Windows11で突然Dドライブが表示されなくなると、保存していた写真・動画・仕事の資料などが見えなくなり、「消えてしまったのではないか」と強い不安を感じやすいものです。しかし実際には、ドライブそのものが消えたのではなく、表示設定・ドライブ文字の未割り当て・認識状態の一時的な不具合など、比較的軽微な原因で見えなくなっているケースも少なくありません。
一方で、「未割り当て」「RAW」「オフライン」「不明」といった表示が出ている場合や、外付けHDDが頻繁に切断されるような場合は、操作を誤るとデータ復旧の難易度が上がる可能性があります。したがって本記事では、データ消失を避けるための順番を最優先にし、以下の流れで解説いたします。
まず「やってはいけない操作」を確認し、被害拡大を防ぐ
症状(どの画面で見えないか)を切り分ける
Windows標準機能(ディスクの管理、ドライブ文字、ドライバー更新等)で安全に対処する
それでも解決しない場合に備えて、データ保護と専門対応への判断基準を整理する
なお、本記事は内蔵ドライブ(PC内部のSSD/HDD)と外付けドライブ(USB接続のHDD/SSD)の両方を想定しており、状況に応じて必要な章を参照できる構成にしております。
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Windows11でDドライブが表示されないとき最初に確認すること
まずはデータを守るために避ける操作
Dドライブが表示されないとき、多くの方が「早く直したい」と焦りますが、最初に行うべきは復旧よりも“安全確認”です。特に次の操作は、状況によってはデータの上書きや構造の変更を招き、後からの復旧を難しくする可能性があります。
初期化(ディスクの初期化)を実行する
ディスクの管理で「初期化されていません」と表示されると初期化を促されることがありますが、初期化はディスクの管理情報を書き換える操作であり、状況によっては復旧に影響します。少なくとも、原因が特定できるまで安易に実行しないことが重要です。フォーマットを実行する
「このドライブは使用する前にフォーマットする必要があります」といったメッセージが出た場合、ここでフォーマットするとファイルシステムが新規作成され、元データが見えなくなるリスクが高まります。重要データがある場合は、まず停止してください。よく分からないまま修復・最適化・クリーンアップを行う
一部の修復操作や最適化は、状態によっては書き込みを伴う可能性があります。対象ディスクに対しては「読み取り優先」で考え、原因が確定するまで操作を最小化します。異音がするドライブで再起動や抜き差しを繰り返す
物理故障が疑われる場合、通電回数・動作時間が増えるほど状態が悪化するケースがあります。異音や頻繁な切断がある場合は、無理に動かさず後述の判断基準に従ってください。
まずは「危険操作を避ける」だけで、取り返しのつかない事態を防げます。本記事の手順は、基本的に安全度の高い順番で並べていますので、上から順に確認していくことを推奨いたします。
症状別の切り分け早見表
「Dドライブが見えない」と言っても、実際の状況は複数あります。最短で解決するために、次の表でどこまで認識されているかを切り分けます。ここが曖昧だと、不要な操作を増やしやすくなります。
| 症状 | よくある原因候補 | 優先して行うこと |
|---|---|---|
| エクスプローラーにだけ出ない(ディスクの管理にはある) | 表示設定、ドライブ文字なし、競合 | 表示設定→ドライブ文字の追加/変更 |
| ディスクの管理でも見えない | 物理接続、ドライバー、BIOS/UEFI、故障 | ケーブル/電源→ドライバー→BIOS |
| 「未割り当て」と表示される | パーティション消失・削除・障害 | いったん停止し、データ優先で判断 |
| 「オフライン」と表示される | オフライン化、接続問題 | オンライン化の可否を確認し慎重に進める |
| ドライブは見えるが開けない | ロック、権限、ファイルシステム異常 | ロック解除確認、無理な修復は避ける |
この表のポイントは、「エクスプローラーだけが問題」なのか、「Windowsがドライブそのものを認識していない」のかを区別することです。前者は比較的短時間で直ることが多い一方、後者は接続やハード側の問題も含まれるため、順番を誤らないことが重要です。
内蔵か外付けかで確認ポイントが変わる
同じ「Dドライブ」でも、構成によって原因が異なります。まず以下のどちらかを整理してください。
内蔵ドライブ(PC内部のSSD/HDD)
例:CドライブはSSD、Dドライブは増設HDD、あるいは同一SSD内の別パーティションなど。
内蔵の場合、Windows以前にBIOS/UEFIで認識されるか、物理接続(ケーブル・スロット)に問題がないかが大きな要素です。外付けドライブ(USB接続のHDD/SSD)
