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重曹水は飲んでいい?毎日続ける前に知るリスクと安全チェック

SNSや動画で「重曹水が体に良い」と見かけると、手軽さから試したくなる一方で、「毎日飲んでも大丈夫?」「腎臓や血圧に悪いって本当?」と不安になる方も少なくありません。健康のために始めたことが、むくみや胃の不快感、体調不良につながるのは避けたいところです。

本記事では、重曹水で期待されがちな効果を冷静に整理したうえで、あなたが試してよいかを30秒で判断できるチェックを用意しました。さらに、避けた方がよい条件、起こり得るリスクと危険サイン、そして「重曹水に頼らなくても目的を安全に満たせる代替案」まで、迷いが残らない形でまとめます。読み終えたときに、流行ではなく“自分にとって安全な選択”ができる状態を目指しましょう。

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目次

重曹水は飲んでいい?最初に30秒で分かる判断チェック

SNSや動画で「重曹水が体に良い」と見かけると、気軽に試したくなる一方で、「毎日飲んで大丈夫?」「腎臓や血圧に悪いって本当?」と不安にもなります。健康のために始めたことが、体調を崩すきっかけになるのは避けたいところです。

そこで最初に、あなたが重曹水を試してよいかを“30秒で判断”しましょう。結論から言うと、重曹水は「万能の健康ドリンク」ではなく、成分である炭酸水素ナトリウムは医薬品としても用いられる一方で、過量・連用で有害事象が起こり得ることが知られています。医薬品の添付文書相当情報では、腎機能障害や心機能障害、電解質失調などで悪化のおそれが示されています。

まずは次の表で、あなたの状況を確認してください。

判定 当てはまる例 この記事での推奨
NG(自己判断で飲まない) 腎臓病・腎機能低下を指摘された/心不全・強いむくみ/妊娠高血圧症候群/電解質異常の既往(低クロル性アルカローシス等)/強い胸痛・吐血・黒色便 試さず医療者に相談(症状があれば受診を優先)
要相談(医療者に確認) 高血圧治療中/塩分制限/利尿薬など服薬中/高齢者/妊娠中・授乳中/持病が複数ある 常用は避け、試す前に相談
短期なら検討(それでも慎重に) 持病・服薬なし/胸やけや胃のムカつきが一時的で軽い/食事や生活の見直しも同時にできる “毎日”は避け、短期・少量・異変で即中止

このチェックで「NG」や「要相談」に当てはまる方は、重曹水で無理をする必要はありません。目的は後半で紹介するより安全で再現性の高い代替案で満たせます。


重曹水を飲む前に押さえたい基本

重曹水とは何か、医薬品の炭酸水素ナトリウムとの違い

重曹は「炭酸水素ナトリウム」という成分で、水に溶かしたものが一般に「重曹水」と呼ばれます。さらにクエン酸(またはレモン果汁など)と混ぜて発泡させる方法が紹介されることもあります。

重要なのは、同じ成分でも“医薬品としての使い方”と“健康法としての飲み方”は前提が違うという点です。
医薬品としての炭酸水素ナトリウムは、制酸(胃酸を中和する)などの目的で使われ、用法用量や注意事項が整理されています。医薬品情報では、通常成人で「1日3〜5gを数回に分割して経口投与」といった記載が確認できます。

一方で、SNS由来の「毎日飲む健康習慣」は、医薬品として想定される使い方(医療者の管理、適応の見極め、体調や検査値の確認)とは一致しません。“なんとなく続ける”ほど誤用に近づくため、この記事では「常用をすすめない」立場で、判断材料と代替案を中心に整理します。

食用と掃除用の違い、選び方の要点

口に入れる可能性がある場合、必ず「食用」「食品添加物」など飲食用途が明記された重曹を選んでください。掃除用・工業用は、飲用を想定していないため避けるのが基本です。

また、クエン酸を併用する場合も「食品用途」の表示を確認してください。食べ物・飲み物は、成分そのものだけでなく、製品としての品質・用途表示が安全性の前提になります。


重曹水で期待されがちな効果はどこまで本当か

胸やけ・胃もたれが一時的に楽になることはある

炭酸水素ナトリウムはアルカリ性で、胃酸を中和するため、胸やけや胃のムカつきが一時的にやわらぐことがあります。これは医薬品用途としても位置づけがあり、制酸作用による症状改善が効能として記載されています。

