「在宅ワークも増えたし、そろそろL字デスクで“本気の作業環境”を整えたい」。そう考えて検索すると、必ず目に入ってくるのが「L字デスク やめとけ」「買って後悔した」という不安なワードです。広い天板やマルチモニター環境に惹かれる一方で、本当に自分の部屋や働き方に合うのか、場所を取りすぎて失敗しないか、判断に迷われている方は少なくありません。
本記事では、L字デスクが「やめとけ」と言われる理由を感情論ではなく具体的な条件に分解し、「やめた方がいい人」と「選ぶ価値がある人」の違いをわかりやすく整理します。そのうえで、どうしても導入したい場合に後悔を減らす選び方やレイアウトのコツ、現実的な代替案までを一気通貫で解説し、読後には「自分はL字デスクを選ぶべきか」がはっきり判断できる状態を目指します。
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6畳前後のワンルームで家具が多い方、引っ越しや模様替えが多い方、ミニマルな暮らしを重視する方にとっては、L字デスクは“便利な作業台”というより、大きくて動かしにくい固定物になりやすいのが現実です。一方で、在宅ワークやゲームで長時間PCに向かい、機器も多く、部屋に十分な余裕がある方にとっては、L字デスクは作業効率と快適さを高める強力な投資になり得ます。
最終的なポイントは、「なんとなく良さそうだから」ではなく、①部屋の採寸、②自分の用途と作業量の棚卸し、③I字デスク+サイドテーブルなど代替案との比較、という3ステップを踏んだうえで選ぶことです。
L字デスクが「やめとけ」と言われるのはなぜか
よくある評判・口コミから見える不満点
L字デスクに対する代表的な不満や後悔の声としては、次のようなものが挙げられます。
実際に置いてみたら部屋が狭く見える、圧迫感がすごい
コーナー部分が遠くてあまり使えず、結局物置になってしまう
組み立てが想像以上に大変で、一人では厳しかった
重くて動かせず、模様替えや掃除のたびにストレス
引っ越し時に運搬・解体が大きな負担になった
これらは、L字デスクならではの「サイズ・形状・構造」に起因するものが多く、購入前のイメージと実際の使用感とのギャップが原因となっています。
L字デスクならではの構造的な弱点
L字デスクの弱点は、「形状による制約」が大きい点です。
L字形状ゆえに、部屋の角に置く前提になる
→ 2面の壁を専有するため、他の家具の配置自由度が一気に下がります。コーナー部分が物理的に遠くなりやすい
→ 手が届きにくく、モニターやキーボードの位置が不自然になり、作業姿勢が崩れやすくなります。天板一体型はとくに移動・処分が困難
→ 一体型は見た目が美しく安定感もありますが、重量があり、分解も大変なため、引っ越しや処分のハードルが高くなります。
こうした構造的な特徴を理解しないまま、「SNSで見て憧れたから」「作業スペースを広げたいから」という理由だけで購入すると、「やめとけばよかった」という結果につながりやすくなります。
【基礎知識】L字デスクのメリット・デメリットを整理
ここからは、L字デスクのメリットとデメリットを、いったん公平に整理いたします。I字デスクとの違いも含めて確認しておくことで、自分に合うかどうかを判断しやすくなります。
メリット:作業スペース・マルチモニター・動線
L字デスクの主なメリットは、次のようにまとめられます。
作業スペースが広い
PC・モニター・キーボードに加え、書類やノート、タブレットなどを同時に広げても余裕があり、在宅ワークや資格勉強などで「作業を分けたい」方に向いています。マルチモニター・周辺機器を配置しやすい
デュアルモニター+ノートPC、ゲーム機+モニター+スピーカーなど、機器が多い環境で配置しやすい点は大きな利点です。椅子を回転させるだけで作業エリアを切り替えられる
