PCゲームの設定画面には、「フルスクリーン」「ウィンドウ」「ウィンドウ(フルスクリーン)」「ボーダーレス」など、似ているようで異なる表示モードが並んでいます。名称だけでは違いが分かりづらく、「どれを選べばゲームが軽くなるのか」「FPSや遅延に影響するのか」「配信やマルチモニターではどれが適切なのか」と悩む方も多いのではないでしょうか。
本記事では、各モードの仕組み・性能差・利便性を最新の知見に基づいて分かりやすく整理したうえで、「あなたの用途ならこの設定が最適」という結論まで丁寧に導きます。
初心者の方はもちろん、FPSや格闘ゲームを本気でプレイする中級者、多くのアプリを並行して操作する配信者の方にも役立つ情報を体系的にまとめております。
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フルスクリーンとウィンドウフルスクリーン(ボーダーレス)は、見た目こそ似ていますが、仕組みや適性は大きく異なります。
遅延の少なさや安定性を最優先するならフルスクリーン、ながら作業や配信のしやすさを重視するならウィンドウフルスクリーンが適しており、用途によって明確に“最適解”が変わります。
また、OSやゲームのアップデートによって挙動が改善されたり差が縮まったりすることもあるため、「一度設定したら終わり」ではなく、環境変化に合わせて定期的に見直すことが重要です。
最終的には、ご自身のプレイスタイル・PCスペック・遊ぶタイトルに最も合った画面モードが、最適な設定となります。
フルスクリーンとウィンドウフルスクリーンの違いをざっくり整理
PCゲームの設定画面を見ると、「フルスクリーン」「ウィンドウ」「ウィンドウ(フルスクリーン)」「ボーダーレスウィンドウ」など、似たような項目が並んでいて戸惑うことが多いです。
本記事では、これらの違いを整理しつつ、「自分の用途ならどれを選べばよいか」が分かるように解説いたします。
3つの基本モード「フルスクリーン/ウィンドウ/ウィンドウフルスクリーン(ボーダーレス)」
一般的なPCゲームでは、画面モードは次の3種類に大別できます。
フルスクリーンモード
ゲームが画面全体を占有するモードです。他のアプリは裏側に回り、ゲームが最前面で表示されます。ウィンドウモード
通常のアプリと同じように、タイトルバーや枠が付いた「窓」として表示されるモードです。サイズ変更や移動がしやすい一方、画面の一部しかゲームになりません。ウィンドウフルスクリーン(ボーダーレスウィンドウ)
見た目はフルスクリーンと同じく画面いっぱいに表示されますが、実態はタイトルバーや枠を取り払った「最大化ウィンドウ」です。タスクバーの上に重なる形で描画されます。
多くのゲームで「ウィンドウ(フルスクリーン)」「ボーダーレスウィンドウ」「仮想フルスクリーン」など、名前だけが違う同じようなモードが存在します。
ウィンドウフルスクリーンは「ボーダーレスウィンドウ」のことが多い
近年のPCゲームでは、「ウィンドウ(フルスクリーン)」という名称で、ボーダーレスウィンドウモードを指しているケースが非常に多くなっています。
見た目:フルスクリーンとほぼ同じ(画面全体がゲーム)
実態:Windowsデスクトップ上のウィンドウ(枠やタイトルバーが非表示)
このため:
Alt+Tabで他アプリに切り替えても比較的スムーズ
マルチモニター環境でマウスカーソルをサブモニターに移動しやすい
といった利便性がありますが、OS側から見ると「フルスクリーン専有」ではなく、他アプリと並列に動く扱いになる点がフルスクリーンとの大きな違いです。
それぞれのメリット・デメリットを一覧比較(表)
代表的な特徴を簡易的な表で整理します。
| 項目 | フルスクリーン | ウィンドウ | ウィンドウフルスクリーン(ボーダーレス) |
|---|---|---|---|
| 見た目の没入感 | 高い | 低い(周囲にデスクトップが見える) | 高い(ほぼフルスクリーンと同等) |
| FPS・遅延の有利さ(一般論) | 有利になりやすい | 不利になりやすい | フルスクリーンよりわずかに不利な場合あり |
| Alt+Tabのしやすさ | やや弱い(場合によっては不安定) | 非常にしやすい | しやすい |
| マルチモニターとの相性 | やや悪い | 良い | 良い |
