「センギリ」とレシピに書いてあるけれど、どのくらいの細さが正解なのか分からない。頑張って切っても太くなったり、揃わなかったり、キャベツがふわっと仕上がらなかったり。さらに、包丁は怖いし、スライサーも指を切りそうで不安——そんな悩みを抱えていませんか。
センギリは、千切り(繊切り)として料理でよく使う基本の切り方です。ポイントはセンスではなく、太さの基準を決めることと、薄切り→重ね→一定幅の順番を守ること。たったそれだけで、仕上がりは驚くほど安定します。
この記事では、センギリの意味を整理したうえで、1mm・2mm・3mmの太さ目安を料理別に使い分ける方法、包丁で揃える手順、千切り器を安全に使うコツ、うまくいかない時の直し方、保存のポイントまでを一気にまとめます。読んだあとには「これならできる」と思える、迷わない基準が手に入ります。
※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。
センギリとは何か
センギリは千切・繊切で、野菜を細長く刻む切り方です。1mmはふわっと、2mmは標準、3mmは加熱向きが目安。薄切り→重ね→一定幅が成功の鍵で、器具は指ガードと保管注意を徹底。基準を決めれば再現できます。
センギリの定義と千切と繊切の表記ゆれ
辞書や料理用語集では、せんぎりを千切・繊切と表記し、野菜などを細く刻むこと、その刻んだものを指す説明が示されています。料理の世界では「繊切」が本来の表記として扱われることもありますが、家庭では「千切り」が一般的です。
つまり、レシピで「センギリ/せんぎり/千切り/繊切り」が混在していても、基本動作は同じと考えて問題ありません。
千切と細切りと千六本の違いは太さで捉えると迷わない
「細切り」「千切り」「千六本」という言葉は、媒体や流派で揺れます。家庭で迷いを減らすコツは、名称よりも「太さ」を基準にすることです。目安として、1mm級=かなり細い、2mm級=標準、3mm級=やや太いという運用が分かりやすく、器具の表示でも太さで違いが語られます。
このあと紹介する太さ表を、あなたの家の「基準」にしてしまうのが一番早いです。
センギリの太さ目安
千切りが上達しない最大の原因は、ゴールが曖昧なまま切り始めることです。
「細く」「ふわっと」などの言葉は人によって幅があり、結果として毎回ブレます。そこで、家庭用の基準として、まずは1mm・2mm・3mmを使います。
1mm 2mm 3mmの基準は家庭の運用目安として持つ
手順解説では、せん切りを細めにするなら1mm、マッチ棒くらいなら2mmといった具体的目安が示されています。
また、器具の世界でも「細千切り」「千切り」「千六本」などを幅で説明する例があり、家庭での基準づくりに役立ちます。
ここでは、次のように割り切ります。
-
1mm:ふわっと軽い(細千切りゾーン)
-
2mm:標準で万能(迷ったらここ)
-
3mm:加熱でも存在感(炒め物・きんぴら向き)
太さ目安の早見表
| 目安の太さ | 仕上がりの印象 | 向く料理 | 失敗しやすい点 | うまくいくコツ |
|---|---|---|---|---|
| 1mm前後 | ふわっと軽い、空気を含む | とんかつ添えキャベツ、サラダ | 途中で千切れ・水っぽい | 少量ずつ重ね、包丁をよく動かす |
| 2mm前後 | シャキッと標準、扱いやすい | 大根サラダ、冷やし中華、和え物 | 太さが微妙に揃わない | 薄切りを均一にし、端を揃える |
| 3mm前後 | 歯ごたえ強め、加熱で残る | きんぴら、炒め物、スープ具 | 太いまま生食で硬い | 生食なら繊維を断つ方向も検討 |
まず2mmを基準にすると挫折しにくい
いきなり1mmを狙うと、「薄切りが作れない」「重ねが崩れる」「手が怖い」で止まりがちです。最短で上達する順番は、
2mmで揃える → 1mmに寄せる(必要な料理だけ)
です。家で作る頻度が高いのは2mmゾーンの料理が多く、成果が出やすいからです。
包丁でセンギリをきれいに切る手順
包丁の千切りは、「細く切る」の前に、やるべき準備があります。
コツはシンプルで、薄切りを作ってから、重ねて切る。これだけで太さが揃いやすくなります。
手順1 センギリの長さを先に決める
まず、食材を切りやすい長さに整えます。目安は4〜5cm。長さが揃うと、重ねたときに端が揃い、太さが安定します。
-
大根・にんじん:4〜5cm
-
きゅうり:斜め薄切りにしてから重ねると安定
