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夜になると体が痒いのは肝臓のサイン?胆汁うっ滞の見分け方と受診の目安

夜になると、体がムズムズして掻きたくなる。布団に入った瞬間から痒みが強くなり、眠りたいのに眠れない――そんな状態が続くと、「皮膚のトラブルではなく、肝臓が悪いサインでは?」と不安になります。しかも発疹が目立たないと、なおさら原因が分からず、検索を繰り返してしまいがちです。

ただ、夜の痒みは乾燥や寝具の刺激など身近な要因でも悪化します。一方で、胆汁の流れが滞る状態(胆汁うっ滞)など、肝臓や胆道の問題で“全身の痒み”が目立つこともあり、黄疸・尿や便の色の変化・強いだるさといったサインを見逃さない視点が欠かせません。

この記事では、「肝臓が原因かもしれない」と感じたときにまず確認すべきチェックポイントを、緊急度別の受診目安と合わせて整理します。さらに、病院で行う検査で何が分かるのか、そして今夜から睡眠を守るためにできる対策まで、迷わず行動できる形でまとめました。

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目次

夜になると体が痒いときに肝臓が関係する仕組み

胆汁うっ滞とかゆみの関係は「よくある症状の組み合わせ」

肝臓は、消化を助ける胆汁を作り、胆管を通して腸へ届けます。
ところが、肝臓の中の胆管が障害されたり、胆管のどこかで流れが滞ったりすると、胆汁がスムーズに流れない状態になります。これが胆汁うっ滞です。

胆汁うっ滞では、一般に黄疸(皮膚や白目が黄色い)や、尿が濃くなる/便が白っぽくなるなどがセットで語られますが、同時に皮膚のかゆみも重要な症状として位置づけられます。特に、原発性胆汁性胆管炎(PBC)では、胆汁うっ滞に伴う瘙痒感(かゆみ)が臨床症状として整理されています。

重要なのは、「かゆみがある=必ず肝臓が悪い」ではなく、“かゆみ+他のサイン”の組み合わせで考えることです。ここを押さえるだけで、過度な自己診断を避けつつ、見落としてはいけない状況を拾いやすくなります。

発疹が目立たないのに強いかゆみが起きる理由

湿疹や虫刺されのように、皮膚の炎症が中心のかゆみは「赤み・ブツブツ・ジュクジュク」など見た目の変化が出やすい一方、全身性のかゆみでは見た目がきれいなのに、掻きたい衝動が強いことがあります。

胆汁うっ滞に関連するかゆみは、まさにこのタイプとして語られることが多く、一般的なかゆみ止め(抗ヒスタミン薬)だけで十分に抑えられないケースがある点も、患者向けの情報でしばしば触れられています。
ただし、ここで大切なのは「効かない=肝臓」と短絡しないことです。抗ヒスタミンが効きにくいかゆみは、乾燥や神経性の要因、腎機能低下などでも起こり得ます。そこで次章の“サインの見分け”が効いてきます。

夜に悪化しやすい背景は「体温・乾燥・刺激・注意の集中」

夜になると体がかゆくなるのには、原因が何であれ増幅しやすい条件があります。

  • 体温の上昇:入浴、寝具、アルコールなどで体温が上がると、かゆみが強まることがあります。

  • 乾燥:暖房で湿度が下がると皮膚バリアが弱り、かゆみの閾値が下がります。

  • 刺激(摩擦):パジャマや寝具の素材、タグ、締め付け、汗の蒸れが引き金になることがあります。

  • 注意の集中:夜は静かで刺激が少ない分、かゆみに意識が向きやすくなります。

つまり夜間悪化は、病気の種類を決める決定打ではない一方、睡眠が崩れて生活の質(QOL)が落ちるサインでもあります。「原因を調べる」ことと同時に、「夜を乗り切る設計」を行うのが合理的です。


肝臓由来のかゆみを疑うサインと危険サイン

肝臓・胆道のサイン早見表(まずは“組み合わせ”で判断する)

