スマホだけでYouTubeライブを始めたけれど、「視聴者のコメントを配信画面に重ねて表示したい…!」――そんな願いを、最短ルートで叶えるガイドです。
この記事では、公式アプリでは実現しにくい“コメントのオーバーレイ表示”を、PRISM LiveとStreamlabsという定番ツールでシンプルに再現。
初配信でも迷わないように、設定値(解像度・ビットレート・文字サイズ)から、読ませるレイアウトや荒らし対策、熱暴走の回避まで、実務のコツを余さず詰め込みました。
配信は内容が同じでも、画面にコメントが流れるだけで参加感が一気に高まるもの。雑談、ゲーム、IRLのどれでもすぐ使える“型”をベースに、あなたのチャンネルに合わせた微調整のポイントも紹介します。
読み終わるころには、テスト→本番まで5分で行ける手順がそのまま手元に。さあ、今日の配信から“視聴者と一緒に作る画面”へアップグレードしましょう。
※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。
YouTube公式アプリだけでは“画面上オーバーレイ”は不可
YouTube公式アプリのチャットは配信者用の閲覧UIで、配信映像に重ねる機能は非搭載。
→ 画面に乗せたいときは、配信アプリ側のチャットウィジェット(またはブラウザソース)を使います。
方法①:PRISM Live Studio(iOS/Android)でチャットを画面に重ねる
1. 事前準備
アプリ導入:PRISM Live Studio をインストール
ログイン:Googleアカウントでログイン → YouTubeを配信先に連携
端末の基本設定
低電力モードOFF/通知OFF(おやすみモード)
画面の自動回転を縦固定または横固定(配信向きに合わせる)
端末の空き容量(最低3〜5GB)とバッテリーを確保
2. 新規シーンを作成
PRISM起動 → +(新規配信) → 配信方法を選択(カメラ配信/画面配信)
画面下のレイヤー(ソース)追加ボタン → チャットまたはコメントに相当するソースを追加
位置・サイズ:ピンチで拡大縮小、ドラッグで配置
スタイル:
フォント:視認性重視(丸ゴより角ゴや読みやすいサンセリフ)
文字サイズ:14–18pt相当(縦配信はやや大きめ)
行間:1.2–1.4
背景:黒 or 白の半透明(40–60%)
文字縁(アウトライン):2–3pxで視認性UP
既読フェードアウト:7–12秒目安(流量次第で調整)
3. 配信設定(画質・音質)
解像度:1280×720(720p) から開始(端末負荷が低く安定)
FPS:30fps(動きが激しいゲームやスポーツは60fpsも検討)
ビットレート目安(モバイル回線):3,000–4,500 kbps
音声:44.1kHz / 48kHz、128–192kbps
エンコーダ:端末依存(既定のままでOK/高温になりにくい設定優先)
コツ:最初は720p・30fps・3.5Mbpsから。配信を2–3回経験してから、端末温度・回線余裕を見て引き上げます。
4. チャットの“見え方”をリハーサル
限定公開or非公開でテスト配信 → 別端末で視聴して、
文字サイズ・背景透過・位置が顔・ゲームUI・テロップと被っていないか
縦横のフチに寄せすぎて切れていないか
スタンプ/絵文字が潰れていないか
をチェック。
5. 本番配信
タイトル/説明文/サムネ設定 → 配信開始
流速が早いときは、チャット枠を縦長にして1行あたりの文字数を短くすると可読性UP
荒れ対策:スローモード/NGワード(YouTube側設定)+PRISMの表示時間短縮
6. よくあるつまずき(PRISM)
チャットが出ない:
追加したのが“チャット表示ソース”か要確認(テキストやSNS連携と混同しがち)
アカウント再連携(YouTube権限の再許可)
文字が小さすぎる:
端末画面で読めても、視聴者の小画面では潰れがち。1行12–18文字目安で設計
熱暴走:
画面輝度を60–70%に、不要アプリ全終了、充電しながら配信は発熱しやすいのでモバイルバッテリー + 低速充電推奨