-
キャベツ:葉の大きさに合わせ、扱いやすい幅に畳む
手順2 薄切りを作る ここが太さの土台になる
千切りが太い人は、ほぼ確実に薄切りが厚いです。
薄切りの厚さは、そのまま千切りの太さになりやすいので、狙う太さより「少し薄い」くらいを目標にします。
-
2mmを狙うなら、薄切りは2mm程度
-
1mmを狙うなら、薄切りは1mm程度
薄切りの時点で均一なら、そのあとの工程は勝手に揃います。
手順3 重ね方でブレを消す 3〜6枚から始める
一度に重ねすぎると、手元が不安定になり、ズレて太くなります。
最初は3〜6枚程度を目安にしてください。
重ねるときのポイントは3つです。
-
端を揃える(切り始めのラインを合わせる)
-
まな板と平行に置く(斜めになると幅が乱れる)
-
ぐらつく形は安定面を下にする
手順4 包丁の動かし方は押し切りではなく前後運動
揃う人は、包丁を「下に押す」より「前後に動かして」切っています。
-
刃先から刃元までを使う
-
一定のリズムで同じ幅を刻む
-
左手は猫の手で、指先を出さない
怖さがある場合は、無理にスピードを上げないのが正解です。速さは後からついてきます。
キャベツのセンギリをふわっとさせるコツ 部位と切り方で変わる
「店みたいなふわふわ」にしたい人は、次を意識すると結果が出やすいです。
-
太い芯は切り落として、畳んだときに段差を減らす
-
2〜3枚ずつ重ね、繊維を意識して切る
-
切ったあとに軽くほぐして空気を入れる
キャベツは部位によって硬さが違うため、状態を揃えるだけで仕上がりが整います(内側の柔らかい部分と外側の張りのある部分のバランスなど)。
大根とにんじんのセンギリは繊維方向で食感が決まる
にんじんは繊維の向きによって、歯ごたえや味のなじみ方が変わるとされています。縦に切ると繊維が残りやすく、繊維を断つ切り方は柔らかくなりやすい、といった整理が役立ちます。
大根も同様に、サラダでシャキッとさせたいのか、和え物で味をなじませたいのかで「方向」を決めると失敗しにくくなります。
センギリ器とスライサーで時短する
道具を使うと速くなりますが、スライサー類は事故が起きやすいことも事実です。公的機関からは、指先のけがが多発していること、調理中だけでなく洗浄や保管でもけがが起き得ること、指ガード(安全ホルダー)の使用、安定した場所での使用、子どもの手が届かない保管などが注意喚起されています。
ここでは、速さより安全を優先し、続けられる形に落とし込みます。
千切り器とスライサーの違いを先に整理する
-
千切り器:刃が格子状で、一定幅の千切りが作りやすい
-
スライサー:薄切りが得意。千切り用の替刃が付くタイプもある
「包丁が怖い」人にとって道具は味方ですが、最後の数センチで事故が起きやすいので、ルール化が必要です。
スライサー安全チェックリスト 調理中と調理後で分ける
調理中の安全
-
指ガード(安全ホルダー)を使う
-
食材が小さくなったら、危険と判断した時点で止めて包丁に切り替える
-
平らで安定した場所で使用する
-
急がない。力を入れすぎない(滑って接触しやすい)
調理後の安全(洗浄・保管)
-
洗うときに刃先へ指を当てない(スポンジを引っかけない)
-
しっかり水気を拭き取り、乾燥させて収納する
-
引き出しにそのまま入れず、刃が触れないように保護する
-
子どもの手が届かない場所に保管する
「調理中は気をつける」だけだと、洗うとき・片付けるときにやられます。ここまでセットで守るのが最短の安全策です。
仕上がりが合わない時は道具の幅と食材の向きを疑う
器具の千切りは一定幅になりやすい反面、仕上がりが「思ったより太い/細い」と感じることがあります。そんなときは、次の順で調整します。
-
刃(細千切り/千切り)を変える
-
食材の当て方を安定させる(斜めに押し当てない)
-
最後の部分は包丁に切り替える(崩れやすい)
繊維に沿うか断つかで食感が変わる
切り方を決めるとき、便利なのが「繊維」の考え方です。繊維に沿って切ると食感が残りやすく、繊維を断つとやわらかくなりやすい、火が通りやすい、といった説明が複数の解説で整理されています。
繊維方向と用途の早見表
| 切り方の考え方 | 食感の傾向 | 向く料理 | こんな時に選ぶ |
|---|---|---|---|
| 繊維に沿う | 歯ごたえが残りやすい | 炒め物、揚げ物、歯ごたえ重視のサラダ | シャキッとさせたい、存在感を残したい |
