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Steamアカウント共有と譲渡や売買は違法か?規約違反とペナルティを整理

Steamでゲームを買い集めていくと、次のような悩みが現実的に発生いたします。

  • 家族のPCでも同じゲームを遊びたいが、アカウントを貸してよいのか分からない

  • 友人に数日だけ貸すつもりだが、BAN(利用停止)になるのが怖い

  • 引退するので、積み上げたゲームやDLCの価値を回収したくなり、売買を検討している

  • 既にアカウント売買に関わってしまい、制限・ロックが不安でどう動けばよいか迷っている

一方で、検索結果には「違法」「必ずBAN」「絶対にバレる」といった強い断定が並び、規約上の扱いと法律上の扱いが混ざって説明されることも少なくありません。そのため、読者の方が「結局どこまでが危険なのか」「代替手段は何か」を判断できないまま不安だけが残りやすい状況です。

本記事では、Steamアカウントの共有・譲渡・販売(売買)について、

違法性と規約違反を切り分け、2) 禁止されやすい共有の範囲、3) 起こり得るペナルティの種類、4) 発覚後の対処、5) 正規の代替策、という流れで、詳しく整理いたします。

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目次

Steamアカウント共有と譲渡や売買は違法なのか

違法と規約違反の違いを先に整理する

まず最重要の整理として、「違法」と「規約違反」は同じではありません。ここが混同されると、判断が極端になりやすく、誤った行動につながります。

  • 規約違反:Steam(Valve)が定めた契約・利用条件(Steam Subscriber Agreement等)に反する行為です。違反すると、Steam側の裁量でアカウント制限・取引制限・ロックなどの措置が行われ得ます。

  • 違法(法律違反):日本の法律等に反する行為です。刑事・民事の問題になり得ますが、行為態様によって結論は変わります。

この記事のテーマである「共有・譲渡・販売(売買)」は、まず第一に規約上の問題として扱われやすい分野です。つまり、「法律で必ず犯罪」と断定するよりも先に、Steamのルール上どう扱われるかを把握することが実務上の近道になります。

ここで注意点が2つあります。

  1. 規約違反は、法律違反よりも“発生しやすいリスク”です。
    法律は個別事情で判断が割れますが、規約違反はSteam側の契約・運用の範囲で判断されます。アカウントを守りたい方は、まず規約上の「安全ライン」を基準にするのが合理的です。

  2. 「違法性がゼロ」と言い切るのも危険です。
    アカウント売買は、それ単体の合意だけで終わらず、現実には「詐欺」「不正アクセス」「不正決済」「名義の不一致」「個人情報のやり取り」とセットになりやすいです。これらが絡むと、法律上の問題が生じる可能性が高まります。

結論として、読者の方がとるべき態度は次のとおりです。
“違法かどうかの断定合戦”よりも、規約違反としての高リスクと、そこから派生するトラブルの現実を理解し、避ける設計にするのが最も安全です。

Steamアカウントが譲渡できない理由は利用権の仕組みにある

Steamアカウントが譲渡できない理由を理解するには、「Steam上のゲームは“物理的な中古品”ではなく、アカウントに紐づく利用権(ライセンス)として扱われる」という性質が重要です。

多くの方は、感覚として「ゲームを買った=自分のもの」と捉えがちです。しかしデジタル配信では、一般に次のような構造になりやすいです。

  • あなたが購入しているのは、多くの場合「ソフトそのもの」ではなく「利用する権利(ライセンス)」

  • その利用権は、個人のアカウントに紐づき、本人に限定して認められる前提で設計されている

  • したがって、アカウントを第三者に移転させることは、設計思想と衝突しやすい

このため、Steamの規約では、アカウントの譲渡や販売を認めない方向で整備されています。規約がこうした前提で作られている以上、当事者同士で「譲った」「売った」と合意していても、Steam側から見れば「正規の移転」として扱いません。

