※購入先、ダウンロードへのリンクにはアフィリエイトタグが含まれており、それらの購入や会員の成約、ダウンロードなどからの収益化を行う場合があります。

商用利用とは?どこからがNGかを早見表と規約チェック手順で迷わず判断

「商用利用OK」と書かれている素材でも、広告付きブログやSNS案件、会社のWebサイト、名刺、YouTube収益化などに使うときは急に不安になる——そんな経験はありませんか。
商用利用は“利益が出たら商用”と単純に決められるものではなく、収益の有無だけでなく、宣伝・集客目的か、業務として使うかといった要素が絡みます。そして最終的な可否は、素材提供元の利用規約やライセンス本文で決まります。

本記事では、まず「収益・宣伝/集客・業務」の3軸で商用寄り度を素早く判定し、迷いやすいケースを早見表で整理します。さらに、規約チェック5ステップと確認ログのテンプレートまで用意し、違反や差し戻しを避けながら安心して公開・納品できる状態を目指します。

※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。

目次

商用利用は法律用語というより運用ルールとして理解する

商用利用は「収益・宣伝/集客・業務利用」の3軸で当たりを付け、最終的には提供元の利用規約・ライセンス本文に従います。
広告ブログや案件投稿、会社資料は商用寄り。手順と記録で安全に運用できます。

まず押さえるべき前提は「権利」と「許諾」

判断を誤りやすいポイントは、「商用利用」という言葉が“法律の条文で一意に定義された単語”のように扱われがちなことです。実際には、次の2層で考えると整理しやすくなります。

  • 権利の層:著作権など、無断での複製・公衆送信などをコントロールできる権利がある

  • 許諾の層:その権利者(または管理者)が「この条件なら使ってよい」と決めるのが利用規約やライセンス

つまり、一般的に「商用利用=利益目的」と説明されることはありますが、実際の可否は提供元が示す条件で変わります。CCでも、コモンズ証(要約)は法的助言ではなく、利用前にライセンス条項全体を確認すべき旨が明記されています。

「商用利用」と混同しやすい3つの言葉

  • 非商用(NC、非営利):収益や宣伝目的が絡むとNGになり得る

  • 私的利用:著作権の文脈で語られることが多いが、素材サイトの“個人利用”とは意味がズレる場合がある

  • 業務利用:利益が出ていなくても“会社の活動の一部”なら商用扱いとされる規約がある

このズレがあるため、一般論だけで決めるのではなく「規約でどう定義しているか」に戻ることが重要です。

商用利用かどうかを判断する3つの基準

基準1:収益が発生するか

最も分かりやすいのは、利用行為が直接お金に結びつくケースです。

  • 商品販売、サービス販売、有料会員、オンライン講座、教材販売

  • 収益化されたYouTube動画、広告付きブログ

  • アフィリエイトやスポンサー投稿、タイアップ投稿

これらは多くの提供元にとって「商用」と見なされやすい領域です。ただし、最終判断は規約の定義と禁止事項に従います。

基準2:宣伝・集客・販促が目的か

利益がまだ出ていなくても、集客や宣伝が目的なら“商用寄り”になることがあります。

  • 会社HP、サービスLP、採用ページ

  • 店舗SNSでのキャンペーン告知

  • 無料配布資料(リード獲得のホワイトペーパー)

  • メルマガやLINE配信での販促コンテンツ

「広告収益が付いていないから非商用」とは言い切れないのは、ここが理由です。

基準3:業務として使うか(社内利用も含む)

業務利用はグレーが生まれやすいところです。たとえば、いらすとやのFAQでは「社内のみで外部公開しないポスターやマニュアルなどは非商用と考えてよい」一方で「外部から制作費をもらう場合は商用利用」といった具体的な線引きが示されています。つまり、同じ“仕事で使う”でも条件次第で扱いが変わるわけです。

迷いを減らす判断チャート

まずは3問で「商用寄り度」を判定する

以下の3つの質問に「はい」がいくつ付くかで、当たりを付けます。

  1. その利用で収益が発生する(広告・販売・報酬)

  2. 宣伝・集客・販促を目的としている

  3. 業務として行う、または顧客・社外に公開する

  • 「はい」が3つ:商用扱いの可能性が非常に高い

  • 「はい」が2つ:商用寄り。規約の定義と禁止事項の確認が必須

  • 「はい」が1つ:要確認。規約の事例・Q&Aを読む価値が高い

  • 0つ:非商用寄りだが、改変禁止・再配布禁止など別条件でNGになる可能性は残る

「商用寄り」と分かったら次にすること

商用寄りなら、結論を急がず次の順で確認します。

  • 規約の“商用/営利/法人/収益化/宣伝”の定義

  • 禁止事項(再配布、商品化、主役利用、ロゴ化、点数制限)

