「なないろ生命」と検索すると、なぜか並んで表示される「やばい」という不安な言葉。
これから加入を検討している方にとっては、「本当に大丈夫な会社なのか」「家族の保障を任せてもよいのか」と、心がざわつくきっかけになります。
インターネット上には、保険料が安くてコスパが良いという前向きな評価もあれば、苦情件数やコールセンター対応、新しい会社であることへの不安など、ネガティブな情報も混在しています。断片的な口コミや煽り気味のタイトルだけを見てしまうと、かえって判断が難しくなってしまいがちです。
本記事は、「なないろ生命は本当に“やばい”のか?」という疑問に対し、感情論ではなく“データと事実”を軸に整理することを目的としています。会社概要や商品設計、安全性を示す指標、口コミから見える実態、そしてメリット・デメリットや向いている人/向いていない人までを、できる限り中立的な視点で解説いたします。
「なんとなく不安だからやめておく」「なんとなく安いから選ぶ」といったあいまいな判断ではなく、ご自身とご家族にとって納得できる選択ができるよう、判断材料を一つずつ丁寧に整理してまいります。
※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。
新しい会社であることへの心理的な不安、商品ラインナップの限定性、苦情件数や親会社のニュースといった要素が複雑に絡み合っていました。
一方で、医療・がん・特定疾病といった第三分野に特化した設計や、比較的抑えられた保険料水準、外部評価を受けている医療保険の存在など、「選択肢として検討する価値がある」要素も少なくありません。ソルベンシーマージン比率や格付けなどのデータを踏まえると、「誰にとっても危険な会社」でも「誰にとっても完璧な会社」でもなく、ニーズが合う人を選ぶ“尖った選択肢”と位置づけるのが現実的です。
重要なのは、「やばい」というあいまいな言葉に振り回されるのではなく、
ご自身の状況に照らして、
何にどこまで備えたいのか(医療・がん・死亡・貯蓄など)
保険にどこまで役割を求めるのか
保険料をどの程度まで許容できるのか
を整理したうえで、なないろ生命が“自分にとってちょうど良い選択肢かどうか”を冷静に見極めることです。
なないろ生命とは?会社概要と特徴を整理
なないろ生命の基本情報(設立年・親会社・事業内容)
なないろ生命保険株式会社は、2021年4月に営業を開始した生命保険会社です。主な特徴は以下のとおりです。
設立:2021年
親会社:朝日生命保険相互会社(100%出資の子会社)
本社所在地:東京都新宿区
主な事業内容:医療保険・がん保険・特定疾病保険などの「第三分野保険」の引受
販売チャネル:保険ショップ・代理店、インターネット、保険募集人など
朝日生命グループの中で、「第三分野に特化した新しい保険会社」という位置づけです。
老舗の大手生保が幅広く商品をそろえるのに対し、なないろ生命は医療・がん分野を中心に、必要な保障をコンパクトに提供するスタイルと言えます。
商品ラインナップと特徴(医療保険・がん保険・3大疾病保険)
なないろ生命の主な商品ラインナップは、以下のような「医療・がん・特定疾病」に集中しています。
医療保険
なないろメディカル礎
なないろメディカルスーパーワイド
特定3大疾病保険
なないろスリー
がん・6大疾病等に備える保険
なないろセブン
がん一時金タイプ、がん治療タイプ など
共通する特徴としては、
病気やケガの入院・手術、がん・3大疾病など「医療リスク」に特化
保障内容に対して保険料が比較的抑えられているとされる
必要な保障を選んで組み合わせやすい設計
が挙げられます。
一方で、
死亡保険(遺族保障)
学資保険・個人年金などの貯蓄・資産形成タイプの保険
などはほとんど扱っていません。
そのため、「医療・がんはなないろ生命」「死亡保障や貯蓄は他社」というように、複数社の保険を組み合わせる使い方が前提になりやすい会社です。
受賞歴や外部評価(保険大賞など)
医療保険「なないろメディカル礎」は、保険専門誌や経済誌の特集で医療保険として高い評価を受けた実績があります。