例:USB HDD、USB SSD、ポータブルHDD、外付けケース+内蔵HDDなど。
外付けの場合、ケーブル・USBポート・電源供給・相性(ハブや延長ケーブル)が原因になりやすく、「時々消える」「別ポートなら動く」などの特徴が出ます。
以降の章は、両方のケースを想定して書いておりますので、該当する箇所を重点的に確認してください。
Windows11でDドライブが表示されない主な原因
エクスプローラーの表示設定で非表示になっている
実は、ドライブは存在しているのに、エクスプローラーの表示設定や状態によって「見えないように見える」ことがあります。代表的には以下のようなケースです。
「空のドライブを表示しない」等の表示方針が影響している
表示の一時的不具合で更新されていない(再起動やエクスプローラーの再起動で直る場合があります)
ネットワークドライブや一部の割り当てが、接続状態によって表示されたり消えたりする
この場合、ディスクの管理では対象ボリュームが見えていることが多いため、「ディスクの管理で見えるか」を先に確認すると判断が早くなります。
ドライブ文字が外れている・競合している
Dドライブが「消えた」ように見える原因として頻出なのが、ドライブ文字(例:D:)が割り当てられていない、または別の機器・割り当てと競合しているパターンです。
よくある発生タイミングは次のとおりです。
外付けドライブを複数接続した結果、文字の割り当てが変わった
増設や環境変更後に、以前のドライブ文字が維持されなくなった
システム復元、更新、ドライバー更新などの後に割り当てが変化した
ドライブ文字は、Windows上で「このボリュームを何ドライブとして扱うか」を識別する重要情報です。ここが外れているだけなら、ディスクの管理から割り当て直すことで比較的安全に解決できます(具体手順は後述します)。
未割り当てやパーティション情報の問題
ディスクの管理で対象領域が「未割り当て」と表示される場合は注意が必要です。これは一般に「ここにボリュームが存在しない」状態を意味します。つまり、単に表示されていないのではなく、以下のような可能性が出ます。
パーティションテーブルやボリューム情報が破損している
誤操作や不具合でパーティションが削除された
接続不良や障害により、正しい情報が読み取れていない
ストレージの一部領域が物理的に読めなくなっている
このときに「新しいシンプル ボリューム」を作成してしまうと、構造が書き換わり、後からの復旧が難しくなる場合があります。重要データがあるなら、いったん操作を止め、後述の「データを優先して守る方法」を先にご確認ください。
ディスクがオフライン・認識不良になっている
ディスクの管理で「オフライン」と表示される、または認識が不安定な場合、以下のような原因が考えられます。
接続が不安定(外付けのケーブル、USBポート、電源供給)
ドライバー・コントローラー関連の不具合
一時的な読み取り失敗によりオフライン扱いになっている
企業環境やポリシーによりオフライン化されている
オフラインからオンラインへ戻せる場合もありますが、根本原因が接続不良や故障であると、復旧操作中に状態が悪化する可能性があります。まずは安全な順で切り分けを行い、症状が重い場合はデータ優先に切り替えます。
暗号化やロックで開けないケース
ドライブは表示されるが開けない場合、ロックや暗号化が関係していることがあります。典型例は次のとおりです。
暗号化機能によりロックされており、解除しないとアクセスできない
以前の環境の権限設定が残っており、現在のユーザーでアクセスできない
ファイルシステムエラーにより「アクセスできません」と出る
このケースで大切なのは、慌ててフォーマットしないことです。解除や権限の確認で解決する場合もありますし、障害が原因ならデータ救出方針に切り替えた方が良い場合もあります。
物理故障が疑われるケース
次のような兆候がある場合は、論理的な設定変更ではなく、物理的な故障が疑われます。
異音(カチカチ、ジー、回転が止まるような音)がする
認識されたり消えたりを頻繁に繰り返す
容量が「0バイト」や異常値で表示される
ファイル一覧が出てもコピー中に頻繁に止まる、エラーが出る
別PCに接続しても同様の不安定さがある
この場合、無理に使い続けると状態が悪化し、データを取り出せなくなる恐れがあります。重要データがある場合は「通電時間を減らす」「必要なデータだけ優先退避」「専門対応の検討」を判断してください。
Windows11のディスクの管理でDドライブを復旧する手順
ディスクの管理の開き方
「ディスクの管理」は、Windows標準のストレージ管理機能です。Dドライブが表示されない場合、まずここでドライブの状態を確認します。
開き方(代表例)
スタートボタンを右クリックします
