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逆さ撮りとは?違法性と撮影罪のポイント、被害時の対処と相談先

駅や商業施設など、人が多い場所で「今の、もしかして逆さ撮り…?」と感じた瞬間、頭が真っ白になる方は少なくありません。確信が持てないまま時間だけが過ぎ、「証拠がないと相談しても無駄かも」「大ごとにしたくない」と抱え込み、さらに不安が膨らんでしまうこともあります。

しかし、逆さ撮りは単なる言葉の問題ではなく、状況によっては撮影罪(性的姿態撮影等処罰法)の対象になり得る、重大な人権侵害です。大切なのは、相手を追い詰めることよりも、自分の安全を確保し、迷わず適切な手順で動くことです。

本記事では、逆さ撮りの意味を整理したうえで、違法性の判断ポイント、被害に遭った直後の行動フロー、証拠の残し方、削除依頼と相談先までを、初めての方でも実行できる形でまとめます。読み終えたときに「次に何をすればいいか」がはっきりし、必要以上の不安から抜け出せることを目指します。

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目次

逆さ撮りとは何か

逆さ撮りは同意なく性的姿態等を撮影する行為として撮影罪の対象になり得ます。2023年施行の性的姿態撮影等処罰法や法務省Q&Aが制度趣旨を示します。被害時は安全確保→通報→証拠→削除/相談の順で対応しましょう。

逆さ撮りの意味

「逆さ撮り」は法律用語ではなく、一般に、被写体の意思に反して、下方向から不適切な角度で撮影する行為を指す俗語として使われます。文脈として多いのは、他人の身体や衣服の内側など、性的な領域に関わるものを無断で撮るニュアンスです。

ただし重要なのは、言葉のラベル(逆さ撮り、盗撮など)よりも、「被写体の意思に反して性的な姿態等が撮影されたか」という点です。ここが法律上の判断軸になります。

逆さ撮りが問題になる背景

スマートフォンの高性能化、SNSの普及により、撮影そのものが容易になった一方で、画像・動画が拡散する速度も上がりました。
被害は「撮られた瞬間」だけで終わらず、ネットに出回ることで、本人が知らない場所で長期にわたり見られ続ける二次被害へ発展し得ます。

そのため近年は、従来の都道府県条例(迷惑防止条例)による取り締まりに加え、全国共通の法体系として、性的姿態撮影等処罰法が整備されました。


逆さ撮りは違法なのか

まず押さえるべき結論

逆さ撮りと呼ばれる行為のうち、同意なく「性的姿態等」を撮影する行為は、状況によって撮影罪(性的姿態撮影等処罰法)に該当し得ます。
また、撮影した画像・動画を誰かに渡したり、SNSなどに投稿したりすれば、より重い問題(提供・拡散)にもつながります(一般論として、被害が拡大しやすい領域です)。

ここでのポイントは「公共の場か私的空間か」よりも、本人の意思に反して撮影されたか、対象が性的姿態等に当たるかという観点です。制度趣旨は法務省Q&Aにも整理されています。

性的姿態撮影等処罰法(撮影罪)の位置づけ

法律名は「性的な姿態を撮影する行為等の処罰…に関する法律」で、e-Gov法令検索で条文を確認できます。
この法律は、盗撮に限らず、意思に反して性的な姿態等を撮影する行為や、その記録の提供などを処罰対象として整理しています。制度趣旨・想定事例は法務省の解説(Q&A)で確認できます。

迷惑防止条例との関係

性的姿態撮影等処罰法ができる以前から、盗撮行為は各都道府県の迷惑防止条例等で取り締まられてきました。現在も、具体的な事案では、条例や他の犯罪類型との関係が問題になることがあります(個別判断)。
一般の利用者としては、「同意なく性的領域を撮ることは法的に重大なリスク」と理解し、疑いがあれば早期に相談するのが安全です。


逆さ撮りと撮影罪のポイント

「性的姿態等」とは何を指すか

条文上の厳密な定義や解釈は専門的になるため、ここでは一般向けに誤解の少ない形で整理します。
中心になるのは、性的な部位や下着、性的な行為・状況など、本人が「他人に見られない・記録されない」ことを当然に期待する領域です。法務省Q&Aは、こうした権利利益(性的自由・性的自己決定等)の保護を説明しています。