正面側を「仕事用」、サイド側を「書類整理・趣味・ゲーム用」といった形で使い分ければ、椅子を少し回すだけでモードを切り替えることができます。これは、L字デスクならではの強みです。
デメリット:スペース・レイアウト・組み立ての難しさ
一方で、デメリットも非常に明確です。代表的な項目を整理した比較表がこちらです。
表:L字デスクとI字デスクの比較
| 項目 | L字デスク | I字デスク |
|---|---|---|
| 必要なスペース | 広い(部屋の角2面を使用) | 比較的コンパクト |
| レイアウト自由度 | 低い(角置きが前提になりがち) | 高い(壁付け・独立など自由) |
| マルチモニター適性 | 高い | 中〜高 |
| 組み立て・移動のしやすさ | 重く工程も多く、やや大変 | 比較的ラク |
| 掃除・配線処理 | 奥まった部分が増え、やや手間 | シンプルで処理しやすい |
| 価格帯の傾向 | 同等グレードならやや高めになる傾向 | 幅広く選択肢がある |
とくに注意したいのは、次の3点です。
部屋の自由度が大きく下がる
模様替え・引っ越し時の負担が重くなる
掃除や配線のストレスが増えやすい
これらに少しでも不安を感じる場合は、「本当にL字である必要があるのか?」を一度立ち止まって考える価値があります。
こういう人はL字デスクはやめとけ【チェックリスト】
ここからは、L字デスクをおすすめしにくいケースを、具体的に整理いたします。
当てはまる項目が多いほど、「やめといた方が無難」という傾向が強くなります。
部屋の広さ・間取りでNGになるパターン
次のような条件に当てはまる場合、L字デスクは慎重に検討すべきです。
6畳前後のワンルームで、すでにベッドとクローゼットで壁面が埋まっている
部屋の角のうち一方が出入口、もう一方が窓やエアコン、クローゼット扉になっている
窓下にしかデスクを置けず、L字にすると片側がカーテンやエアコンと干渉する
ロボット掃除機や洗濯物干しスペースなど、床の空きスペースも重視したい
このような間取りでは、L字デスクが「通路をふさぐ」「扉の開閉に干渉する」といった問題を生みやすく、日常生活そのものが不便になりがちです。
ライフスタイル・用途で後悔しやすい人の特徴
ライフスタイルの観点で見ると、次のような方はL字デスクとの相性がよくありません。
引っ越しや住み替えの予定が1〜2年以内にある
模様替えが好きで、年に数回は家具の配置を変えたい
すっきりした空間・ミニマルな暮らしを重視している
「大きな家具はできるだけ持ちたくない」と感じている
まだ在宅ワークが一時的で、今後も継続するか不透明
これらに該当する場合、L字デスクを導入すると「大きすぎて取り回しがきかない“固定物”」になりやすく、ストレスの元となる可能性があります。
チェックリスト:当てはまる項目が多い場合は再検討
以下のチェックリストを、ざっと確認してみてください。
L字デスクをやめておいた方がいいかもしれないチェック
部屋の広さが「6畳前後」またはそれ以下である
ベッドと収納家具で、壁面の7〜8割以上がすでに埋まっている
近いうちに引っ越しする可能性が高い
模様替えや家具の移動をよく行う
ロボット掃除機を使っており、床の抜けスペースを確保したい
大きくて重い家具はできるだけ持ちたくない
作業内容の多くがノートPC1台と少量の書類で完結する
そもそもデスク前に長時間座る習慣がない
3つ以上当てはまる場合は、L字デスクの購入を一度立ち止まって再検討することをおすすめいたします。
それでもL字デスクを選ぶなら押さえたいポイント
ここまで読んだうえで、「それでもL字デスクを導入したい」「自分の環境にはメリットの方が大きそうだ」と感じられた方もいらっしゃると思います。
その場合は、以下のポイントを押さえることで後悔を減らすことができます。
サイズと形状の選び方(天板一体型か分割型か)
