オンラインゲームやRPGのチャットでよく目にする「ヘイト」という言葉。
「タンクがヘイトを取って」「ヘイト買いすぎ!」と言われても、なんとなく雰囲気でしか理解していない方も多いのではないでしょうか。
実はヘイトは、パーティープレイの安定性や攻略スピードに直結する、とても重要な概念です。
本記事では、ゲーム用語としての「ヘイト」の意味から、RPG・MMORPG・FPSといったジャンル別の考え方、タンク/DPS/ヒーラーそれぞれの立場でどう意識すべきかまで、初心者の方にも分かりやすく整理して解説いたします。ゲーム内チャットで「ヘイト」という言葉を見かけても迷わなくなる状態を一緒に目指していきましょう。
ゲーム用語「ヘイト」とは
ヘイトの語源と基本的な意味
「ヘイト(hate)」は英語で「憎む」「嫌悪する」という意味を持つ単語です。
ゲームの文脈では、この言葉が転じて「敵から向けられている敵対心」「敵がどのプレイヤーを優先して攻撃するかを示す度合い」という意味で使われます。
オンラインゲームやRPGで「ヘイトを買う」「ヘイトを集める」といった表現が出てきた場合、多くは「敵に狙われやすくなっている」「敵の攻撃対象になっている」といった状態を指します。
なぜゲームで「ヘイト」という言葉が使われるのか
複数キャラクターが敵と戦うゲームでは、「敵が誰を攻撃するか」を内部的に決める仕組みが存在します。
そこで、あるキャラクターに敵の注意や攻撃が集中している状況を、わかりやすく表現するために「ヘイトが集まっている」「ヘイトを稼いでいる」と表すようになりました。
特にパーティープレイでは、「誰がヘイトを持つべきか」をコントロールすることが重要です。タンクがヘイトを集めて他のメンバーを守る、という役割分担の説明にも非常に便利な用語であるため、ゲーム文化の中で広く定着しています。
ジャンル別に見る「ヘイト」の使われ方
RPG/MMORPGにおけるヘイトの仕組み
RPGやMMORPGでは、敵が攻撃対象を決めるための内部数値として「ヘイト値」や「敵視」「ヘイトリスト」といった概念が使われることがあります。
一般的には、次のような行動でヘイトが上昇します。
敵に対する攻撃ダメージを与える
味方を回復する、支援する
「挑発」など、ヘイトを大きく増やす専用スキルを使う
ゲーム内では数値として見えない場合も多いですが、
タンクが挑発を使う → タンクのヘイトが一気に上がる
DPSが強力な攻撃を連発する → DPSのヘイトが急上昇する
ヒーラーが大回復を行う → ヒーラーにヘイトが集まる
といった形で、行動に応じて敵のターゲットが変化していきます。
FPS・MOBAなど対戦型ゲームでのヘイトの概念
FPSやMOBAなどでは、RPGのように明確な「ヘイト値」が設定されていないことも多いですが、プレイヤー間の会話では次のような意味で「ヘイト」が使われます。
前に出て敵の視線や攻撃を引き付ける
目立つ動きや高火力で、相手チームの意識を自分に向けさせる
「あのプレイヤーがヘイトを買ってくれている間に、味方が別ルートから攻める」
このように、数値化された概念ではなくても、「敵の意識・攻撃をどれくらい引き付けているか」というニュアンスで「ヘイト」が用いられています。
ライトノベル・アクションゲームなどでの応用的な使い方
ライトノベル、アニメ、アクションゲームなどでは、ゲーム文化由来のスラングとして「ヘイトを稼ぐ」「ヘイトを集める」といった表現が登場することがあります。
主人公があえて目立って敵を引きつける
あるキャラが挑発的な行動で敵の怒りを買う
といったシーンで、「ヘイトを取る」「ヘイトを一身に受ける」と表現されることがあります。
ここでも意味合いは基本的に「敵からの注目・敵対心を集めている」というニュアンスです。
役割別:プレイヤーの立ち回りとヘイト管理
タンク(盾役)がヘイトを集める理由とポイント
タンクは、防御力・HPが高く、敵の攻撃を受け止める役割を持つキャラクターです。
パーティー全体を守るためには、タンクができるだけ多くの敵のヘイトを集めることが重要です。
タンクが意識すべきポイントは次のとおりです。
開幕直後に挑発スキルなどでヘイトを一気に稼ぐ
敵が他のメンバーへ向かいそうになったら、追加の挑発・ヘイト上昇スキルで引き戻す
常に敵の向きとターゲットを確認し、自分に向けさせる
これにより、DPSやヒーラーが安全に行動でき、パーティー全体の安定につながります。
DPS(攻撃役)がヘイトを抑える/分散させる動き
DPSは、高いダメージを出して敵を素早く倒すことが主な役割です。
しかし、ダメージを出せば出すほど、そのプレイヤーのヘイトも上昇します。
DPSが意識すべきポイントは以下のとおりです。
