SNSや会話で「レグカ」という言葉を見かけて、意味が分からず不安になったり、身近な人の脚の傷に気づいて胸がざわついたりしていないでしょうか。こうした言葉は、単なる流行語ではなく、つらさを抱えた状態のサインとして現れることがあります。一方で、焦って問い詰めたり、強く叱ったりすると、本人がさらに話しづらくなってしまうことも少なくありません。この記事では、レグカの意味を整理したうえで、自傷行為の背景として知っておきたいポイント、危険サインの見分け方、本人への声かけで大切にしたい考え方、そして迷ったときに頼れる相談先まで、順を追って分かりやすく解説します。読み終えたときに「次に何をすればいいか」がはっきりする構成でお届けします。
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レグカとは何を指す言葉か
レグカはレッグカットの略として使われる
「レグカ」は、英語の leg(脚)を連想させる「レッグ」と「カット」を組み合わせた言い方が、会話やネット上で省略されて広がったものとして理解されることが多い言葉です。公的資料でも、リスカなどと並んでスラングの一例として扱われています。
ただし注意したいのは、同じ言葉でも使う人・コミュニティによってニュアンスが揺れる点です。たとえば、冗談めかして使われていても、当事者にとっては深刻なサインであることがあります。逆に、言葉だけを見て「絶対に自傷だ」と断定してしまうと、当事者が話しづらくなることもあります。
そこで、言葉の確認と同時に「最近の様子」を一緒に見てください。たとえば次のような変化は、つらさが強まっているヒントになることがあります。
睡眠が大きく乱れている(眠れない/過眠)
食欲や体重の急な変化
学校・仕事を休みがち、外出を避ける
以前より表情が乏しい、イライラが増える
人間関係のトラブルが続く、孤立が深まる
こうした変化が重なっているときは、言葉の意味の確認よりも、まず「安全」と「支援につなぐ導線」を優先するのが安全側の判断です。
リスカやアムカなど関連語との違い
「リスカ(リストカット)」「アムカ(アームカット)」など、身体の部位を示す略語がSNS上で語られることがあります。これらは医療用語というより、当事者や周囲が状況を言い表すために使うスラングとして登場しやすいものです。
ここで大切なのは、部位の違いを“分類”して理解することではなく、その行為の背後にある苦痛や孤立に目を向けることです。自傷は「周囲を困らせたい」などの単純な意図で片付けられないことが多く、当事者が抱える感情や状況を“どうにかするための行動”として起きる場合があります。
したがって、周囲が本当に必要としているのは「呼び名の正確さ」よりも、次の2点です。
当事者が今どれくらい危険な状態にあるか(緊急度)
当事者が話せる環境を守りつつ、支援先につなげられるか(導線)
この2点を軸に、次の章から具体的に整理していきます。
レグカが気になるときに知っておきたい自傷行為の背景
自傷行為は、外から見える行動だけで判断すると誤解が生まれやすいテーマです。周囲は「やめさせなければ」と焦り、当事者は「責められる」「理解されない」と感じて口を閉ざし、結果として孤立が深まる——この流れが起きやすいからです。
背景を理解する目的は、当事者の行為を正当化することではありません。危険を減らし、必要な支援につながる可能性を高めるためにあります。
自傷は死にたいだけが理由ではない
自傷が見られると、真っ先に「死にたいのでは」と心配になるのは自然な反応です。実際に希死念慮が重なるケースもあります。一方で、自傷には「死にたい」だけでは説明できない背景があることも知られています。たとえば、
感情があふれて苦しく、落ち着かせる方法が見つからない
不安や怒り、悲しみが強すぎて言葉にできない
自分を責める気持ちが強く、苦痛を外に出したくなる
頭の中が混乱していて「今この瞬間」をしのぎたい
