Switch版マインクラフトが重いと、移動や視点操作のたびにカクついてしまい、建築や探索が思うように進みません。特に、拠点が大きくなったり、自動化装置が増えたり、マルチプレイを始めたりしたタイミングで「急に重くなった」と感じるケースは少なくありません。
この記事では、原因を「設定」「ワールド負荷」「通信」「本体・データ状態」の4つに切り分け、効果が出やすい順に対処法を整理します。重要なのは、いきなり難しい対策に飛ばず、短時間で体感が変わる項目から試して、どこがボトルネックかを特定することです。順番に進めれば、改善が見込めるポイントがはっきりしてきます。
また、Switch版はPC版と比べて処理能力やメモリの余裕が限られます。そのため「重いのは仕方ない」と諦める前に、Switchに合った設定やワールドの運用に寄せていくことが大切です。設定を少し変えるだけで滑らかになる場合もあれば、拠点の作り方を少し見直すだけで安定する場合もあります。
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Switchでマイクラが重いと感じる主な症状
「重い」と一言で言っても、症状は複数あります。まずは自分の状態がどれに当てはまるかを押さえると、対処の優先順位が決めやすくなります。
カクつく・処理落ち・フリーズ気味
代表的なのは、視点を動かした時にガクガクする、歩いているだけで引っかかる、ブロックを壊す反応が遅い、敵の動きが飛ぶ、といった症状です。これは多くの場合、画面に映す情報量が多すぎるか、裏で計算している要素が多すぎることが原因です。
特に次のような場面で悪化しやすい傾向があります。
拠点周辺(畑、牧場、倉庫、装置が集中している)
村や襲撃など、モブが多い場所
ネザーの要塞、古代都市など構造物が密集する場所
連続したレッドストーン回路、ホッパーだらけの倉庫
大量のチェストや額縁、看板などが密集している場所
「常に重い」のか、「特定の場所でだけ重い」のかは重要なヒントです。特定の場所でだけ重いなら、ワールド側(拠点設計・装置・密度)が原因の可能性が高くなります。
ロードが長い・ワールドに入れない
ワールド選択から読み込みが長い、ロードが終わった直後に固まる、最悪の場合ワールドに入れない、という症状もあります。これは描画設定だけでは改善しないことがあり、次のような要因が関係します。
ワールドデータが肥大化している(探索範囲が広い、建築が多い)
セーブデータの状態が不安定(更新直後やエラーの後など)
本体のストレージやソフト側のデータ状態に問題がある
長時間スリープ運用でメモリが不安定になっている
このタイプは「本体対処」まで含めた一連のメンテナンスが効きやすいです。
マルチだけラグい
ソロでは問題ないのに、マルチになると急に遅くなる場合は、ワールド設計よりも通信の影響が疑われます。具体的には以下のような体感です。
他プレイヤーがワープしたように見える
ブロックを置いても反映が遅れる
扉やチェストの開閉が遅い
攻撃が当たった判定になるまで時間がかかる
この場合、描画距離を下げても根本改善しないことがあります。通信環境や接続方式を見直したほうが効果が出やすいです。
マイクラが重くなる原因を4つに切り分ける
対策はたくさんありますが、やみくもに試すと疲れてしまいます。ここでは原因を4つに分け、どれが当たりやすいかを短時間で判断できるようにします。
設定が重いパターン
設定が原因の場合の特徴は次の通りです。
新規ワールドでも重い/カクつく
どの場所でも一定に重い
視点を動かすと特にガクつく
爆発、炎、雨などのエフェクトがあると急に落ちる
この場合は、まず描画距離と画質関連を下げるのが最優先です。数分で改善が見込めます。
ワールドが重いパターン
ワールドが原因の場合の特徴は次の通りです。
拠点や村など、特定の場所でだけ極端に重い
装置を増やしてから重くなった
牧場や自動化を進めたら急に落ちるようになった
モブが大量に湧く/湧きつぶしが不十分
この場合は、設定変更だけでは限界があり、ワールド側の負荷要因(モブ・アイテム・装置)を減らす必要があります。
通信が重いパターン
通信が原因の場合の特徴は次の通りです。
マルチの時だけラグい
同じワールドでも、時間帯によって重さが変わる
ルーターから離れた部屋で遊ぶと急に悪化する
別のオンラインゲームでも不安定さを感じる
この場合は、Switch本体の設定よりも、有線化やWi-Fi環境の改善が効きやすいです。
本体・データが重いパターン
本体やデータが原因の場合の特徴は次の通りです。
以前は快適だったのに、最近急におかしい
アップデート後に不具合っぽい動きが出る
ロードが長い、落ちる、ワールドに入れない