未遂でも問題になり得る

撮影罪は、状況によって未遂が処罰対象になり得ると整理されています。
ただし、一般の方が個別案件の成立可否を断定することは難しいため、「怪しいと感じた時点で相談」へ寄せるのが現実的です。

撮影以外(提供・拡散・保管)が深刻化しやすい理由

撮影自体も重大ですが、画像・動画が第三者へ渡ったり、SNSで拡散されたりすると、被害は質的に変わります。
削除の手間、再投稿、検索残り、無断転載などで、本人が回復しづらい状態になり得ます。法令上も「提供」等が問題になる場面が整理されています(条文確認はe-Gov参照)。


逆さ撮りが起きやすい場面と、被害者が感じやすいサイン

起きやすい場面(手口ではなく環境として)

ここでは具体的な手口の説明は避け、被害予防のために「起こりやすい環境」を整理します。

  • 混雑した駅のホーム、エスカレーター、階段、改札付近

  • 商業施設のエレベーター前、イベント会場の入退場口

  • 人が密集し、互いに距離が近い状況

  • 周囲が撮影に慣れていて、スマホを構えること自体が目立ちにくい場

ポイントは「疑わしい人を見つける」より、自分の安全行動(距離・周囲連携)を取りやすい環境にすることです。

被害者が抱えやすい感覚

  • 「確信はないけど、変だった」

  • 「声を上げたら自分が悪者にされそう」

  • 「証拠がないから言っても無駄かもしれない」

  • 「家族や職場に知られたくない」

この段階で重要なのは、確信の有無よりも、安全確保と相談の選択肢を持つことです。証拠が薄くても相談できる窓口はあります(後述)。


被害に遭った直後にやること

まず最優先は安全確保

被害に気づいた(または疑いが強い)とき、最優先は安全確保です。無理に相手を追い詰めたり、単独で取り押さえようとしたりすると危険が増します。

  • 可能なら人のいる場所へ移動する

  • 近くの駅員・施設スタッフ・警備員に助けを求める

  • 周囲の人に「すみません、助けてください」と短く伝える

  • 自分や同行者の安全が確保できる距離を取る

被害直後フロー(迷わない順番)

以下の順に動くと、混乱時でも判断がぶれにくくなります。

ステップ 何をする 目的 メモの例
1 安全確保・距離を取る 身体的安全 その場から離れる
2 駅員/施設スタッフへ連絡 第三者介入 「今、被害の可能性」
3 可能な範囲で状況メモ 記憶の補助 時刻・場所・特徴
4 警察へ連絡/相談 公式対応 110/最寄り署
5 証拠保全(ある範囲で) 立証の土台 スクショ・URL等
6 削除・相談窓口へ 二次被害防止 後述の窓口

※「SNSで晒す」「相手を撮影して投稿する」などは、トラブルを増幅させたり、名誉毀損等の別問題に発展したりし得るため、基本的に推奨できません。まずは公的手続きへ寄せるのが安全です。

証拠保全チェックリスト(できる範囲で)

被害直後は完璧に揃えなくて構いません。できる範囲で「後から思い出せない情報」を残します。

  • □ 日時(○月○日○時○分ごろ)

  • □ 場所(駅名、ホーム番号、施設名、フロア等)

  • □ 状況(混雑度、移動方向、同行者の有無)

  • □ 相手の特徴(服装、持ち物、身長感、特徴的な髪型など)

  • □ 目撃者やスタッフ対応の有無(誰に伝えたか)

  • □ ネット上に出た場合:URL、投稿ID、アカウント名、スクリーンショット


ネットに拡散されたかもしれないときの対応

まず「削除」と「拡散防止」を並行する

拡散が疑われるとき、やるべきことは大きく2つです。

  1. 削除(プラットフォームへの申請)

  2. 相談(公的・準公的窓口へ)

削除はスピードが重要ですが、焦って情報を失うのも避けたいところです。可能なら、削除申請前に最低限の証拠(URL・スクショ等)を確保してから動きます。

削除依頼チェックリスト(申請で詰まらないために)

  • □ 問題投稿のURL(投稿個別ページ)

  • □ 投稿ID、アカウント名、表示名

  • □ いつ見つけたか(日時)

  • □ どの権利侵害か(プライバシー、肖像権、性的被害、名誉等)

  • □ スクリーンショット(全体+問題箇所の拡大)

  • □ 自分が被写体本人である説明(可能な範囲で)