など、当事者にとっては“つらさをやり過ごすための行動”として起きてしまうことがあります。専門的解説でも、自傷が単純な「注目集め」ではなく、苦痛への対処として理解される視点が提示されています。
周囲がこの点を理解しているだけで、声かけの方向性が変わります。「やめなさい」と命令するより、まず「今、どれくらいつらいのか」「安全は保てているか」を確かめ、必要なら相談につなげるほうが安全です。
周囲の誤解が起きやすいポイント
誤解が起きやすいのは、当事者の苦痛が“見えない”からです。見えるのは傷や行動だけで、そこに至るまでの葛藤や背景は本人の内側にあります。そのため、周囲は次のような決めつけに引っ張られがちです。
「かまってほしいだけ」
「弱いから」
「親(恋人、友達)のせい」
「叱ればやめる」
しかし、決めつけは当事者にとって「理解されない」「責められている」という体験になりやすく、相談へのハードルを上げます。自傷行為は、周囲からの反応が強すぎるほど隠されやすくなり、結果として支援につながりにくくなることもあります。
誤解を避けるために、周囲が意識したい基本姿勢は次の3つです。
評価しない:「良い/悪い」で裁かない
詮索しない:理由を聞き出すことより安全の確保を優先する
孤立させない:一人で抱え込ませず、外部の相談先へつなぐ
この姿勢を土台にすると、次の章の「緊急度判断」や「声かけ」が機能しやすくなります。
レグカが疑われるときの危険サインと緊急度の判断
ここは最優先の章です。言葉の意味や背景理解も大事ですが、危険が高い状況では、ためらわずに安全確保と専門機関への接続を優先してください。
以下では、分かりやすく「今すぐの対応が必要なサイン」と「家庭・学校での優先順位」を整理します。
今すぐ医療や救急につなぐべきサイン
次のような状況がある場合は、本人の同意や説得に時間をかけるより、**緊急の支援(救急・医療・緊急窓口)**につなぐ判断が必要です。
意識がはっきりしない、呼びかけへの反応が弱い
強い痛み、体調の急変、出血などで医療的な対応が必要そう
「死にたい」「消えたい」など切迫した発言がある
遺書のようなメッセージ、別れを思わせる連絡、極端な身辺整理がある
ひとりにすると危険が高そうで、見守りが難しい
迷ったら安全側に倒してください。命に関わる可能性があるときは、**119(救急)**など緊急手段をためらわないことが大切です。
また、切迫した気持ちが強い場合には、24時間の相談先につながることで状況整理が進むことがあります。厚生労働省の案内にも、電話相談窓口として「#いのちSOS(ライフリンク)」が掲載されています。厚生労働省+1
学校や家庭で安全を確保する優先順位
緊急性は高くないように見えても、本人の苦痛が続いている場合、放置は得策ではありません。安全を確保しつつ、関係を壊さず支援につなぐために、家庭・学校での動き方を「優先順位」で整理します。
安全確保のチェックリスト(順番が大切です)
1. ひとりにしない時間を確保する
可能な範囲で同じ空間にいる、声が届く距離にいるなど、孤立を減らします。監視にならない距離感が理想です。2. 体調と生活の土台を確認する
「眠れているか」「食べられているか」「学校・仕事は回っているか」など、崩れが大きいほど支援を急ぎます。3. “話す”より“つながる”を優先する
本人が話さないときでも、相談先は使えます。家族が先に相談して、声かけの仕方や受診の進め方を整理するのも有効です。4. 学校や地域の支援につなぐ
学校なら養護教諭、スクールカウンセラー、担任など、守秘に配慮できる窓口を選びます。5. 相談先の選択肢を複線化する
電話相談→地域の公的相談→医療機関、というように一本に絞らず、本人に合う導線を複数持ちます。
公的相談機関につながる窓口として「こころの健康相談統一ダイヤル(ナビダイヤル)」が案内されています。地域によって受付時間が異なるため、公式の一覧で確認しながら利用すると迷いにくくなります。厚生労働省+1
レグカに悩む本人への声かけと避けたい対応