ただし、ここで誤解しやすいポイントがあります。胸やけや胃もたれは、「胃酸が多い」だけでなく、食生活、ストレス、寝る直前の飲食、アルコール、胃の運動機能、逆流など複数要因で起こります。
つまり、中和で一瞬ラクになっても、原因が残れば再発しやすいのです。

さらに、医薬品の注意事項として、重篤な消化管潰瘍では胃酸の二次的分泌(リバウンド)で症状が悪化するおそれが示されています。
「効く気がするから」と繰り返してしまう方ほど、症状の評価が遅れやすいため注意してください。

疲労回復・ダイエット・デトックス・アルカリ化は“話が大きくなりやすい”

SNSで拡散しやすいのが、「疲労回復」「痩せる」「デトックス」「体がアルカリ性になって健康になる」といった主張です。しかし、これらは一般化が難しく、少なくとも“重曹水を飲めば健康が底上げされる”という断定はできません。

特に「体をアルカリ性にする」という表現は誤解を生みやすい点です。体内のpHは厳密に調整されており、日常の飲み物で自由に大きく動かせるものではありません。むしろ、過量摂取や体調条件が重なると、代謝性アルカローシスや電解質異常など有害事象が報告されています。

「健康のために飲んだのに、体がアルカリに傾きすぎて具合が悪くなる」——この逆転を避けるのが最重要です。

運動目的の“重曹摂取”と、日常の重曹水は別物

運動領域では、条件を管理したうえで炭酸水素ナトリウムを用いる研究があり、一般向け情報でも語られることがあります。ただし、これは目的・量・タイミング・副作用管理が揃って初めて議論できる話です。

日常の「健康のために毎日飲む」とは、目的もリスク管理も別物です。運動の話を見た後に、自己流で濃度を上げたり、連用したりするのは危険です。この記事では、運動目的の専門的手法に踏み込みません(安全性と検索意図の一致を優先します)。


重曹水を飲むデメリットと起こり得るリスク

胃の張り・げっぷ・腹部不快感が起こりやすい

炭酸水素ナトリウムは胃酸と反応して二酸化炭素が発生します。そのため、胃が張る、げっぷが増える、腹部が落ち着かないといった症状が起こることがあります。

「胃がムカムカする」→「重曹水を飲む」→「ガスが増えてさらに不快」
という悪循環になる方もいます。ここで無理に続けると、体調不良の原因が分かりにくくなります。

反跳性の胃酸分泌(リバウンド)で悪化することがある

添付文書相当情報では、重篤な消化管潰瘍のある患者で、胃酸の二次的分泌(リバウンド)により症状が悪化するおそれが示されています。
胸やけが続く、痛みが強い、食欲低下が続く場合は、自己流の対処よりも原因の確認が重要です。

ナトリウム負荷で、むくみ・血圧・心腎機能に影響し得る

炭酸水素ナトリウムは、その名の通り「ナトリウム」を含みます。医薬品情報でも、心機能障害ではナトリウム貯留で悪化のおそれ、腎機能障害でもナトリウム貯留で悪化のおそれが示されています。

腎機能が低下している場合、ナトリウム負荷は体液量増加や血圧上昇に結びつきやすく、腎臓病療養指導の文脈でも、炭酸水素ナトリウム(重曹)が1g中にナトリウムを含むため注意が必要と述べられています。

「健康のために始めたのに、むくみや血圧が悪化した」では本末転倒です。特に、すでに塩分を気にしている方は、重曹水を“隠れナトリウム摂取”として見直す必要があります。

過量・連用で代謝性アルカローシスや電解質異常が起こり得る

重曹の最大のリスクは、自己判断の増量や連用による代謝性アルカローシス(体液がアルカリに傾きすぎる状態)です。過量摂取により重篤な代謝性アルカローシスが起きた症例報告があり、医学レビューでも「誤用・過量による電解質異常が起こり得る」ことが整理されています。

体はバランスを取ろうとしますが、体調・食事・水分・腎機能・併用薬など条件が重なると、補正が追いつかないことがあります。
「自然なものだから安全」「台所にあるものだから大丈夫」という感覚は、YMYLでは危険な近道になり得ます。


重曹水を控えた方がよい人と受診の目安

控えた方がよい人(自己判断での摂取を避けたい条件)

次のいずれかに当てはまる場合、重曹水を自己判断で飲むことはおすすめできません。医薬品情報でも、悪化のおそれが示されている条件が含まれます。

  • 腎機能障害・腎臓病(ナトリウム貯留で悪化のおそれ)

