Steamで「本名を入れてしまったが、バレるのか」と不安になる方は少なくありません。ただし、Steamにおける「名前」は複数種類があり、どの欄に何を入力したのかによって、見える範囲やリスクが大きく変わります。多くの混乱は、次の2点に集約されます。
ログインに使う名前(アカウント名)と、他人に表示されるプロフィール名(表示名)を混同している
「本名」という言葉が、プロフィールの本名欄や、決済情報、領収書表示など複数の要素を指し得る
本記事では、用語を整理しながら「どこで見える可能性があるのか」「どこは見えないのか」を体系的に説明し、すぐに取れる対策まで具体的にご案内いたします。
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Steamアカウント名と本名がバレる仕組み
Steamのアカウント名とプロフィール名の違い
最初に結論に近い整理をいたします。Steamでは、主に次のような「名前」が存在します。
アカウント名(ログイン名):サインイン時に入力する識別子
プロフィール名(表示名/プレイヤー名):フレンドや他ユーザーに表示される名前
プロフィールの本名欄:任意入力の「本名」情報
SteamID/プロフィールURL:アカウントを識別するための情報(URLの文字列をカスタムしている場合は注意)
このうち、身バレに直結しやすいのは プロフィール名(表示名) と 本名欄、そして プロフィールURL(カスタムURL) です。
一方で、アカウント名(ログイン名)は、基本的に他人に見せる用途のものではありません。そのため「アカウント名に本名を入れた=即バレる」とは考えにくいです。
ただし、ここで安心し切ってしまうのは危険です。理由は次のとおりです。
実際に本名が露出しやすいのは「アカウント名」ではなく、プロフィール名や本名欄であるケースが多い
ログイン名が見えないとしても、メールアドレス前半が表示名になっているなど、別経路で本名が推測されることがある
配信やスクリーンショット、SNS連携など「運用面」から情報が漏れるケースが多い
したがって、問題の中心は「アカウント名に本名を入れたか」よりも、他人が閲覧できる領域に本名が含まれているかを確認することにあります。
本名が見える可能性がある場所と見えない場所
ここでは「本名が見える可能性がある場所」と「見えにくい場所」を切り分けます。判断がつきやすいように、典型的な露出経路に落とし込みます。
見えない(可能性が低い)もの
アカウント名(ログイン名)そのもの
一般に、フレンドや他ユーザーがプロフィールを見たときに、ログイン名がそのまま表示されることは想定されていません。ログイン目的の識別子であり、公開プロフィール情報とは別の概念です。
見える(設定や運用次第で露出する)もの
プロフィール名(表示名)
もっとも見られやすい要素です。フレンド一覧、ゲーム内表示、コミュニティ投稿など、さまざまな場面で表示されます。プロフィールの本名欄
公開範囲の設定や見せ方によっては表示され得ます。入力している場合は要注意です。プロフィールURL(カスタムURL)
URLを自分でカスタムしている場合、その文字列に本名を入れると推測されます。プロフィールの自己紹介文、コメント、投稿、スクリーンショット
文章や画像に本名が含まれていれば、公開範囲に応じて他者に見えます。配信やSNS投稿
Steam画面の映り込みで、表示名・URL・フレンド名などが露出することがあります。領収書や購入履歴のスクショ共有
内容によっては個人情報が含まれる可能性があるため、共有前に必ずマスクする運用が安全です。
重要なのは、Steamの機能だけでなく、周辺行動(共有・配信・連携)が身バレの主因になりやすい点です。設定で隠したつもりでも、投稿や画像共有で露出してしまうと意味がありません。
本名入力が問題になりやすい典型パターン
本名が「バレる」「バレそう」となる典型は、次のようなパターンです。該当するものがあれば、後半の対策手順を優先して実行してください。
プロフィール名(表示名)に本名を入れている