表示されたメニューから「ディスクの管理」を選択します
開けたら、画面下部に「ディスク0」「ディスク1」などが並び、各ディスクの中に「C:」「回復パーティション」「未割り当て」などの領域が表示されます。ここで確認すべきは次の3点です。
Dドライブ相当の領域が存在するか
その領域の状態(正常、未割り当て、RAW、オフライン等)は何か
ドライブ文字(D:)が付いているか
この段階で「ディスクの管理にあるのにエクスプローラーにない」場合は、比較的対処が容易な可能性が高いです。
ドライブ文字を追加・変更して表示させる
ディスクの管理でDドライブ相当のボリュームが見えているのに、エクスプローラーに表示されない場合、最優先で確認すべきはドライブ文字です。
手順
ディスクの管理で、Dドライブ相当と思われるボリュームを探します
容量やラベル(ボリューム名)から判断します
対象ボリュームを右クリックし、「ドライブ文字とパスの変更」を選びます
文字が付いていない場合は「追加」、別の文字の場合は「変更」を選びます
未使用の文字(できればD)を選択し、適用します
エクスプローラーに戻り、表示を確認します
補足(重要)
既存のアプリやショートカットが「D:\」を参照している環境では、ドライブ文字を変えるとパスが変わり、アプリがデータを見失う可能性があります。可能であれば、元の文字に戻す方針で検討してください。
すでに別デバイスや割り当てがDを使っている場合、競合が起こります。その場合は一時的に別文字にして表示を確認し、最終的に整理するのが安全です。
この操作は、ディスク構造そのものを書き換えるのではなく、「Windows上での見え方」を整える側面が強いため、比較的安全度が高い対処法です。
未割り当て領域からボリュームを作成する際の注意
ディスクの管理で「未割り当て」が見えると、右クリックで「新しいシンプル ボリューム」を作成できます。ただし、ここで注意すべき点があります。
未割り当て=“空き領域”とは限らない
もともとDドライブとして使っていた領域が、障害や情報破損により未割り当てに見えている可能性があります。この場合、ボリューム作成は「新しい構造を作る」行為になり、元データが上書きされる恐れがあります。誤ディスク選択のリスクがある
複数ディスクがある環境では、意図せず別ディスクに操作してしまう事故が起こり得ます。作業前に容量・ディスク番号・ラベルを十分に確認してください。
実行してよい目安
Dドライブに重要データがなく、再作成しても問題ない
新品ディスクや増設直後で、初期設定として作成する必要がある
バックアップがあり、万一消えても再構築できる
重要データがある可能性が少しでもある場合は、無理に作成せず、いったん「データを優先して守る方法」へ進めてください。
状態がRAWのときに慎重に進める判断基準
RAWは、Windowsがファイルシステムを認識できない状態として表示されることが多い表記です。原因としては、ファイルシステム情報の破損、接続不良、物理的な読み取り不安定などが考えられます。
RAWを見たときにやりがちな誤りは、「フォーマットすれば直るはず」と考えてしまうことですが、重要データがある場合はフォーマットは避けるべきです。判断のポイントは次のとおりです。
重要データがある
→ 無理に修復を試さず、まずは読み取りできる環境の切り分け(別PC・別接続)や、専門対応の検討を優先します。重要データはなく、環境再構築で問題ない
→ 初期化・フォーマットという選択肢が現実的になりますが、それでも誤ディスク選択を防ぐため慎重に進めます。認識が不安定・異音がある
→ 物理故障の可能性があるため、通電時間を減らし、専門対応を優先します。
RAWは「状態が悪いサイン」であることが多いため、焦って操作を増やさないことが最大の対処になります。
Windows11でDドライブが認識しない場合の確認手順
ケーブル・電源・USBポートの基本確認
外付けドライブの場合、最初にやるべきはハード側の基本確認です。これは最も効果が高く、かつ安全な切り分けです。次の順に行ってください。
USBハブを外し、PC本体のUSBポートへ直結する
ハブやドッキングステーションは電力不足や相性問題が出やすく、認識不良の原因になりがちです。別のUSBポートに挿し直す
前面より背面ポートの方が安定する場合があります。ノートPCでもポートによって電源供給が異なることがあります。ケーブルを交換する
ケーブルの断線や接触不良は頻出原因です。また、見た目が似ていてもデータ通信に対応していないケーブルもあるため、信頼できるケーブルを使用します。外付けHDDの電源(ACアダプター)を確認する
ACアダプターや電源スイッチがあるタイプでは、電力不足が不安定さにつながります。別PCで同じ症状が出るか確認する
別PCでも同様ならドライブ側、別PCで安定するならPC側(ポート・ドライバー等)の可能性が高まります。