| 繊維を断つ | やわらかくなりやすい、味が入りやすい | 和え物、煮物、味をなじませたい料理 | しんなりさせたい、青臭さを抑えたい |
キャベツは目的で選ぶ ふわふわ重視なら断つ寄りもあり
キャベツは「シャキシャキ」も「ふわふわ」も狙える野菜です。
-
歯ごたえ重視:繊維に沿う
-
口当たり重視:断つ寄りでやわらかくする
ただし、どちらでも「太さ(mm)」がブレると満足度が下がります。先に太さを決め、次に方向を調整する順が失敗しにくいです。
センギリがうまくいかない時の原因と直し方
ここからは、失敗を“症状”から直します。練習よりも先に、原因を潰した方が速いです。
太くなる時の原因と直し方
よくある原因
-
薄切りが厚い
-
重ねすぎてズレる
-
包丁が押し切りになっている
-
目標の太さが決まっていない
直し方(優先順)
-
まず2mmを目標にする
-
薄切りの厚さを均一にする
-
重ねは3〜6枚に減らす
-
包丁を前後に動かして切る
「薄切りを整える」だけで、一気に揃い始めます。
途中でバラける 斜めになる時の原因と直し方
原因
-
端が揃っていない
-
ぐらつく形を下にしている
-
左手の押さえが弱い/強すぎる
直し方
-
端を揃え、切り始めのラインを作る
-
安定面を下にし、動かない形を作る
-
押さえは「固定する程度」にして力まない
水っぽい しんなりする時の原因と直し方
千切りは表面積が大きく、水分が出ると一気に食感が落ちます。
原因
-
水にさらした後の水切り不足
-
置き時間が長い
-
ドレッシングを早くかけている
-
繊維を断つ切り方で、水が出やすい状態になっている
直し方
-
水にさらすなら短時間にする
-
しっかり水気を切る(キッチンペーパー活用)
-
味付けは食べる直前にする
-
食感を残したい料理は繊維に沿う切り方も検討する
センギリの保存と使い切り
千切りは、切った瞬間がピークになりがちです。ただし、ポイントを押さえれば作り置きの満足度は上げられます。
冷蔵保存は水気管理と味付けのタイミングが鍵
冷蔵で置くなら、目標は「今日〜明日で食べ切る」です。
-
水気をよく切る
-
キッチンペーパーを使って余分な水分を吸わせる
-
味付け(ドレッシング)は直前にする
千切りキャベツを湿らせたキッチンペーパーで包んで冷蔵する、といった保存の考え方も紹介されています。
水に張って保存する方法は管理ルールを決める
保存容器に水を入れて冷蔵し、毎日水を替える方法も紹介されています。実施するなら、次のルールを守ると安全側です。
-
清潔な保存容器を使う
-
毎日水を替える
-
なるべく早めに使い切る
-
使う直前によく洗う
「ラクだから」と放置すると劣化が早いので、続けられる運用かどうかで選ぶのが現実的です。
冷凍保存は加熱用途に回すと失敗しにくい
千切りを冷凍すると、解凍時に水分が出て食感が変わりやすいです。そのため、冷凍は「加熱で使う」と割り切ると成功率が上がります。スープや鍋に凍ったまま入れる使い方が提案されています。
保存方法の比較表
| 保存 | 目安 | 向く用途 | ポイント | 注意 |
|---|---|---|---|---|
| 冷蔵 | 今日〜明日 | サラダ、付け合わせ | 水気管理、味付けは直前 | 置きすぎるとしんなり |
| 冷蔵(水に張る) | 短期 | 当日〜翌日 | 容器清潔、毎日水替え | 管理できないなら非推奨 |
| 冷凍 | 約1か月目安の提案例あり | スープ、鍋、炒め物 | 平らにして空気を抜く | 生食の食感は落ちやすい |
水にさらすべきか迷った時の考え方
千切り後に水にさらすと、シャキッとしやすい一方で、水溶性ビタミンなどは水に移りやすい性質があります。水溶性ビタミン(ビタミンCやB群など)が水に流れやすい、という整理が示されています。
また、千切りキャベツを冷水に長く漬けることを避け、短時間に留めるべきだという趣旨の説明も見られます。
迷った時のルールはこれで十分
-
辛味やアクを抜きたい:短時間さらす
-
シャキッとさせたい:さっと冷水にくぐらせる程度
-
栄養も気になる:さらさず、水気を整えて食べる
-
作り置き:水よりも水気管理(ペーパー)で調整する
「絶対にさらす/さらさない」ではなく、目的別に短時間へ寄せるのが現実的です。
目的別 センギリの最短ルート
ここまでを、目的別に最短ルートへ落とします。
店っぽいキャベツの千切りを作りたい人の固定手順
