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Windows11でグラボを確認する方法|表示されない時

ゲームがカクつく、動画編集が思ったほど速くない――もしかして、Windows 11がグラボ(GPU)を正しく認識していないのかもしれません。
ところが実際に確認しようとすると、「どこを見ればいい?」「デバイス マネージャーに出てこない…」で足が止まりがち。
本記事はそんな不安を5つの確認方法原因別チェックリストで一気に解消します。設定画面・タスクマネージャー・dxdiag・PowerShellまで、スクショ不要で手順が分かるように丁寧に解説。ノートPCでdGPUが使われない問題や、クリーンインストール直後の“Microsoft 基本ディスプレイ アダプター”表示も、再現性の高い直し方でサッと復旧できます。
たとえ自作PCでも、対処は配線・出力先・ドライバー・BIOSの順でシンプル。この記事を見ながら順番にチェックして、いまのGPU状態を正しく把握し、性能をきちんと引き出しましょう。

※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。

この記事のまとめ
  • 確認は難しくない:Windows 11では「設定/タスクマネージャー/デバイスマネージャー/dxdiag/PowerShell」のいずれかでGPU名・状態・ドライバーを把握できます。

  • “見えない”原因の多くは基本にあり:映像ケーブルの差し先、補助電源、PCIeの刺さり、ドライバー未導入、BIOSの初期表示設定――まずはここを押さえれば、大半のトラブルは解決に近づくはず。

  • ノートは仕様を味方に:省電力とハイブリッド動作の特性を理解し、アプリ単位でdGPUを指定すれば体感はガラッと変わります。

  • 最後は切り分けで迷いをゼロに:別PCテスト/別スロット/イベントビューアー/クリーンブートで原因を追い込み、必要に応じてクリーン再インストールで環境を整えましょう。

結局のところ、「正しく認識させる→正しく使わせる」の2ステップが肝。

Windows11でグラボを確認する5つの方法

以下のうち、どれか1つができればOK。時間があるなら2~3種類でクロスチェックすると、ドライバー異常や誤認識に早く気づけます。

方法1:設定から確認(最短・図解向き)

  1. 設定システムディスプレイ を開く

  2. 下部の 「詳細表示(Advanced display)」 をクリック

  3. 「ディスプレイのアダプターのプロパティ」[アダプター]タブ

    • アダプターの種類(GPU名)

    • 専用ビデオメモリ(VRAM)
      を確認できます。

ヒント:マルチモニター環境では、プルダウンで表示先ごとにアダプターが異なることがあります。

方法2:タスク マネージャー(使用率・エンコード状況も見える)

  1. Ctrl + Shift + Esc でタスク マネージャー

  2. 左の [パフォーマンス]「GPU 0 / GPU 1 …」 を選択

  3. 右ペインで

    • GPUモデル名

    • 専用GPUメモリ/共有GPUメモリ

    • 3D/Video Encode/Copy などの稼働率

    • ドライバーのバージョン
      を確認。複数GPUがあるPCでは GPU 0:iGPU、GPU 1:dGPU の並びが一般的です(例外あり)。

低負荷時はdGPUがスリープし、一覧に出ても使用率が0%のまま…ということがあります。重めのアプリを起動して再確認を。

方法3:デバイス マネージャー(王道・ドライバー状態を把握)

  1. Win + Xデバイス マネージャー

  2. 「ディスプレイ アダプター」 を展開

  3. 例:NVIDIA GeForce / AMD Radeon / Intel の表示を確認

  4. 黄色い三角や「Microsoft 基本ディスプレイ アダプター」と出る場合はドライバー未導入/破損の可能性が高いです(後述の対処へ)。

方法4:DirectX診断ツール(dxdiag)

  1. Win + Rdxdiag → Enter

  2. 「ディスプレイ(Display)」タブ を開く

  3. デバイス名/ドライバー/機能の有効・無効(例:Direct3D機能)を確認

    • 複数GPUがある場合は「表示 1」「表示 2」*などに切り替えてそれぞれ確認。

ここでエラーが出る場合は、ドライバーの入れ直しWindows Updateが有効です。

方法5:PowerShellで一発出力(コピペ用)

  1. スタートを右クリックターミナル(管理者)

  2. 次を貼り付け → Enter

Get-CimInstance Win32_VideoController | Select-Object Name, DriverVersion, AdapterRAM, PNPDeviceID
  • Name(GPU名), DriverVersion, AdapterRAM(VRAM) が一覧で表示されます。

  • 自作PCや台数の多い現場で、ログ取りに便利です。


「グラボが表示されない/認識しない」時の原因チェックリスト

症状に近いブロックから着手すると、ムダなく切り分けできます。

症状A:まったく表示されない(デバイス マネージャーに項目がない)

  • 補助電源(8pin/6pin/12VHPWR)が未接続・奥まで入っていない・コネクタ不良

  • GPUがPCIeスロットに最後まで刺さっていない(ラッチが噛んでいるか)

  • 映像ケーブルをマザーボード側に挿している(iGPUに出力中)

  • 電源容量不足/1本のケーブルに分岐を過度共有(推奨構成を再確認)

  • BIOSの初期表示やPCIe設定(Primary Display / PEG優先 / CSM / Above 4G / Resizable BAR)が噛み合っていない

  • Windowsクリーンインストール直後でベンダードライバー未導入

  • サブのPCIeスロット(x4/x1動作)に挿している → 一部で正常認識しないことあり

症状B:「Microsoft 基本ディスプレイ アダプター」と表示される

  • ベンダードライバー未導入/壊れている → 最新版をクリーン再インストール

  • ☐ Windows Updateが途中(再起動保留

  • ☐ ドライバーの互換性不整合(古い残骸)→ DDUで初期化してから導入(※自己責任・手順厳守)

