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茅の輪くぐりとは?意味と由来、作法と形代まで迷わない参拝ガイド

6月の終わり頃、神社の境内に大きな草の輪が立てられているのを見かけたことはありませんか。それが「茅の輪」で、くぐることで半年の穢れを祓い、これからの無病息災を願う行事が「茅の輪くぐり」です。
ただ、初めての方ほど「何回くぐるのが正しいのか」「唱え詞は必要なのか」「形代はどうすればいいのか」と迷いがちです。しかも、作法や導線は神社によって案内が異なることもあり、事前に知っておかないと当日あわててしまいます。
本記事では、茅の輪くぐりの意味と由来を押さえたうえで、案内板がある場合・ない場合の判断基準混雑時や子連れでも失礼なく進めるコツ形代があるときの流れまで、参拝当日にそのまま使える形で分かりやすくまとめます。読後には、誰でも自信を持って茅の輪をくぐれるようになります。

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目次

茅の輪くぐりとは何を祈る行事か

茅の輪くぐりは半年の穢れを祓い無病息災を願う所作

茅の輪くぐりは、日々の生活の中で知らず知らずに重なった「穢れ」や「災厄の原因となるもの」を祓い清め、残りの期間を健やかに過ごせるよう願う行事として説明されます。こうした考え方は「大祓」という神事の枠組みの中で語られることが多く、半年ごとの節目に心身を清めるという意味合いが強いのが特徴です。

ここで大切なのは、茅の輪くぐりを「特別な人だけの儀式」と捉えないことです。多くの神社では参拝者が参加できる形で設けられ、静かに案内に従ってくぐり、参拝することで「節目を整える体験」になります。知識が十分でなくても、丁寧さと周囲への配慮があれば問題になりにくい行事です。

大祓と夏越の祓と茅の輪くぐりの関係を整理する

混乱が生まれやすいのが「大祓」「夏越の祓」「茅の輪くぐり」の関係です。結論から言うと、一般的には次の関係で理解すると分かりやすくなります。

  • 大祓:半年ごとに罪や穢れを祓い清める神事(年2回行われると説明されることが多い)

  • 夏越の祓:6月の大祓(夏を越す前の節目の祓い)

  • 茅の輪くぐり:夏越の祓の時期に行われることが多い所作(神社により形式は異なる)

つまり、茅の輪くぐりは“単独のイベント”として存在するというより、夏越の祓(大祓)の流れの中で参拝者が参加しやすい形として用意されることが多い、という位置づけです。この整理ができると、境内の案内板に「大祓式」「夏越の大祓」「茅の輪神事」「形代受付」など複数の言葉が並んでいても焦らなくなります。

夏越の祓と年越の祓の違いを表で把握する

時期と目的を把握しておくと、参拝の計画も立てやすくなります。

項目 夏越の祓 年越の祓
時期の目安 6月末(例:6月30日) 12月末
節目の意味 半年分を祓い、暑い季節を健やかに過ごす祈り 1年分を祓い、新年を清らかに迎える祈り
参拝者が体験しやすい所作 茅の輪くぐりが設けられることが多い 神社により茅の輪がある場合もある
併設されやすい要素 形代(人形)の受付、神事への参列案内 形代の受付、年末行事と併催

※表は一般的な整理です。実施形態や日程は神社ごとに異なります。必ず各神社の案内を優先してください。


茅の輪くぐりの由来は蘇民将来伝承に結び付けて語られる

蘇民将来の説話が茅の輪の由来として紹介されることが多い

茅の輪の由来として広く知られているのが「蘇民将来(そみんしょうらい)」の説話です。神社の説明では、旅の途中の神が宿を求めた際に、貧しくとも厚くもてなした蘇民将来が後に疫病から免れる教えを受け、茅で作った輪を身につけたことで災厄を避けた、という筋立てで語られる例があります。こうした説明は神社公式の案内でも見られます。

由来を知るメリットは「なぜ輪をくぐるのか」が腑に落ちる点にあります。単なる季節行事ではなく、疫病退散や無病息災の願いと結び付いた所作であることが、参拝体験の意味を深めます。

