撮った動画は残したい。でも、世界に向けて公開するつもりはない——。そんなときこそ、YouTubeの「非公開」と「限定公開」が頼れる味方です。
非公開なら自分(と招待した人)だけ、限定公開ならURLを知っている人だけが見られる。つまり、YouTubeは“見せない配信”にも強い。
本記事では、両者の違いを一枚表で直感的に理解し、PC/スマホの具体手順、漏えいを防ぐ運用、整理・検索を強くするテンプレまで一気に解説します。
迷いがちな「どっちで上げる?」問題は、この記事を読めば30秒で判断できるようになります。
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完全に見せない保管は非公開、小さく配る配信は限定公開。
PC/スマホどちらでも可視性は数タップで変更できる。
運用はURL管理・タイトル規則・再配布の徹底で安定します。
次のアップロードから、“誰に見せるか”を先に決めて可視性を選択。
まずは直近の動画を非公開で整理し、必要なものだけ限定公開リンクを作成してみてください。
今日からあなたのYouTubeは、安全で使いやすい「自分用クラウド」になります。
YouTubeを非公開で自分用に使う方法
完全に自分(+ごく少数)だけで見る → 非公開
指定したGoogleアカウントだけ視聴可。URLを知っていても見られません。URLを知っている人に配る → 限定公開
検索・チャンネル一覧に出ませんが、リンクが広がると誰でも視聴可能。迷ったら:個人保管=非公開/配布=限定公開
非公開と限定公開の違い
| 項目 | 非公開(Private) | 限定公開(Unlisted) |
|---|---|---|
| 視聴できる人 | 指定したGoogleアカウントのみ | URLを知っている人なら誰でも(ログイン不要) |
| 検索・チャンネル・通知 | 表示されない/通知されない | 表示されない/通知されない |
| 共有方法 | メールアドレス(Googleアカウント)を個別招待 | URLを配布(チャット・メール・QR) |
| 埋め込み | 不可 | 可(URLを知っていれば視聴可) |
| 再生リスト | 追加可だが権限者にのみ表示 | 公開リストに入れるとタイトル等が見える場合あり |
| コメント | 権限者のみ(実質クローズド) | 通常通り(設定・「子ども向け」次第) |
| 家族・クラス配布 | △(招待が手間) | ◎(リンク1本) |
| 完全秘匿の保管 | ◎ | △(URL漏えいリスク) |
メモ:可視性(公開状態)を切り替えても動画ID(URL本体)は通常同じですが、受け取り側が旧リンクを見失う・プレイリストや埋め込み先を更新し忘れるなどの混乱が起きがち。切替時は“リンクは念のため再配布”が安全です。
PC(YouTube Studio)の手順
新規アップロード時
右上の[作成]→[動画をアップロード]
タイトル・説明・サムネ等を入力
左メニューの[可視性]で非公開/限定公開を選択
非公開:[共有]→メールアドレスを追加(Googleアカウント必須)
限定公開:[リンクをコピー]して配布
[保存]で完了
既存動画の公開設定を変える
YouTube Studio → コンテンツ
変更したい動画の鉛筆アイコン(詳細)
左メニュー**[可視性]で非公開/限定公開/公開**を選ぶ → [保存]
“埋め込み”とコメントの注意
非公開は埋め込み不可。共有は招待のみ。
限定公開は埋め込み可。ただしURLが第三者に届けば視聴可になります。
「子ども向け」設定をオンにするとコメントOFFになるため、授業フィードバックを取りたい場合はオフ(適切に)+年齢制限や公開範囲の整合性を確認。
スマホ(YouTubeアプリ)の手順(iOS/Android共通)
新規アップロード
アプリ下部の+ → [動画をアップロード]
クリップ選択 → タイトルや説明を入力
[公開設定]から非公開/限定公開を選択
非公開なら共有相手を追加、限定公開ならリンク共有
[アップロード]
Shortsでも可能?
Shortsでも可視性の選択は可能。ただしショートシェルフ表示は公開のみ。非公開/限定公開はURL経由の視聴に割り切る運用が現実的。
自分用“クラウド”としてのワークフロー例
1)学習ログ(音声・楽器・英会話)
撮った練習動画を非公開でアップ
再生リスト:
2025_英会話シャドーイングなど年+テーマで統一説明欄に目次タイムスタンプ(00:00 発声、02:10 課題文…)
毎週の振り返りメモを説明欄の先頭に追記すると検索性UP
2)家族アルバム(運動会・旅行)
動画は限定公開でアップ
家族グループのLINE/WhatsAppでリンクをピン留め
サムネはモザイク/遠景にしてプライバシー配慮
まとめ用に「家族2025」再生リストを作成し、リンク集を説明欄に
3)講義・社内トレーニング配布
録画は限定公開
説明欄テンプレ(下に配布)に資料URL・課題・FAQを定型化
受講者アンケートはコメント or フォームへ誘導
課金コミュニティならメンバー限定も選択肢
4)制作レビュー(クライアント共有)
初稿〜レビューは限定公開でリンク共有
フィードバックをYouTubeコメント or スプレッドシートに集約
公開リリース時に公開へ切替(リンク再案内を必須タスク化)
失敗しない安全運用チェックリスト
個人アーカイブ=非公開/配布=限定公開を徹底
限定公開URLはピン留め(チャット固定/ナレッジに記録)
サムネ・タイトルに個人情報を入れない
子どもが映る動画は顔出し配慮(モザイク・画角)
公開切替時はリンク再配布・埋め込み先更新・再生リスト見直し
「子ども向け」設定の影響(コメントOFF等)を理解
編集権限はチャンネルの権限機能で付与(アカウント共用は避ける)
整理と検索性を高めるテンプレ(配布OK)
タイトル命名規則(例)
説明欄テンプレ(コピペ用)
再生リスト運用
リスト名:
2025_案件名/2025_Q4_トレーニング説明:目的/視聴対象/関連リンク集(Googleドキュメント等)
リスト説明に「更新履歴」を追記しておくと管理が楽
よくあるトラブルと解決策
ケース1:限定公開のURLが外部に拡散…
即時対応:動画を非公開へ切替
再配布:新しい限定公開の複製を作り、新URLで配布(旧URLは説明欄に「利用終了」と明記 or 削除)
予防:配布先の人数を最小化/リスト内の可視性に注意
ケース2:非公開なのに相手が見られない
確認1:相手がGoogleアカウントでログインしているか
確認2:招待メールアドレスのスペル/職場の閲覧制限
回避策:共有対象が多い場合は限定公開+URL配布に設計変更
ケース3:コメントができない
原因:動画を「子ども向け」に設定している/チャンネルのデフォルト設定
対処:Studio → 設定 → アップロードのデフォルト → 詳細設定で確認/動画個別でも可
ケース4:公開状態を変えたらリンクが機能しない
実態:動画IDは通常同じでも、受け手が古い案内文や埋め込みを参照していることが多い
- 対策:切替時は“リンク再配布・埋め込み更新”を必ず実施。作業チェックリスト化が有効