次の表で、「肝胆道系の評価が必要な方向」かどうかの目安を掴みましょう。
※当てはまる項目が多いほど、自己判断で引っぱらず受診が安全です。

観察ポイント 肝臓・胆道由来を疑う方向 皮膚側の原因が濃い方向
皮膚の見た目 発疹が目立たないのに強い全身のかゆみ 赤み・湿疹・ブツブツが増えて局所がかゆい
かゆみの範囲 全身、または左右対称に広がる感じ 露出部・接触部など限定されやすい
時間帯 夜間に悪化しやすいことがある 汗・摩擦・特定の刺激で局所悪化
市販薬の効き 抗ヒスタミンで十分に効かないことがある 抗ヒスタミン+外用で改善しやすい
目・皮膚の色 白目や皮膚が黄色い(黄疸) 変化なし
尿・便 尿が濃い(褐色)/便が白っぽい 変化なし
体調 だるさ、食欲低下、吐き気、右上腹部の違和感 皮膚症状以外は元気なことが多い
背景 肝機能異常、脂肪肝、肝炎、胆石、自己免疫疾患の既往など 乾燥肌、アトピー体質、季節性の悪化

この表の目的は「診断」ではなく、受診すべき人を取りこぼさないことです。

受診トリアージ表(今すぐ/早め/条件付き様子見)

「私は今日どう動くべきか」を、できるだけ迷わず決められるように整理します。

緊急度 目安 具体例
今すぐ(当日中) 夜間なら救急相談も検討 黄疸/尿が褐色/便が白っぽい、発熱+右上腹部痛、急激な悪化、強い倦怠感や意識の変化を伴う
早め(1週間以内目安) 生活・睡眠が崩れている/原因が見えない 2週間以上続く全身の強いかゆみ、発疹が少ないのに眠れない、市販薬が効かない、最近新しい薬を開始した
条件付き様子見(数日) 明確な皮膚要因があり軽症 乾燥や軽い湿疹の心当たりがあり、保湿や環境調整で改善傾向がある/黄疸や尿便変化がない

迷ったときは「早め」に寄せたほうが、結果的に時間と不安を減らすことが多いです。

すぐ受診したい危険サイン(チェックリスト)

次のうち1つでも当てはまる場合は、受診の優先度が上がります。

  • 白目や皮膚が黄色く見える

  • 尿が明らかに濃い(褐色に近い)/便が白っぽい

  • 発熱、右上腹部の痛み、吐き気、強い倦怠感

  • ここ数日〜数週間で急激に悪化した強いかゆみ

  • 眠れないほどのかゆみで掻き壊し・出血が増えている

  • 新しく始めた薬(処方薬・市販薬・サプリ・漢方含む)の後にかゆみが始まった


肝臓以外でも夜にかゆくなる主な原因

皮膚側の原因:乾燥・湿疹・アトピーが最多ゾーン

夜のかゆみの原因として、まず疑いやすいのは皮膚側です。特に多いのが以下です。

  • 乾皮症(乾燥):入浴、暖房、加齢、季節で悪化

  • 湿疹(接触皮膚炎):洗剤、柔軟剤、衣類素材、汗、摩擦

  • アトピー性皮膚炎:波があり、夜間に掻破が増えやすい

  • 蕁麻疹:突然出て消える、誘因がはっきりしないことも

  • 虫刺され・ダニ:寝具環境で繰り返す場合あり

皮膚側が原因なら、保湿や刺激回避で改善することが多く、皮疹や掻き壊しが目立ちやすい傾向があります。

全身性の原因:腎・甲状腺・血液・糖代謝・薬剤性も鑑別に入る

「発疹がほとんどないのに全身がかゆい」「夜眠れない」「長引く」という場合、肝臓以外の全身性要因も視野に入ります。

  • 腎機能低下:慢性腎臓病などで掻痒が問題になることがあります

  • 甲状腺の異常:代謝変化や皮膚乾燥を介してかゆみが出ることがあります

  • 血液の異常(貧血・鉄欠乏など):むずむずした不快感として出ることがあります

  • 糖代謝異常:皮膚乾燥や感染などが絡むことがあります

  • 薬剤性:新規内服(抗菌薬、鎮痛薬など)やサプリでも起こり得ます

ここで大事なのは、「ネットで原因探し」を長引かせるより、内科で血液検査を含めて一度棚卸しすることです。多くの場合、問診+血液検査で大きな方向性がつきます。

生活環境:夜のかゆみを増幅させる“地味な犯人”

原因が何であっても、夜のかゆみは生活環境で増幅されます。次の項目は特に影響が大きいです。

  • 寝室の湿度が低い(暖房で20〜30%台になる)

  • 熱い風呂、長風呂、ゴシゴシ洗い

  • 化繊やチクチク素材、締め付けの強い衣類

  • 汗の蒸れ(保温しすぎ、寝具の通気性不足)

  • アルコールで寝落ち(体温上昇+睡眠の質低下)