茅とは何かを知るとイメージが具体になる

「茅(ちがや)」は細長い草を指し、茅の輪はその茅(または藁など)を束ねて作られる輪です。素材が自然の草であること自体が、祓い清めの象徴として受け止められてきた背景とも言われます。
ただし、植物学的な厳密さを追いかけるよりも、参拝者として重要なのは「輪をくぐる所作を通じて心身を整える」点です。案内板があればそれに従い、掲示がなければ周囲の流れに合わせて静かに進む。これが最も確実です。


茅の輪くぐりのやり方は案内板で最終決定する

まず最初に押さえる判断基準は掲示優先という一点

茅の輪くぐりは「左→右→左で3回」「8の字」といった作法がよく紹介されますが、神社によって導線や案内の仕方が異なることがあります。したがって、最初に押さえるべき判断基準は次の一点です。
境内の案内板や誘導がある場合は、それが最優先です。

それでも現地では「案内板が見つからない」「混雑で読めない」ということが起きます。そこで、迷いが生まれないように行動基準を表にまとめます。

状況 取るべき行動 失礼になりにくい理由
案内板に矢印や回り方が明記されている 指示通りに進む(回数・方向・唱え詞) 神社の正式案内に従うのが最優先
案内板が見当たらない/混雑で読めない 列の流れに合わせ、輪の前で一礼→静かにくぐる→参拝 周囲への配慮と丁寧さが主旨に合う
誘導係がいる 誘導に従う(簡略化される場合も含む) 安全確保と円滑な進行が優先される

この表の通り、完璧な作法を追うよりも「案内に従い、列を止めず、丁寧に動く」ことが最も重要です。

代表的なくぐり方は左回り右回り左回りの3回とされることが多い

一般に紹介される代表的なくぐり方は、輪をくぐって戻り、左回り→右回り→左回りの順で3回くぐる方法です。唱え詞を唱えながら8の字を描くように進む、という説明も見られます。

具体的な動きのイメージを、初めての方でも再現できるように手順で示します。

  1. 茅の輪の前で立ち止まり、軽く一礼する

  2. 1回目:左回りにくぐり、元の位置へ戻る

  3. 2回目:右回りにくぐり、元の位置へ戻る

  4. 3回目:左回りにくぐり、そのまま拝殿へ進む

  5. 神前で通常の参拝(必要に応じて二礼二拍手一礼など、神社の作法に合わせる)

ただし繰り返しになりますが、掲示がある場合は掲示が正解です。掲示がない場合でも、上記の要領で丁寧に動けば大きく外しません。

くぐり方のパターンを比較して混乱を防ぐ

神社差を吸収するために、代表的なパターンを比較しておきます。

パターン 回数・動線 唱え詞 こういうときに起きやすい
代表例(8の字・3回) 左→右→左の3回 掲示があれば唱える 案内板が整備されている神社、神事後の参拝導線
簡略導線(1回) 一礼→くぐる→参拝 心中で祈る場合も 混雑が激しい、誘導係が安全優先で誘導
団体参列型 神職先導で一斉にくぐる 斉唱することも 大祓式の参列が中心の神社

この表を見れば、「3回でないとダメなのでは」と不安になりにくくなります。大切なのは、神社の案内と周囲への配慮を守りながら、祓いの気持ちで丁寧に進むことです。


唱え詞は掲示がある場合に従い無理に声に出さない

よく知られる唱え詞は水無月の歌だが神社差がある

茅の輪くぐりでは、唱え詞を唱える場合があります。広く知られるものとして「水無月の 夏越しの祓 する人は 千歳の命 延ぶといふなり」が紹介されることがあります。神社の案内でも、唱え詞としてこの歌を掲げる例が見られます。
また、唱え詞を複数提示する神社の記事もあります。