ここが、アカウント売買が“危険な賭け”になりやすい最大の理由です。
第三者に渡した瞬間に、あなたが期待する取引の前提(引き継ぎの確実性)が消えるためです。

さらに実務上の観点で言えば、Steamのサポートは、トラブルが起きた際に「元の所有者」を確認できる要素(購入履歴、登録情報、支払い方法に関する情報など)を重要視する傾向があります。売買後に争いが起きると、買った側が不利になりがちなのはこの構造によります。

金銭が絡むと問題化しやすい代表パターン

「譲渡(無料)ならセーフで、販売(有料)ならアウト」という単純化は危険です。実際には、無料でもログイン情報を渡す共有はリスクが高く、有料になるとリスクがさらに増える、という連続的なものとして捉えるべきです。

そのうえで、金銭が絡むと問題化しやすい代表パターンを整理いたします。

1. 取り戻し詐欺(最も多い典型)

アカウントを購入した後、売った側がサポート等で「自分のアカウントが乗っ取られた」と主張して取り戻すケースです。
買った側は、取引の証拠(メッセージ履歴など)を持っていても、そもそも譲渡が正規の移転として扱われにくいため、保護されません。結果として「お金もアカウントも失う」形になりやすいです。

2. 不正アクセス・なりすましの混入

アカウント売買市場には、盗難アカウントが紛れます。
自分では「正当に買った」と思っても、元々が不正取得のアカウントである場合、後日ロック・回収・制限につながる恐れがあります。さらに、買い手がログイン情報を受け取る行為自体が、状況によっては問題視され得ます。

3. 不正決済・チャージバック由来の制限

売買されているアカウントが、過去に不正決済を含む購入をしていた場合、後日その清算が発生し、取引・購入等の制限につながるケースがあります。
買った時点では「普通にゲームが入っている」ように見えても、後から制限が出ると取り返しがつきません。

4. 個人情報・決済情報の漏えい

ログイン情報の受け渡しには、メールアドレス、電話番号、2段階認証、場合によっては決済履歴など、個人情報と結びつく要素が絡みます。
当事者に悪意がなくても、情報管理が甘ければ第三者流出が起きます。これは売買の“見えないコスト”です。

以上より、金銭が絡む場合は、規約違反リスクだけでなく、詐欺・不正アクセス・情報漏えいなどの実害リスクが跳ね上がると理解することが重要です。


Steamアカウント共有が禁止される範囲と例外

ログイン情報を渡す共有が危険な理由

「共有」と言っても、実態は大きく2種類に分かれます。

  • アカウント自体を共有する(ログイン情報を渡す)

  • 正規の共有機能でゲームの利用を共有する(機能を使う)

危険度が高いのは前者です。ログイン情報を渡す共有が危険な理由を、より具体的に整理いたします。

理由1:本人性が崩れ、疑義が生まれやすい

Steamはセキュリティの観点から、通常と異なるログインや端末変更、地域変更などに敏感です。複数人が交互にログインすると、通常の利用パターンから外れやすく、追加認証や保護措置が発生する可能性があります。

理由2:トラブル時に「誰が何をしたか」が説明できない

共有中にマーケット取引、フレンドへのメッセージ、コミュニティ投稿、不正行為に見える挙動が起きた場合、「自分はやっていない」と言っても、アカウント単位で責任が見られます。
家族・友人間でも揉める原因になり、関係性まで壊れる典型です。

理由3:セキュリティ事故が連鎖する

共有のためにパスワードを教える → 相手の端末がマルウェア感染 → アカウントが盗まれる、という流れは珍しくありません。
さらに、同じパスワードを他サービスでも使っていると、被害が連鎖します。

理由4:規約違反の疑いが強くなる

規約の趣旨として、アカウントは個人に紐づくものとして運用されます。ログイン情報を渡す行為は、その前提を壊します。
「家族だから」「一時的だから」という事情があっても、技術的には第三者利用であり、リスクが消えるわけではありません。