| 配信ソフトとの相性 | タイトルによってはキャプチャに注意 | 良い | 良いことが多い |
| 低スペックPCでの軽さ | 軽くなりやすい | 重くなりやすい | フルスクリーンより負荷が高くなる場合がある |
| 使いやすさ(ながら作業) | 低い | 高い | 高い |
「とにかくFPSと遅延を重視するか」「ながら作業や配信のしやすさを重視するか」で選択が変わってきます。
仕組みから見る違い:なぜフルスクリーンは有利と言われるのか
フルスクリーンはゲームが画面を「専有」するモード
フルスクリーンモードでは、ゲームがディスプレイをほぼ専有します。OSやGPUは、全画面表示中のアプリを優先して描画するよう最適化されていることが多く、以下のような傾向があります。
バックグラウンドアプリの描画負荷が抑えられやすい
GPUリソースをゲームに集中させやすい
一部の最適化機能(可変リフレッシュレートなど)がフルスクリーンで優先的に働く環境もある
その結果として、FPS(フレームレート)が安定しやすく、入力遅延が小さくなりやすいと言われています。
ウィンドウフルスクリーンはデスクトップ上のウィンドウとして描画される
一方、ボーダーレス/ウィンドウフルスクリーンは、見た目こそ全画面ですが、OSから見ると「枠のない最大化ウィンドウ」です。
デスクトップや他アプリと同じレイヤーに存在
他アプリの描画・通知・オーバーレイも並行して処理
マウスカーソルをサブモニターに移動しやすく、Alt+Tab切り替えもスムーズ
利便性は高い一方で、バックグラウンド処理による負荷が残りやすいため、環境によってはFPSがわずかに低下したり、遅延が増えることがあります。
FPS・入力遅延・安定性への影響(概要)
代表的な検証では、ディスプレイモードごとの入力遅延を比較した結果、フルスクリーンがウィンドウ/ウィンドウフルスクリーンより遅延が少ないとされるケースが多く報告されています。
フルスクリーン:最も遅延が少ない傾向
ウィンドウ・ウィンドウフルスクリーン:フルスクリーンよりわずかに遅い環境がある
ただし、近年はOS(特にWindows 10/11)やGPUドライバの最適化により、タイトルや環境によっては差がごく小さくなっているケースも増えています。
そのため、本記事では以下のような「一般論」として整理します。
競技プレイ・遅延重視 → フルスクリーンが第一候補
ながら作業・配信重視 → ウィンドウフルスクリーン(ボーダーレス)が第一候補
用途別おすすめ設定:あなたに向いているのはどのモード?
ライトゲーマー・RPG/MMO中心の場合
RPGやMMO、シミュレーションなどを中心に遊び、チャットやブラウザ・動画視聴と「ながらプレイ」をする場合は、**ウィンドウフルスクリーン(ボーダーレス)**が最も扱いやすいケースが多いです。
Alt+Tabで他アプリに切り替えやすい
サブモニターがある場合、攻略情報や動画を表示しやすい
見た目はフルスクリーンなので没入感も確保しやすい
おすすめの基本構成例
画面モード:ウィンドウフルスクリーン(ボーダーレス)
解像度:モニターのネイティブ解像度(例:1920×1080)
リフレッシュレート:モニターの上限(例:60Hz/144Hz)
FPS・格闘ゲームなどの対戦・競技プレイの場合
対戦FPSや格闘ゲームなど、1フレームの遅延が勝敗に影響し得るジャンルでは、基本的にはフルスクリーンモードを推奨します。
遅延を1〜数フレームでも抑えたい
試合中は他アプリを見る必要がほとんどない
FPSや安定性を優先したい
サブモニターでチャットや配信ツールを見たい場合は、試合と試合の合間にAlt+Tabで確認する運用を想定し、「プレイ中はパフォーマンス全振り」と割り切るのが現実的です。
配信者・録画をしながらプレイする場合
1台のPCでゲームと配信ソフト(OBSなど)を同時に動かす場合、ボーダーレス/ウィンドウフルスクリーンが便利なことが多いです。
配信ソフトやコメントビューアをすぐに操作できる
OBSの「ウィンドウキャプチャ」や「画面キャプチャ」との相性が良い場合が多い
ただし、環境によってはボーダーレスにするとFPSが下がる・遅延が増えることもあるため、以下のような運用が現実的です。
まずボーダーレスで運用し、問題があればフルスクリーン+ゲームキャプチャに切り替えてテスト