戦闘開始直後から全力で攻撃せず、タンクが十分ヘイトを稼ぐまで火力を抑える
ヘイトが自分に向き始めたと感じたら、少し攻撃ペースを落とす、位置を調整する
ヘイトを下げるスキル(ステルス、ヘイトダウン系スキルなど)がある場合は積極的に活用する
「とにかくダメージを出せば良い」という考え方ではなく、「タンクにきちんとヘイトを維持してもらうための攻撃バランス」を取ることが大切です。
ヒーラー(回復役)が注意すべきヘイトの上昇要因
ヒーラーは、味方のHPを回復したり、状態異常を治したりする役割を持ちます。
多くのゲームでは、「回復行動」もヘイトを発生させる行動に含まれます。
ヒーラーが注意すべき点は次のとおりです。
不必要に大きな回復を連発しない(オーバーヒールを避ける)
戦闘序盤は、タンクのヘイトが十分に溜まるまで回復量を調整する
敵に近づきすぎず、安全な位置取りを心がける
ヒーラーにヘイトが集まると、耐久力の低さから一気に倒されてしまう危険があります。
そのため、「タンクにヘイトを集めてもらう」「自分は目立ちすぎない」という意識が重要です。
ヘイトを「稼ぐ」「分散する」「リセットする」手法
ヘイト管理を理解するために、「稼ぐ」「分散する」「リセットする」という3つの視点で整理します。
ヘイトを稼ぐ
タンクが挑発スキルやヘイト上昇スキルを使用する
タンクが敵に密着し、継続的に攻撃・被弾する
ヘイトを分散する
DPSが攻撃タイミングを調整し、特定の1人にヘイトが偏らないようにする
範囲攻撃や瞬間火力スキルを使う際は、タンクのヘイト状況を確認してから行う
ヘイトをリセットする
ボスの特殊行動で「ターゲットリセット」が起こる場合に備え、タンクがすぐに挑発を打てるよう準備しておく
ヘイトダウンスキルや透明化スキルがある場合は、危険なタイミングで使用する
これらを意識することで、パーティー全体の生存率と攻略速度を同時に高めることができます。
ゲーム用語としての「ヘイト」と社会的文脈の「ヘイト」の違い
ゲーム内「ヘイト」とは敵対心を数値化したもの
ゲーム内で使われる「ヘイト」は、あくまでも
敵のターゲット選択
敵からの敵対心・注目度
を便宜的に数値化・概念化したものです。
プレイヤー側が「誰が狙われているか」を理解しやすくし、役割分担や戦術を組み立てるための仕組みと言えます。
社会的「ヘイト(憎悪・差別)」との混同を避けるには
一方、現実社会での「ヘイト」は、
特定の人種・国籍・宗教・属性に対する憎悪
差別的な言動や暴力(ヘイトスピーチ、ヘイトクライムなど)
といった、非常にシリアスな問題を含む言葉です。
ゲーム内用語としての「ヘイト」とは意味も背景も大きく異なります。
そのため、次の点に注意することが重要です。
日常会話やSNSで「ヘイト」という単語を使う際は、文脈をはっきりさせる
ゲームに詳しくない相手に対しては、「ゲームの用語で敵から狙われる度合いのことです」と一言添える
用語を正しく理解・使うための注意点
ゲーム用語としての「ヘイト」は、「敵の狙われやすさ」「ターゲットの集まり具合」を指す
社会的な「ヘイト」は、差別・憎悪などの重い意味を持つ
文脈を確認せずに受け取ると誤解が生じるため、特にテキストコミュニケーションでは注意が必要です
用語の背景を理解したうえで使い分けることで、トラブルやすれ違いを防ぐことができます。
まとめ:初心者が押さえておくべきポイント
用語を身につけることでゲームの理解が深まる
「ヘイト」というゲーム用語は、単なるスラングではなく、戦闘システムの根幹に関わる重要な概念です。
この言葉の意味を理解すると、
敵がなぜそのキャラを狙うのか
なぜタンクが挑発を多用するのか
なぜDPSが火力を抑える場面があるのか
といった理由がわかり、ゲーム全体の理解が一段と深まります。
役割に応じた立ち回りでヘイト管理を意識しよう
タンク・DPS・ヒーラーそれぞれが、ヘイトの仕組みを理解したうえで立ち回ることで、パーティーは安定します。
タンク:ヘイトを「集める」役
DPS:ヘイトを「上げすぎない」よう調整する役
ヒーラー:ヘイトが自分に向かないよう、回復量や位置取りを工夫する役
というイメージを持つと、各ロールの動きが明確になります。
用語の文脈を見て、誤用を防ごう
最後に、「ヘイト」はゲーム用語と社会問題に関する用語の双方で使われる単語であることを意識してください。
文脈を踏まえて使い分けることで、不要な誤解や不快感を避けることができます。
ゲームの中で「ヘイト」という言葉を見かけたときは、「敵にどれだけ狙われているか」という意味だと押さえておくと理解しやすくなります。
以上を踏まえて、今後のプレイではぜひ「ヘイト管理」を意識してみてください。