・無償サポートプランあり | マニュアル・電話・チャットなど |
「トラブルが発生したときに、自分で原因を切り分けられるかどうか」が、自作PCに向いているかの大きな判断材料になります。
初心者が自作PCで失敗しやすいポイントと回避策
パーツ選びでよくある失敗とチェックポイント
初心者が特に失敗しやすいポイントは、次のような部分です。
CPUとマザーボードのソケット・対応世代が一致していない
メモリ規格(DDR4/DDR5など)や最大対応容量を誤っている
GPUの長さ・厚みがケースに収まらない
電源容量が不足している、または品質の低い格安電源を選んでしまう
ケース内でCPUクーラーやGPUが他のパーツと干渉してしまう
そこで、パーツ購入前には以下のチェックリストで確認しておくことをおすすめいたします。
パーツ購入前の最終確認チェックリスト
□ CPUとマザーボードのソケット・対応世代が一致している
□ メモリ規格(DDR4/DDR5など)と最大対応容量を確認した
□ GPUの長さ・厚み・補助電源端子と、ケース・電源の仕様を確認した
□ 電源容量に20〜30%程度の余裕を持たせている
□ ケースの高さ・奥行きとクーラー・GPUの干渉を確認した
□ OSや周辺機器まで含めた総額を把握している
組み立て時によくあるトラブルと対処例
よくあるトラブルと、まず試すべき対処は次の通りです。
電源が入らない場合
24ピン・8ピンなどの電源ケーブルがしっかり奥まで刺さっているか確認する
ケース側の電源スイッチケーブルが正しいピンに接続されているか確認する
電源ユニット本体のスイッチがONになっているか確認する
電源は入るが画面が映らない場合
モニターケーブルがマザーボードではなくGPUに接続されているか確認する
メモリを抜き差しし、1枚だけ挿した状態で起動テストを行う
GPUやメモリが「カチッ」と音がするまでしっかり差し込まれているか確認する
異音や焦げ臭い匂いがする場合
ただちに電源を切り、ケーブルやコネクタ、基板の異常を目視確認する
無理に再起動を繰り返さず、原因が不明な場合は専門店やメーカーに相談する
これらのトラブル対応は、「自力で調べながら1つずつ原因を潰していく作業」に抵抗がないかどうかで負担感が大きく変わります。
中古パーツ・格安パーツを使う際の注意点
失敗談として多いのが、「中古パーツや極端に安いパーツを選んだ結果、短期間で故障し、かえって高くついた」というパターンです。
中古パーツは基本的に「自己責任」であり、初期不良保証が極端に短い場合も多いこと
電源・マザーボード・メモリなど、故障時の影響が大きいパーツは新品推奨であること
中古を使う場合は、GPUやケースなどに限定した方が安全度が高いこと
コストを抑えたい場合でも、「どこを中古にするか」「どこは新品にするか」の線引きを明確にしておくことが重要です。
「それでも自作したい」人向け:安全な進め方の手順
事前準備と情報収集のステップ
自作PCに挑戦する場合、いきなりパーツを購入するのではなく、次のステップを踏むことで失敗リスクを大きく減らせます。
用途と予算を明確にする
例:「フルHD・144HzでFPSを遊びたい、予算18万円(税込)」など、できるだけ具体的にします。BTOで同等性能の見積もりを1〜2社分作る
自作構成とBTO構成の価格差や、サポート内容の違いを客観的に把握します。自作構成の「お手本」を探す
ブログやYouTubeなどで、似た用途の構成例を複数チェックし、実績のある組み合わせを参考にします。お手本構成をベースに、自分用に微調整する
完全オリジナル構成ではなく、定番構成をベースにパーツを少し変更する程度から始めると安全です。パーツを購入するショップを決める
可能であれば同一ショップでまとめて購入し、初期不良対応などを一本化できるようにします。
初自作におすすめの構成の考え方
初めての自作では、次のような考え方で構成を決めると失敗が少なくなります。
最新世代の最上位CPUにこだわりすぎず、コスパの良い1〜2世代前のモデルも検討する
マザーボードは極端に安価なモデルを避け、レビューが多い定番モデルから選ぶ
電源とケースはケチらず、余裕のある容量と信頼性の高いメーカーを選ぶ
小型ケースよりも、配線しやすいミドルタワーケースを選ぶ(初心者向け)
このように「定番寄り・余裕のある構成」にすることで、組み立てやトラブル対応のハードルを下げることができます。
トラブル時の保険のかけ方(保証・サポート・セカンドマシン)
主要パーツには可能な範囲で延長保証を付ける
メインPCが他にない場合は、最低限の代替機(ノートPCやタブレットなど)を確保しておく
行き詰まったときに相談できるショップの有償サポートや、PCに詳しい知人などの「頼れる相手」を事前に把握しておく
このような「保険」をあらかじめ用意しておくことで、精神的な負担や、万一の際のダメージを大幅に抑えられます。
よくある質問(FAQ)
完全初心者が1台目から自作しても本当に大丈夫ですか?