この段階で安定して認識されるなら、Dドライブが表示されない原因は「Windows設定」より前に「接続環境」だった可能性が高いです。
デバイスマネージャーでドライバーを更新する
基本確認で改善しない場合、次にWindows側のドライバーを確認します。ストレージは「ディスクドライブ」「USBコントローラー」「チップセット」などが関係し、更新や不整合で認識が不安定になる場合があります。
手順
スタートボタンを右クリックし「デバイス マネージャー」を開きます
「ディスク ドライブ」や「ユニバーサル シリアル バス コントローラー」などを展開します
対象デバイスを右クリックし、「ドライバーの更新」を選びます
まずは「更新されたドライバー ソフトウェアを自動的に検索する」を実行します
注意点
更新で改善することもありますが、逆に相性が出る場合もあります。企業PCなどで管理が厳しい場合は、社内手順に従ってください。
認識が不安定なドライブに対し、不要な操作を増やすのは避けるべきです。更新後に状態が悪化するようなら、いったん切り分け方針へ戻してください。
Windows Updateとメーカー提供ドライバーの考え方
ドライバーの更新は大きく分けて2系統あります。
Windows Update経由(自動更新)
一般的には安全性が高く、基本はこれで十分なことが多いです。特に一般ユーザー環境では、Windows Updateで整合性が保たれやすい利点があります。メーカー提供(PCメーカー、マザーボードメーカー)
チップセットやストレージコントローラー関連は、メーカー提供の方が安定する場合があります。自作PCや増設環境ではこちらが改善につながることがあります。
ただし、メーカー提供のドライバー適用は、機種ごとの前提条件があり、誤ったドライバーを適用すると不具合につながることもあります。確信がない場合は「Windows Update→基本確認→専門対応」の順で安全側に倒すのが無難です。
BIOS/UEFIでストレージが見えているか確認する
内蔵ドライブの場合、Windowsの設定以前に、BIOS/UEFIで認識されているかが重要です。BIOS/UEFIで見えていないなら、Windows側の設定をいくら触っても改善しません。
確認の考え方
BIOS/UEFIでドライブが見える
→ Windows側(ドライバー、設定、ボリューム状態)の問題の可能性が残ります。BIOS/UEFIでドライブが見えない
→ 物理接続(ケーブル、スロット、電源)やドライブ故障が疑われます。
増設環境なら、可能な範囲で「差し直し」「別スロット」「別ケーブル」を確認します。ノートPCなどで内部作業が難しい場合は、無理に分解せず、メーカーサポートや専門店の利用も検討してください。
Windows11でDドライブのデータを優先して守る方法
復旧前に取るべきバックアップ方針
Dドライブが見えない問題は、直すことだけに意識が向くと、結果的にデータを失うリスクがあります。重要データがある場合は、次の方針で動くのが安全です。
認識できた瞬間に“重要データだけ”を優先して退避する
写真・動画・仕事の成果物など、失うと困るものから先に移します。全データを一気にコピーしようとしてエラーで止まるより、重要度の高い順に分割して退避する方が成功率が上がります。退避先は別の物理媒体にする
同じディスク内の別フォルダへ移すのは意味がありません。別の外付けドライブ、別PC、クラウド等、物理的に独立した場所へ退避します。エラーが出たら無理に続行しない
コピー中に頻繁に止まる場合、ドライブが弱っている可能性があります。無理に動かし続けると症状が悪化することがあります。通電時間を短く、作業回数を少なく
認識不安定なドライブは、動かすほど状況が悪化する可能性があります。目的は「検証」ではなく「救出」に切り替える判断も重要です。
別PCや別ケースで切り分ける
「PC側が悪いのか、ドライブ側が悪いのか」が分からないまま作業を続けると、手順が迷走しやすくなります。切り分けとして有効なのが、別環境での確認です。
外付けの場合:別PCに接続して同じ症状が出るか確認します。別PCで安定するなら、元PC側のUSBポート・ドライバー・電源供給が原因の可能性が高まります。
内蔵の場合:可能なら外付けケースやUSB変換を使い別PCで確認します。ただし分解が必要な場合は、保証や安全性の観点から無理をしないことが重要です。
切り分けができると、「Windows設定の問題なので修正する」「ドライブ側が怪しいので救出に切り替える」といった判断が明確になります。
専門対応に切り替える判断基準
自己対応を続けるより、専門対応へ切り替えた方が結果的に安全なケースがあります。特に次に該当する場合は、慎重に判断してください。
異音・焦げ臭・頻繁な切断など、物理故障の兆候がある