以上により、ログイン情報を渡す共有は「楽に見えて、実は事故の入口」になりやすい行為です。

Steamファミリーでできる共有とできない共有

Steamには、アカウントそのものを渡さずに、ゲームを共有するための正規機能が用意されています。ここでは、その性質を“判断に使える形”に整理いたします。

できること(代表例)

  • 家族内の複数アカウントで、一定条件のもとゲームライブラリを共有する

  • 各人が自分のアカウントでプレイするため、セーブデータや実績などが分かれやすい

  • アカウントの所有権を移さずに「遊ぶ権利」を分け合うことができる

できないこと・注意点

  • 共有できないタイトルや、共有に制約がある場合がある(配信側の方針等)

  • 同時利用の可否など、利用形態に制限がある

  • 共有していること自体が“無条件の免罪符”にはならない(不正行為や不自然な利用は別問題)

重要なのは、目的(家族で遊びたい)を満たしつつ、アカウントの本人性を保てる点です。
ログイン情報を渡す共有と比べて、トラブルの設計が根本的に異なります。

家族と友人で判断が分かれる典型ケース

読者の方が迷いやすいケースを、実際の判断軸に落として整理いたします。ここでのポイントは、「相手が家族か友人か」だけでなく、本人性・運用の確実性・揉めたときの回復可能性で評価することです。

ケース1:同居家族で、複数PCから同じゲームを遊びたい

推奨は、可能な範囲で正規の共有機能を使うことです。
アカウント自体を渡さず、各人が自分のアカウントで遊ぶ形に寄せるほど、本人性が保たれ、サポートやセキュリティ面でも安定します。

ケース2:別居の家族や恋人に、ID/パスワードを教えて遊ばせたい

別居になると、ログイン地域・端末が変わりやすく、セキュリティ検知の観点でもリスクが上がります。
また、関係性が変化したとき(別れた、疎遠になった)に、アカウントの取り返し・整理が非常に困難になります。短期的な利便性より、長期の安全性を優先すべき領域です。

ケース3:友人に貸したい(数日だけ、1本だけ)

「短期なら大丈夫」という期待が働きますが、事故は短期でも起きます。
さらに、友人の端末環境や情報管理はコントロールできません。第三者利用である以上、揉めたときに説明できず、回復が難しくなります。友人に遊ばせたい場合は、ギフト等の別手段を優先するのが安全です。

ケース4:引退するので売りたい

最も危険です。売買は規約上認められにくく、詐欺・取り戻し・不正決済などの混入リスクが高い上、買い手側に保護が少ない構造があります。
長期的に見て、失うもの(アカウント資産、時間、関係、個人情報)の方が大きくなりやすい点を重視してください。


Steamアカウント譲渡と販売で起きるペナルティ

BANと制限とロックの違い

「BAN」と一言で言われがちですが、実際の不利益は段階的です。ここを理解しておくと、「何が起きるのか」「今どの段階なのか」「どこまで回復の余地があるのか」を整理しやすくなります。

1)制限(機能制限)

代表的なのは、マーケットやトレード、コミュニティ機能、購入機能など、何らかの機能に制限がかかる状態です。
制限は、疑わしい取引や不自然な挙動、共有・売買の疑い、セキュリティ事故など、複合的な要因で発生し得ます。

2)コミュニティ関連の停止・禁止

コミュニティ投稿、フレンド機能、取引などが影響を受ける場合があります。
特に“他者とのやり取りが絡む領域”は、不正や詐欺の温床になり得るため、運用上も厳しく扱われやすいと考えるのが自然です。

3)ロック(所有権問題・保護措置)

所有権の争い、乗っ取り疑い、本人確認が取れないなどの状況では、ロックにより利用が困難になる場合があります。
この段階になると、「過去の購入履歴」「登録情報」「決済情報の整合性」などの証跡が重要になり、譲渡・売買後の利用者は弱い立場になりがちです。

4)恒久的な措置(深刻)

重い不正や繰り返し、悪質な行為が認定されると、恒久的な措置に至る可能性があります。
ここまで来ると回復の期待値は下がります。そもそもこのリスクがある時点で、売買を“投資回収”と見るのは合理的ではありません。

