急な引き継ぎ、休暇中の代理確認、代表メールの見落とし防止などで「Gmailを別アドレスにも届くようにしたい」と思ったとき、多くの方が最初につまずくのが次の3点です。
1つ目は「設定画面が見つからない」。2つ目は「確認メール(承認)が終わらず転送が始まらない」。3つ目は「解除したつもりなのに転送が続く(フィルタが残っている等)」です。
本記事では、Gmailの転送設定を次の4ルートに分解し、迷わず完走できるように整理します。
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ルートA:受信メールを全て自動転送する
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ルートB:特定条件のメールだけ条件付きで自動転送する(フィルタ)
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ルートC:転送を解除し、停止確認まで行う
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ルートD:設定できない・転送されない時に、原因を切り分けて解決する
なおGmailの自動転送は、基本的にブラウザ版Gmailの設定から行い、最短手順は「転送先追加→確認(承認)→転送を有効→変更を保存」です。確認後にブラウザ更新が必要な場合があります。
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Gmail転送設定を始める前に確認すること
Gmailの自動転送は、ブラウザ版Gmailの設定で「転送先追加→確認→転送を有効→変更を保存」で完了します。確認後にブラウザ更新が必要な場合があり、条件付きはフィルタで設定します。解除は無効化と保存、必要ならフィルタ削除と停止テストまで行いましょう。
自動転送と手動の1通転送は別物
「転送」という言葉が同じでも、やりたいことによって手段が変わります。ここを取り違えると、設定が見つからず時間を消耗します。
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自動転送:受信したメールを、今後継続的に別アドレスへ転送する(主にブラウザ版設定)
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手動の1通転送:メールを開いて、その1通だけ他者へ転送する(共有や一時連絡向け)
この記事で扱う中心は「自動転送」です。手動転送は“今すぐ1通だけ送りたい”用途であり、業務の継続運用(不在対応・引き継ぎ)には自動転送の方が適します。
最短で終えるための前提チェック
作業を始める前に、次を確認しておくと途中で止まりにくくなります。
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転送元:どのGmailアカウントが「元」か(仕事用/代表/共有など)
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転送先:どのアドレスへ送るか(個人・共有・グループ)
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期間:一時(休暇中のみ)か、恒久か
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範囲:全件か、条件付きか
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統制:会社・学校のGoogle Workspaceアカウントの場合、管理者の制限があり得る
「とりあえず全件転送で開始→後で条件付きへ」というやり方は、誤転送のリスクが上がります。業務で外部宛に転送する可能性がある場合は、最初から条件付き転送を検討してください。
業務利用で気をつけたい情報漏洩と事故の典型パターン
自動転送が原因の事故は、設定ミスよりも「運用の置き忘れ」で起きがちです。代表的なパターンは次の通りです。
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引き継ぎのために一時転送したが、解除し忘れて退職後も転送が続いた
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条件が広すぎて、本来送るべきでない情報(見積・個人情報・契約情報など)が外部へ転送された
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転送先が個人メールで、端末紛失や第三者閲覧リスクが高まった
企業向けのセキュリティ観点でも、自動転送は便利な一方で統制が必要な機能として扱われています。個人の利便性だけで判断せず、社内ルールや管理者方針がある場合はそれを優先してください。
Gmailで全ての受信メールを自動転送する設定手順
手順の全体像(転送先追加→確認→有効→保存→テスト)
全件の自動転送は、次の流れで完了します。最初に全体像を押さえておくと迷いません。
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ブラウザ版Gmailで「転送先アドレスを追加」
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転送先に届く「確認メール」で承認
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転送元に戻ってブラウザ更新