例えば「山田太郎」や「TaroYamada」など、本人と結びつく文字列が表示名に入っている状態です。表示名がメールアドレス前半になっている
初期設定や登録時の流れで、意図せずメールの一部が表示名として使われるケースがあります。メールアドレス前半に本名が入っている方は特に危険です。本名欄に本名を入力し、公開範囲が広い
フレンドが見つけやすい反面、公開設定次第で想定外に見える可能性があります。カスタムURLに本名や誕生日を含めている
一見わかりにくくても、URLは共有されやすく、検索や拡散で残りやすい情報です。自己紹介文、プロフィール画像、スクショに本名が含まれる
画像内の文字は見落としが多いです。名札、配送ラベル、別サービスのアカウント名が映っている場合もあります。SNSや他サービスと同一ハンドルネームで運用している
Steam単体では本名が出ていなくても、同じ名前からSNSに辿られ、そこから本名が特定されることがあります。
以上を踏まえると、「アカウント名に本名を入れてしまった」という相談でも、実際に対策すべき箇所は表示名・本名欄・公開範囲・共有物であることがほとんどです。
Steamで本名が表示される設定を確認する
この章では、設定面で「本名が見える可能性」を減らすための確認ポイントを順序立てて説明いたします。基本方針はシンプルで、公開され得る場所に本名を置かないことです。
プロフィールの本名欄が公開される条件
プロフィールに「本名」を入力できる欄がある場合、ここに本名を入れると身バレリスクが上がります。理由は次のとおりです。
本名欄は「本人確認」のためではなく、他者があなたを見つけるための補助として機能する可能性がある
したがって、入力した情報は「表示され得る情報」として扱うべきである
公開範囲の設定や相手との関係(フレンドかどうか)によって、見え方が変わる可能性がある
安全策としては、次のどちらか(または両方)が推奨です。
本名欄を空欄にする(最も確実)
公開範囲をフレンドのみ/非公開に寄せる(露出機会を減らす)
「本名欄を入れていても、フレンドだけが見るなら良い」という考え方もありますが、フレンド関係は将来変化します。フレンドのフレンドに話が広がる、画面共有で見えるなどの二次リスクもあるため、慎重に判断することが重要です。
プロフィール公開設定で変わる見え方
Steamにはプロフィールの公開範囲を調整する設定があります。一般的に、以下のような考え方で設計すると失敗しにくいです。
非公開:最も強い防御。まず不安を止めたい場合に有効
フレンドのみ:身内だけと遊ぶ前提なら現実的な落としどころ
公開:コミュニティ利用や交流目的には便利だが、運用を誤ると身バレしやすい
本名不安がある場合は、最初に「非公開」にして、必要が出たら「フレンドのみ」に戻す、という段階運用が安全です。
また、公開設定を変えても、表示名が本名のままではフレンドには見える可能性があるため、公開設定だけで解決しようとしない点が重要です。
フレンド・コミュニティ・ゲーム内表示の注意点
「どこで表示されるか」は、想像より広範囲です。主に次の3つを意識してください。
フレンド関連
フレンド一覧やチャット画面では、プロフィール名(表示名)が出ることが多いです。フレンドのみ公開でも、フレンドには見えます。コミュニティ関連
コメントや投稿、レビューなど、コミュニティ要素を使うと表示名やプロフィールリンクが露出しやすくなります。ゲーム内表示
ゲーム側がSteamの表示名を参照するケースがあり、マルチプレイ中に他プレイヤーへ表示される可能性があります。
つまり、身バレ対策としては「プロフィールを非公開にする」だけでは不十分で、表示名そのものを安全なものに置き換えることが中核となります。
今すぐできる対策手順
ここからは、優先順位を明確にして「今すぐやるべきこと」を手順としてまとめます。最短で安全に寄せるため、次の順で実施してください。
プロフィール名を安全な名前に変更する手順
最優先は、表示されやすいプロフィール名(表示名)を変更することです。表示名が本名である限り、公開範囲を絞ってもフレンドには見える可能性があります。