ここで重要なのは、唱え詞が「全国で完全に統一された固定フレーズ」だと決めつけないことです。最も安全なのは、次の順で判断することです。

  1. 境内掲示に唱え詞がある → それに従う

  2. 掲示がない/混雑で難しい → 無理に声に出さず黙礼し、心中で祈る

混雑時に声を出さないほうがよい場面もある

混雑しているときに唱え詞を声に出すと、歩く速度が落ちて列が詰まったり、小さなお子さまが戸惑ったりすることがあります。茅の輪くぐりは「儀礼の完成度」を競うものではありません。周囲の参拝者も同じく祓いと祈りのために来ていますから、場の流れを優先し、静かに丁寧にくぐることが結果として最もよい参加の仕方になります。


形代がある場合は大祓の中心として優先度が上がる

形代は穢れを託して祓うための重要な要素

大祓では、人の形をした紙などの「形代(人形)」を用いて穢れを祓う考え方が中心として説明されます。つまり、茅の輪は目に見えて分かりやすい所作ですが、形代が用意されている神社では、形代の手順も理解しておくと当日がスムーズです。

形代ありなしで当日の動きはどう変わるか

形代がある場合とない場合で、参拝者の動きは次のように変わることが多いです。

形代の有無 参拝者がやること よくある順序 迷いやすい点
形代が用意されている 受け取る→記入→(身体をなでる等)→納める 茅の輪の前後どちらになるかは神社次第 「先に書くのか」「どこに納めるのか」
形代の案内がない 茅の輪→参拝(または参拝→茅の輪) 神社の導線に従う 「形代が必須なのか」と不安になりやすい

形代の案内があるかどうかは、境内の掲示や社務所付近の案内で判断できます。特に、神社公式の行事案内で「人形代(ひとかたしろ)受付」などと明記されている例もあります。

形代の一般的な流れは案内に従えば失礼がない

形代がある場合、よくある流れは次の通りです。

  1. 社務所・授与所、または指定場所で形代を受け取る

  2. 氏名・年齢など必要事項を記入する

  3. 案内に従い、形代で身体をなでる/息を吹きかけるなどして穢れを託す

  4. 納め所へ納める(初穂料が必要な場合もある)

ここでも最優先は神社の案内です。書き方や納め方、初穂料の扱いは神社により異なるため、掲示と授与所の案内を確認してください。混雑時は、記入スペースや通路をふさがない配慮が大切です。


茅の輪くぐりのマナーは輪を傷めないことと列を止めないこと

やってはいけないことチェックリストで失敗を防ぐ

茅の輪くぐりは誰でも参加しやすい一方で、境内が混雑する時期でもあります。最低限ここだけ守れば安心、という「やってはいけないこと」をチェックリスト化します。

  • 茅の輪に強く触れたり、ぶつかったりして傷めない

  • 輪の正面で長時間立ち止まり、後ろの列を詰まらせない

  • 走ったりふざけたりして、周囲の参拝者に危険を生まない

  • 逆走しない(矢印や列がある場合は必ず従う)

  • 撮影のために通路へ踏み出して通行を妨げない

  • 立入禁止の柵やロープを越えない

これらは宗教的な作法以前に、公共の場としての安全と配慮の問題でもあります。迷ったら「静かに、譲り合い、列を止めない」を優先してください。

子ども連れや高齢者は形式より安全を優先する

子ども連れの場合、理想どおりに3回くぐろうとすると、途中で飽きたり疲れたりして動線が乱れがちです。高齢者の場合も、足元や段差の不安が出ます。そういうときは、次の判断が現実的です。

  • 混雑時は「3回」よりも「一礼して丁寧にくぐり、参拝する」を優先

  • 子どもは手をつなぎ、輪の前で一呼吸置いてから進む

  • ベビーカーは幅が狭い場合があるため、抱っこに切り替えるか誘導係に相談する

  • 高齢者は急がず、周囲が譲り合える位置取りで進む

茅の輪くぐりの目的は、心身を清めて健やかさを願うことです。安全を損なうほど形式に寄せる必要はありません。

写真撮影は通路外が基本で譲り合いが鍵になる

茅の輪は季節感があり、写真に残したくなる気持ちは自然です。ただし、輪の前は参拝導線になりやすく、そこで撮影を始めると列が詰まります。撮影する場合は次の配慮が有効です。

  • 通路の外へ寄って撮る(輪の正面は避ける)

