配信中に「ルールは?」「参加方法は?」「SNSどこ?」と同じ質問が何度も飛んでくる。返すだけで手が止まり、ゲームやトークの流れまで途切れてしまう――そんな悩みをまとめて軽くしてくれるのがNightbotです。
ただ、いざ導入してみると「コマンドが多すぎて何をONにすればいいのか分からない」「追加したのに反応しない」「権限やクールダウンの設定で不安が残る」といった壁にぶつかりがちです。
本記事では、Nightbotのコマンドを“使う順番”で整理し、まず有効化すべきデフォルトコマンド、!commandsでの追加・編集・削除の基本、すぐ使える定番テンプレ10本をまとめて解説します。さらに、変数やurlfetchの注意点、そして「動かない」時に最短で原因を切り分けるチェック手順まで網羅します。
読み終える頃には、コマンドをただ並べるのではなく「配信が回る状態」に整えるための道筋が明確になり、コメント対応のストレスを減らしながら、視聴者にも分かりやすい運用へ移行できるはずです。
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TwitchのNightbotコマンド一覧を先に把握する
Nightbotコマンドはデフォルトとカスタムの2系統
Nightbotのコマンドは、ざっくり言えば次の2つに分かれます。
1つ目はデフォルトコマンドです。Nightbot側で最初から用意されているもので、代表的なものに!commands、!title、!gameなどがあります。これらは「使う・使わない」を切り替えられる仕組みで、配信の方針に応じて有効化(Enable)/無効化(Disable)して運用します。デフォルトコマンドは、“配信運営でよく起こる作業”を短縮するために用意されていると考えると分かりやすいでしょう。
2つ目はカスタムコマンドです。こちらは自分で好きな!〇〇を作り、決めた返答を返す仕組みです。たとえば、!twitterでSNSリンクを返す、!ruleでルールを返す、!joinで参加方法を返す、といった「毎回同じ文章を打っている」系の作業に強いです。配信のスタイルや視聴者層に合わせて、必要なものだけ作れるのが最大のメリットです。
初心者のうちは、いきなり難しいことを詰め込むよりも、デフォルトで配信に必須のものを整える → カスタムでよく聞かれる内容をテンプレ化するという順番が一番失敗しにくいです。
まず有効化したいコマンドの選び方
Nightbotのコマンドは多く見えますが、実際に初心者が最初からフル活用する必要はありません。むしろ「全部ONにしてしまう」ことが、事故や混乱の原因になりやすいです。コマンドは便利ですが、視聴者が打てるコマンドが増えるほど、チャットが流れすぎたり、意図しないタイミングで機能が発動したりするリスクが上がるためです。
選び方の基準は次の3つにまとめられます。
配信の説明を短縮できるか(視聴者の疑問を減らす)
配信中の更新作業を短縮できるか(タイトルやゲームカテゴリなど)
事故が起きにくいか(視聴者が連打しても大崩れしない)
この基準で考えると、最初に有効化したいのは次の“最小セット”です。
!commands:視聴者にコマンド一覧を見せる入口になる!title:タイトル確認・更新ができる(権限は絞る)!game:ゲームカテゴリ確認・更新ができる(権限は絞る)
反対に、企画系(投票や抽選、曲リクエストなど)は便利ではあるものの、配信のスタイル次第で必要度が変わります。参加型や雑談の配信で盛り上げたい場合は後から足せますし、ゲームプレイに集中したい場合は“状況次第”に置いておけば十分です。
また、初心者が特に意識したいのが、「視聴者に打たせるコマンド」と「運営側だけが打つコマンド」を分けることです。たとえば!titleや!gameは、視聴者全員が打てる状態にしてしまうと荒らしの温床になります。まずは「自分(配信者)と信頼できるモデレーターだけが実行できる」設定にしておくと安心です。
Nightbotデフォルトコマンド一覧とできること
デフォルトコマンドは、「配信で起きがちな作業」を省力化するための道具です。ここでは、よく使うものを中心に、役割と運用のポイントを整理します。すべてを暗記する必要はありません。まずは“自分の配信に必要な機能”として理解し、必要になったときに参照できる状態を作るのが狙いです。
!commandsでコマンド一覧を表示する
!commandsは、Nightbot運用の中心になるコマンドです。視聴者が!commandsを打つと、配信で使えるコマンドが一覧になったページ(または一覧表示)が提示されるようになります。これが便利なのは、配信者が毎回「コマンドはこれとこれです」と説明しなくても、視聴者が自分で確認できるようになるからです。