方法②:Streamlabs(モバイル)+Chat Boxウィジェットで表示
1. 事前準備
Streamlabsアプリ(iOS/Android)とStreamlabsアカウント
YouTubeと連携(ログインから配信先に追加)
ブラウザでStreamlabsダッシュボードにアクセス可能にしておく
2. Chat Box(チャットボックス)を作る(ダッシュボード側)
ダッシュボード → Widgets → Chat Box
テーマ選択(Clean/Boxedなど)
外観の調整
フォント・文字サイズ
背景透過(Transparent)
発言の最大長・表示秒数・フェード
表示するメッセージ(Super Chatやメンバーのバッジ表示の扱いなど)
ウィジェットURLを発行(長いURLが出ます)→ コピー
可能なら簡単CSSで差別化
3. モバイルアプリのシーンに“ブラウザソース”として追加
Streamlabsアプリ → シーン編集 → **Browser Source(Web)**を追加
さきほどのウィジェットURLを貼り付け
サイズ:
縦配信:幅720–900px/高さ900–1200px目安
横配信:幅1100–1280px/高さ400–600px目安
(※最終的には実見で微調整)
位置:
顔出し:画面下1/3の左右
ゲーム:UIに被らない上・下の帯に固定
4. テスト〜本番
限定公開でテスト → 別端末で視聴チェック
文字が読みにくいときは、背景透過を少し濃く(40–60%)/縁取りを2–3px
本番は端末温度と回線安定を最優先(画質よりも落ちないこと)
5. よくあるつまずき(Streamlabs)
URLを貼ったのに何も出ない:
Chat Boxが別プラットフォーム向け設定になっていないか
URL末尾の余分な空白や全角文字混入に注意
透過にならない:
テーマ側の背景色が残っていることあり → 透過設定にする or CSSで強制透過
コメントが遅延:
低遅延配信でも5–10秒程度のズレは起こりがち。表示秒数を短めにすると“追いついて見える”
レイアウト設計:読みやすさ最優先の“型”
縦配信の基本レイアウト
顔出し:下部に横長・低めの帯/文字サイズやや大きめ
IRL(外配信):視覚情報が多い → 背景透過濃いめで字を守る
横配信(ゲーム等)
UIを避けて上または下に薄い帯
1行の最大文字数は20前後、行間1.3、3–5行で回すと読みやすい
カラーパレット(迷ったらこれ)
背景:#000(45%透過)
文字:#fff
アウトライン:#000・2px
強調:ユーザー名だけ色を変える(#9adcf8など淡色系)
配信前チェックリスト
縦/横の固定(自動回転OFF)
おやすみモード(通知カット)
バッテリー70%以上+モバイルバッテリー準備
回線速度テスト(上り10Mbps以上を目安)
解像度/ビットレート(720p / 3.5Mbps から)
チャット枠の視認性(別端末で読めるか)
モデレーション(NGワード/スローモード)
BGM/マイクの音量バランス(ピーク-6〜-9dB)
サムネ・タイトル・説明文(検索流入の要)
トラブル対策Q&A
Q1. コメントが映らない/途中で止まる
A. アプリのアカウント連携を再認証、シーンのソース順序で最前面にあるか、限定公開の可視状態を確認。回線が不安定ならビットレートを500–1000kbps下げる。
Q2. 文字が潰れる/小さい
A. 文字を大きく・行間を広く・背景透過を濃く。720pなら1行12–16文字が見やすい。フォントは太め。
Q3. 端末が熱い・カクつく
A. 画面輝度を下げる/60fps→30fps/1080p→720p。ケースを外し、風通しの良い場所へ。同時に複数ウィジェットを使いすぎない。
Q4. 荒らし対策は?
A. YouTube側のスローモード・NGワード、モデレーター任命。チャット枠は表示秒数を短めにし、目立ちにくい配色へ。
Q5. 配信後にチャットを動画上に残したい
A. ライブアーカイブのチャットリプレイはYouTube側が担います。映像内のオーバーレイは録画にも残るので、位置やサイズは慎重に(後から消せません)。