ディスクの管理で「未割り当て」「RAW」「不明」など、構造異常が疑われる表示が出ている
仕事や生活に直結する重要データが保存されている
既に複数回の初期化・フォーマット・修復操作を試してしまい、状況が悪化した可能性がある
専門対応は費用がかかる場合がありますが、重要データの価値と天秤にかけて判断すべき領域です。自己対応を続ける場合でも、少なくとも「危険操作を避ける」「操作回数を増やさない」ことが重要です。
Windows11でDドライブが表示されないときのよくある質問
ディスクの管理にはあるのにエクスプローラーに出ません
このケースは、原因が比較的絞りやすい代表例です。優先順位としては以下が基本です。
エクスプローラー側の表示設定や更新不具合を疑う
ディスクの管理でドライブ文字が付いているか確認する
付いていなければ、ドライブ文字の追加・変更を行う
ディスクの管理に表示されている時点で「ディスクが存在しない」わけではない可能性が高く、ドライブ文字の割り当てで解決することが少なくありません。焦って初期化やフォーマットに進まないことが重要です。
ドライブ文字を変えるとアプリは動かなくなりますか
可能性はあります。アプリやゲーム、開発環境などが「D:\Program Files」や「D:\Data」など、固定のパスを参照している場合、ドライブ文字が変わると参照先が変わってしまいます。
対策としては以下が現実的です。
可能なら、元のドライブ文字に戻す(Dに戻せるなら戻す)
参照が必要なアプリの場合、アプリ側の設定で保存先や参照先を修正する
ショートカットや設定ファイルの参照先を見直す
ただし、今回のテーマは「表示されない」対処ですので、まずは表示を戻すことを優先し、アプリ側の修正は後段で整理するのが安全です。
未割り当てと出たら初期化してよいですか
重要データがある場合は、安易な初期化・新規作成・フォーマットは推奨できません。未割り当ては「ここにボリュームがない」状態であり、原因が「新規ディスクだから」なのか「障害や情報破損だから」なのかで対応が分かれます。
新品・増設直後で、データはない
→ 初期化・ボリューム作成が適切な場合があります。以前まで使っていて、データがあったはず
→ まず停止し、データ優先の方針へ切り替えるのが安全です。
「以前はあった」という前提があるなら、まずは切り分け(別PC、別接続、認識の安定性)を行い、重要度が高ければ専門対応も含めて判断してください。
外付けHDDがときどき消えます
外付けで「ときどき消える」場合、論理設定よりも接続・電力が原因のことが多いです。次の順で対応してください。
USBハブを外して直結する
ポートを変える(背面、別規格のポートも試す)
ケーブルを交換する
電源供給(ACアダプター)を確認する
別PCで同様か確認する
それでも改善しない場合、ドライバー更新や、ストレージ自体の不調が疑われます。重要データがある場合は、認識できたタイミングで退避を最優先にしてください。
再発防止でやるべきことはありますか
再発防止は「原因別」に考えると効果的です。実践しやすい対策を整理いたします。
定期バックアップを確保する
Dドライブにデータを置く設計は一般的ですが、単一ディスク依存はリスクです。外付けバックアップやクラウド同期を組み合わせてください。外付けは安定した接続を徹底する
USBハブ依存を減らし、信頼できるケーブル・安定したポートを使用します。持ち運びが多い場合はケーブル断線が起こりやすいため、定期交換も検討してください。環境変更の後は状態確認を行う
Windows更新、ドライバー更新、増設などの後に認識トラブルが起きることがあります。重要データがあるPCでは、更新後にディスクの管理で状態を一度確認しておくと安心です。異常の兆候を見逃さない
「最近コピーが遅い」「切断が増えた」などの兆候は、故障の前触れの場合があります。違和感があれば、早めにデータ退避へ動くことが最大の予防策です。
まとめ
Windows11でDドライブが表示されない場合、最短で解決するコツは「焦って操作を増やさない」ことです。本記事の重要ポイントを整理いたします。
最初に、初期化・フォーマットなどの危険操作を避け、データ消失リスクを抑える
エクスプローラーだけで見えないのか、ディスクの管理でも見えないのかで状況を切り分ける
ディスクの管理でボリュームが見えるなら、ドライブ文字の追加・変更で改善する可能性が高い
認識不良なら、外付けは接続・電源・ケーブル、内蔵はBIOS/UEFIの認識有無を確認する
未割り当て・RAW・異音などがある場合は、操作を最小限にし、データ救出・専門対応への切り替えを検討する
Dドライブの表示不具合は、軽微な設定問題から深刻な障害まで幅があります。まずは本記事の流れに沿って「安全側の手順」で確認し、重要データがある場合は、無理に直そうとせず守る判断を優先してください。