推奨の進め方
Steamにログインします(PCクライアント/ブラウザいずれでも可)
プロフィール画面を開きます
「プロフィールを編集」または編集に相当する項目を開きます
プロフィール名(表示名)を変更します
保存します
安全な表示名の作り方(失敗しにくい基準)
本名、ふりがな、イニシャル+苗字など、推測できる要素を入れない
学校名、部活名、勤務先、最寄駅、誕生日など、個人特定に繋がる情報を入れない
SNSや他サービスと同一の名前を避ける(横断特定対策)
どうしても覚えやすさが必要なら、次のように「意味の薄い要素」を混ぜる
例:好きな英単語+ランダム数字(BlueFox_274)
例:造語+区切り記号(nemo_riv_58)
特に「SNSと同じ名前」は、Steam上で本名が出ていなくても、SNS側から本名が露出している場合に特定されるため避けるのが安全です。
プロフィール公開設定を最小限にする手順
次に、プロフィール公開設定を絞ります。ここは「第三者に見える範囲」を減らすための施策です。
推奨設定(本名不安が強い場合)
まずは 非公開 に寄せる
フレンドとの利用が必要になった時点で フレンドのみ を検討する
公開に戻す場合は、後述の「運用ルール」を整えてから実施する
公開設定を変更したら、可能であれば次の確認を行うと安心です。
ブラウザでログアウト状態にし、プロフィールページを開いたときに何が見えるか確認する
サブアカウントや家族の端末など、別の環境から見え方を確認する(可能な範囲で構いません)
「思ったより見えていた」という事故を減らせます。
自己紹介・カスタムURL・画像の本名を消す
最後に、設定以外の“見落とし”を潰します。身バレの多くは、自己紹介や画像、URLの文字列といった細部から起きます。
チェックリスト(該当があれば修正)
自己紹介文に本名、学校、職場、地域、誕生日、SNSリンクが入っていない
カスタムURL(プロフィールURL)に本名・誕生日・固有のIDが入っていない
プロフィール画像・背景画像に本名が写っていない(名札、配送ラベル、学生証、社員証など)
投稿・コメント・レビューに本名や現実の所属が書かれていない
スクリーンショットに個人情報が映っていない(Windowsユーザー名等も含む)
ここまで実施できれば、短期的な不安はかなり抑えられます。
身バレを防ぐ運用ルール
設定を変えただけでは、時間が経つにつれて事故が起こりがちです。そこで、再発防止の運用ルールを整備します。ポイントは「使い分け」と「共有時のマスク」です。
名前の使い分けルール(ログイン名・表示名・SNS)
身バレ対策で最も効くのは、同一の識別子を横断しないことです。次の設計が推奨です。
Steam表示名:ゲーム専用(現実と結びつけない)
SNS:公開用(Steamと同じ名前にしない)
配信:映り込み前提で運用(Steam表示名やプロフィールURLを事前に点検)
連携サービス:Steamプロフィールリンクを貼る場合は公開範囲を再確認
特に「Steam表示名=SNSと同じ」は避けるのが無難です。Steam上で本名が出ていなくても、SNSで自己紹介や顔写真、所属などが出ていると、そこから特定されます。
スクショ・配信・領収書共有での注意点
身バレ事故は「共有」で起きやすいです。具体的には次のパターンが多いです。
フレンド申請やプロフィール画面をスクショしてSNSに投稿
マルチプレイの結果画面に表示名が映り、それを共有
トラブル対応のため購入履歴や領収書をスクショして送る
画面共有や配信でプロフィールURLや通知が映る
この対策は明確で、共有前に必ずマスクすることです。
マスクすべき代表例は次のとおりです。
メールアドレス
氏名(表示されている場合)
住所・電話番号など
注文番号、取引ID、決済に関わる情報
URL(カスタムURLが個人特定に繋がる場合)
「相手は友人だから大丈夫」と思いがちですが、スクショは転送・再共有が容易です。防御としては“最初から入れない/見せない”が最強です。