  • □ 再投稿の可能性があるため、検索キーワードのメモ

相談先を使って「削除の進め方」を整理する

削除フォームが分かりにくい、事業者から返答がない、どの権利侵害に当たるか分からない――こうした場合に、相談窓口が役立ちます。

  • 違法・有害情報相談センター:ネット上の違法・有害情報に関する相談窓口(無料)。削除や対応の方向性を相談できます。

  • 法務局の人権相談(みんなの人権110番等):人権侵害の観点から相談可能。窓口情報はSafer Internet Japan等の整理でも確認できます。


相談先の選び方

目的別:相談先早見表

「どこに連絡すべきか分からない」状態を減らすため、目的別に整理します。

目的 まず相談する先 こんなとき 補足
いま危険・緊急 警察(110)/施設スタッフ 現場で起きている 安全確保が最優先
刑事対応の相談 最寄り警察署 被害届・捜査相談 証拠が弱くても相談可
ネット削除・対応方針 違法・有害情報相談センター 削除手続きで困っている 無料相談
人権侵害の相談 法務局の人権相談 プライバシー侵害・名誉等 電話/ネット窓口

相談時に伝えると良い要点(テンプレ)

  • 何が起きたか(いつ・どこで・どう感じたか)

  • 被害者は誰か(自分/家族/友人)

  • 何を求めるか(捜査、削除、再発防止、相談)

  • 手元にある情報(メモ、スクショ、URL、目撃者)


逆さ撮りを「疑った」段階でできる予防と工夫

“自衛”は「警戒」より「行動の型」

日常の予防は、相手を見抜くゲームにしない方が長続きします。代わりに、次のように「行動の型」を決めておくと、負担が小さくなります。

  • 混雑時は壁側に寄る、背後を取りにくい位置に立つ

  • エスカレーターでは、可能なら段差・位置を調整する

  • 一人で不安な場所は、人がいる側へ移動する

  • 違和感があれば早めにスタッフの近くへ

家族・友人と共有できる合図を決める

被害は言い出しづらいことがあります。同行者がいるなら、「合図(短い言葉)」を決めておくと、助けを求めやすくなります。

  • 「ちょっとスタッフさんに聞いてくる」

  • 「一回場所変えよう」

  • 「トイレ行く(=離れる合図)」


加害者にならないために知っておきたいこと

何気ない撮影でもトラブルになる典型

被害意識のない撮影でも、相手の不安や誤解を招くことがあります。

  • 混雑した場所でスマホを低い位置で操作し続ける

  • 人の近くで動画を回し続ける

  • 風景撮影でも、特定の人を追うように撮る

自分に悪意がなくても、相手が恐怖を感じればトラブルになります。可能なら、撮影姿勢を工夫し、誤解を招かない配慮をしましょう。

撮影するなら「被写体の同意」と「写り込み配慮」

  • 人物が主題なら、許可を取る

  • 公共空間の撮影でも、個人が特定できる写り込みには配慮する

  • 子どもが写る場合は特に慎重に

「知らなかった」では済みにくい領域だからこそ、普段から安全側に倒すのが結果的に自分を守ります。


よくある質問

逆さ撮りは見つかったらどれくらいの処罰になるのか

撮影罪の法定刑などは条文で定められており、事案により判断されます。まず、性的姿態撮影等処罰法の条文はe-Gov法令検索で確認できます。
一般向けの制度趣旨・考え方は法務省Q&Aが参考になります。
※個別の成立可否や見通しは事情により異なるため、被害側・疑い側いずれでも、具体は専門家や公的窓口へ相談してください。

公共の場でも違法になるのか

場所が公共かどうかだけで決まるのではなく、本人の意思に反して性的姿態等を撮影したかが中心になります。公共の場でも成立し得ます。制度の考え方は法務省Q&Aが整理しています。

証拠がないと相談しても無駄か

無駄ではありません。被害直後は証拠が揃わないことも多く、スタッフ対応や相談の中で整理できることがあります。メモ(日時・場所・状況)だけでも、後から役立つことがあります。

ネットに出回ったか分からないときはどうするか

不安が強い場合は、検索で深追いして自分の心を消耗させるより、相談窓口を使って対応方針を決める方が安全です。違法・有害情報相談センターなどを検討してください。

被害後のメンタルがしんどい

被害はショックが大きく、眠れない・外出できないなどの反応が出ることもあります。相談は法的手続きだけでなく、心身の回復も含めて大切です。身近な支援者や専門窓口につなげることを優先してください。


参考情報