負荷が高い場合は配信解像度やビットレートを調整し、ゲーム側のパフォーマンスを優先
ノートPC・低スペックPCで少しでも軽くしたい場合
GPU性能に余裕がない場合は、
フルスクリーンモード
解像度をやや下げる(例:1920×1080 → 1600×900)
という組み合わせが有効なことが多いです。
フルスクリーンはバックグラウンド描画が抑えられやすく、軽くなりやすい
解像度を1段階落とすだけでもFPSが大きく向上することがある
ながら作業は割り切り、「まずはゲームを快適に動かす」ことを優先するのが現実的です。
実際の設定方法とチェックリスト
ゲーム内での画面モードの変更手順の基本
多くのPCゲームでは、次のような流れで画面モードを変更できます。
ゲームを起動する
メインメニューから「設定(Settings)」を開く
「画面」「グラフィック」「ディスプレイ」などの項目を選択
「画面モード」「ディスプレイモード」などのプルダウンを探す
「フルスクリーン」「ウィンドウ」「ウィンドウフルスクリーン(ボーダーレス)」から目的のモードを選択
「適用」「Apply」ボタンを押し、数秒待って画面が切り替わることを確認
補足として、Alt+Enterでフルスクリーンとウィンドウを切り替えられるタイトルも多くあります(すべてのゲームで有効とは限りません)。
解像度・リフレッシュレートと合わせて確認すべきポイント
画面モードを変える際は、次のポイントも合わせて確認することを推奨いたします。
解像度
モニターのネイティブ解像度(例:1920×1080)と一致させるのが基本
FPSが不足する場合は1段階解像度を下げる
リフレッシュレート
ゲーム内・OS側ともに、モニターの最大リフレッシュレート(例:144Hz)が選択されているか確認
垂直同期(Vsync)や可変リフレッシュレート機能
ティアリング(画面のズレ)が気になる場合は有効化を検討
入力遅延を最優先する場合はOFFにするケースもあります
自分に合った設定を決めるためのチェックリスト
設定を決める前に、以下のチェックリストで状況を整理すると判断しやすくなります。
□ 主に遊ぶゲームジャンルは「対戦FPS・格闘ゲーム」か?
□ プレイ中によくブラウザやチャットアプリを確認するか?
□ マルチモニター環境(2枚以上のモニター)か?
□ 配信や録画をしながらプレイするか?
□ 現在のPCスペックでFPSが十分に出ているか?
「はい」が多い項目に応じて、次のように選ぶのが目安です。
対戦FPS・格ゲー重視 → フルスクリーン優先
ながらプレイ・配信重視 → ウィンドウフルスクリーン(ボーダーレス)優先
スペックに余裕がない → フルスクリーン+解像度を少し下げる
よくあるトラブルと対処法
フルスクリーンにならない/真っ黒になるとき
代表的な原因と対処は以下のとおりです。
原因1:解像度がモニターと合っていない
対処:ゲーム内解像度をモニターのネイティブ解像度に合わせる
原因2:ウィンドウモードのままになっている
対処:「画面モード」がフルスクリーンになっているかを再確認
原因3:起動時の互換モード・スケーリング設定
対処:ゲームのショートカットや実行ファイルのプロパティから「高DPIスケーリング」「互換モード」などを一度無効化して試す
原因4:ドライバやゲーム本体の不具合
対処:GPUドライバ・ゲーム本体を最新バージョンに更新し、PC再起動のうえ再度試す
フルスクリーンにすると重くなる・落ちるとき
本来は軽くなりやすいフルスクリーンですが、環境によっては逆に不安定になることもあります。
チェックポイントは次のとおりです。
GPUドライバが古い/不安定 → 最新版または安定版に更新
オーバーレイ機能(録画ソフト・GPUオーバーレイ・チャットツール)が干渉 → 試しにオーバーレイをオフにする
解像度設定が高すぎる → 1〜2段階下げてFPSと安定性を確認する
フルスクリーン時のみ落ちる → 一度ウィンドウフルスクリーンで起動し、挙動の違いを比較する
ボーダーレスでFPSが下がる・遅延が増えたように感じるとき
ボーダーレス/ウィンドウフルスクリーンでFPS低下や遅延増大を感じる場合、バックグラウンドアプリの負荷を疑う必要があります。
ブラウザで動画を再生しっぱなし
配信ソフトで高ビットレート・高解像度設定
