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リコイルとは?FPS初心者でも分かる意味・仕組み・リコイル制御の練習方法

「配信者がよく『この武器リコイルきついな』と言っているけれど、結局どういう意味なのか分からない」
「撃っているとどんどん銃口が上に行ってしまい、全然当たらない」

そのような疑問やお悩みをお持ちの方に向けて、本記事ではリコイルとは何かを、言葉の意味から実際の練習方法まで丁寧に解説いたします。


目次

リコイルとは?まずは言葉の意味を整理

英単語「recoil」の本来の意味

英語の recoil は、一般的に「跳ね返る」「反動で後ろに下がる」といった意味を持つ単語です。

  • 物体が力を受けて反対方向に跳ね返ること
  • 銃を撃ったときに銃身が後ろに下がる反動

といったイメージを持っていただくと分かりやすいです。

銃・FPSゲームで使われる「リコイル」の意味

FPSやTPSといったシューティングゲームでは、銃を発射したときに生じる反動や照準のぶれを「リコイル」と呼びます。

  • 弾を撃つたびに照準が上や左右にずれる
  • 連射すると銃口がどんどん跳ね上がる

この「ぶれ」「跳ね上がり」が、ゲーム内でのリコイルです。

「リコイルコントロール」「リコイル制御」とは何か

リコイルに関連する用語として、次のような言い方があります。

リコイルコントロール/リコイル制御
→ 銃の反動でぶれる照準を、マウスやスティックの操作で打ち消して狙いを安定させること

多くのFPSでは、上手いプレイヤーほどこのリコイルコントロールが上手く、連射しても弾がほぼ同じ位置にまとまるように見えます。


FPSでリコイルが起こる仕組み

実銃の反動とゲーム内リコイルの関係

現実の銃は、弾が前方へ飛び出すとき、反作用で銃自体が後ろに押し返される力(反動)が発生します。
ゲーム内のリコイルは、この現象を分かりやすく・ゲームとしてバランスがとれるように再現したものです。

  • 反動が強い設定の武器
    → 与えるダメージが大きい代わりに、リコイル制御が難しい
  • 反動が弱い設定の武器
    → 扱いやすいが、ダメージや連射速度が控えめ

といった形で、ゲームバランスに直結する重要な要素になっています。

垂直リコイルと水平リコイルの違い

リコイルには主に次の2種類があります。

  • 垂直リコイル(縦リコイル)
    弾を撃つたびに、銃口が上方向に跳ね上がる動きのことです。
  • 水平リコイル(横リコイル)
    弾を撃つたびに、銃口が左右にぶれる動きのことです。

多くのFPSでは、

  • 「縦には大きく上がるが、横ブレは少ない」
  • 「縦は控えめだが、左右に大きく散る」

など、武器ごとにリコイルの性格が決められています。

ランダムリコイルとパターンリコイル

ゲームによって、リコイルの設計も異なります。

パターンリコイル型

  • 弾を撃ち続けると、「上→右→左…」と決まった順番でぶれていくタイプ
  • Apex Legends や VALORANT など一部タイトルでは、武器ごとに決まったパターンを覚えることで、より正確な制御が可能です。

ランダムリコイル型

  • 一定の範囲でランダムにぶれるタイプ
  • リコイルパターンを完全に覚えるのではなく、「大まかに上がっていく」「だいたい右に流れやすい」など傾向をつかんで制御します。

反動が大きい武器・小さい武器の特徴

一般的に、次の傾向があります。

反動が大きい武器

  • 1発あたりのダメージが高い
  • 連射速度が高い
  • 中長距離でのフルオート連射が難しい

反動が小さい武器

  • ダメージは控えめ
  • 連射や中距離制圧が得意
  • 初心者でも扱いやすい

「扱いやすさ」と「火力」のトレードオフを理解しておくと、武器選びもしやすくなります。


リコイルコントロールの基本テクニック

マウス操作でのリコイル制御(PC向け)

