Cドライブの空き容量が急に減ったり、パソコンの動作が重くなったりすると、「無料のPCクリーナーを入れれば解決するのでは」と考えがちです。ところが、クリーナー系の無料ソフトは種類が多く、入手先を間違えると不要なソフトが増えたり、削除してはいけないデータに触れてしまったりして、かえって不安が大きくなることもあります。
本記事では、最初に入れるべき“無料ソフト”をいきなり紹介するのではなく、Windows標準機能で安全に片付ける手順を最優先で解説します。そのうえで、標準だけでは足りない場合に限って、目的別に厳選したPCクリーナー無料ソフトおすすめを比較し、選び方の基準を明確にします。さらに、初心者が迷いやすい「削除してよいもの/避けるべきもの」や、ダウンロード時の注意点までチェックリストで整理します。手順通りに進めるだけで、容量不足と“もたつき”の不安を、最短で解消していきましょう。
PCクリーナー無料ソフトおすすめの前に知るべきこと
PCクリーナーはまずWindows標準機能での掃除が最も安全です。一時ファイル削除、クリーンアップ対象候補、ストレージ センサーで容量を確保し、足りない場合だけPC Manager等の無料ソフトを追加します。順番を守れば失敗しにくく、重さと容量不足の解決に近づきます。
PCが重い原因は不要ファイルだけではない
PCが重いとき、原因が「ゴミファイル」だけとは限りません。よくある原因は次の通りです。
-
起動時に自動実行されるアプリが多い
-
バックグラウンドで動く常駐アプリ(チャット、クラウド同期、アップデータ等)が多い
-
ストレージの空き容量が少なく、更新やキャッシュが回らない
-
ブラウザのタブや拡張機能が増えすぎている
-
Windows Update後の一時ファイルが残っている
そのため、「PCクリーナー=高速化ボタン」と考えるより、まずは容量と不要アプリを整理し、必要な部分だけ追加ツールで補う方が成功率が高いです。
無料PCクリーナーでできることとできないこと
無料のPCクリーナーが得意なのは、主に「不要ファイルの削除」「ブラウザの痕跡整理」「スタートアップの見直し補助」などです。逆に、次のような期待は持ちすぎない方が安全です。
-
クリック一発で誰でも劇的に高速化する
-
レジストリ掃除で常に安定して速くなる
-
“最適化”で何でも自動的に正しく設定される
特に初心者の場合、意味が分からない設定を触るほど不安と事故が増えます。本記事では「初心者が触らない方がよい機能」も明確にします。
まずはWindows標準機能を優先すべき理由
Windows 11には、ストレージのクリーンアップを支援する機能が標準で用意されています。代表が「ストレージ センサー」と「クリーンアップ対象候補(推奨事項)」です。標準機能はOSの仕組みに沿って設計されており、削除対象も比較的安全な範囲に収まりやすいことがメリットです。
一方、無料ソフトは便利ですが、入手先を間違えたり、インストール時の提案を見落としたりすると、不要なソフトが増えて逆に重くなることもあります。まず標準で片付くか確認し、足りない分だけ無料ソフトで補うのが、最も安全で効率的です。
Windows標準でできるPCクリーナー無料の掃除手順
一時ファイルを削除して空き容量を増やす手順
まずは「一時ファイル」の削除から始めるのが安全です。Windows標準の設定画面で実行できます。
-
スタート → 設定
-
システム → ストレージ
-
「一時ファイル」を開く
-
表示された項目を確認して削除を実行
ここで重要なのは、削除対象の考え方です。
-
まず削除してよい代表:一時ファイル、ごみ箱、サムネイル(環境により表示)、配信最適化ファイル(状況次第)
-
慎重に扱う代表:ダウンロード(自分の保存ファイルが混ざりやすい)
初心者は、迷う項目は無理に消さなくて大丈夫です。「意味が分からない項目はチェックを外す」が最も安全です。
クリーンアップ対象候補(推奨事項)で安全に“候補”を整理する手順
次に便利なのが「クリーンアップ対象候補(推奨事項)」です。Windowsがシステムを分析し、「安全に削除できる可能性が高い候補」を提示してくれます。
手順は以下です。
-
スタート → 設定
-
システム → ストレージ
-
「クリーンアップ対象候補」を開く
-
「一時ファイル」「大きなファイルまたは未使用のファイル」「クラウドに同期されたファイル」「使用されていないアプリ」などのセクションを確認
-
各セクションの「クリーンアップ」を実行