雑誌の「保険ランキング」で医療保険部門1位
保険特集企画の「医療保険大賞」を受賞 など
こうした評価は、
保障内容のバランスの良さ
保険料水準のリーズナブルさ
特約や給付金設計の実用性
といった点が総合的に評価された結果とされています。
ただし、「受賞している=誰にとってもベスト」という意味ではありません。
あくまで、「医療保険としての競争力が高いと評価されている」という一つの材料として参考にするのが適切です。
「なないろ生命 やばい」と言われる主な理由
親会社・グループへの不安(ニュースや財務状況)
「やばい」と言われる背景の一つとして、親会社やグループに対するイメージがあります。
親会社である朝日生命グループに関するニュース
なないろ生命自身が成長投資の影響で赤字計上している時期があること
などから、「赤字=危ない会社」「ニュースがあった=やばい」と短絡的に捉えられてしまうケースがあります。
ただし、生命保険会社の安全性は「赤字かどうか」だけで判断することはできません。
長期の契約を前提とするビジネスモデルのため、
資本の厚さ
リスクに対する備え(ソルベンシーマージン比率など)
格付機関による評価
といった指標を総合的に見る必要があります。
この点については、後ほど「データで見る安全性」の章で詳しく触れます。
設立まもない新しい会社への心理的な不安
なないろ生命は、2021年営業開始の新しい会社です。
これに対し、伝統的な大手生保は100年以上の歴史を持つ会社も多く存在します。
生命保険は「何十年も先まで契約が続く商品」であるため、
歴史や知名度が高い会社の方がなんとなく安心
新興企業は将来が読みにくく不安
と感じる方も少なくありません。
この「新しさ自体」は客観的な事実ですが、「新しい=やばい」とまでは言えません。
ただし、歴史の長さやブランドを重視する方にとっては、心理的なハードルになり得る要素です。
商品ラインナップの少なさ・貯蓄性商品の不足
インターネット上の解説記事や口コミでもよく指摘されるのが、「商品ラインナップの少なさ」です。
医療・がん・特定疾病といった第三分野に特化
死亡保障や貯蓄型保険はほとんど扱っていない
という構成になっているため、
「1社で死亡保障から貯蓄まで全部そろえたい」
「教育資金や老後資金も保険で準備したい」
と考える方には物足りなく映り、「この会社だけで全部を任せるのはやばいのでは」と感じさせてしまう要因になりやすいです。
実際には、「全部を1社で完結したい人には向かない」「医療・がんの“専門パーツ”として使う会社」と理解する方が、実態に近いと言えます。
コールセンターや顧客対応に関する口コミ・苦情
「やばい」と感じるきっかけになりやすいのが、コールセンターや顧客対応に関する口コミです。
電話がつながりにくかった
自動音声案内が分かりにくい
オペレーターにつながるまで時間がかかった
といった不満の声が一部で見られます。
一方で、
保険金の支払いが早かった
給付金の手続きがスムーズだった
といったポジティブな評価も存在します。
保険会社は契約件数が増えれば問い合わせも増加し、苦情件数も一定程度増える傾向があります。
重要なのは、件数の多寡だけでなく、
どのような内容の苦情が多いのか
その苦情に対して会社がどのような改善策を取っているのか
といった点を合わせて見ることです。
苦情件数が増えたからといって、それだけを根拠に「やばい会社」と決めつけるのは適切ではありません。
データで見るなないろ生命の安全性
ソルベンシーマージン比率・格付けの水準と見方
生命保険会社の「支払い余力」を判断する代表的な指標が、ソルベンシーマージン比率です。
想定を超えるリスクが発生した場合に、どの程度耐えられるかを数値化したもの
一般的には 200%以上あれば、一定の支払余力がある とみなされる
なないろ生命のソルベンシーマージン比率は、公開情報や解説記事の記載を見る限り、2,000%前後といった非常に高い水準とされています。
