在席なのに「退席中」、会議後も「会議中」——Teamsのステータス不具合は、生産性だけでなく信頼にも影響します。
本記事は、仕組みの理解から“安全な順序”での復旧、Outlook連携の整え方、管理者が見るべき設定・サービス状況までを一気通貫で解説。
最短で原因を絞り込み、再発を防ぐための実践チェックリストも用意しました。
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Teamsのステータス問題は、①クライアントの一時不整合(リセット/再サインイン/キャッシュクリア)→②Outlook連携(同一アカウント・既定チャット設定)→③テナント設定(プライバシー/外部連絡先)→④サービス健康状態の確認、という順で着実に解けます。
ポイントは“直す前に仕組みを押さえ、壊さずに順番どおり試す”こと。
記事のチェックリストをブックマークし、社内周知に活用してください。運用面では新旧クライアントの混在を避け、バージョン統一と手順の定期共有で再発リスクを下げましょう。
Teamsのステータスが更新されない原因
症状A: 会議後も「会議中」が戻らない
→ クライアントの状態/キャッシュ不整合の疑い(手順3 へ)。症状B: PC操作中でも「退席中」のまま
→ アイドル検知の戻り不良やキャッシュの疑い(手順3 へ)。症状C: Teams 内は正しいがOutlook だけ表示されない/ズレる
→ Outlook 連携・既定チャットアプリ設定の疑い(手順4 へ)。症状D: 特定の相手にだけ自分のステータスが見えない
→ プライバシーモードや外部連絡先の可視性(手順5「テナント設定」へ)。症状E: 社内で一斉におかしい/時間帯で変動
→ Microsoft 365 側の影響の可能性(手順5「サービス健康状態」へ)。
手順3【ユーザー向け】安全な対処フロー
超速リフレッシュ
ステータスをリセット
プロフィール → ステータス → 「ステータスをリセット」。固定や手動設定の残りを解除。サインアウト → 再起動 → サインイン
セッションを貼り直して反映遅延を解消(PC/モバイルいずれも有効)。
アプリのリセット & キャッシュクリア
新しい Teams(Windows)をリセット
Windows 設定 → アプリ → Microsoft Teams → 詳細オプション → リセット。
改善しない場合はキャッシュ削除へ。キャッシュ削除(新しい Teams)
Teams を終了
Win + R→ 次のパスを開く
中身(ファイル/フォルダ)を削除 → Teams 再起動。
macOS のキャッシュ
同手順が公式に整理されています(記事内の macOS 節を参照)。
端末状態の見直し
ロック/スリープ/アイドル後の戻り不良が一因になることがあります。症状が続く場合は、上記リセット/キャッシュ手順後に挙動を再確認。
手順4【Outlook連携】表示されない/ズレるときの直し方
Outlook と Teams のプレゼンスは同一アカウントで双方起動が前提。おかしいときは次の順に。
両アプリを再起動 & 同一アカウントでサインイン
旧/新Outlook・Teams の組み合わせ次第で反映が不安定な時期があります。Teams を既定のチャットアプリに(Outlook からの呼び出し関連)
既定設定のずれで存在感(プレゼンス)が拾われないケースがあります。Get Help のトラブルシューター(Classic Outlook向け)
Classic Outlook 環境は「Classic Teams User Presence トラブルシューター」が有効。新Teams には未対応の注意書きあり。
現場ノウハウ:旧Teams を残して既定チャットに一時設定すると改善する事例がコミュニティで共有されています(正式な推奨ではありません)。
手順5【管理者向け】テナント設定・ネットワーク・サービス側の確認
プライバシーモード(Advanced Privacy Mode)
EnablePrivacyMode が有効だと、連絡先に追加していない相手にはプレゼンスが見えません。意図した可視性かを確認。
Microsoft 365 サービス健康状態
管理センター → Health → Service health で、Teams/Exchange/Outlook など関連サービスの事象を確認。広域障害やネットワーク変更の影響が疑わしい場合はここが最速です。
クライアント統制と段階展開
新旧 Teams/Outlook 併存や切替直後は一時的な不整合が起こりやすい時期があります。バージョン統一とキャッシュクリア手順の周知を用意しましょう(手順3-2)。
独自連携(Graph API)影響の有無
自社アプリが Graph の Presence API でステータスを制御している場合、想定外の上書き/タイムアウトで挙動が乱れることがあります。ジョブ/トークンの多重実行やエラーハンドリングを点検。
それでも改善しないときの最短エスカレーション
切り分けメモを整える(再現条件の特定)
影響範囲:本人のみ/部署横断/全社
端末:Windows/macOS/モバイル、クライアントのバージョン
条件:会議後のみ、スリープ復帰後のみ、Outlook だけ 等
実施済み対処の明示
ステータスリセット、サインアウト/再起動/再サインイン、アプリリセット/キャッシュ削除
管理者の確認事項
サービス健康状態の記録(事象ID/時刻)
プライバシーモード/外部連絡先可視性ポリシー
既定チャットアプリ・Outlook/Teams の組み合わせ
サポートへの提示
ログ収集手順に従い、時刻・ユーザー・会議ID・デバイス情報を添付
Classic Outlook 環境は Get Help トラブルシューター の結果も添付(該当時)。
ミニFAQ
Q. 会議が終わっても「会議中」のままです。
A. クライアントのキャッシュ/状態不整合が原因のことがあります。ステータスのリセット → サインアウト/再起動 → アプリのリセット/キャッシュ削除の順で対応してください。
Q. 操作中なのに「退席中」固定になります。
A. アイドル検知の戻りが失敗している可能性があります。上記のフローを実施し、改善がなければ管理者にエスカレーションしてサービス健康状態を確認します。
Q. Outlook にだけステータスが出ません。
A. Outlook と Teams を同一アカウントで同時起動し、Teams を既定のチャットアプリに設定。Classic 環境は Get Help トラブルシューターも有効です。