PCでプレイする場合、基本はマウスをリコイルと逆方向に動かすことで制御します。

  • 縦リコイルが強い武器
    → マウスをゆっくり下方向へ引きながら撃つ
  • やや右に流れる武器
    → マウスを左下方向へなめらかに動かす

ポイントは次の通りです。

  1. 一定の速度で動かす
    ガクガクとした動きではなく、なめらかな線を描くイメージで下げます。
  2. 撃ち始めの数発に集中する
    多くの武器は、撃ち始め数発の反動が大きく設定されています。最初の3〜5発をきちんと抑えるだけでも命中率が大きく変わります。
  3. 感度を高すぎにしない
    感度が高すぎると、少しの手ブレで大きく照準が動きます。リコイル制御が安定しない場合は、マウス感度を一段階下げることも有効です。

コントローラーでのリコイル制御(パッド勢向け)

パッドの場合は、右スティックをリコイルと反対方向に倒し続けることが基本です。

  • スティックを一定の角度で倒し続ける意識を持つ
  • いきなりフルオートではなく、短いバースト射撃(2〜4発ずつ)を混ぜる
  • エイムアシストがあるタイトルでは、敵に吸い付きすぎないよう感度とデッドゾーンを調整する

PCと同様に、自分の感度設定で安定してスティックを倒せるかが重要です。

よくある失敗例と修正ポイント

よくある失敗と対処は次の通りです。

  • 失敗1:銃口が毎回大きく上に飛んでいく
    → マウス/スティックを下げる量が足りません。「思っているよりも少し多めに」下げることを意識して練習してください。
  • 失敗2:下げすぎて照準が足元に行ってしまう
    → 下げる量が多すぎる状態です。フルオートではなく3〜5発の短い連射に切り替え、少しずつ力加減を調整しましょう。
  • 失敗3:左右ブレに全く対応できない
    → まずは縦リコイルだけを抑える練習から始めてください。縦が安定してきたら、武器ごとの「右に流れやすい」「左に流れやすい」といった傾向を観察し、少しずつ横方向の調整を加えます。

タイトル別:リコイルの特徴と意識したいポイント

ここでは代表的なタイトルを例に、リコイルの特徴を簡単に整理します。

Apex Legendsのリコイルの特徴と練習のコツ

Apex Legends では、武器ごとにある程度決まったリコイルパターンが用意されています。

  • 例:R-301 カービン
  • 比較的素直な縦リコイルで、初心者でも扱いやすい
  • まっすぐ下方向に引く意識で練習すると安定しやすい
  • 例:R-99 など高レートSMG
  • 反動が大きく、弾が広がりやすい
  • 近距離に絞って使い、腰撃ちとADSを使い分けることが重要

練習のコツ

  1. 射撃訓練場の壁に向かって、リコイル制御なしでフルオート
  2. 同じ武器で、今度は制御しながらフルオート
  3. 「どの方向にどれくらいぶれるか」を体で覚える

VALORANTのリコイルの特徴と練習のコツ

VALORANT では、一定数の弾までは決まったパターンでぶれ、その後はランダム性が強くなります。

  • フルオートで長く撃ち続けるより、短いバースト射撃が基本
  • 1〜3発目までをしっかり当てる意識が重要

練習のコツ

  • 射撃場で、1発ずつ・2発ずつ・3発ずつとバースト量を変えながら、ヘッドラインに弾を集める
  • 動きながら撃つと精度が大きく落ちるため、止まってから撃つことも同時に意識します。

Call of Dutyなど他タイトルでのリコイルの考え方

Call of Duty シリーズなどでは、武器アタッチメントによってリコイルが大きく変化します。

  • グリップやコンペンセーターなど、反動を抑える系アタッチメントを付けると制御しやすくなる
  • その分、エイム速度が遅くなる・射程が短くなるなどのデメリットがある

このように、タイトルごとに「どれくらいリコイルを抑えられるか」「何とトレードオフになっているか」を理解しておくと、装備構成も組みやすくなります。


リコイル練習メニュー

ここからは、1日15分でできるシンプルな練習メニューをご提案いたします。

ウォームアップ:まっすぐな線を引く練習

  1. FPSの設定画面やエイム練習マップ・射撃場で、壁を使ってマウスカーソルを上下左右にゆっくり動かす
  2. 「ガクガクせず、なめらかな線を描けるか」を意識する

リコイル制御は、細かく安定したマウス/スティック操作が前提となるため、このウォームアップが意外と効果的です。

射撃訓練場での「壁撃ち」ドリル

  1. よく使う武器を1〜2種類選ぶ
  2. 壁に向かってリコイル制御なしで1マガジン撃つ
  • 弾痕の軌跡(どの方向に上がっていくか)を確認
  1. 同じ位置から、今度はリコイル制御しながら1マガジン撃つ
  2. 弾痕のまとまりを見比べ、まとまり具合が少しでも良くなっていればOK