ここでは、候補が複数に分かれているのがポイントです。容量不足が深刻な場合は「大きなファイル」や「未使用アプリ」の提案が効くことがあります。逆に、クラウド同期ファイルの扱いが分からない場合は無理に触れず、まずは一時ファイル中心で進めてください。
ストレージ センサーで自動掃除にする手順
掃除を定期的にやるのが面倒な方は、ストレージ センサーをオンにして自動化すると安定します。
-
スタート → 設定
-
システム → ストレージ
-
「ストレージ センサー」をオン
-
実行頻度や削除条件(ごみ箱、ダウンロード等)を自分に合わせて設定
特にストレージが小さめのノートPCは、ストレージ センサーをオンにしておくだけで「気づいたら容量がない」を減らせます。なお、ダウンロードの自動削除は事故につながりやすいため、初心者はオフ、または長めの期限にして様子を見るのが安全です。
手動で消してよいもの・消さない方がよいもの(削除OK/NG)
ここが最も大切なパートです。PCクリーナーで事故が起きる多くは、「消してはいけないものを消した」ケースです。初心者向けに、まずは次のルールで進めてください。
削除してよい(比較的安全)
-
一時ファイル
-
ごみ箱
-
ブラウザのキャッシュ(表示が重いときに有効)
-
不要になったインストーラ(自分で用途が分かる場合)
消さない方がよい(初心者は触らない)
-
ダウンロードフォルダ(自分のファイルが混ざりやすい)
-
デスクトップ/ドキュメント/ピクチャ等の個人データ領域
-
“よく分からない”システムファイル(名称だけで判断しない)
状況次第で判断(迷ったら保留)
-
Cookie(削除するとログインが外れる場合があります)
-
以前のWindowsインストール(元に戻す予定があるなら残す)
-
クラウド同期ファイル(OneDrive等:設定次第で挙動が変わる)
この章のゴールは「安全な範囲で確実に空き容量を増やす」ことです。完璧に消そうとしなくて構いません。まずは安全ゾーンで成功体験を作るのが最優先です。
PCクリーナー無料ソフトおすすめ比較表
おすすめ無料ソフト比較表(標準機能+無料ツール)
Windows標準で足りない場合のために、無料で使いやすい候補を比較します。最初に大原則として、入手先は次の順で固定してください。
-
入手先ルール:1) Microsoft Store 2) 公式サイト
それ以外(検索広告のダウンロード、まとめサイトのボタン等)は避けるのが安全です。
| 種別 | ツール | 得意なこと | 強み | 注意点 | 向く人 |
|---|---|---|---|---|---|
| 標準 | Windows ストレージ(推奨事項/センサー) | 一時ファイル整理、候補提案、自動掃除 | 追加インストール不要で安全性が高い | “ダウンロード”自動削除は慎重に | まず安全に片付けたい全員 |
| 無料 | Microsoft PC Manager | ワンクリック掃除、基本メンテ | Microsoft提供で導入安心感 | 多機能だが万能ではない | 迷いたくない初心者 |
| 無料 | BleachBit | 不要ファイル削除、プライバシー寄り | 余計な機能が少なく軽い | 項目の意味を理解してチェック | シンプル派、軽量重視 |
| 無料 | Wise Disk Cleaner | 不要ファイル削除、容量回復 | 容量不足に強い | SSDでの最適化を多用しない | 容量不足が深刻 |
| 無料 | CCleaner Free | 定番の掃除、ブラウザ系整理 | 対応範囲が広い | インストール時の提案に注意 | 定番を使いたい |
| 無料 | Glary Utilities | 多機能メンテを統合 | 一括管理しやすい | 多機能ゆえ触りすぎ注意 | まとめて管理したい |
目的別の選び方(速さ/容量/プライバシー)
比較表を見ても迷う方は、次のように選ぶと最短です。
-
容量不足を安全に解決したい:Windows標準 → クリーンアップ対象候補 → ストレージ センサー
-
とにかく迷わず追加で1つ入れるなら:Microsoft PC Manager
-
軽量・痕跡整理も意識したい:BleachBit
-
容量不足が深刻で、さらに攻めたい:Wise Disk Cleaner(不要ファイル削除中心で)
-
定番を使いたい:CCleaner(導入と設定は慎重に)
-
いろいろ一括で見たい:Glary Utilities(初心者は最低限の機能だけ)
PCクリーナー無料ソフトおすすめ(導入ガイド付き)
Microsoft PC Manager(迷ったらこれ)