「原因が分かるまで何もできない」ではなく、増幅要因を先に潰すと、睡眠が戻り、判断も冷静になります。


受診の目安と何科に行くか

何科に行くべきか:迷ったら“内科→必要なら皮膚科”でよい

  • 黄疸、尿・便の色変化、強いだるさ、右上腹部痛、発熱がある
    → 消化器内科(または内科)を優先

  • 湿疹、赤み、掻き壊しが目立つ/皮膚症状が中心
    皮膚科

  • どちらかわからない/皮疹が少ない全身のかゆみが続く
    → まず内科で全身評価(肝・腎・甲状腺・血液・薬剤性など)→必要に応じて皮膚科へ

「まず内科」は、肝臓だけでなく幅広い鑑別を同時に進められるため、遠回りに見えても結果的に近道になりやすい選択です。

病院で行う検査:何を見て、何が分かるのか

医療機関での評価は、ざっくり言うと「肝臓そのもの」「胆汁の通り道(胆道)」「他の全身要因」を切り分けていきます。

血液検査(代表例)の“意味”を知っておく

※数値の解釈は病院で行いますが、目安として“役割”を理解すると受診の納得感が上がります。

検査項目 何を示す手がかり 高いときの方向性(一般論) 次に起こりやすい流れ
AST/ALT 肝細胞の傷み 肝炎、脂肪肝の炎症など 原因評価(飲酒、ウイルス、薬剤など)
ALP/γ-GTP 胆道系・胆汁うっ滞の手がかり 胆汁の流れの問題、胆道系の異常 画像検査(腹部エコー等)で確認
ビリルビン 黄疸の評価に関係 胆汁うっ滞、溶血など 黄疸の原因鑑別、重症度評価
腎機能(Cr等) 腎の評価 腎機能低下 腎由来掻痒の検討
甲状腺関連 甲状腺機能 亢進/低下 甲状腺由来の皮膚変化を評価

ここで重要なのは、ALP/γ-GTPやビリルビンなど、胆汁うっ滞の評価軸があるということです。胆汁うっ滞は症状(黄疸・かゆみ)とも結びつきやすいため、「かゆみ+尿便変化」がある人ほど、早めの評価が合理的です。

画像検査(腹部エコーなど)

胆道が詰まっていないか、胆のう・胆管周辺に異常がないか、肝臓の状態はどうかを確認します。
血液検査だけでは「胆道が詰まっているか」を見切れないことがあるため、症状や数値のパターン次第で画像評価が組み合わされます。

受診前にメモしておくと診断が早くなる

短い診察時間で要点を伝えるために、次のメモを準備しておくと強いです。

  • かゆみ開始日(いつから)

  • 時間帯(夜だけ/日中も/入浴後に悪化など)

  • 範囲(全身/背中/手足など)

  • 皮疹の有無(赤み、湿疹、掻き壊し)

  • 尿の色・便の色・白目の色の変化

  • 新しく始めた薬・サプリ・漢方・健康食品

  • 飲酒量、最近の体重変化、健診結果(肝機能異常の有無)

  • 眠れない程度(0〜10で強さ、何時間眠れないか)

このメモがあるだけで、医師が鑑別を組み立てやすくなり、検査や紹介の判断も早くなります。


治療の全体像と、今夜からできるセルフケア

医療機関での治療は「原因治療+かゆみ対策」の二段構え

かゆみの治療は、原因によって大きく変わります。

  • 皮膚側が原因:保湿、外用薬(炎症があれば抗炎症外用)、必要に応じて内服調整

  • 肝胆道系が関係:原因治療(胆道の閉塞があればその対応、PBC等なら病態に応じた治療)に加え、既存治療で効果不十分な場合の掻痒対策が検討されます。皮膚瘙痒症のガイドラインでは、慢性肝疾患患者の瘙痒に対する薬剤の位置づけが整理されています。

ここで大切なのは、自己判断で薬を増減しないことです。特に「新しく始めた薬がある」「肝機能が気になる」場合は、医療機関で安全に整理するのが近道です。

今夜の睡眠を守るセルフケア:7ステップ実行プラン

原因が何であっても、夜のかゆみは「熱・乾燥・刺激」で増幅しやすいので、今夜からの対策は共通部分が大きいです。次の順番で実行してください。

ステップ1:入浴は“ぬるめ短時間”にする

熱いお湯はかゆみを増やしやすいので、短時間で済ませます。
長風呂・追い焚きで体温が上がりすぎるのも避けます。

ステップ2:体はこすらず、泡でなでる

ゴシゴシ洗いは皮膚バリアを壊し、夜のかゆみの土台になります。
ボディタオルより、手で泡を広げる方法が無難です。

ステップ3:風呂上がり5分以内に保湿する

乾燥対策の要はスピードです。ローションで物足りない人はクリーム系に変えるだけで改善することがあります。
保湿剤は合う合わないがあるので、刺激が出る場合は変更します。