  • 心機能障害・心不全・むくみが強い(ナトリウム貯留で悪化のおそれ)

  • 電解質失調(低クロル性アルカローシス等)(悪化のおそれ)

  • 妊娠高血圧症候群(投与しないことが示されるケースがある)

  • 塩分制限が必要(高血圧・心腎疾患など)

  • 利尿薬などを含む服薬中(電解質バランスに影響する可能性があるため、確認が必要)

「健康目的で毎日」より、まずは主治医・薬剤師に相談し、目的に合う代替策へ切り替えるほうが安全です。

受診を優先したい症状(我慢で長引かせない)

次の症状がある場合は、重曹水で様子見を続けず、受診(または医療者への相談)を優先してください。

  • 胸やけ・胃痛が数日以上続く、または反復する

  • 食事がとれない、体重減少、強い吐き気が続く

  • 黒色便、吐血、激しい腹痛など出血が疑われる

  • 動悸、息苦しさ、意識がぼんやりする、けいれん

  • むくみが急に強くなる、体重が急増する


どうしても飲むなら守りたい最低限のルール

大前提:常用しない、増量しない、異変があれば即中止

重曹水を「毎日の健康習慣」として続けることはおすすめしません。理由は、制酸のように用途が明確な場面はある一方で、健康目的の常用は利益がはっきりしにくく、ナトリウム負荷やアルカローシスなどの不利益が積み上がり得るからです。

どうしても試す場合は、次の3点を必ず守ってください。

  • 常用しない(毎日飲まない)

  • 濃くしない・量を増やさない(「効かないから増やす」が最も危険)

  • 違和感があれば即中止(吐き気、動悸、しびれ、けいれん、強いだるさ等)

「小さじ換算」に頼らない(誤差が大きい)

ネット上では小さじ換算の情報が出回りますが、粉末の状態(湿気、粒度、詰め方)で重さは変わります。小さじ換算を“安全量の根拠”にしてはいけません。
特に「濃くすれば効く」という方向の自己調整は、過量摂取リスクを高めます。

服薬中は“間隔を空ければOK”と決めつけない

制酸作用があるため、薬の種類によっては吸収や効果に影響する可能性があります。服薬中の方は、自己判断で併用せず、医師・薬剤師に確認してください。
「サプリ感覚」で混ぜてしまうほど、リスクが見えにくくなります。

クエン酸と混ぜる場合の注意(“飲みやすい”は安全の根拠にならない)

クエン酸を混ぜると発泡して飲みやすく感じることがあります。しかし、飲みやすさは安全性の証明ではありません。胃腸が弱い方では刺激になることもあります。
「飲みやすいから続けられる」ではなく、「続けなくていい」「必要なら別の方法へ」が安全です。


重曹水より安全に目的を満たす代替案

ここからが、この記事の実用パートです。重曹水に期待されがちな目的は、実は他の方法のほうが安全で再現性が高いケースが多いです。次の表で整理します。

目的別:重曹水と代替案の比較

目的 重曹水で起こり得ること(限界) 推奨代替(優先) 受診の目安
胸やけ・胃もたれ 一時的に中和してラクになることはあるが、原因が残ると再発。反跳や胃部不快感の可能性 食事の見直し(脂・量・就寝前)/姿勢(寝る直前を避ける)/必要なら適正な市販薬を薬剤師に相談 数日以上続く、痛みが強い、黒色便・吐血
疲労感・だるさ 効果が一般化しにくい。過量でバランスを崩すリスク 睡眠の固定(起床時刻)/たんぱく質+糖質+水分/運動後は水分と電解質を状況に合わせ補給 強い倦怠感が続く、息切れ、動悸、急な体重減少
便秘 根拠が限定的で個人差が大きい 水溶性食物繊維・水分・軽い運動/改善しなければ医療者へ相談 便に血、強い腹痛、急な便通変化
「アルカリ化」「デトックス」 誤解が起こりやすい。過量でアルカローシス報告 食事のバランス・水分・禁煙・節酒・睡眠が優先 体調不良があるなら目的より原因確認

代替案は地味に見えますが、だからこそ再現性があります。健康情報の拡散で起こりやすいのは、「手軽さ」だけが一人歩きし、検証や安全策が置き去りになることです。あなたが欲しいのは流行ではなく、安定した体調のはずです。