「公式に近い安心感がほしい」「難しい設定はしたくない」という方は、Microsoft PC Managerが候補です。ワンクリックで基本的なクリーンアップや管理ができます。
使い方のコツはシンプルです。
-
最初は“クリーンアップ”や“ブースト”など、意味が分かる範囲だけ使う
-
“最適化”や“詳細設定”は慣れてから
-
何か変化が出たら、まず再起動して体感を確認する
BleachBit(軽量で余計な機能が少ない)
BleachBitは、不要ファイルやキャッシュ整理を中心にした軽量ツールとして知られています。初心者が使うなら、最初は次の方針が安全です。
-
ブラウザのキャッシュ、一時ファイルなど、意味が分かる項目だけを選ぶ
-
“シュレッド(完全削除)”や高度な項目は、目的が明確になるまで触らない
-
クリーニング後にブラウザの挙動(ログイン状態など)を確認する
「とにかく余計なものを入れたくない」という方に向きます。
Wise Disk Cleaner(容量不足が深刻なとき)
Cドライブが本当に厳しいときは、Windows標準の後に、容量回復寄りのツールを追加するのは有効です。Wise Disk Cleanerを使う場合も、最初は“不要ファイル削除”中心で進めてください。
特に注意したいのは「最適化(デフラグ)」です。
-
SSDの場合、手動デフラグは基本不要です。Windowsが最適化を自動管理します。
-
HDDで動作が遅い場合にのみ検討し、分からない場合は不要ファイル削除だけで止めるのが安全です。
CCleaner Free(定番だが導入時の提案に注意)
CCleanerは定番のシステムクリーナーとして広く紹介されています。ブラウザの一時ファイルや不要データの整理など、対応範囲が広いのは魅力です。
一方で、無料ソフト全般に共通しますが、インストール時に別ソフトの導入が提案されることがあります。事故を避けるポイントは次の通りです。
-
インストール画面は必ず読み、不要なチェックは外す
-
“次へ”を連打しない
-
まずは不要ファイル削除やブラウザ整理など、安全な機能だけ使う
-
レジストリ系の機能は初心者は使わない(後述)
Glary Utilities(多機能だが触りすぎない)
Glary Utilitiesは、複数のメンテ機能をまとめて管理したい人に向きます。ただし、多機能なほど「どれを触ればいいか分からない」状態になりやすいです。初心者は次の範囲に留めるのが安全です。
-
不要ファイル削除
-
使っていないアプリ整理
-
スタートアップの見直し
“ワンクリック”系は便利ですが、意味が分からない最適化を増やすほど、後で原因追跡が難しくなります。まずは最小限で使ってください。
PCクリーナー無料ソフトで失敗しない注意点
レジストリ掃除は初心者は基本オフ
レジストリはWindowsの設定や動作に深く関わります。クリーナーの「レジストリ掃除」を使うと、軽くなることがあるという説明を見かけますが、初心者が理由を理解せずに削除すると、不具合の原因になり得ます。
体感を良くしたいなら、まず優先すべきは以下です。
-
Windows標準で一時ファイル削除
-
クリーンアップ対象候補で大きな候補を整理
-
使っていないアプリをアンインストール
-
起動アプリ(スタートアップ)を減らす
レジストリは「触らない」が最も堅実です。
削除前チェックリスト(事故防止)
作業前に、これだけ確認すれば事故が激減します。
-
ダウンロード/デスクトップ/ドキュメントに重要ファイルが置きっぱなしになっていない
-
意味が分からない削除項目にはチェックを入れない
-
Cookie削除はログインが外れる場合があることを理解している
-
まずWindows標準機能を実行してから、追加ツールに進む
-
可能なら、重要データはクラウドや外付けにバックアップしておく
公式入手先とバンドル回避のコツ(超重要)
無料ソフトで一番多い失敗は「公式以外から入れた」「不要な提案を受け入れた」です。次のルールを徹底してください。
-
Microsoft Storeか公式サイト以外から入れない
-
インストール時のチェックボックスと文言を必ず読む
-
不要な提案があれば拒否する(チェックを外す/同意しない)
「急いでいるときほど事故が増える」ため、ここは特に丁寧に進めるのが正解です。
実行頻度の目安(やりすぎない)
掃除はやりすぎるほど良いわけではありません。目安としては次の通りです。
-
ストレージ センサー:オンにして自動運用(設定は控えめ)
-
一時ファイル削除:月1回程度、または容量が厳しいとき
-
追加クリーナー:必要なときだけ(毎日回さない)