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「受信メールを次のアドレスに転送」を選択
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転送元のメールの扱い(残す等)を選択
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「変更を保存」
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テストメールで到達確認
この手順は公式ヘルプに沿っています。
手順1:転送元のGmailをブラウザで開き、設定画面へ移動する
パソコンでGmailを開き、転送元となるアカウントでログインします。
右上の歯車アイコンから設定を開き、「すべての設定を表示」をクリックします。次に「メール転送とPOP/IMAP」または「転送」タブへ移動します。
ここまでで、転送設定の“操作場所”に到達できます。もしこのタブ自体が見当たらない、または転送の項目が表示されない場合は、後述の「Google Workspaceの管理者制限」を疑ってください。
手順2:「転送先アドレスを追加」で転送先を登録する
「転送」セクション内の「転送先アドレスを追加」をクリックし、転送先のメールアドレスを入力します。続けて画面の案内に従い「次へ」「続行」「OK」などを選択します。
この操作によって、転送先アドレスに確認メッセージが送信されます。ここが最初のつまずきポイントです。確認メッセージが届くまで少し待つことがあり、迷惑メールフォルダ等に入ることもあるため、転送先側で丁寧に探してください。
手順3:転送先に届く確認メールで承認する(リンクをクリック)
転送先メールアドレスで受信した確認メールを開き、本文の確認リンクをクリックして承認を完了させます。
承認が終わったら、転送元Gmailの設定画面へ戻ります。ここで重要なのが「ブラウザ更新」です。承認後すぐに設定画面の表示が更新されないことがあるため、公式ヘルプでも更新が案内されています。
手順4:転送を有効化し、転送元のメールの扱いを選ぶ
転送元の設定画面に戻ったら、再度「メール転送とPOP/IMAP」または「転送」タブを開きます。
「受信メールを次のアドレスに転送」を選択し、転送先を指定します。
次に「転送元のGmailでメールをどのように処理するか」を選びます。業務利用では、後から検索・監査・引き継ぎができるよう「Gmailのメールを受信トレイに残す」運用が無難です。公式ヘルプでも残す選択が推奨されています。
手順5:「変更を保存」で確定し、テスト送信で到達確認する
最後にページ下部の「変更を保存」をクリックします。
保存後、必ずテストを行ってください。おすすめは次の2通テストです。
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テスト1:自分の別アドレスから転送元に送信 → 転送先に届くか
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テスト2:社外/社内の想定送信者(可能なら)から転送元に送信 → 転送先に届くか
このテストを行うことで、「承認が未完了」「保存できていない」「転送先を誤った」といった初歩的な事故を早期に発見できます。
Gmailで特定のメールだけ自動転送する方法
条件付き転送が向いているケース
次のような業務用途では、全件転送より条件付き転送が適します。
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問い合わせフォームの通知だけ、担当者へ飛ばしたい
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請求書や見積など、特定のキーワードを含むメールだけを経理へ送りたい
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代表宛メールのうち、特定取引先からの連絡だけをリーダーへ共有したい
条件付き転送は、Gmailの「フィルタ」で設定します。
フィルタ転送の全体像(最小条件→テスト→拡張)
条件付き転送で重要なのは「いきなり複雑にしない」ことです。おすすめの作り方は次の通りです。
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まずは差出人(From)だけ、または宛先(To)だけなど最小条件で作る
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テスト送信で“転送される/されない”を確認する
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問題がなければ、件名キーワード・本文キーワード等を追加する
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運用開始後も、誤転送が出たら条件を見直す
フィルタは後から編集・削除できます。編集場所も公式ヘルプに明記されています。
手順1:フィルタ作成画面へ移動する
Gmailを開き、設定(歯車)→「すべての設定を表示」→「フィルタとブロック中のアドレス」へ進みます。ここでフィルタの一覧が見られ、編集・削除も行えます。
手順2:条件を決める(よく使う条件例)
条件の例は次の通りです。迷ったら、まずは「差出人」か「宛先」から始めると安全です。
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差出人:特定取引先のドメイン(例:@example.co.jp)