特に次のような状況で効果が出ます。
初見が増え、同じ質問が繰り返される
参加型で「参加方法」「順番」「ルール」の案内が必要
SNSや配信スケジュールを何度も聞かれる
運用のコツは、!commandsを“ただ置くだけ”にしないことです。コマンド一覧が見られるようになったら、よく聞かれる情報をカスタムコマンドで追加し、!commandsに誘導すれば、コメント欄の負担が一気に軽くなります。
また、!commandsは“入口”であると同時に、後で解説する追加・編集・削除の管理操作にも関わります。最初の段階では「一覧を見せるためのコマンド」として理解しておき、慣れてきたら管理にも活用するとスムーズです。
!titleと!gameで配信情報を更新する
配信で最も重要な情報のひとつが、タイトルとゲームカテゴリです。これが整っていないと、せっかく配信を始めても新規視聴者が何をやっているのか分からず離脱しやすくなりますし、検索やおすすめ表示の面でも不利になりがちです。
!titleと!gameは、その更新をチャットから行えるようにするための代表的なコマンドです。
!title:現在の配信タイトルを表示したり、指定したタイトルに更新したりできる!game:現在のゲームカテゴリを表示したり、指定したカテゴリに更新したりできる
ここで大切なのは、実行権限の設計です。配信者本人や信頼できるモデレーターに限定し、視聴者全員が変更できないようにしておくのが基本です。もし視聴者に権限を開放してしまうと、悪意がなくても「ネタでタイトルを変える」「ゲームカテゴリを面白半分で変える」などの事故が起きます。タイトルやカテゴリは配信の顔ですから、ここは堅めに運用するのが安全です。
もうひとつのコツは、配信中に切り替えがある場合(たとえば「準備雑談 → ゲーム → 雑談」など)、切り替えタイミングを決めておくことです。毎回気分で変えると視聴者が混乱します。たとえば「ゲーム開始時にタイトルとカテゴリを更新する」「雑談枠に戻すときはタイトルを元に戻す」のようにルール化すると、モデレーターとも共有しやすくなります。
!pollと!winnerで企画を回す
雑談や参加型の配信では、視聴者を巻き込む仕掛けがあると盛り上がりやすくなります。その代表が投票と抽選です。
!poll:投票を作成し、視聴者に選択肢を提示して参加してもらう!winner:条件を満たす参加者の中からランダムに勝者を選ぶ(抽選)
投票は、次のような場面で効果的です。
次にやる企画を決める
ルート分岐があるゲームの選択肢を決める
雑談テーマを選んでもらう
視聴者の好みを把握する
抽選(!winner)は、プレゼント企画や参加型の順番決めなどで活躍します。ただし、抽選系は「公平性」への目が厳しくなりやすいので、運用の前に次の点を決めておくと安心です。
参加条件(フォローが必要か、コメントが必要か)
抽選のタイミング(何分後、何回実施するか)
当選後の対応(辞退が出たとき、再抽選するか)
また、投票や抽選はチャットの流れを一時的に強く占有することがあります。連打やいたずらを防ぐため、クールダウンを長めに設定し、実行権限も配信者/モデレーターに限定するのが基本です。
!commercialや!markerなど使える条件があるコマンド
デフォルトコマンドの中には、使える条件が付いているものがあります。代表例として、広告の実行に関係する!commercialや、配信中の見どころを記録する!markerなどが挙げられます。
ここで注意したいのは、「コマンドが反応しない=設定ミス」とは限らない点です。条件付きコマンドは、チャンネルの状態(機能が利用できるかどうか)や、配信の状況に左右されることがあります。そのため、初心者の段階では「まず必須のコマンドで運用を安定させる」ことを優先し、条件付きコマンドは慣れてから触る方が混乱が少ないです。
もし条件付きコマンドを使いたい場合は、次のように段階を踏むと失敗しにくいです。
まず
!commandsやカスタムコマンドで運用を固める次に
!pollや!winnerなど企画系を試すそのうえで条件付きコマンドを試し、反応や挙動を確認する
「配信の基礎が安定している」状態で試すと、問題が起きても切り分けが容易になります。
!commandsでNightbotコマンドを追加・編集・削除する
Nightbotを“便利ツール”から“配信のインフラ”に変えるのが、コマンド管理です。配信の中でよく返す案内をテンプレ化し、必要に応じて更新できるようになると、コメント対応が格段に楽になります。