  • 子どもの写真も、後ろの列が詰まらない位置で

  • 神事中や神職の進行がある時間帯は控えめにする

  • 立入禁止区域には入らない


茅の輪くぐりはいつ行けばよいかは神社の設置期間で決まる

多くは6月末だが設置期間は神社により幅がある

夏越の祓は6月末(例:6月30日)に行われることが多いとされます。一方で、茅の輪の設置期間は神社により異なり、夏至の頃から7月第1週あたりまで設置される例が示されることもあります。

したがって「6月30日しか無理」と思い込むよりも、参拝予定の神社の案内を確認し、可能なら混雑を避けた日時を選ぶとよいでしょう。特に家族連れは、行列の長い時間帯を避けるだけで体験の満足度が大きく変わります。

混雑を避けたい場合の時間帯の考え方

神社によって差はありますが、一般に混雑しやすいのは「夕方〜夜の神事前後」や「休日の昼」です。反対に比較的落ち着きやすいのは「平日の日中」や「朝の時間帯」です。
ただし、神事への参列を目的とする場合は、参列時間が指定されることもあるため、公式案内を最優先にしてください。


茅の輪くぐりの服装と持ち物は清潔感と歩きやすさで十分

服装は厳密な決まりより清潔感を優先する

茅の輪くぐりに特別な服装の決まりがあるわけではありません。とはいえ神社は祈りの場ですので、清潔感のある服装が望ましいでしょう。

  • サンダル等で足元が不安なら歩きやすい靴へ

  • 強い香水や派手すぎる服装は避ける

  • 夏場は暑さ対策をしつつ、境内では落ち着いた振る舞いを心がける

雨の日は足元と傘の扱いがポイントになる

雨天時は、輪の周辺が滑りやすくなることがあります。急がず、足元を見て進み、傘の先端が周囲に当たらないよう注意してください。混雑時は傘が危険になりやすいため、可能ならレインコートの方が安全な場合もあります。


茅の輪くぐりのよくある質問で最後の不安を解消する

何回くぐるのが正しいかは掲示があるかで決める

一般的には3回(左→右→左)と紹介されることが多い一方で、神社の導線や混雑状況により簡略化されることがあります。案内板があればそれが正解で、なければ列の流れを優先し、丁寧にくぐって参拝すれば問題ありません。

唱え詞は必ず唱えないといけないのか

唱え詞は掲示がある場合に従うのが基本です。掲示がない場合や混雑時は、無理に声に出さず黙礼して心中で祈る形でも差し支えありません。大切なのは周囲の参拝者の祈りを妨げないことです。

形代はやらないといけないのか

形代の受付がある神社では、大祓の要素として形代が重視されることがあります。ただし必須かどうか、初穂料の扱いなどは神社ごとに異なります。迷ったら掲示や授与所で確認し、案内に従ってください。

途中で子どもがぐずったらどうするか

形式よりも安全と周囲への配慮を優先してください。列の進行を止めるよりは、一礼して静かにくぐり、参拝して切り上げる判断でも十分です。可能なら混雑の少ない時間帯を選ぶと、子どもも落ち着いて参加しやすくなります。

茅の輪に触れてもよいのか

意図的に触れる必要はありません。輪を傷めないよう、ぶつかったり強く触れたりしない配慮が望ましいでしょう。通路が狭い場合は、周囲に合わせてゆっくり進み、安全を優先してください。


茅の輪くぐりを当日迷わず行うための最終チェックリスト

出発前に確認しておくこと

  • 参拝予定の神社の公式案内で、設置期間や大祓式の有無を確認する

  • 形代(人形)の受付があるかを確認する

  • 混雑が心配なら、比較的空いていそうな時間帯を検討する

境内で最初に見るべきもの

  • 茅の輪の近くにある案内板(回り方・回数・唱え詞)

  • 誘導係がいれば、その指示

  • 形代の受付場所・記入場所・納め所

迷ったときの合言葉

  • 案内板があればそれが正解

  • 列を止めない、安全を優先

  • 唱え詞は掲示がある場合に従う

  • 形代は案内があれば手順に従う

この4つで、初めてでも失礼なく参加しやすくなります。


参考にした情報源