当事者への関わりは、「正しいことを言う」より「安全を守り、孤立を減らす」ことが目的になります。声かけは、内容以上に“姿勢”が伝わります。落ち着いたトーン、短い言葉、決めつけない態度——それだけで当事者の緊張が下がることがあります。
最初の一言で関係が変わる声かけ例
最初の声かけは、深掘りよりも「気にかけている」「責めない」「一緒に考える」を伝えるのが基本です。状況別に使いやすい例を挙げます。
状況:本人が元気そうに装っているとき
「最近、無理してない?少し気になってる」
「話したくなったらいつでも聞くよ。今すぐじゃなくていい」
状況:本人がイライラしている/拒否が強いとき
「今は話したくないよね。分かった。安全だけは大事にしたい」
「責めたいわけじゃない。あなたが大事だから心配してる」
状況:本人が言葉を出してきたとき(打ち明けがあったとき)
「話してくれてありがとう。ひとりで抱えなくていいよ」
「今のつらさを少しでも軽くするために、一緒に相談先を探そう」
ポイントは、答えを急がないことです。自傷の背景には言葉にしづらい感情が絡むことがあり、当事者自身が理由を整理できていない場合もあります。だから、最初から「理由を説明して」と求めるより、「つらさを一緒に扱う」方向に舵を切るほうが支援につながりやすくなります。
説教・詮索・約束の強要が逆効果になり得る理由
避けたい対応は、「善意」から出やすいものほど要注意です。関係を守りたいなら、次の3つは特に慎重になってください。
避けたい対応の比較表
| 周囲の目的(善意) | 当事者が受け取りやすい印象 | 具体例 |
|---|---|---|
| すぐにやめさせたい | 追い詰められる/言えなくなる | 「二度としないって約束して」 |
| 理由を知って安心したい | 取り調べのように感じる | 「なんで?いつから?どのくらい?」 |
| 正しさを教えたい | 否定された/責められたと感じる | 「そんなことしても意味ない」 |
なぜ逆効果になり得るのかというと、当事者は「やめたいのにやめられない」「言葉にできない」という状態にいることがあるからです。ここで強い言葉をぶつけると、当事者は“自分のつらさ”ではなく“周囲の反応”を避けることにエネルギーを使い、相談や受診から遠ざかってしまいます。
代わりに有効になりやすいのは、次の置き換えです。
「約束して」→「安全を守るために、一緒に方法を考えたい」
「なんで?」→「今のつらさはどのくらい?(0〜10で言うと?)」
「意味ない」→「つらいよね。ひとりで抱えないでほしい」
“言い方”は小さな差に見えて、当事者にとっては「この人は味方かもしれない」という大きな差になります。
レグカの相談先一覧とつなぎ方
「相談先を知っているかどうか」は、いざというときの安全性を大きく左右します。相談は、本人が限界になる前でも使ってよいものです。むしろ、早い段階でつながっておくほど、選べる選択肢が増えます。
ここでは、代表的な相談先と「つなぎ方」を分かりやすく整理します。受付時間などは変更されることがあるため、最終的には公式情報で確認してください。
公的窓口につながる電話相談
こころの健康相談統一ダイヤル(ナビダイヤル)
0570-064-556(おこなおう まもろうよ こころ)
電話をかけた所在地に応じて、都道府県・政令指定都市の公的な相談機関につながる仕組みです。相談対応の曜日・時間は地域で異なり、IP電話からつながらない場合がある点などが公式に案内されています。
使い方のコツ
「本人が話せない/拒否があるが、家族としてどう動けばよいか」をそのまま伝えて構いません
受診先の目安、地域の窓口、緊急度の判断を一緒に整理してもらう目的で使えます
24時間の相談先と外国語対応
#いのちSOS(ライフリンク)
0120-061-338
24時間365日、無料、秘密厳守として案内されています。
切迫した気持ちが強いとき、「今起きていることを整理する」だけでも価値があります。話す内容がまとまっていなくても問題ありません。
よりそいホットライン