-
太い芯を落として畳みやすくする
-
2mmで揃える(慣れるまで)
-
余裕が出たら1mmへ
-
切ったら軽くほぐして空気を入れる
-
さらすなら短時間、水気は必ず切る
大根サラダでシャキッとさせたい人の固定手順
-
2mmを基準にする
-
繊維に沿う方向を試す(歯ごたえ重視)
-
味付けは直前
-
置くなら水気管理
にんじんを和え物で味なじみにしたい人の固定手順
-
2mmで揃える
-
繊維を断つ方向を選ぶ(なじみ重視)
-
塩もみ等で水分調整してから和える
センギリのよくある質問
センギリは何の野菜に使う言葉ですか
大根、にんじん、キャベツ、きゅうりなど、細長く切って食感や見た目を整えたい野菜に幅広く使われます。用語としては、野菜などを細く刻む切り方を指す説明が示されています。
繊維に沿うのと断つのはどちらが正解ですか
正解は一つではなく、目的で使い分けます。歯ごたえを残したいなら繊維に沿う、やわらかさや味なじみを優先するなら繊維を断つ、という整理が役立ちます。
千切り器は安全ですか
便利ですが、指先のけがが多発しているとして注意喚起があります。指ガードの使用、食材が小さくなったら包丁に切り替える、安定した場所で使う、洗浄・保管時にも注意する、といった対策が推奨されています。
ふわふわにならないのは包丁のせいですか
包丁だけではありません。薄切りが厚い、重ねがズレる、切った後にほぐしていない、の3つが典型です。まず2mmで揃えるところから始め、慣れたら1mmへ寄せると改善しやすいです。
水にさらすと栄養は減りますか
水溶性ビタミンは水に移りやすい性質があるため、長時間の浸水は避け、必要なら短時間に留めるのが安心です。
センギリを安定して仕上げる要点 太さと順番と安全を固定する
-
センギリは千切・繊切で、野菜などを細長く刻む切り方
-
迷ったら2mmを基準にし、必要な料理だけ1mmへ寄せる
-
包丁は「薄切り→重ね→一定幅」。この順番で太さが揃う
-
器具は時短だが、指ガード・洗浄・保管まで含めて安全設計にする
-
保存は水気管理が最優先。味付けは直前が基本
次にキャベツや大根を切る日に、まずは「2mmで揃える」だけを目標にしてください。揃い始めたら、必要な料理だけ1mmへ寄せる。この順番が、最短で“店っぽさ”に近づくルートです。
参考情報源
-
コトバンク(千切・繊切の定義):https://kotobank.jp/word/%E5%8D%83%E5%88%87%E3%82%8A-549633
-
柴田書店 料理百科事典(千切り・繊切りの用語解説):https://www.shibatashoten.co.jp/words/detail.php?wid=1745
-
白ごはん.com(せん切りの手順、1mm/2mmの目安):https://www.sirogohan.com/recipe/houchou-sengiri/
-
国民生活センター(スライサー事故注意喚起・安全ホルダー等):https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20230118_1.pdf
-
カゴメ VEGE DAY(栄養と水溶性ビタミンの整理):https://www.kagome.co.jp/vegeday/nutrition/201704/6752/
-
DELISH KITCHEN(千切りキャベツの保存:冷蔵・冷凍、管理ポイント):https://delishkitchen.tv/recipes/383867677917053996
-
アマノフーズ(千切りキャベツの保存:キッチンペーパー活用の示唆):https://www.amanofoods.jp/season/24360/
-
マイナビ農業(にんじんの繊維方向と食感の説明):https://agri.mynavi.jp/2017_11_06_10376/
-
OMO7大阪(繊維に沿う/断つによる食感差の説明):https://omoroiyan-ja.osaka/news_info/2018/01/23/300/
-
Kitchen Paradise(幅の目安に関する整理例):https://www.kitchenparadise.com/blog/2021/07/20/post-277/
-
mi-journey(ふわふわキャベツのポイント例):https://mi-journey.jp/foodie/36998/