Discord/Teamsなどの画面共有・オーバーレイ
常駐ソフト(ウイルス対策など)のスキャン
これらを一時的に停止したうえで、
フルスクリーンでのFPS・遅延体感
ウィンドウフルスクリーンでのFPS・遅延体感
を比較し、「利便性と性能のバランス」を自分の環境で判断することが重要です。
応用編:マルチモニター・配信・特殊なタイトルへの対応
マルチモニターでのながら作業と画面モード選び
マルチモニター環境では、次のような組み合わせが一般的です。
メインモニター:ゲーム
サブモニター:ブラウザ、チャット、音楽プレイヤーなど
フルスクリーンでは、マウスカーソルがメインモニターから抜けにくく、Alt+Tabでの切り替え時にカクつきやすいゲームもあります。
そのため、
「試合中のパフォーマンス最優先」 → フルスクリーン
「常時サブモニターも触りたい」 → ボーダーレス
という割り切りが現実的です。
OBSなど配信ソフトとの相性と設定のポイント
OBSなどの配信ソフトでは、主に以下のキャプチャ方法があります。
ゲームキャプチャ
ウィンドウキャプチャ
画面キャプチャ
タイトルや環境によっては、フルスクリーンだとゲームキャプチャがうまく動かず、真っ黒になるケースもあります。その場合は、
ウィンドウフルスクリーン(ボーダーレス)に変更してウィンドウキャプチャを使う
画面全体をキャプチャする方式に切り替える
といった対応で解決することがあります。
一方で、パフォーマンスを最優先したい競技配信では、フルスクリーン+ゲームキャプチャ+余計なブラウザやアプリを閉じる、という構成が選ばれることも多いです。
一部タイトルでの例外挙動と注意点
一部の古いゲームや特殊なエンジンを使ったタイトルでは、
「フルスクリーン」と表示されていても実際にはボーダーレスで動作している
ボーダーレス対応と書かれていても実装が不安定
といったケースがあります。
このような場合は、
公式のサポート情報・FAQ
コミュニティ(フォーラム・wiki・SNS)
などで、同じタイトルのプレイヤーが推奨している設定を参照することをおすすめいたします。
まとめ:迷ったらこう選ぶ(結論と今後の注意点)
用途別の最終おすすめ設定の再整理
最後に、本記事の要点を用途別に整理します。
ライトゲーマー・RPG/MMO中心
→ ウィンドウフルスクリーン(ボーダーレス)ながら作業重視、配信視聴・チャットとの相性良好
FPS・格闘ゲームなど競技プレイ重視
→ フルスクリーンFPSと遅延を最優先。Alt+Tabやサブモニターは試合間に利用
配信・録画をしながらプレイ
→ ボーダーレスを第一候補、問題があればフルスクリーン+ゲームキャプチャも検討ノートPC・低スペックPCで少しでも軽くしたい
→ フルスクリーン+解像度を一段階下げる
「とりあえずどれにするか迷う」という場合は、まず**ウィンドウフルスクリーン(ボーダーレス)**で運用し、性能に不満が出たタイミングでフルスクリーンを試す、という段階的なアプローチも有効です。
OSやゲームアップデートによる挙動変化への備え
OS(特にWindows 10/11)やGPUドライバ、ゲーム本体はアップデートにより挙動が変わることがあります。過去には「ボーダーレスはフルスクリーンより遅延が大きい」という傾向が強かったものの、最適化により差が縮まったという指摘もあります。
そのため、
パッチノート・公式ブログで描画関連の変更がないか確認する
大型アップデートの後は、改めてフルスクリーン/ボーダーレス双方で挙動をチェックする
といった運用を意識しておくと安心です。
設定を変えた後に確認すべきこと
最後に、設定変更後に確認しておきたいポイントをチェックリストとしてまとめます。
□ FPS(フレームレート)は十分に出ており、急激な落ち込みがないか
□ マウスやキーボードの入力に「引っかかり」や「遅れ」を感じないか
□ Alt+Tabやマルチモニターでの挙動に不具合はないか
□ 配信・録画の画質や滑らかさに問題がないか
□ 何かあった際に元に戻せるよう、以前の設定を控えているか
最終的な「正解」は、ご自身の環境・プレイスタイル・プレイするゲームによって変わります。本記事の内容を参考にしつつ、実際にいくつかの画面モードを試し、ご自身にとって最も快適な設定を見つけていただければ幸いです。