「絶対に無理」というわけではありませんが、リスクと手間を理解したうえで選ぶ必要があります。
どうしても自作PCに挑戦したいという強い動機があること
時間的・金銭的に、ある程度の余裕があること
トラブル時に自力で情報収集し、試行錯誤する覚悟があること
これらの条件が揃っていれば、完全初心者でも成功例は数多くあります。一方で、「なんとなく安そうだから」という理由だけであれば、1台目はBTO PCをおすすめいたします。
何年くらい使う前提で構成を考えればよいですか?
一般的には、3〜5年程度を目安に構成を考えるのが現実的です。
ゲーム用途の場合:3年程度は快適に使い、5年目以降は画質設定を下げながら運用するイメージ
動画編集などの重い用途の場合:3年程度で一部パーツ(GPUやメモリ)をアップグレードする前提で構成を組む
この期間を想定し、「CPUは長く使い、GPUとメモリは途中で入れ替える」といった戦略を取ると、コストパフォーマンスを高めやすくなります。
予算が○万円の場合、自作とBTOどちらが良さそうですか?
あくまで一般的な傾向ですが、以下のように考えると判断しやすくなります。
10〜15万円前後の予算
BTOのエントリーモデル〜ミドルクラスが非常に強く、サポートまで含めるとBTO優位なケースが多くなります。15〜25万円前後の予算
自作とBTOの価格差は小さくなり、好みやこだわりの度合いで選ぶ領域です。初心者であればBTO、安全に自作したい経験者であれば自作という住み分けが現実的です。30万円以上の予算
特殊な用途や強いこだわりがある場合、自作で自由に構成を組むメリットが大きくなります。ただし、業務用・本業用であればBTOのワークステーションモデルも有力な選択肢です。
いずれの場合も、その時点の相場やキャンペーンによって大きく変動しますので、必ずBTOの見積もりと自作構成を比較したうえで判断することをおすすめいたします。
まとめ:自作PCを「やめる/やる」を後悔なく決めるために
記事全体の要点整理
「自作pc やめとけ」という言葉は、自作PCそのものを否定するものではなく、安易な動機で手を出すことへの警告である場合が多いです。
自作PCには、自由度・拡張性・学び・愛着といった大きなメリットがある一方、パーツ選び・組み立て・トラブル対応などの負担も大きいという現実があります。
近年のパーツ価格や為替の状況を踏まえると、「安さだけ」を理由に自作PCを選ぶのは危険であり、総コストと時間・リスクを含めて判断する必要があります。
自作PCに向くかどうかは、性格・時間・予算・用途・覚悟によって大きく異なります。本記事のチェックリストを活用し、ご自身の適性を確認していただくことが重要です。
不安が大きい場合は、まずBTO・メーカー製PCで1台運用し、その後に自作へステップアップするという段階的な選択も非常に有効です。
今すぐ決められない人への現実的な選択肢
「自作にするか、BTOにするか、まだ決めきれない」という場合は、次のステップをおすすめいたします。
まずBTOサイトで構成を組んでみて、「どこが気に入らないのか」「どこを自分で決めたいのか」を整理する
自作構成とBTO構成を並べて比較し、「それでも自作を選びたい理由」が明確にあるかを確認する
今回はBTOで安全にPCを手に入れ、「次の1台は自作に挑戦する」と決める
このように、無理に今すぐ自作かBTOかを二者択一で決める必要はありません。「今の自分にとって最も現実的で後悔の少ない選択」をすることが、結果として一番の近道になります。
仕様変更・価格変動への注意喚起
PCパーツ市場は、為替や新製品の登場、在庫状況などによって、数か月単位で価格やおすすめ構成が変化します。
本記事で解説した考え方やチェックリストは長く活用いただけますが、具体的な型番や価格、推奨構成については、必ず最新の情報を確認したうえで最終判断を行ってください。
そのうえで、「自作pc やめとけ」という言葉に振り回されるのではなく、ご自身の状況と目的に合った納得感のある選択をしていただければ幸いです。