ポイントは、「BANされるかどうか」ではなく、「どの段階の不利益が起こり得るか」で考えることです。多くの方が実際に困るのは、突然のロックや取引制限であり、そこで初めて売買・共有の危険性を実感します。

売買や譲渡が疑われる典型サイン

Steam側が何をもって「売買や譲渡の疑い」を持つかは公表されない部分もありますが、一般に疑われやすいサインとして、次のようなものが挙げられます。読者の方は、自分の運用がこれらに近づいていないかを点検するのが有効です。

  • ログイン端末が短期間に何度も切り替わる

  • 地域(国・都市レベル)が不自然に変動する

  • 登録メールアドレスや電話番号が頻繁に変わる

  • 2段階認証の解除・再設定が短期間に繰り返される

  • マーケット・トレードが急増し、取引パターンが変わる

  • 不正決済やチャージバックが疑われる購入が混入する

  • サポートに所有権の問い合わせが入り、争いが発生する

特に危険なのは、「売買後に、元の所有者が取り戻しに動く」シナリオです。この場合、買い手の利用環境は上記サインに該当しやすく、ロックや本人確認に進みやすい構造があります。

制限がかかったときに起こる不利益

制限やロックが発生した場合の実害は、心理的な不安にとどまりません。具体的には次のような不利益が起き得ます。

  • 購入済みゲームやDLCの利用に支障が出る

  • マーケット・トレードができず、アイテム資産の運用が止まる

  • フレンドとのコミュニケーションやコミュニティ機能に制約が出る

  • 新規購入やギフトの受け取り、認証が止まる場合がある

  • サポート対応に時間がかかり、その間プレイできない

  • アカウントの“信用”が落ち、今後の運用にも影響が残り得る

つまり、売買によって得られる短期の現金より、失う可能性のある価値(ゲーム資産、時間、関係、個人情報)の方が大きい、というのが現実的な整理になります。


Steamアカウント共有や売買が発覚した後の対処

まずやるべきセキュリティ初動

既に共有・売買に関わってしまった場合、最優先は「事実関係の整理」よりも、被害の拡大防止です。ここで迷って時間が経つほど、乗っ取り・不正購入・情報漏えいが深刻化し、回復が難しくなります。

以下は、現実に役立つ初動チェックリストです。

初動チェックリスト(優先度順)

  • パスワードを即変更する(他サービスと同一なら全て変更する)

  • 登録メールアドレスが自分のものか確認し、不審なら戻す

  • 2段階認証を有効化し、認証アプリ・バックアップコードを管理する

  • 認証済み端末やログイン履歴を確認し、不要な端末を整理する

  • Steamに登録した電話番号の状態を確認する(第三者に変更されていないか)

  • 決済手段(カード等)を点検し、不審な購入があればカード会社にも相談する

  • マーケット・トレード履歴を確認し、不審な送付や売買がないか確認する

  • 以後、ログイン情報の共有を直ちに停止する(家族であっても同様)

ここで重要なのは、「売買に関与したことを隠す」よりも、「不正利用の可能性を止める」方が優先だという点です。被害が拡大すると、何が原因かがさらに分からなくなります。

サポートに連絡する前に準備する情報

サポートへ連絡する際、話が通りやすいかどうかは「感情」ではなく「情報の整合性」で決まります。特に所有権が争点になり得る場合は、準備が弱いと往復が増え、復旧が遠のきます。

準備しておくとよい情報は次のとおりです。

  • アカウント作成時期の心当たり(いつ頃、どの端末から)

  • 過去の購入履歴(注文番号、購入日時、購入タイトル)

  • 使用していた支払い方法の履歴の心当たり

  • よく使っていた端末や居住地域など、通常利用のパターン

  • 不審な事象が起きた日時、内容、変化点(メール変更、電話番号変更など)

  • 可能なら、関連する画面のスクリーンショット(ただし個人情報の扱いに注意)