!commandsは一覧を表示するだけでなく、一定の権限を持つユーザーがコマンドを管理するための入口にもなります。ここを押さえると、「配信中に足りないコマンドに気づいた → その場で追加して解決」ができるようになります。
チャットから追加する基本形(add / edit / delete)
よく使う管理操作は、追加・編集・削除です。基本形を覚えておくと、配信中に慌てずに対応できます。
1) 追加(add)
例:SNSリンクを追加する
!commands add !twitter https://x.com/あなたのID
これで、視聴者が!twitterと打つだけで、設定したURLを返せるようになります。返答はURLだけでなく文章でも構いません。たとえば「Xはこちら:URL」のようにしておくと、初見でも意味が伝わりやすいです。
2) 編集(edit)
例:リンク先が変わったので更新する
!commands edit !twitter https://x.com/新しいID
カスタムコマンドは、作って終わりではなく“更新して育てる”ものです。配信スタイルが変わったり、参加ルールが変わったり、SNSが増えたりすると修正が必要になります。編集ができるようになっていると、コマンドが古くなって信用を落とすリスクを減らせます。
3) 削除(delete)
例:使わなくなったコマンドを消す
!commands delete !twitter
コマンドが増えすぎると、視聴者が覚えきれず結局使われない、という状態になります。定期的に整理することで、一覧の視認性が上がり、よく使うコマンドが活きます。
なお、追加や編集でスペースを含む文章を返す場合は、入力ミスが起きやすいので注意が必要です。慣れるまでは短い返答(URLや短文)を中心に作り、運用しながら拡張していくのが安全です。
管理できる人(配信者・モデレーター)と権限の考え方
Nightbot運用で最も大切なのは、権限設計です。コマンドは便利ですが、誰でも編集できる状態にすると簡単に壊れます。悪意のある荒らしだけでなく、善意の視聴者が間違って編集するだけでも、案内が崩れたり配信が混乱したりします。
権限設計の基本方針は次の通りです。
視聴者(Everyone):コマンドを使う(実行する)側
モデレーター:コマンドを作り、メンテナンスする側
配信者:全体の方針を決め、事故の最終責任を持つ側
モデレーターにどこまで任せるかは、配信規模や信頼関係で変わります。ただし、初心者の段階では次の考え方が堅実です。
ルールや参加方法のコマンドは、配信者が文面を決める
SNSやスケジュールなど“事実情報”は、モデレーターに編集を任せても良い
企画系(投票や抽選)は、基本的に配信者または限られたモデレーターのみ
こうしておくと、誤編集があっても被害が限定され、復旧もしやすくなります。
コマンドが反映されないときの確認ポイント
「追加したのに動かない」「急に反応しなくなった」というトラブルはよくあります。多くの場合、原因は大きく分けて次のいずれかです。
Nightbot自体がチャンネルに参加していない
コマンドが無効化されている(デフォルト側でDisable、または削除済み)
権限(Userlevel)が合っていない
クールダウンが効いていて連続実行できない
同名コマンドが重複し、意図したものが動いていない
確認の手順としておすすめなのは、“影響の大きい順”に見ることです。
Nightbotが動いているか(他のコマンドも反応しないならここ)
コマンドが存在し有効か(Disableや削除、綴り間違い)
権限とクールダウン(視聴者だけ反応しない、連続だと反応しない)
重複や競合(似た名前のコマンドを作りすぎた)
特に多いのが、コマンド名の打ち間違いです。!twitterを作ったのに、チャットでは!twiterと打っている、というようなケースは珍しくありません。配信中は焦りやすいので、まずはコマンド名を短く、綴りが分かりやすいものにするのも大きな対策になります。
Nightbotカスタムコマンド定番テンプレ10本
カスタムコマンドは、配信の“よくある質問”を自動化する最短ルートです。ここでは、導入直後から効果が出やすい定番テンプレを、用途別に10本まとめます。すべてを一度に入れる必要はありません。まずは「一日に何度も打っている文面」から導入すると、負担軽減を実感しやすいです。
また、テンプレと合わせて意識したいのが、推奨権限とクールダウンです。視聴者が気軽に使える案内コマンドでも、連打されるとチャットが流れすぎます。目安として、案内系は30〜60秒程度のクールダウンを設定すると落ち着きます。