不正ログイン対策も同時に行う
本名不安と同時に、セキュリティ対策も行うと総合的な安心感が増します。身バレの直接原因ではないように見えても、アカウントを乗っ取られるとプロフィール改ざんやメッセージ送信など二次被害が起こり得ます。
パスワードを使い回さない
二段階認証(Steam Guard相当)を有効にする
不審なログイン通知やメールに注意する
怪しいリンクからログインしない(フィッシング対策)
端末を共有している場合は自動ログインや保存情報を見直す
身バレ対策は「表示情報の管理」と「アカウント防衛」をセットで行うのが効果的です。
よくある質問
Steamアカウント名は変更できるのか
一般に、ログインに使うアカウント名は変更できないケースが多く、表示名(プロフィール名)は変更可能という整理になります。
そのため、対策の基本は「ログイン名を変える」ではなく、表示名・本名欄・公開範囲・運用を整えることです。
「どうしてもログイン名自体が気持ち悪い」という場合は、実務的には以下の考え方になります。
ログイン名は他人に見えない前提で管理を強化する(パスワード管理、二段階認証)
表示名やプロフィール情報から現実情報を排除し、身バレの主要経路を遮断する
それでも心理的に耐えられない場合は、別アカウント運用を検討する(ただし購入済み資産やフレンド関係の扱いに注意が必要です)
表示名の変更履歴は残るのか
「過去に本名を表示名にしていたが、変更したら完全に消えるのか」という不安は多いです。結論としては、仕様や表示挙動は変わり得るため、一般論として断定しきるのは難しい部分があります。
ただし、対策として重要なのは次の2点です。
今後の表示名に本名を一切含めない(再発防止)
公開範囲を絞り、プロフィールの露出自体を減らす
また、コミュニティ投稿やコメントなど「履歴として残る場所」に本名を書いていた場合は、表示名変更とは別問題として残る可能性があるため、過去の投稿・コメントも併せて見直すと安全です。
SteamIDやプロフィールURLで本名はバレるのか
SteamIDそのものが直接本名を含まなければ、そこから直ちに本名が判明するとは限りません。
ただし、次のような場合は推測されやすくなります。
プロフィールURLをカスタムしていて、そこに本名が入っている
Steamの表示名とSNSのハンドルネームが同一で、SNS側に本名がある
自己紹介文に所属や地域などの特定情報がある
対策はシンプルで、URLや表示名に本名由来の文字列を入れないこと、SNSと切り離すこと、自己紹介を薄くすることです。
本名を入力してしまった場合の最短チェックは何か
最短で安全に寄せるための優先順位は次のとおりです。迷った場合は、この順番で実施してください。
プロフィール名(表示名)を変更する
本名欄を確認し、入力しているなら削除または空欄にする
プロフィール公開設定を非公開またはフレンドのみにする
自己紹介文、カスタムURL、画像、投稿履歴を確認する
今後の共有物(スクショ・領収書など)は必ずマスクする運用に変える
二段階認証・パスワード管理を強化する
これで「他人に見える可能性」を順に潰せます。
まとめ
Steamの「アカウント名(ログイン名)」に本名を入力してしまっても、それ自体がそのまま第三者に表示されるケースは一般的には想定されにくく、過度に恐れる必要はありません。
一方で、実際に身バレに直結しやすいのは、プロフィール名(表示名)、本名欄、プロフィールURL(カスタムURL)、そしてスクリーンショットや配信、SNS共有といった運用面です。
今すぐやるべきことは、以下の3点です。
表示名を安全な文字列に変更する
本名欄を空欄にし、公開範囲を最小限にする
自己紹介・URL・画像・共有物から本名要素を排除する
加えて、アカウント防衛(パスワード管理・二段階認証)まで行うと、総合的な安心度が高まります。
Steamの画面構成や仕様は変化する可能性があるため、定期的にプロフィール公開範囲と表示情報を見直し、「映っても困らない状態」を維持する運用に切り替えてください。