頻繁に掃除しても改善しない場合は、掃除ではなく「起動アプリ」「常駐アプリ」「ストレージの空き容量」「ブラウザ環境」がボトルネックになっている可能性が高いです。
PCクリーナー無料ソフトおすすめのよくある質問
無料クリーナーで本当に速くなりますか
改善することはありますが、原因次第です。容量不足が原因なら効果が出やすく、不要アプリや起動項目が原因なら掃除だけでは限界があります。まずWindows標準のストレージ機能で容量を確保し、その後に“何が原因か”を切り分けるのが近道です。
どれを消してよいか分かりません
初心者は「消してよい代表」から始めれば大丈夫です。
-
一時ファイル
-
ごみ箱
-
ブラウザキャッシュ
これだけでも効果が出ることは多いです。ダウンロードは最後に回し、必ず中身を確認してください。
Windows標準だけで十分ですか
多くの場合、まずは十分です。クリーンアップ対象候補(推奨事項)とストレージ センサーを活用すれば、日常的な“詰まり”は減らせます。それでも足りない場合のみ、Microsoft PC Managerなどを追加するのが安全です。
会社や学校のPCでも使えますか
管理者権限や利用ルールがあるケースが多いため、勝手にサードパーティソフトを入れるのは避けてください。まずWindows標準機能の範囲で行い、必要なら管理者に相談するのが安全です。
参考情報
-
Microsoft サポート「Storage Sense を使用してドライブ領域を管理する」
https://support.microsoft.com/ja-jp/windows/storage-sense-%E3%82%92%E4%BD%BF%E7%94%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%96%E9%A0%98%E5%9F%9F%E3%82%92%E7%AE%A1%E7%90%86%E3%81%99%E3%82%8B-654f6ada-7bfc-45e5-966b-e24aded96ad5 -
Microsoft サポート「Windows でドライブの空き領域を増やす(クリーンアップ対象候補)」
https://support.microsoft.com/ja-jp/windows/windows-%E3%81%A7%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%96%E3%81%AE%E7%A9%BA%E3%81%8D%E9%A0%98%E5%9F%9F%E3%82%92%E5%A2%97%E3%82%84%E3%81%99-85529ccb-c365-490d-b548-831022bc9b32 -
Microsoft サポート「Windows のストレージ設定(推奨事項の説明)」
https://support.microsoft.com/ja-jp/windows/windows-%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B8%E8%A8%AD%E5%AE%9A-5bc98443-0711-8038-4621-6a18ddc904f2 -
Microsoft PC Manager(公式)
https://pcmanager.microsoft.com/ja-jp -
Microsoft Store「Microsoft PC Manager」
https://apps.microsoft.com/detail/9pm860492szd?gl=JP&hl=ja-JP -
BleachBit(公式:Windowsダウンロード)
https://www.bleachbit.org/download/windows -
Wise Cleaner「Wise Disk Cleaner(公式)」
https://www.wisecleaner.com/wise-disk-cleaner.html -
Glarysoft「Glary Utilities(公式ダウンロード)」
https://www.glarysoft.com/glary-utilities/download/ -
窓の杜「CCleaner」
https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/ccleaner/ -
CCleaner(公式ダウンロード)
https://www.ccleaner.com/ja-jp/ccleaner/download