そして、やり取りでは次の方針が有効です。

  • 事実(いつ、何が、どう変わったか)を時系列で簡潔に伝える

  • 断定できない推測は避け、「可能性」として述べる

  • 求められた情報を優先し、余計な説明で混乱させない

取り戻しトラブルを避ける考え方

売買・譲渡に関わった後で最も多い後悔は、「こんなに簡単に取り戻されると思わなかった」「関係者が揉めて解決できない」というものです。

取り戻しトラブルを避ける考え方としては、次の3点が本質です。

  1. アカウント移転は“成立しない前提”で考える
    当事者間の合意があっても、Steamの設計思想として譲渡は想定されません。従って、取引は常に崩れ得ます。

  2. 取引は“争いが起きたときの強さ”で評価する
    売買は争いが起きた瞬間に買い手が弱くなります。弱い立場で高額な取引をすること自体が、リスク設計として成立しにくいです。

  3. 目的を満たす代替策に切り替える
    「共有したい」「遊ばせたい」「引き継ぎたい」という目的は、アカウント売買以外で実現できる場合が多いです。目的を分解し、正規機能やギフトで実現する方が合理的です。


Steamアカウントを共有や譲渡したいときの代替策

ファミリー機能とギフトを目的別に使い分ける

アカウント共有・譲渡を考える背景には、必ず「目的」があります。目的を分解し、最適な代替策を選ぶのが安全です。ここでは判断のための整理を提示いたします。

目的推奨される代替策実務上のポイント
家族で同じゲームを遊びたいSteamのファミリー機能同時利用や共有対象に制約があり得るため、条件を確認して運用する
友人に遊ばせたいギフトで渡すアカウントを渡さない設計にする。セール時にコストを抑えられる場合がある
子どもの成長に合わせて環境を整えたい子ども用の別アカウント+必要分のギフト将来の本人性・支払い・制限の管理がしやすい
自分が複数端末で遊びたい端末管理と2段階認証強化自分の範囲で完結させ、ログイン共有をしない

代替策を選ぶ際の基本方針は、**「アカウントの本人性を壊さない」**ことです。本人性を壊さない限り、セキュリティ事故や所有権争いは格段に起こりにくくなります。

子どもに引き継ぎたいときの現実的な落としどころ

保護者の方が最も悩むのが、「子どもにアカウントを引き継がせたい」というケースです。しかし、規約の趣旨としてアカウント譲渡は想定されにくく、ここは“理想”より“現実の安全運用”に寄せるのが重要です。

現実的な落としどころは、次のようになります。

  • 子ども用アカウントを新規に作る
    これにより、本人性が明確になり、将来的なトラブルが減ります。

  • 遊びたいゲームはギフト等で移す
    すべてを移すのではなく、必要なタイトルだけを移す発想が重要です。

  • 家族で共有したい範囲はファミリー機能で補う
    アカウントの移転ではなく、利用の共有で目的を満たします。

  • 支払いとセキュリティを分離して管理する
    決済手段、2段階認証、パスワード管理は、家庭内ルールとして整備するほど事故が減ります。

この方針のメリットは、「今だけ」ではなく「数年後も安全」なことです。アカウントの本人性を保ったまま成長に合わせて運用を変えられるため、長期の合理性があります。

引退時に損を減らす整理術

引退時にアカウントを売りたくなる気持ちは理解できます。積み上げたゲームやDLC、アイテム資産に「価値」を感じるからです。しかし、売買は高リスクであり、期待値が合いにくいのが現実です。

では、引退時に損を減らすにはどうすればよいか。方向性は「売る」ではなく、整理して損失感を減らすことです。

整理術1:積み上げた資産を棚卸しする

購入済みタイトルを一覧し、「本当に今後遊ぶ可能性があるもの」と「もう触れないもの」に分けます。
触れないものを“現金化”しようとする発想を止めるだけで、危険な売買に踏み込まずに済みます。