L字デスク選びで重要なのは、「天板のタイプ」と「サイズ感」です。
天板タイプ別の特徴
| タイプ | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 天板一体型 | 段差がなく、美観と安定感に優れる | 非常に重く、移動や解体が大変 |
| 分割型 | 運びやすく、将来的な配置替えがしやすい | 接合部に段差が生じることがある |
| リバーシブル型 | 左右入れ替えができ、間取りの変化に対応しやすい | 構造が複雑で、組み立て難易度がやや高い |
将来的に引っ越しやレイアウト変更の可能性がある方は、分割型・リバーシブル型を選ぶと柔軟性が高まります。
一方で、「書斎にどっしり構えたい」「当面はこの部屋で固定運用する」という場合は、天板一体型の安定感も魅力です。
サイズについては、
長辺140〜160cm × 短辺100〜120cm 程度からが一般的な「L字デスクらしい」サイズ感となりますが、6畳前後の部屋ではこれでもかなりの存在感になります。
購入前には、必ず「壁から壁まで」「ベッドから壁まで」の寸法をメジャーで測り、椅子を引くスペース(約60〜80cm)も含めてシミュレーションしておきましょう。
在宅ワーク・ゲーム・勉強別のおすすめ構成
用途別に、L字デスクの活かし方は変わります。
在宅ワーク向け
長辺:PC・メインモニター・キーボード
短辺:書類・プリンター・ノート・周辺機器
仕事の「入力エリア」と「整理・確認エリア」を分けるイメージで配置します。
ゲーム・配信向け
正面:メインモニター・キーボード・マウス・マイク
側面:サブモニター・コンソール機・オーディオインターフェースなど
デバイス数が多いほど、L字のメリットを体感しやすくなります。
勉強・資格学習向け
正面:ノートPCまたはモニター+キーボード
側面:テキスト・参考書・ノート・書き物スペース
「画面を見るエリア」と「手を動かすエリア」を分けることで集中しやすくなります。
レイアウトと配線のコツ(掃除・動線も考慮)
L字デスクを快適に使うためには、レイアウトと配線も重要です。
椅子の後ろに 最低60cm以上の通路 を確保する
デスク裏にケーブルトレイや電源タップをまとめ、床を這う配線を減らす
ロボット掃除機を使う場合は、デスク下に「高さ10cm以上」「幅30cm以上」の抜けを確保する
配線・タップ類は側面の短辺側に集約し、掃除の動線を妨げないようにする
これらを意識するだけで、日々のストレスがかなり軽減されます。
L字デスクをやめておいた方がいいケースと代替案
ここからは、「自分の環境ではやっぱりL字は重いかもしれない」と感じた方向けに、現実的な代替案をご紹介いたします。
I字デスク+サイドテーブルという選択肢
最も取り入れやすい代替案が、「I字デスク+サイドテーブル」です。
メインはシンプルなI字デスク
横に移動可能なサイドテーブルやワゴンを置き、必要に応じてL字風に配置
使わないときはサイドテーブルを離しておき、スペースを広く使う
この構成なら、L字に近い作業量を確保しつつ、模様替えや引っ越しにも柔軟に対応できます。
昇降デスクや折りたたみデスクとの組み合わせ
長時間のデスクワークが前提の場合は、昇降機能付きのI字デスクを軸に、必要なときだけ広げられる折りたたみテーブルを組み合わせる方法もあります。
普段はI字デスクのみでシンプルに
作業量の多い日や、資料を広げたいときだけ折りたたみテーブルを追加
使わないときは畳んで収納し、部屋の圧迫感を抑える
在宅ワークが増えたり減ったりと変動する方には、こちらの方がライフスタイルにフィットしやすい場合も多いです。
引っ越し・模様替えが多い人向けの柔軟なレイアウト案
引っ越し・模様替えが多い方には、次のような考え方がおすすめです。
