「作業中なのにファンが全開、カーソルがカクカク…」――犯人はWindows Modules Installer(TiWorker.exe)かもしれません。
このガイドは、今すぐCPU使用率を下げる応急処置から、詰まりや破損を解消する根本対策(更新コンポーネントのリセット/DISM/SFC)、そして再発させない運用のコツまでを一気通貫で解説します。難しい専門用語はかみ砕き、コピペOKのコマンドとチェックリストで迷わず対応。
「とりあえず静かにしたい」も、「きちんと直したい」も、この記事ひとつで完結。Windows 10/11でTiWorker.exeのCPU高負荷に悩むあなたへ、短時間で効く実践手順をお届けします。
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まずは応急処置:
タスクマネージャーでTiWorker.exeを終了 → 更新関連サービス(wuauserv/BITS/cryptsvc)を一時停止。根本対策で再発防止:
①Windows Updateトラブルシューティング → ②更新コンポーネントのリセット(SoftwareDistribution/catroot2再生成) → ③DISM→SFCでシステム修復 → 再起動&更新実行。運用の見直し:
自動メンテナンス・Wakeタイマー・適用タイミングを調整。ストレージ空きは20GB目安を確保。うまくいかない時:
「更新の履歴」で失敗KBを特定し手動適用/一時保留。イベントビューアーとCBS.logでエラーを確認。
Windows Modules Installerの高負荷症状の見分け方
TiWorker.exeは、Windows Updateの適用やコンポーネントのサービス化を行う正規の更新コンポーネントです。更新直後や、PCがしばらく電源オフだった後にまとめて処理が走ると、一時的な高負荷は“正常”です。
正常の目安
更新直後~数十分でCPU使用率が下がる(バックグラウンド作業が完了)
ディスクのランプが断続的に点滅し、やがて収束
「設定」→「Windows Update」で更新が進行している/完了している
異常のサイン
数時間以上、再起動しても毎回高負荷
Windows Updateが失敗を繰り返す、進捗が0%や特定%で固まる
エラーコード(0x8007~など)が履歴に複数並ぶ
異常の疑いがあれば、以下の応急処置→恒久対策の順で実施してください。
今すぐCPU高負荷を下げる:安全な応急処置
1) TiWorker.exeを一時停止(状況のリセット)
Ctrl + Shift + Esc でタスクマネージャーを開く
「詳細」タブ →
TiWorker.exe(Windows Modules Installer Worker)を選択右下の**「タスクの終了」**をクリック
進行中の更新が中断される可能性があるため、この後の「更新コンポーネントのリセット」を必ず実施しましょう。
2) 更新関連サービスを一時停止
管理者権限の「Windows Terminal/コマンド プロンプト」を開き、順に実行:
この段階では一時停止のみ。次セクションの「B: 更新コンポーネントのリセット」で根本対処します。
3) 放置判断:今は待ってよいケースか?
更新直後でファンが回りっぱなしだが、30~60分で収束するなら正常の可能性大。
業務中に支障が出る場合は、以降の恒久対策へ。
恒久対策(原因別):上から順に実施
A. Windows Updateのトラブルシューティング
設定 →「システム」→「トラブルシューティング」
「その他のトラブルシューティング ツール」→「Windows Update」→実行
自動で詰まりの解除・設定修復を試みます。所要数分。
終了後、再起動→「Windows Update」を再実行して挙動を確認。
B. 更新コンポーネントのリセット
管理者権限で以下を順番どおりに実行:
SoftwareDistributionとcatroot2は更新キャッシュ領域。名前変更でクリーン再生成させます。容量が大きい場合があり、コマンド後の初回更新は少し時間がかかることがあります。
実施後は再起動→「Windows Update」を実行して確認。
C. DISM → SFCでOSイメージと保護ファイルを修復
管理者権限で順に:
DISM:Windowsイメージの破損をオンライン修復
SFC:システム保護ファイルを既定の正しい状態へ
完了後に再起動し、再度の高負荷や更新失敗が解消したか確認。
D. 自動メンテナンスの実行タイミングを最適化
自動メンテナンスはアイドル時に更新・最適化を実行します。就業中に重なる場合は:
設定 →「システム」→「電源とバッテリー」→スリープやスケジュールを見直す
タスクスケジューラで Maintenance 関連タスクのトリガーを確認
ノートPCはAC接続時だけに限定、スリープ解除(Wake timers)の許可を調整
E. 既知の不具合への対処
Windows Updateを最新化(再起動をはさみ複数回実行)
もし特定KBで失敗が続くなら、単体インストーラー(MSU)をダウンロードし手動適用
Microsoftが配布するOOB(Out-of-band)更新やスタック更新(SSU)の有無を確認
更新適用後は再度TiWorker.exeの挙動を確認。改善があればOK。
効かなかった時の追加チェック
1) 失敗している更新(KB)の特定と個別対応
設定 →「Windows Update」→「更新の履歴」→失敗しているKBを確認
Microsoft Update カタログで該当KBを検索 → MSUで手動適用
繰り返し失敗するKBは、一時的に非表示/保留にして先に他を適用
2) 競合要因の切り分け
外付けストレージ・周辺機器を一時的に外す
セキュリティソフトのリアルタイム保護を一時停止(作業中のみ)
ストレージの空き容量(最低20GB目安)とSMART警告の有無を確認
3) ログで原因を掘る(上級者向けだが強力)
イベントビューアー →「Windows ログ」→「Setup/System」
WindowsUpdateClientやServicing、CBSのエラーを時刻で追う
CBSログ:
C:\Windows\Logs\CBS\CBS.logDISM.logも併せて参照し、破損ファイルやパッケージの状態を確認
4) サービス・タスクの整合性確認
Windows Update(wuauserv)、BITS、Cryptographic Servicesが実行中かタスクスケジューラ → Microsoft > Windows > Servicing / WindowsUpdate 直下のタスクが無効化されていないか
よくある質問(FAQ)
Q. TiWorker.exeを常時無効化してもいい?
A. 非推奨です。Windows Updateが適用できず、脆弱性リスクが上がります。タイミング最適化や更新コンポーネントのリセット、DISM/SFCでの健全化を優先しましょう。
Q. 応急処置で止めた後は?
A. 上記B(リセット)→C(DISM/SFC)→再起動→Windows Update実行の順で整備し、挙動が安定するか確認してください。
Q. 更新が毎回失敗するKBがあります。
A. そのKBを手動インストール、または一時的に非表示にして他の更新を先に適用。ログ(イベントビューアー/CBS)で原因を特定すると早いです。
Q. 高負荷がまた業務時間に走ります。
A. 自動メンテナンスや電源スケジュール、Wake timersを見直し、夜間や昼休みなどPCがアイドルの時間に処理が走るように調整しましょう。