0120-279-338
暮らしの困りごと、DV、性暴力、外国語相談など、複数の入口が用意されており、音声ガイダンスで選択してつながる形式が案内されています。
TELL Lifeline(英語での相談を含む)
0800-300-8355(フリーダイヤル)
03-5774-0992
電話やチャットの受付時間が案内されています(時間帯は変わる可能性があるため公式の最新表示をご確認ください)。
相談につなぐときの“伝え方”テンプレ
「本人(家族)がつらさを抱えていて、今の安全をどう確保すればいいか相談したい」
「学校や家庭での関わり方、受診の進め方を知りたい」
「緊急かどうか判断に迷っている」
「何を話せばいいか分からない」状態でも相談は可能です。まずは“困っている”事実からで大丈夫です。
医療機関に行く目安と伝え方
医療につなぐ目安は、「診断名があるか」ではなく、生活や安全が揺らいでいるかです。次のような状態が続くなら、受診や専門職への相談を検討する価値があります。
不眠・過眠、食欲低下などが続いている
学校や仕事に行けない日が増えている
気分の落ち込みや不安が強く、日常が回らない
パニック、強い焦燥、怒りの爆発が増えている
「消えたい」「いなくなりたい」といった発言がある
受診先としては、地域や年齢にもよりますが、精神科・心療内科、未成年なら児童精神科、学校ならスクールカウンセラーや養護教諭などが入口になります。迷う場合は、公的窓口につながる統一ダイヤルで地域の相談先を教えてもらう方法もあります。
医療・相談で伝えると役立つメモ
つらさが強くなった時期、きっかけ(分かる範囲で)
睡眠・食欲・欠席など生活への影響
不安や落ち込みの強さ(0〜10で表すなど)
家庭や学校で困っていること(衝突、孤立、いじめ等)
安全面の心配(ひとりにできない、切迫した発言がある等)
本人が話しづらい場合は、家族が先に状況を整理して持参するだけでも、支援が始まりやすくなります。
レグカに関するよくある質問
レグカという言葉を見たら本人にどう聞くべき?
いきなり「レグカって何?やってるの?」と切り込むと、当事者が“責められた”と感じて会話が閉じることがあります。まずは言葉ではなく、本人の状態から入るほうが安全です。
「最近つらそうに見えるけど、大丈夫?」
「心配してる。話したくなったらいつでも聞くよ」
「安全が一番大事だから、一緒に相談先を探したい」
本人が答えない場合でも、家族や周囲が先に相談窓口に連絡し、声かけや受診の進め方を整理することはできます。公的窓口につながる統一ダイヤルなどは、そのためにも使えます。
家族ができることは?
家族が背負い込みすぎないことが、長期的には本人の安心につながります。家族にできることは大きく3つです。
安全を確保する:孤立を減らし、危険サインがあるときは即対応する
責めない関わり:説教や詮索より「困ったら一緒に考える」を軸にする
外部支援に接続する:相談窓口・学校・医療を複線化して、家族だけで抱えない
切迫した気持ちが強い場合に備えて、24時間の窓口(#いのちSOSなど)を「いざというときの連絡先」として控えておくのも有効です。
学校には伝えるべき?
状況次第ですが、本人の生活の場が学校にあるなら、学校との連携が支えになることがあります。ポイントは「誰に、どこまで伝えるか」を選ぶことです。
まずは養護教諭やスクールカウンセラーなど、守秘に配慮できる窓口から始める
本人が強く拒否する場合でも、安全確保が必要なら大人同士で相談し、本人の負担が増えない形を探す
いきなり大ごとにせず、「見守り」「相談導線」「休養の調整」など具体策を目的に話す
家庭だけでは見守りが難しいと感じた時点で、学校や地域の支援を“味方”に増やす視点が役立ちます。
相談は匿名でもよい?
多くの相談窓口では匿名での相談にも配慮があります。特に、#いのちSOSは無料・秘密厳守として案内されています。
「うまく説明できない」「名前を言うのが怖い」という状態でも、まずは話し始めて大丈夫です。