整理術2:アカウントのセキュリティを固めて放置に耐える

引退後、アカウントを放置すると乗っ取りの標的になりやすいです。
2段階認証、強固なパスワード、メールアカウントの保護などを整備すると、将来「やっぱり戻りたい」となったときも安心です。

整理術3:友人への共有はギフトで完結させる

「自分はやめるが、友人に遊んでほしい」場合、ログイン共有や売買ではなく、ギフトやセール活用で目的を満たす方が安全です。
関係性も壊れにくく、トラブルコストが発生しません。

整理術4:アイテム運用はルールの範囲で行う

マーケットや取引が絡む場合は、規約・ルールの範囲内で淡々と整理するのが安全です。
“売買で一気に回収”は魅力的に見えますが、その代償は大きいと理解してください。


よくある質問

Steamアカウントを家族に貸すだけでもBANになりますか

「貸したら必ずBAN」と断定はできませんが、ログイン情報を渡してアカウント自体を共用する運用は、本人性とセキュリティの両面でリスクが高いです。
家族で遊びたいという目的は、可能な範囲で正規の共有機能や、別アカウント+ギフトなどに寄せることを推奨いたします。短期の利便性より、長期の安全性を優先するのが合理的です。

Steamアカウントの売買は日本の法律で違法ですか

法律上の評価は、行為態様・付随事情で変わり得ます。したがって「必ず犯罪」と言い切る説明は慎重であるべきです。
一方で、規約違反としてのリスクは高く、さらに現実には詐欺・不正アクセス・不正決済・情報漏えいなどが混ざりやすい点で、実害リスクが極めて大きい領域です。安全に寄せるなら、売買を回避する判断が合理的です。

Steamアカウントを買ってしまいました。返金や救済はありますか

売買は正規の移転として扱われにくく、買い手は保護されにくい傾向があります。まずは次を優先してください。

  • 不正利用の拡大を止める(パスワード変更、2段階認証、決済保護)

  • 不審な購入がある場合は決済側にも相談する

  • 所有権やロックが絡む場合は、サポートの案内に従い、購入履歴等の証跡を整理する

「取引相手が返金に応じるか」だけに依存すると長期化しやすいので、まずアカウント・決済の安全確保が先です。

亡くなった家族のSteamアカウントは引き継げますか

気持ちとしては自然ですが、アカウント譲渡は規約上想定されにくく、機械的に引き継げる仕組みではありません。
現実的には「別アカウントを作り、必要なタイトルは改めて用意する」「共有機能で目的を満たせる部分は補う」など、本人性を崩さない運用に寄せる方が安全です。個別の事情が大きいため、必要に応じて公式サポート導線で確認する姿勢がよいです。

ファミリーシェアリングなら規約違反になりませんか

正規機能である以上、ログイン情報の受け渡しによるアカウント共有とは性質が異なります。ただし、共有できないタイトルがある、同時利用に制約があるなど、機能側の制限は存在し得ます。
重要なのは、「アカウントそのものの移転」ではなく「利用の共有」で目的を満たす点です。ここを守るほど安全性が上がります。


まとめ

Steamアカウントの共有・譲渡・販売(売買)については、検索上で「違法かどうか」ばかりが強調されがちですが、実際にユーザーが被る損失は、まず規約違反に起因する制限・ロック・取引停止として現れやすいです。さらに、売買が絡むと、取り戻し詐欺や不正アクセス、不正決済、個人情報の混入など、実害リスクが複合的に増大いたします。

読者の方が取るべき行動は、次の3点に集約されます。

  • ログイン情報を渡してアカウントを共用しない(本人性とセキュリティを守る)

  • 目的を分解し、正規機能やギフトなど代替策で満たす(安全な設計にする)

  • 既に関与してしまった場合は、事実整理より先にセキュリティ初動で被害拡大を止める

本記事の内容を基準に、まずは「アカウントを渡す」発想から「利用を安全に共有する」発想へ切り替えていただくことが、最も確実にリスクを下げる方法です。