  • 許可範囲(改変、クレジット、部数、媒体)

  • 事例Q&A(名刺、YouTube、SNS、社内利用など)

この順番にすると、短時間で地雷を踏みにくくなります。

商用利用に当たりやすい具体例と早見表

早見表の見方

ここでは「よくある利用シーン」を並べ、判定の目安と、規約で見るべきポイントを併記します。判定は一般的な傾向であり、必ず提供元の規約・ライセンスに従ってください。

ケース別 早見表

利用シーン 判定の目安 規約で検索するキーワード NGになりやすい地雷 代替策
広告付きブログ(AdSense等) 商用寄り 収益化、広告、営利 NC素材の利用、クレジット不足 商用可の素材へ差替え
アフィリエイト記事 商用寄り 報酬、紹介、広告 素材の主役化、再配布扱い 自作画像・有料素材
企業案件のSNS投稿 ほぼ商用 商用、宣伝、案件 規約違反で投稿削除・差戻し 契約で権利処理済素材
会社HP/LP/採用ページ 商用 法人、業務、広告 人物写真の権利未処理 法人利用OK素材+権利確認
チラシ/パンフ/看板 商用 印刷、部数、広告 部数制限、改変禁止 商用対応素材/買切り素材
名刺 要確認(商用寄り) 名刺、販促、業務 “非商用のみ”規約でNG 商用OK素材へ
社内マニュアル(非公開) 要確認 社内、業務、非公開 配布範囲が広がるとNG 権利処理済素材
YouTube(収益化あり) 商用寄り 収益化、動画、配信 素材規約+配信先規約の二重地雷 商用可BGM/素材へ
無収益の趣味ブログ/SNS 非商用寄り 個人、非営利 改変禁止、クレジット必須 規約遵守で運用
グッズ化(Tシャツ等) 要許諾が多い 商品化、販売、二次利用 素材が主役、再配布、ライセンス別途 商品化OK素材/個別許諾

具体例:いらすとやのように「条件付きで商用可」の規約もある

同じ“フリー素材”でも、利用条件は提供元ごとに大きく違います。いらすとやは「規約の範囲内であれば商用・非商用問わず無料」としつつ、禁止事項(素材主体の再配布・販売など)や、商用での点数制限・有償対応条件を明示しています。こうした“例外設計”があるため、一般論だけで判断しないことが重要です。

Creative Commonsの商用利用を読み解く

CCは「使ってよい条件」を標準化する仕組み

CC(クリエイティブ・コモンズ)は、作者が「この条件なら利用を許可する」と示すための枠組みです。日本CCの解説では、たとえば「表示—非営利(BY-NC)」は“非営利目的”を条件に利用できるライセンスとして整理されています。

ただしコモンズ証は要約であり、本文確認が推奨される

CCのコモンズ証(deed)には、これは要約であり法的助言ではなく、利用前に実際のライセンス条項を慎重に検討すべき旨が明記されています。つまり「BY-NCだから絶対にこう」と短絡せず、具体的な利用形態(広告・配信・配布)に照らして確認する姿勢が必要です。

CCライセンス要点表(BY/NC/ND/SA)

表記 できることの方向性 つまずきやすい注意点
BY(表示) クレジット表示が条件 表示方法(作者名・リンク等)不足
NC(非営利) 非営利のみ 広告・案件・販促がNGになり得る
ND(改変禁止) 改変したものの配布が不可 トリミング・合成・字幕合成が改変扱いになる可能性
SA(継承) 同条件で共有が必要 改変物にも条件が波及し、運用が難しくなる

利用規約・ライセンスの確認手順

規約チェック5ステップ(最短ルート)

  1. 提供元を特定する(転載は禁止転載・まとめサイト経由は避ける)

  2. 商用利用の定義を探す(商用、営利、ビジネス、法人、収益化、宣伝)

  3. 禁止事項を先に読む(再配布、商品化、主役利用、ロゴ化、過激用途)

  4. 条件を確認する(クレジット、改変可否、媒体、部数、期間)

  5. 事例・Q&Aで自分のケースに当てはめる(名刺、YouTube、SNS、社内利用など)

この順番にする理由は、禁止事項を見落として「商用OKだと思ったのに商品化がNGだった」といった事故が最も多いからです。

規約チェックログを残す(説明責任のための最短コスト)