SNS・配信情報テンプレ
SNSや配信情報は初見が必ず気にする部分です。ここが整っていると「この人はちゃんと運用している」という安心感にもつながります。
!twitter(Xの案内)
返答例:
Xはこちら:https://x.com/あなたのID推奨:Everyone / クールダウン30〜60秒
!youtube(YouTube案内)
返答例:
YouTube:https://youtube.com/@あなたのID推奨:Everyone / 30〜60秒
!discord(コミュニティ導線)
返答例:
Discord参加はこちら:招待URL推奨:Everyone / 60秒(連打されやすいため少し長め)
!spec(デバイスや環境)
返答例:
使用環境:PC〜 / マウス〜 / キーボード〜 / 感度〜推奨:Everyone / 60秒
!specは意外と効果が大きく、ゲーム配信では「感度は?」「マウスは?」が繰り返されがちです。テンプレで返せると集中力が切れにくくなります。
参加型・ルール説明テンプレ
参加型配信では、ルールの明文化が荒れ対策として非常に重要です。「口頭で説明したつもり」だと聞いていない人が必ず出ます。コマンドで同じ文面を出せるようにすると、視聴者間の認識ズレが減ります。
!join(参加方法)
返答例:
参加方法:このあと募集します。参加希望は「参加希望」とコメントしてください。推奨:Everyone / 20〜30秒(参加希望が集中するため短めでもOK)
!rule(ルール)
返答例:
ルール:暴言NG/ネタバレNG/過度な指示コメントは控えめにお願いします。推奨:Everyone / 60秒
!queue(順番待ち)
返答例:
順番待ち:参加希望を出した順に案内します。辞退は「辞退」とコメントしてください。推奨:Everyone / 30〜60秒
参加型は、状況によって文面を頻繁に変えたくなることがあります。その場合は、配信前に“今日の参加ルール”を決め、コマンドを編集してから開始するとスムーズです。
よくある質問テンプレ
最後はFAQ系です。視聴者は悪気なく同じ質問をします。配信者側が疲れてくると、返答が雑になったりイライラが出たりします。テンプレで返せるだけで、精神的な余裕が残ります。
!lag(重い・止まる対策)
返答例:
重い場合:画質設定を下げると改善することがあります。歯車→画質から変更してください。推奨:Everyone / 60秒
!time(配信予定)
返答例:
配信予定:基本は平日20時〜。変更はSNSで告知します。推奨:Everyone / 60秒
!song(BGMや曲名)
返答例:
BGMの曲名は概要欄にまとめています。よければ確認してください。推奨:Everyone / 60秒
FAQは増やしすぎると一覧が長くなります。まずは「週に何度も出る質問」だけを厳選し、必要に応じて増やすと使われやすい構成になります。
Nightbotの変数とurlfetchでできること、注意点
テンプレが揃うと、次にやりたくなるのが「もっと自動化したい」「視聴者ごとに違う情報を出したい」「外部データを引っ張ってきたい」といった応用です。Nightbotには、そのための仕組みとして変数とurlfetchがあります。
ただし、応用は便利な反面、トラブルも増えます。特にurlfetchは外部サービスに依存するため、“壊れない運用”を最優先にするなら、最初から中核のコマンドに組み込まない方が安全です。まずはお試し枠として導入し、安定性を見ながら育てるのが現実的です。
変数の考え方とよく使う例
変数は、コマンドの返答に「その場の情報」を差し込む仕組みです。代表的な用途は次の通りです。
コマンドを打った人の名前を返答に入れる
チャンネル名を返答に入れる
コマンドの後ろに付けた文字列(引数)を使う
たとえば、単純な案内でも「名前が入る」だけで体験が良くなります。こんにちは!よりも◯◯さん、こんにちは!の方が、視聴者は自分に向けられた返答だと感じやすいからです。参加型でも「◯◯さん、参加希望受け付けました」のようにできると、管理が楽になります。
変数は“人を間違えない”という意味でも有効です。手打ちだと名前を打ち間違えたり、読みが分からず困ったりしますが、変数なら機械的に差し込めます。
urlfetchの基本と安全に使うコツ
urlfetchは、外部URLへアクセスして、その結果を返答に利用する仕組みです。たとえば外部APIが返す数値やテキストを取得し、コマンドの返答として表示する、といった使い方ができます。