ステップ4:寝室の湿度を整える(目安40〜60%)

暖房で湿度が落ちると、かゆみが増幅します。加湿器がなければ濡れタオルでも構いません。
ポイントは「乾燥を放置しない」ことです。

ステップ5:衣類・寝具は刺激の少ない素材に寄せる

化繊やチクチク素材、締め付けは夜間の刺激になります。
綿など肌当たりの良いもの、ゆったりしたものに変えるだけでも差が出ます。

ステップ6:かゆい部位は“冷やす”

掻くより冷却が有効なことは多いです。冷たいタオルや保冷剤を布で巻き、数分当てます。
掻き壊しが減ると、翌日の悪化も防げます。

ステップ7:掻き壊し予防(爪・手袋・長袖)

夜の無意識の掻破を減らすため、爪を短くし、必要なら薄手の手袋や長袖でガードします。

やってはいけない対処(悪化しやすい失敗例)

  • 熱い風呂、サウナ、温熱シートで温め続ける

  • 強いマッサージやゴシゴシ洗い

  • アルコールで寝落ちする(体温上昇+睡眠の質低下)

  • かゆみが長引いているのに、自己判断で薬を増減する

  • 掻き壊しを放置する(湿疹化・感染で悪循環)

セルフケアで様子を見る場合の“期限”を決める

不安が長引く人ほど「いつまで様子を見るか」が決められていません。
目安としては次の通りです。

  • 数日で改善傾向が出る:乾燥・刺激要因の可能性が高い

  • 2週間以上続く/悪化する/眠れない:内科で全身評価を含めて相談する価値が高い

  • 黄疸や尿便変化が出てきた:早めに受診(当日も検討)


よくある質問

肝機能が正常でも、肝臓が原因のかゆみはありますか

血液検査が「完全に正常」でも、症状の評価が必要なことはあります。一方で、軽い肝機能異常があっても、かゆみの原因が皮膚側ということもあります。
大切なのは、数値だけで決めつけず、症状(黄疸・尿便・全身性・持続)とセットで判断することです。

黄疸がなくても胆汁うっ滞はあり得ますか

黄疸は分かりやすいサインですが、かゆみが先に目立つこともあります。
「尿が濃い」「便が白っぽい」「だるい」など、他の変化も合わせて確認してください。

市販薬は何を選べばよいですか

皮膚の乾燥や軽い湿疹が疑わしい場合、まずは保湿と刺激回避が基本です。内服の抗ヒスタミン薬は眠気などの副作用があり、持病や服薬状況によっては注意が必要です。
市販薬で改善しない/発疹が少ないのに強い全身のかゆみが続く/睡眠が崩れる場合は、受診を優先してください。

お酒や脂っこい食事は関係しますか

飲酒は体温上昇で夜のかゆみを増やすことがあり、また肝胆道系が疑われる場面では評価を難しくすることもあります。少なくとも原因がはっきりするまでは控えめが無難です。

受診までにできることはありますか

「受診前メモ」と「今夜の7ステップ」が最優先です。特に、開始時期・時間帯・尿便変化・新しい薬の有無は医師の判断材料として強力です。


まとめ

見分けの要点

  • 夜のかゆみは乾燥・刺激でも起こるため、肝臓が原因と決めつけないことが大切です。

  • ただし胆汁うっ滞では、かゆみが重要症状になり得ます。黄疸、尿が濃い、便が白っぽい、強いだるさなどがあれば早めに内科(消化器内科)で評価しましょう。

  • 2週間以上続く全身の強いかゆみ眠れないほどのQOL低下は、原因を切り分ける価値が高いサインです。

  • 今夜は「熱・乾燥・刺激」を減らし、睡眠を守る設計を優先してください。

次に取るべき行動

  • 危険サインがあれば当日受診も含めて検討

  • それ以外でも、長引く・強い・市販薬が効かないなら早めに内科へ

  • 今夜は7ステップのセルフケアで悪化要因を減らす

  • 受診前メモで診察の質を上げる


参考にした情報源