案件や社内利用では、「どこを根拠にOKと判断したか」を残すだけでリスクが大きく下がります。おすすめは次のログです。

項目 記入例
素材URL https://…
規約URL https://…
該当条項/見出し 「商用利用について」「禁止事項」など
用途 会社LPのKV画像、広告付きブログ等
収益/宣伝/業務 収益あり・宣伝あり・業務あり
結論 OK / NG / 保留(問い合わせ)
証跡 規約スクショ、保存PDF、確認日
確認日 2026-01-12 等

規約は改定され得るため、「確認日」と「証跡」を残すことが実務上の安全策になります。

提供元へ問い合わせるときのテンプレ(コピペ用)

判断が割れる場合は、問い合わせが最短です。次を箇条書きにすると回答が得やすくなります。

  • 利用したい素材のURL(複数なら一覧)

  • 使用媒体(Web/印刷/動画/アプリ/SNS)

  • 公開範囲(社内のみ/一般公開/広告配信)

  • 収益の有無(広告収益、販売、案件報酬)

  • 改変の有無(トリミング、文字入れ、合成)

  • 配布の有無(素材データの配布、テンプレ配布)

  • 予定点数・部数・期間

生成AI・SNS・YouTubeは「規約が二重三重」になる

生成AIは4レイヤーで確認する

生成AIで作った画像や文章は「自分が作ったから自由」と思われがちですが、少なくとも次の4レイヤーで確認する必要があります。

  1. 生成サービスの利用規約(商用利用可否、クレジット、禁止用途)

  2. 学習データ由来のリスク(類似性、第三者の権利侵害の主張リスク)

  3. 商標・パブリシティ・肖像など著作権以外の論点

  4. 配信先の規約(YouTube、SNS広告、アプリ審査など)

特に広告配信は媒体側の審査で差し戻しになることがあるため、「素材提供元OK」だけでは足りないケースがあります。

動画・配信は「素材規約+プラットフォーム規約」で考える

YouTubeの収益化やSNS案件は、素材側の条件を満たしても、配信先が認めない表現・音源がある場合があります。素材・BGM・フォントなどは「利用規約を二重で見る」意識が事故を減らします。

著作権以外の注意点も押さえる

人物写真は肖像権・パブリシティの論点が出やすい

人物が写る素材は、著作権だけでなく「本人の同意」「利用範囲」「広告利用の可否」などが問題になります。素材サイトによってはモデルリリースの有無が明記されることがありますが、曖昧なら避けるのが安全です。

ロゴやブランドは商標・ガイドラインに注意

ブランドロゴ、商品パッケージ、企業名の扱いは商標やガイドラインが絡みます。素材利用の可否とは別に、広告での使用制限がある場合もあるため、企業のブランドガイドラインがある場合は併せて確認します。

建物・施設・美術品はプロパティの論点が出ることがある

建物や施設内の写真、展示物などは、撮影・利用規約が定められている場合があります。観光地や美術館、テーマパークなどは特に注意が必要です。

よくある質問

無料配布でも集客目的なら商用ですか

集客・宣伝・販促が目的なら商用扱いとなる規約は珍しくありません。収益がゼロでも、リード獲得やサービス申込に繋げるなら“商用寄り”として規約の定義と禁止事項を確認してください。

非営利団体ならNC素材を使えますか

非営利団体であっても、有料イベント、協賛、物販、広告掲載などが絡むと“非営利目的”と言い切れない場合があります。NCは「非営利目的」を条件とするため、活動内容と資金の流れを整理し、迷うなら提供元へ確認するのが安全です。

社内資料は商用ですか

規約次第です。社内のみで外部公開しない用途を“非商用”として扱う提供元もありますが、一般化はできません。社内利用でも業務用途として商用に含める規約もあるため、「社内」「業務」「法人」「非公開」などで規約内検索してください。

「商用利用可」と書いてあれば何をしてもいいですか

いいえ。「商用可」は入口の条件で、再配布禁止、商品化制限、点数制限、クレジット必須、改変禁止など“別条件”が同時に付くのが一般的です。必ず禁止事項と条件をセットで読み、ログを残してください。

まとめとしての使い方

迷ったらこの順で進める

  1. 収益・宣伝/集客・業務の3軸で商用寄り度を判定

  2. 早見表で自分のケースを特定

  3. 規約チェック5ステップで条項を確認

  4. ログテンプレに根拠を残す

  5. グレーは問い合わせ(テンプレで最短化)

これだけで「分からないから使わない」か「勢いで使ってしまう」の両極端を避け、安心して公開・納品できる確率が上がります。

参考にした情報源

公式・一次情報

素材提供元の規約例