この仕組みが強力なのは、次のような情報を自動化できる点です。
天気、時刻、簡単な統計情報
ゲームの戦績やプロフィール(外部APIがある場合)
自分で用意したテキスト(自前サーバーの簡単な返答)
一方で、urlfetchには運用上のリスクもあります。
外部APIが落ちたら返答も落ちる
仕様変更で突然動かなくなる
応答が遅いと配信中にストレスになる
長文が返るとチャットが荒れる
安全に使うコツは、次の3点です。
取得先を絞る
信頼できるサービスか、自分で管理できるURLに限定します。怪しい取得先を使うと、意図しない内容が返る可能性があります。クールダウンを長めにする
urlfetchは外部アクセスなので、連打されると不安定になりがちです。視聴者に打たせるなら、最低でも60秒、できればそれ以上のクールダウンを検討します。配信の必須導線には入れない
ルールや参加方法など、配信の運用に必須の案内は、外部依存にしない方が安全です。壊れたときに配信が止まってしまうからです。
外部API利用時の落とし穴
外部APIは、便利な反面で「変わるもの」です。利用規約の変更、無料枠の廃止、認証方式の変更、エンドポイントの移転など、いろいろな理由で突然動かなくなる可能性があります。昨日まで動いていたのに、今日の配信で急にダメになる、ということが起きます。
この落とし穴を避ける現実的な方法は、次の運用です。
urlfetchコマンドは“おまけ”として位置づける
壊れたら一時的にOFFにできるよう、代替案内(固定文)も用意しておく
配信前のチェック項目に「urlfetch系の動作確認」を入れる(余裕があるときだけ)
応用は少しずつ取り入れ、安定したらメインに寄せる。この順番を守ると、配信中に慌てる回数が減ります。
Nightbotコマンドが動かないときの原因別チェック
最後に、Nightbotがうまく動かないときのチェック方法をまとめます。トラブル対応は「知識」よりも「手順」が重要です。焦って設定をいじると状況が悪化しやすいので、症状に合わせて順番に確認するのがおすすめです。
Nightbotがチャンネルに参加できているか
症状
どのコマンドを打っても反応しない
以前は動いていたのに、急に全滅した
原因の可能性
Nightbotがチャンネルに参加していない
ログイン・認証が切れている
連携が外れている、または一時的な障害
対処の流れ
まず
!commandsのような基本コマンドを、配信者自身が打って反応を確認します。反応がない場合は、管理画面側でログイン状態や連携状態を確認し、必要なら再ログインします。
再接続後、最小のコマンドで動作確認し、復旧したか判断します。
全滅している場合は、個別コマンドの設定よりも「Nightbotが稼働しているか」を先に疑うのがコツです。
コマンドが無効化されていないか
症状
一部だけ反応しない
コマンドが存在するはずなのに、返答が返らない
原因の可能性
デフォルトコマンドがDisableになっている
カスタムコマンドを削除してしまった
コマンド名が変わっている、または綴りが違う
対処の流れ
管理画面で該当コマンドがEnableになっているか確認します。
カスタムコマンドの場合は、一覧に存在するか、削除していないか確認します。
視聴者が打っているコマンドの綴りが正しいかを確認します(スペルミスが非常に多いです)。
「原因が分からない」ときほど、まずは“有効になっているか”を確認すると早いです。
権限・クールダウン・重複コマンドの確認
症状
配信者が打つと動くが、視聴者が打つと動かない
連続で打つと動かない
期待した返答と違う返答が返る
原因の可能性
権限(Userlevel)が高く設定され、視聴者が条件を満たしていない
クールダウンが長く、再実行できない
同名コマンドが複数存在し、意図しないものが優先されている
対処の流れ
まずテストとして、権限を一時的に緩め(可能ならEveryone)動作確認します。動けば権限設定が原因です。
次にクールダウンを短くして試し、連続実行の挙動を確認します。
コマンド名が似ているもの(
!ruleと!rulesなど)が乱立していないかを見直し、できるだけ統一します。
トラブルを防ぐために有効なのは、コマンド作成時に次のルールを決めておくことです。
コマンド名は短く、綴りが直感的なものにする
同じ意味のコマンドを複数作らない
“視聴者が使うもの”は権限をEveryoneにし、クールダウンで制御する
“運営が使うもの”は権限を絞り、クールダウンは必要最低限にする
この運用にしておくと、「動かない」トラブルの大半が未然に減ります。