新しい会社で保有契約が少ないため高く出やすい面もありますが、「200%を大きく上回っている」という点自体は、短期的な支払余力の面でプラス材料です。
また、親会社である朝日生命は、日本の格付機関から「Aマイナス」前後の格付けを受けているとされています。
一般的にA格は「保険金支払能力は高い水準にある」と評価されるゾーンであり、直ちに「極めて危険」というレベルとは見なされません。
もちろん、格付は将来にわたる安全性を保証するものではありませんが、
ソルベンシーマージン比率が安全ラインを大きく上回っている
親会社の格付けも中堅クラスの水準を維持している
という点から、少なくとも現時点の公開情報だけをもって「すぐに倒産しそうでやばい」と評価するのは行き過ぎと言えます。
苦情件数の推移と、数字の読み解き方
生命保険協会や各社の公表資料では、保険会社ごとの苦情件数が公開されています。
なないろ生命についても、四半期ごとの苦情件数が公表されており、一部の期間で件数が増加しています。
ここで注意したいのは、次の点です。
苦情件数は「契約の増加」に伴って増える面がある
「苦情」の定義は広く、強いクレームだけでなく、説明不足や問い合わせ段階の不満も含まれる
重要なのは件数だけでなく、内容・傾向・会社の対応方針
特に新興企業の場合、
新規契約が急速に増え、事務対応やコールセンターの体制が追いつかず、苦情件数が増える
制度・運用の見直しが続き、その過程で一時的にトラブルが生じる
といったことが起こりやすい傾向があります。
したがって、苦情件数の数値だけを切り取って「やばい」と断定するのではなく、
どういった内容の苦情が多いのか(説明不足なのか、支払拒否なのかなど)
会社が改善策や再発防止策を公表しているか
といった点にも目を向けることが大切です。
保険金支払い・外部受賞など実績面からの評価
一部の専門家記事や利用者の口コミでは、なないろ生命の保険金支払いのスピードや、手続きの分かりやすさを評価する声もあります。
必要書類を提出してから給付金が支払われるまでが比較的早かった
電話や書面での案内が丁寧だった
といった内容です。
また、医療保険が複数の雑誌や比較サイトで高い評価を受けていることも、商品設計やサービスの一定の信頼性を示す材料の一つと言えます。
総合すると、
新しい会社で情報が少ないこと
苦情件数の増加など、注意しておきたい点もあること
は事実である一方で、
データ上、ただちに「極めて危険」と断定できる状況ではない
医療・がん保険としては商品力の評価も得ている
という、プラスとマイナスが混在した状態と整理できます。
なないろ生命のメリット
保険料水準とコストパフォーマンス
多くの解説記事や口コミで共通しているのが、「保険料が比較的安い」という評価です。
大手生保の医療保険と同程度の保障内容で比較した場合、月々の保険料が抑えられることが多い
特に30〜40代の働き盛り世代で、家計への負担を抑えたい層にとっては魅力的になりやすい
「安いこと」自体が目的ではなく、
必要な保障を確保しつつ
無理なく支払える保険料であること
が重要です。
なないろ生命は、医療・がんに絞ってシンプルな設計にすることで、コストパフォーマンスを高めていると考えられます。
医療・がん・3大疾病分野に特化した保障内容
第三分野に特化しているからこそ、医療・がん・3大疾病の保障内容には力を入れています。
たとえば医療保険では、
短期入院が増えている傾向をふまえた入院給付の設計
3大疾病に罹患した場合の長期入院保障や一時金
先進医療や特定の高度医療への保障
などを組み合わせることができます。
がん保険や特定疾病保険では、
がん診断時の一時金
抗がん剤・放射線治療などに対する継続的な給付
3大疾病・7大疾病を対象とした一時金や長期保障
など、重い病気にフォーカスした設計が可能です。
「保障をあれもこれも盛り込みすぎて高額な保険になる」のではなく、
必要な分だけを選んで組み立てられる点が、なないろ生命の商品設計のメリットといえます。
持病があっても加入しやすい商品・ネット完結などの使い勝手