危険サインが出たときの対応早見表

過量摂取や体質によっては、代謝性アルカローシスや電解質異常が関係する症状が出ることがあります。症例報告やレビューでも、誤用・過量による問題が整理されています。
以下の表で「迷ったときの行動」を固定しておくと安心です。

症状・サイン まずすること 相談・受診の目安
軽い胃の張り、げっぷ その日は中止、水分をとって様子を見る 半日〜1日で改善しない、痛みが強い
吐き気、繰り返す嘔吐 直ちに中止、脱水に注意 当日中に相談(嘔吐が続く場合)
強いだるさ、筋力低下、しびれ 直ちに中止 当日中に相談(電解質異常の可能性)
動悸、脈の乱れ、息苦しさ 直ちに中止 救急も含めて早めに判断
けいれん、意識がぼんやり 直ちに中止 救急要請を検討
むくみの悪化、急な体重増加 中止、塩分・水分の取り方を見直す 心腎の持病があれば早めに相談

「大げさかな」と思っても、体調のサインは正直です。健康目的の飲み物で、体調を賭ける必要はありません。


よくある質問

重曹水は毎日飲んでも大丈夫?

おすすめしません。医薬品としての炭酸水素ナトリウムには用法用量や注意事項があり、腎機能障害・心機能障害・電解質失調などで悪化のおそれが示されています。
健康目的の常用は利益が明確でない一方、ナトリウム負荷やアルカローシスなどの不利益が積み上がり得ます。

胸やけのときだけなら使ってもいい?

一時的にラクになる可能性はありますが、胸やけが続く・反復する場合は、自己流で抑え続けるより原因確認が重要です。特に、黒色便や吐血、強い痛みがあれば受診を優先してください。
「その場しのぎ」が習慣化すると、受診のタイミングを逃しやすくなります。

小さじ1は何グラム?ネットの換算を信じていい?

小さじ換算は誤差が大きく、粉の状態でも変わります。安全量の根拠にはできません。
特に「濃くすれば効く」「回数を増やせばいい」といった自己調整は危険です。

クエン酸と混ぜるのは安全?

食品用途の材料を使うことが前提です。発泡して飲みやすくなることがありますが、飲みやすさは安全性の根拠ではありません。胃腸が弱い方では不快感が出ることもあります。違和感があれば中止してください。

腎臓に良いと聞いたが本当?

腎臓領域では、医療者の管理下で酸塩基バランス(代謝性アシドーシスなど)を扱う文脈があります。しかし、これは検査値や病状に基づいて判断される医療の領域です。自己判断で重曹水を常用する話とは別です。
腎機能低下例ではナトリウム負荷の注意が指摘されており、むしろ自己流は避けたい場面が多いです。

飲んで気持ち悪くなったらどうする?

直ちに中止してください。吐き気、動悸、しびれ、けいれん、強いだるさ、意識の違和感があれば、早めに医療機関へ相談してください。過量摂取による代謝性アルカローシスの症例報告やレビューが存在します。


まとめ:重曹水は“健康習慣”より“安全な判断”が先

重曹水は、胸やけなどで一時的にラクになる可能性がある一方、健康目的で「毎日飲む」ものとしてはおすすめできません。医薬品の注意事項としても、腎機能障害・心機能障害・電解質失調などで悪化のおそれが示されています。
また、過量摂取で代謝性アルカローシスや電解質異常が起こり得ることは、症例報告やレビューでも示されています。

迷ったら、次の順番で考えてください。

  1. 30秒判断チェックでNG/要相談に当てはまらないか確認

  2. 目的が胸やけ等なら、まずは生活調整と必要時の適正な対処

  3. 「痩せる」「アルカリ化」など話が大きい目的は、再現性の高い基本習慣へ戻す

  4. 危険サインが出たら、ためらわず中止して相談

健康情報は、続けられるかどうかよりも「続けても安全か」「目的をより安全に満たせるか」が先です。


参考情報

KEGG(医薬品情報:炭酸水素ナトリウム)
https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00010247

JAPIC(PINS:炭酸水素ナトリウム添付文書相当PDF)
https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00051408.pdf

日本腎臓学会誌関連(腎臓病療養指導:ナトリウム負荷の注意に言及)
https://jsn.or.jp/journal/document/57_5/858-868.pdf

PubMed(過量摂取による重篤な代謝性アルカローシス:症例報告)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9950389/

PMC(Metabolic alkalosis:重曹誤用によるケースとレビュー)
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9475337/