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宛先:代表アドレス宛(例:info@〜)
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件名:請求書、見積、至急、など
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キーワード:本文に特定語が含まれる場合
ただし、キーワード条件は広くなりがちで、誤転送の温床になります。最初は狭く、徐々に広げる方が事故を避けられます。
手順3:転送アクションを設定し、テストする
フィルタのアクションとして「次のアドレスに転送する」を選び、転送先を指定します。作成後はテスト送信で挙動を必ず確認してください。
条件付き転送は便利ですが、誤転送が起きたときの影響が大きいため、運用開始前に「想定通りに転送されるメール」「転送されないメール」の両方を確認することが重要です。
フィルタが増えた時の運用(引き継ぎに強い管理方法)
条件付き転送を増やすほど、引き継ぎ時に「なぜこの転送があるのか」が分からなくなります。引き継ぎに強い運用として、次をおすすめします。
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フィルタ名(メモ)を別途管理(社内Wiki/引き継ぎシート)
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フィルタの目的、対象、転送先、停止条件(いつ解除するか)を一行で残す
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半年に一度は棚卸しし、不要な転送を削除する(解除漏れ防止)
Gmailの転送設定を解除する方法
解除の基本は「無効化→保存→(必要なら)フィルタ削除→停止テスト」
転送解除は「転送を無効にする」を選ぶだけで終わりではありません。業務では“止まったことの確認”までがセットです。
公式ヘルプに沿った無効化手順は次の通りです。
手順1:全件転送を無効にする
転送元Gmailを開き、設定→「すべての設定を表示」→「メール転送とPOP/IMAP」または「転送」タブへ進みます。
「転送を無効にする」を選択し、ページ下部の「変更を保存」をクリックします。
手順2:条件付き転送(フィルタ)も必ず確認する
「全件転送」を無効にしても、フィルタで「次のアドレスに転送する」が残っていると、特定メールだけ転送が続くことがあります。
フィルタは「フィルタとブロック中のアドレス」から見つけて編集・削除できます。
手順3:停止テスト(解除後に本当に止まったか確認する)
解除直後に、テストメールを転送元へ送ってください。
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全件転送の停止確認:どのメールも転送先に届かないこと
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条件付き転送の停止確認:該当条件のメールも転送先に届かないこと
この停止テストを行わないと、「解除したつもり」が発生しやすく、後から事故になりがちです。
転送先アドレスを削除するべきケース
無効化だけでも十分な場合は多い一方、次に該当するなら転送先アドレスの削除まで行うと安全です。
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転送先が個人メールで、今後使う予定がない
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一時転送で、再開見込みがない
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誤操作で再有効化されるリスクを下げたい
「止める」だけでなく「再発防止」までが業務の転送解除です。
Gmail転送設定ができない時の原因と対処
確認メールが届かない
確認メールが届かない場合、次を順に確認してください。
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転送先アドレスの入力ミスがないか(.com/.co.jp 等)
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迷惑メール/プロモーション等に振り分けられていないか
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しばらく待って再受信する(遅延することがあります)
確認リンクをクリックした後は、転送元Gmail設定画面に戻り、ブラウザを更新してください。公式手順にも更新が含まれています。
「転送を有効にしたのに届かない」
よくある原因は次の通りです。
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「変更を保存」を押していない(最終確定ができていない)
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転送先の選択を誤っている(似たアドレス)
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条件付き転送のつもりが、全件転送だけ設定していた/その逆
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管理者側の統制で外部転送が制限されている(Workspace)
特にWorkspace環境は、ユーザーの画面では原因が見えづらいことがあるため、「自分の設定ミス」と決めつけないことが重要です。