口コミの中には、
他社では断られたが、なないろ生命では加入できた
告知条件が自分の健康状態に合っており、保険料も現実的な範囲だった
という声もあります。
持病がある方や、健康状態に不安がある方にとっては、
引受基準緩和型の商品があるか
告知の条件が厳しすぎないか
は重要なポイントです。
なないろ生命は、そうしたニーズにも一定程度応えられる商品を用意しているとされています。
また、
公式サイトでの見積もり
電話・オンラインでの相談
など、ネットとの相性が良いチャネルが用意されている点も、忙しい共働き世帯などにとっては使い勝手のよい要素です。
デメリット・注意点と向いていないケース
死亡保障・貯蓄・資産形成ニーズには弱い点
なないろ生命は、医療・がん・特定疾病に特化した会社です。
そのため、以下のようなニーズに対しては弱い側面があります。
万一の際に、残された家族の生活費・教育費をカバーしたい(大きな死亡保障)
子どもの教育資金を学資保険で準備したい
老後の生活費を個人年金保険で積み立てたい
これらを保険で賄いたい場合は、
大手生保の終身保険・定期保険・学資保険・個人年金保険
一部のネット生保の死亡保障商品
など、別の会社の商品と組み合わせる必要があります。
「保険は全部1社でまとめてお任せしたい」という方にとっては、
なないろ生命1社だけでは物足りず、「この会社だけで完結しようとするのはやばいのでは」と感じる要因になり得ます。
新しい会社を不安に感じる人への注意点
繰り返しになりますが、なないろ生命は新しい会社です。
ブランドや歴史を重視する方にとって、
「やはり老舗の方が落ち着く」
「親や知人も入っている有名な会社の方が安心」
という価値観は自然なものです。
その場合、
数値や商品内容である程度の安心材料は確認しつつも
最終的に不安が消えないなら、無理に新しい会社を選ぶ必要はない
と考えるのが現実的です。
長期契約の商品である以上、「自分が納得できるかどうか」も重視すべきポイントです。
他社の総合型商品が向いている可能性が高い人の条件
次のような方は、なないろ生命にこだわらず、大手生保や他のネット生保を含めて広く検討した方がよいと言えます。
医療・がんだけでなく、死亡保障・貯蓄もまとめて提案してほしい
担当者を1人決めて、保険のことはすべてその人に相談したい
将来の見直しや乗り換えをあまり考えず、1社と長く付き合いたい
なないろ生命は、「医療・がんのパーツとして活用する」イメージの会社です。
この点を理解せず、「この1社で家族の保障も老後の資産形成も全部やろう」と考えると、ミスマッチになってしまいます。
他社と比較するときに見るべきポイント
保険料だけで比べないためのチェック項目
なないろ生命は保険料が安めとされる一方、比較の仕方によっては誤解が生じやすくなります。
他社と比較する際は、次の点を必ず確認することをおすすめいたします。
同じ年齢・性別で比較しているか
入院日額・一時金・特約構成が同条件になっているか
更新型(一定期間ごとに保険料が上がる)か、終身型(保険料一定)か
将来の総支払額はどの程度違うのか
「今の保険料が安い」だけで判断すると、
更新のたびに保険料が上がって結果的に割高になる
いざというときに必要な保障が足りなかった
というリスクがあります。
保険料は「今」と「将来」の両方を見て比較することが重要です。
商品ラインナップ・将来の見直しやすさの比較
ライフステージによって必要な保障は変化します。
独身の時期:最低限の医療・がん保障だけで十分なことが多い
結婚・出産期:死亡保障・収入保障の重要性が高まる
子どもの独立後:死亡保障を減らし、老後資金にシフト など
なないろ生命は医療・がんに特化しているため、
医療・がん:なないろ生命や他の第三分野特化型
死亡・貯蓄:大手生保や他社の商品
といった「複数社組み合わせ型」の構成になりがちです。
1社で完結させたい方は、総合型の会社の方が将来の見直しを一本化しやすいというメリットがあります。
どちらが自分に合っているかを、ライフプラン全体から考えることが大切です。