症状C:ノートPCでdGPUが出てこない/使われない

  • 省電力モードでiGPU優先 → AC接続&**電源モードを「最適なパフォーマンス」**へ

  • MSHybrid/Optimusの仕様上、アイドル時は非表示/低負荷はiGPUが担当

  • NVIDIA/AMDの設定で「高パフォーマンスGPU」をグローバルもしくはアプリ単位で指定

  • MUXスイッチ(独立GPUモード)非対応/OFF(対応機のみBIOS/ユーティリティで変更可)

症状D:外付けGPU(eGPU)が見えない

  • Thunderbolt/USB4ケーブル&ポートの規格・帯域を再確認

  • 筐体ユーティリティGPUベンダーソフトの導入

  • AC電源接続時のみ安定な機種/構成がある(仕様確認)


ドライバーの入れ直し&自動検出のやり方

手順A:デバイス マネージャーで自動検索(まずは手軽に)

  1. デバイス マネージャーディスプレイ アダプター

  2. 対象GPUを右クリック → 「ドライバーの更新」

  3. 「ドライバーを自動的に検索」 → 完了後に再起動

手順B:公式ドライバーをクリーン再インストール(安定重視)

  1. 既存ドライバーの削除

    • 不具合がある場合、セーフモードでDDU(Display Driver Uninstaller)を使用して完全初期化

    • 公式手順に従い、不要な常駐や自動更新を一時的に切ると成功率が上がります。

  2. 公式から最新版を取得・導入

    • NVIDIA:GeForce Experience または製品別ドライバー

    • AMD:Adrenalin Edition(クリーンインストールオプションあり)

    • Intel:Arc/Graphics Driver、Intel Driver & Support Assistant

  3. 再起動後、タスク マネージャーまたはdxdiagバージョンと機能の有効化を確認

ワンポイント:Windows Updateが古いとドライバー適用に失敗する場合があります。チップセットドライバーWindows Updateも併せて更新を。


物理配線・BIOS・表示設定の要点

  • 電源ケーブル

    • 補助電源は指定本数を独立ルートで接続(分岐多用は避ける)。

    • 12VHPWR系はコネクタを最後まで奥まで。曲げ半径がキツいと接触不良の原因に。

  • 映像出力

    • モニターは必ずグラボ側の端子(HDMI/DP)に接続。

    • マザーボード側に挿しているとiGPUの出力になり、dGPUは未使用に見えます。

  • BIOS設定

    • Primary Display / PEG優先PCIe Slot Configuration(Auto/Gen3/Gen4固定)

    • Above 4G Decoding / Resizable BAR の有効/無効が相性要因になるケースあり。

    • POST時にエラーLED(VGAランプ)を点検。

  • PCIe世代・スロット

    • Gen4の相性で不安定ならGen3固定で安定する例あり。

    • ケースやスタンドオフでGPUが水平に刺さっているか(ラッチまで確実に)。


ノートPCで「dGPUを使わせる」設定

  1. 設定 → システム → ディスプレイ → グラフィック

  2. アプリを追加 → 対象(ゲームや編集ソフト)を登録

  3. アプリを選択して 「オプション」 → 「高パフォーマンス(dGPU)」 を保存

  4. 設定 → システム → 電源とバッテリー電源モードを「最適なパフォーマンス」

  5. NVIDIA コントロールパネル / AMD Software でも

    • グローバル設定:高パフォーマンス

    • プログラム設定:対象アプリにdGPUを割り当て
      を確認

補足:MUXスイッチ対応機は、独立GPUモードにするとdGPU直結で性能が安定する反面、バッテリー持ちや発熱が増える傾向があります。用途に応じて切り替えましょう。


それでも表示されない時の最終チェック

  • 別PCでGPUを試す:GPU側の不良を切り分け

  • 別のPCIeスロット/別の電源ケーブルで再試験

  • Windowsイベント ビューアー(表示名:Display, Kernel-PnP など)でエラーを確認

  • クリーンブート(スタートアップと常駐を最小化)で競合を排除

  • CMOSクリア(BIOS初期化)で設定由来の不整合をリセット

  • 最小構成起動(CPU+1枚RAM+GPU+ストレージのみ)で外乱要因を取り除く

メモ:ここまで実施しても改善しない場合は、電源ユニットの出力不足・経年劣化マザーボード側のスロット不良の可能性も視野に。


よくある質問(FAQ)

Q1. デバイス マネージャーに「Microsoft 基本ディスプレイ アダプター」と出ます。壊れてますか?
A. 多くはベンダードライバー未導入/破損です。古い残骸があると誤認識の原因になります。DDUで初期化→最新ドライバーをクリーンインストールすると改善しやすいです。

Q2. タスク マネージャーに「GPU 0」しか出ません。
A. iGPUのみ稼働中の可能性。負荷をかける/アプリにdGPUを割り当てると「GPU 1」が活動し始めます。ノートではアイドル時にdGPUが休む仕様もあります。

Q3. 映像は出ますが、GPU名が違います。
A. 旧ドライバーの残骸自動認識の不整合が原因のことがあります。DDU→最新ドライバー導入で一致するケースが多数。

Q4. BIOSでは何を見ればいい?
A. Primary Display / PEG優先 / PCIe Slot設定 / Above 4G / Resizable BAR を中心に。名称はメーカーで表記が異なります。

Q5. eGPU(外付けGPU)が安定しません。
A. ケーブル規格・ポート帯域・AC接続の有無・ベンダーソフトを確認。ゲームや編集ソフトはアプリ側のGPU選択も重要です。