これを2〜3セット繰り返すだけでも、パターンを体で覚えられるようになります。

実戦を想定したストレイフ+リコイル制御練習

  1. 左右に動きながら(ストレイフしながら)撃つ練習を行います。
  2. 射撃訓練場の的を使い、「右に動きながら撃つ」→「左に動きながら撃つ」
  3. このときもリコイル制御を意識する

実戦では止まって撃つ場面だけではないため、移動+射撃の組み合わせに慣れておくことが重要です。

感度設定の見直しとチェックリスト

最後に、次のチェックを行ってください。

  1. 縦リコイルを抑えようとするとき、腕や手首が力みすぎていないか
  2. 指先だけで無理に制御していないか(必要に応じて肘・肩も少し使う)
  3. 感度が高すぎて少しの動きで照準が大きく動いていないか

もし毎回制御がバラバラな場合は、感度を一段階下げて同じ練習を繰り返すと安定しやすくなります。


ゲーム以外で使われる「リコイル」という言葉

「リコイル」という言葉は、ゲーム以外の専門分野でも使われています。検索結果でも、医療や機械分野のページが見られます。

CPR・循環器領域でのリコイル(胸郭リコイル・血管リコイル)

  • CPR(心肺蘇生)における胸郭リコイル
    胸骨圧迫を行ったあと、胸の骨や胸壁が元の位置までしっかり戻ることを「リコイル」と呼びます。胸郭が完全に戻らないと、心臓に戻る血液が減り、蘇生効果が下がる可能性があるとされています。
  • 血管のリコイル(バルーン治療後の再狭窄要因)
    狭くなった血管をバルーンで広げたあと、ゴムのように元に縮もうとする動きをリコイルと表現することがあります。

いずれも、「押し広げられたものが元に戻る(跳ね返る)」という意味で使われています。

ねじインサート製品としての「リコイル」

機械・メンテナンス分野では、「リコイル」という名前のねじ山補修用インサート製品があります。傷んだねじ穴に挿入し、ねじ山を補強する目的で用いられます。

こちらも、荷重を各ねじ山に均等に分散させ、変形・損傷を防ぐといった意味で「リコイル効果」という表現がされることがあります。

『跳ね返り・反動』という共通イメージを持っておく

ゲーム・医療・機械のどの分野でも、

  • 何か力を加えたあとに元へ戻ろうとする動き
  • 外力に対しての反動・跳ね返り

といった意味合いで「リコイル」という言葉が使われています。

FPSでのリコイルも、その一種として理解しておくと覚えやすくなります。


まとめ:リコイルを理解すればエイムは必ず安定する

最後に、本記事のポイントを整理します。

「リコイル」とは、銃を撃ったときに生じる反動や照準のぶれのことです。

FPSでは、武器ごとに垂直リコイル・水平リコイル・ランダム性が設定されており、これをどれだけ制御できるかが撃ち合いの強さに直結します。

リコイルコントロールの基本は、マウス/スティックをリコイルと逆方向に、一定の速さで動かすこと

感度を適切に調整し、ぶれない操作を身につけることです。

射撃訓練場での「壁撃ち」や、15分程度の練習メニューを日々続けることで、確実にリコイル制御は上達します。

ゲーム以外でも「リコイル」は、胸郭の戻りや血管の縮み戻り、ねじ山補強などの文脈で使われる言葉であり、「跳ね返り」「反動」という共通イメージを持つ用語です。

「リコイルとは何か」が分かり、基本的な制御のイメージがつかめれば、あとは練習量に比例してエイムは必ず安定していきます。
まずは本記事でご紹介した壁撃ちと15分メニューから試してみてください。