会社の信頼性を見る際の指標(格付け・苦情・受賞歴など)
会社の「信頼性」を確認するときは、次のような指標を組み合わせて見るとバランスが取れます。
格付け
おおまかに「A」台であれば、一定水準の支払能力と評価されるゾーン
ソルベンシーマージン比率
200%が一つの目安ライン
苦情件数
件数だけでなく、内容・傾向・会社の対応姿勢
商品の外部評価・受賞歴
特定商品が専門誌等で高評価を受けているか
どれか一つの指標だけに依存するのではなく、複数の指標を総合して判断することが重要です。
なないろ生命が向いている人・向いていない人
向いている人の具体像
なないろ生命と相性が良いと考えられるのは、次のような方です。
30代の共働き子育て世帯
住宅ローンや教育費もあり、保険料はできるだけ抑えたい
死亡保障は会社の団体保険や他社の定期保険で確保しつつ、医療・がんを厚くしたい
40〜50代で持病がある方
高血圧や糖尿病などで、他社の医療保険の審査に通りにくかった
既存の保険の保険料が高く、より現実的な保険料で見直したい
20〜30代独身・DINKs層
最低限の医療・がん保障だけ整えておき、貯蓄や投資にお金を回したい
ネットで情報収集し、自分で保険を選んでいくスタイルが合っている
これらの層にとって、なないろ生命の「医療・がんに特化した設計」と「比較的抑えられた保険料」は、ニーズにフィットしやすい特徴と言えます。
向いていない人の具体像
逆に、なないろ生命だけで完結させるのが適切とは言いにくいのは、次のような方です。
保険に貯蓄性や資産形成機能を強く求める方
死亡保障・医療・貯蓄を一つの会社、一つのパッケージで完結させたい方
「歴史の長さ」「知名度」を特に重視し、新しい会社には抵抗がある方
このような場合は、
大手生保の終身保険や学資保険
死亡保障に強いネット生保
なども含めて検討した方が、価値観に合った選択肢を見つけやすくなります。
ペルソナ別の検討シナリオ(簡易ケース)
ケース1:30代共働き子育て世帯
死亡保障:勤務先の団体保険+大手生保の定期保険
医療・がん:なないろ生命でコスパ重視のプラン
→ 「万一の死亡」と「医療・がん」を、役割を分けて複数社でカバーする構成
ケース2:持病あり40代
現在加入中の医療保険の保障内容と保険料を整理
なないろ生命を含む複数社で、持病あり向け商品を見積もり比較
→ 保険料・保障内容・告知条件を比較し、自分の健康状態に合う会社を選ぶ
ケース3:20代独身
なないろ生命の医療保険で最低限の入院・手術保障を確保
がん保障は、必要になったタイミングで追加検討
貯蓄はiDeCo・つみたてNISAなどで別途行う
→ 保険をミニマムにとどめ、資産形成は投資で行うスタイル
加入前に確認したいチェックリスト
保障内容・保険料に関するチェック項目
入院・手術・がん・3大疾病など、必要な保障が網羅されているか
入院1日あたりの給付額は、自分の生活レベルや仕事の状況に合っているか
がん診断一時金や入院一時金が必要な金額になっているか
保険料は、手取り月収の中で無理のない水準か(目安として数%程度に収まっているか)
更新型か終身型か、将来の保険料がどう変化するかを理解しているか
会社・サポート体制に関するチェック項目
ソルベンシーマージン比率が200%を大きく上回る水準にあるか(公表資料で確認)
親会社の格付けがどの程度のランクか
苦情件数や苦情対応の方針が公開されているか
問い合わせ方法(電話・メール・WEBフォームなど)が自分にとって利用しやすいか
給付金請求の流れが、公式サイトやパンフレットで分かりやすく説明されているか
他社比較・家計全体のバランスに関するチェック項目
同条件で、他社2〜3社程度の見積もりと比較したか
死亡保障や貯蓄系の保険とのバランスは適切か
住宅ローン、教育費、老後資金など、他の大きな支出との兼ね合いを考えているか
「なんとなく安いから」だけで決めていないか
将来の見直しや解約時のペナルティ(解約返戻金の有無など)を理解しているか
よくある質問(FAQ)