スマホで設定できない・設定が見当たらない
自動転送は、公式ヘルプが「パソコンでGmailを開く」手順として案内しており、スマホのGmailアプリ内には自動転送の設定が見当たらないことが多いです。
スマホしかない場合は、ブラウザでGmailを開き、デスクトップ表示で設定する方法が一般に案内されています。
Google Workspaceで「転送」項目が出ない(管理者制限の可能性)
会社・学校のGoogle Workspaceでは、管理者が「ユーザーがGmailのメールを自動転送できるか」を制御できます。管理者側でこの設定がオフの場合、ユーザーのGmail設定で転送オプションを利用できません。
この場合、解決の最短ルートは管理者への確認です。連絡するときは、次を添えると話が早いです。
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どの画面(Gmail設定のどのタブ)で、どの項目が見当たらないか
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外部宛転送か、社内宛転送か
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一時的な運用か、恒久運用か
管理者が行う「リダイレクト/転送」との違い
Workspaceでは、ユーザーの自動転送とは別に、管理者が組織としてメールのリダイレクトや転送ルールを設定することがあります(例:受信者アドレスマップ)。
「自分では解除したのに転送が続く」「自分の設定に転送がないのに届いてしまう」といった場合は、管理者側の設定が関与している可能性があります。ユーザー側の画面だけで結論を出さず、管理者に確認してください。
Gmail転送設定のおすすめ運用(業務で事故を減らす)
まずは「残す」運用で始める
転送元のメールを「受信トレイに残す」設定は、監査・検索・引き継ぎの観点で安全です。公式ヘルプでも残す選択が推奨されています。
条件付き転送は「狭く→広く」の順で設計する
条件は最小から始め、テストしてから広げる。これは誤転送を防ぐ基本です。
特に件名・本文キーワードは広がりやすく、事故につながるため慎重に扱ってください。
終了日を決め、解除チェックをタスク化する
一時運用なら、開始時点で「解除日」をカレンダーに入れてください。
解除は「無効化→保存→フィルタ削除→停止テスト」までを1セットにし、作業ログ(誰がいつ止めたか)を残すと、後からの説明コストが大きく下がります。
よくある質問
自動転送の設定はどこにありますか
ブラウザ版Gmailの設定(歯車)から「すべての設定を表示」へ進み、「メール転送とPOP/IMAP」または「転送」タブにあります。
承認リンクを押したのに設定画面が変わりません
承認後、転送元Gmailの設定画面へ戻り、ブラウザを更新してください。公式手順にも更新が含まれています。
条件付き転送のフィルタは後から編集できますか
可能です。設定の「フィルタとブロック中のアドレス」で、該当フィルタの編集・削除ができます。
会社のGmailで転送が設定できないのはなぜですか
Google Workspace環境では、管理者がユーザーの自動転送を無効化していると、転送オプションが利用できません。管理者に確認してください。
情報漏洩リスクが心配です。何を守ればよいですか
外部宛転送は特にリスクが高まるため、社内ルールの確認、条件付き転送の活用、転送元に残す運用、解除漏れ防止(終了日設定と停止テスト)を徹底してください。
まとめ
Gmailの自動転送は、ブラウザ版Gmailの設定で「転送先追加→確認→有効化→変更を保存」で完了します。確認後のブラウザ更新、保存の押し忘れ、フィルタの残存が主なつまずきポイントです。
業務利用では、誤転送や解除漏れが事故につながりやすいため、条件付き転送の設計、転送元に残す運用、終了手順(無効化・保存・フィルタ削除・停止テスト)までをセットで実行してください。
またGoogle Workspaceでは管理者制限で転送項目が使えない場合があるため、詰まったら早めに管理者へ切り分け相談することが最短解決です。
参考情報
Google ヘルプ(Gmail):Gmail のメールを他のアカウントに自動転送する
https://support.google.com/mail/answer/10957?hl=ja
Google ヘルプ(Gmail):メールのフィルタルールの作成
https://support.google.com/mail/answer/6579?hl=ja
Google Workspace 管理者ヘルプ:ユーザーが Gmail のメールを自動転送できるようにする
https://support.google.com/a/answer/14724207?hl=ja
Google Workspace 管理者ヘルプ:Gmail のメールを別のユーザーにリダイレクトまたは転送する
https://support.google.com/a/answer/4524505?hl=ja
プリンストン(ナレッジ):Gmail の自動転送機能を無効にし、情報漏洩リスクを防ぐ方法
https://www.prins.co.jp/knowledge/column/20231020-4601/
Mail Dealer(コラム):Gmailでメールを自動転送するには?転送設定や解除の方法
https://www.maildealer.jp/column/method/462-gmail-forward.php
T’s Cloud(Google Workspace):Gmailの転送設定の方法。スマホでの設定からエラーの対処法