幅100〜120cm程度の軽量デスクを2台用意し、L字風に配置する
必要に応じて2台を離して、対面配置・横並び配置などに変える
将来、片方だけを処分・買い替えしやすい
このような「ユニット型」の考え方をとることで、環境の変化に合わせて柔軟にワークスペースを再構築できるようになります。
よくあるトラブル・後悔パターンと対処法
L字デスクをすでに導入している方、これから導入する方の両方に向けて、代表的なトラブルとその対処法を整理いたします。
圧迫感が強い・動線が悪いと感じたときの見直し方
デスク周りの収納を見直し、床にモノを置かないようにする
デスクの短辺側を、出入口や通路から少しだけ離してみる
デスク上のモニター・小物を減らし、視界の抜けを意識する
わずかな位置調整と「物量のコントロール」で、体感の圧迫感は大きく変わります。
コーナーがデッドスペースになる問題の解決策
コーナー部分は、「頻繁には触らないもの」を置く場所と割り切るのも一つの方法です。
書類のストックボックス
使用頻度の低い周辺機器(外付けHDD、プリンターなど)
ディスプレイ用の小物やライト
また、コーナー専用のモニターアームや棚を活用すれば、立体的な収納として有効活用できます。
組み立て・解体・処分で困らないための注意点
説明書と予備のネジ類は、クリアファイルやジップ袋にまとめて保管しておく
分解が必要になったときのために、固定方法(ネジ・ボルト位置)を写真に残しておく
処分時は、自治体の粗大ごみ、リユースショップ、フリマアプリなど、複数のルートを早めに確認しておく
購入直後にこれらを意識しておくだけで、将来の手間を大きく減らすことができます。
よくある質問(FAQ)
6畳の部屋でもL字デスクはアリですか?
「絶対に無理」とは言えませんが、他の家具配置との兼ね合い次第です。
ベッド・収納・テレビ台などで壁面がほぼ埋まっている場合は、I字デスク+サイドテーブルの方が現実的なことが多いです。
まずは、デスク予定位置の幅・奥行きと、椅子を引くスペースを含めて、メジャーで具体的に採寸することをおすすめいたします。
ゲーム用途ならL字とI字どちらが良いですか?
デバイスが多く、デュアルモニター以上を前提にするなら、L字デスクは相性が良いと言えます。
一方で、部屋が狭い・模様替えの頻度が高い場合は、I字デスク+サイドテーブルでL字風レイアウトにする方が、長期的には扱いやすいケースも少なくありません。
初めての在宅ワークで、いきなりL字を買うのはアリですか?
在宅勤務が今後も長期的に続くことがほぼ確実で、作業量も多い場合は選択肢になり得ます。
ただし、まだ働き方が固まっていない段階では、汎用性の高いI字デスクをベースに、必要であれば後からサイドテーブルを追加する方がリスクは小さくなります。
まとめ|L字デスクは「やめとけ」ではなく、条件次第で選ぶ
「L字デスク やめとけ」という言葉の背景には、
部屋の広さ・間取りに合わないまま導入してしまった
引っ越し・模様替えの多いライフスタイルと相性が悪かった
SNSやイメージだけで購入し、実際の使い方と合っていなかった
といった、条件のミスマッチが存在します。
本記事の結論としては、
上記のチェックリストに多く当てはまる方は、L字デスクは一度立ち止まって再検討した方が良い
一方で、部屋に十分なスペースがあり、機器も多く、在宅ワークやゲームの比重が高い方にとっては、L字デスクは強力な選択肢になり得る
という「条件付きの賛成・反対」になります。
次のステップとしては、
部屋の寸法(壁〜壁、ベッド〜壁、コンセント位置)を具体的に採寸する
自分の用途(在宅ワーク・ゲーム・勉強)のどれに重きを置くかを整理する
L字とI字+サイドテーブル、どちらがライフスタイルに合うかを比較する
この3点を押さえていただくことで、「L字デスクを買って後悔した」というリスクを大きく減らすことができます。