Q. なないろ生命は本当にやばい会社ですか?
「やばい」という言葉は非常にあいまいで、
倒産しそう
保険金を払ってくれない
サービスが極端に悪い
など、さまざまな意味が含まれます。
現時点で公表されている情報を総合すると、
親会社の格付けは中堅クラスの水準
ソルベンシーマージン比率は一般的な安全ライン(200%)を大きく上回る
医療保険は外部評価も受けている
という状況にあり、データだけを見れば「ただちに危険」とまでは言えません。
一方で、
新しい会社であり歴史が浅い
苦情件数の増加など、運営面で注意しておくべき点もある
というリスク要素も存在します。
したがって、結論としては、
「誰にとっても絶対安心」とも
「誰にとっても絶対やばい」とも言えず、
“ニーズが合う人にとっては検討に値するが、人を選ぶ会社”
と考えるのが現実的です。
Q. なないろ生命だけで保障を完結させても大丈夫ですか?
医療・がん・特定疾病については、なないろ生命だけで一定程度カバーできますが、
死亡保障(遺族の生活費)
教育資金・老後資金などの貯蓄・資産形成
まで含めて全てを任せるのは難しい構成です。
そのため、
医療・がん:なないろ生命を含む第三分野保険
死亡・貯蓄:大手生保や他の会社の保険、あるいは投資・預金
といった「役割分担」を前提として設計するのが現実的です。
Q. 親会社がもし経営不振になったら、なないろ生命はどうなりますか?
将来の具体的なシナリオを断定することはできませんが、一般論として、
親会社と子会社は法的には別法人であること
生命保険業界全体には「生命保険契約者保護機構」というセーフティネットがあること
などが挙げられます。
ただし、グループとしての信用力は相互に影響し得ますので、
親会社・子会社双方のディスクロージャー資料
格付けの変化
などを定期的に確認しておくと安心です。
Q. すでに加入しているが、乗り換えた方が良いですか?
乗り換えの可否は、次のような要素によって大きく変わります。
現在加入している保険の内容と保険料
加入時の年齢と現在の年齢
現在の健康状態
解約返戻金や払込状況
これらを見ないまま、「やばいと聞いたからやめる」「安そうだから乗り換える」と判断するのは危険です。
おすすめの進め方は、
まず、現在の保険内容を整理する(証券を見ながらメモする)
なないろ生命を含め、複数社の見積もりを取り比較する
必要に応じて、ファイナンシャルプランナーや保険ショップで相談する
というステップです。
一律に「乗り換えるべき」「やめるべき」と言うことはできないため、「損得」と「リスク」の両面から検討することが重要です。
まとめ:『やばい』情報に振り回されず、冷静に判断するために
なないろ生命を検討するうえで押さえておきたい要点
本記事の内容を簡潔にまとめると、次のとおりです。
なないろ生命は2021年設立の新しい会社で、朝日生命グループの第三分野特化子会社である
医療・がん・特定疾病に特化した商品ラインナップを持ち、保険料水準は比較的リーズナブルとされる
一方で、死亡保障・貯蓄型保険はほとんど扱っておらず、「全部を1社で完結したい人」には向きにくい
ソルベンシーマージン比率や親会社の格付けを見る限り、データ上ただちに「極めて危険」と評価される水準ではない
苦情件数やコールセンター対応など、運営面での課題や新興企業ならではのリスクも存在する
つまり、
「なないろ生命=絶対やばいから避けるべき会社」でもなく
「なないろ生命=安くて最強の一択」というわけでもなく、
“医療・がんをコスパ良く整えたい人にとって検討価値のある選択肢”
と整理するのが妥当と考えられます。
記事の活用方法と次に取るべき行動
今後の具体的なアクションとして、次のステップをおすすめいたします。
自分のニーズを整理する
何に備えたいのか(医療・がん・死亡・老後など)
保険にどこまで貯蓄性を求めるのか
本記事のチェックリストを使って現状を確認する
保障内容・保険料・会社の信頼性・家計全体とのバランス
なないろ生命と他社の医療・がん保険を比較する
必ず同条件で、複数社の見積もりを取り、長期的な視点で比べる
必要に応じて専門家に相談する
自分だけで判断が難しい場合は、FPや保険ショップなどの第三者に相談する
保険商品や各社の状況は、今後も変更される可能性があります。
必ず最新の情報を確認しながら、「数字」と「自分の納得感」の両方を満たせる選択をしていただくことをおすすめいたします。