再起動すると一時的に改善するが、また戻る
この場合は、更新・再起動・破損チェック・再ダウンロードといった「基本対処」を順に行うのが安全で、効果が出ることも多いです。
まず効くのは設定変更|描画距離と画質を下げる
ここは「最短で体感が変わる」可能性が高いパートです。ワールドが重い場合でも、設定を下げることで負荷が落ち、作業が進めやすくなります。特にSwitch版では、描画とエフェクトが重さに直結しやすいため、優先的に見直します。
描画距離を短くする
描画距離は、画面に表示する範囲を決める設定です。距離が長いほど遠くまで見えて便利ですが、読み込みや描画の量が増えるため、処理負荷が一気に上がります。
おすすめの進め方は、次の手順です。
描画距離をいったん低め(例:5〜8程度)に下げる
拠点や重い場所で動かしてみて、カクつきが減るか確認する
余裕があるなら、1段階ずつ上げて妥協点を探す
「いきなり快適にしたい」という場合は、まず下げ切ってしまい、安定してから少し戻すのが確実です。見た目よりも操作感が優先の局面では、描画距離を短くするほど効果を体感しやすいです。
また、拠点で重い場合は「拠点の装置が同時に読み込まれている」こと自体が原因であることがあります。描画距離を下げると、読み込まれる範囲が狭くなり、同時に動く装置やモブが減るため、間接的な改善にもつながります。
高画質や雲・葉などを軽くする
次に効きやすいのが、いわゆる「見た目の設定」です。Switchで重要なのは、画面を美しくするほど負荷が増えるという点です。そこで、プレイに支障が出にくい項目から下げていきます。
見直し候補の例は以下です。
高画質系の項目(オンになっているならオフへ)
雲の表示(オフにすると軽くなる場合があります)
葉の描画や、影の表現に関わる項目(軽量側があれば選択)
スムーズライティング等の照明表現(負荷が上がりやすい)
ポイントは「一度に全部変えない」ことです。いくつか変えてから体感を確認すると、どの設定が効いたのか分からなくなります。おすすめは、次の順で一つずつです。
描画距離
高画質(オン→オフ)
雲など不要な表示
光や影の表現
それでも厳しい場合にさらに落とす
こうして段階的に下げると、見た目と快適さのバランスが取りやすくなります。
エフェクト表示を減らす
エフェクト(パーティクル)とは、爆発や炎、煙、ポーション効果などの視覚効果です。これが多い場面は、Switchでは負荷が跳ね上がりやすいです。
たとえば次の状況は特に重くなりがちです。
TNTの連続爆破
大量のかまど・焚き火・キャンプファイヤー
ブレイズやガストの多い場所
雨や雪の天候表現
花火や装飾の多用
エフェクト表示を減らせる設定がある場合は、重い場面の改善に直結します。建築の仕上げ段階などで「見栄え」を重視したい時は戻しても構いませんが、普段遊ぶ設定は軽量寄りにしておくとストレスが減ります。
拠点が原因ならワールド整理|モブ・アイテム・装置を見直す
設定を下げても、拠点でだけ重い場合は、ワールド側に「常に計算し続ける要素」が多い可能性が高いです。Switch版で安定させるコツは、増やすのは簡単でも、増えたものを整理する仕組みを同時に用意することです。
ここでは「やりやすくて効果が大きい順」に見直しポイントを整理します。
モブ上限を超えない工夫
モブは、見えているかどうかに関わらず、一定範囲で処理されます。数が増えるほどAI処理や当たり判定が増え、重さにつながります。特に拠点に牧場を集約している場合、動物の数が知らないうちに増えていることがあります。
まずやりたいのは次の確認です。
牧場の動物が増えすぎていないか(牛・羊・鶏など)
村人が増えすぎていないか(取引所を大量に作ると負荷が上がります)
湧きつぶしが不十分で、地下や洞窟で敵が溜まっていないか
襲撃やイベント後に残骸が増えていないか
対策としては、次が現実的です。
牧場は「必要数を決めて」維持する(増やしすぎない)
村人施設は分散させ、同時に読み込まれない距離に置く
拠点の地下を明るくして、不要な湧きを抑える
トラップの稼働時間を決める(常時稼働を避ける)
「常に読み込まれる場所」にモブを集めすぎないだけでも、拠点の安定度は上がります。
落ちアイテムとホッパー地獄を止める
Switch版で重さに直結しやすい要素の一つが、落ちアイテムとホッパーです。落ちアイテムは数が増えると処理が増えますし、ホッパーは設置した数だけ常に吸い込み判定の計算が走り続けます。便利な反面、増やしすぎると拠点が一気に重くなります。
見直しの着眼点は次の通りです。
自動畑の回収が間に合わず、アイテムが地面に溜まっていないか
トラップのドロップが溢れていないか
仕分け機のホッパーが大量に並んでいないか
不要なホッパーが「とりあえず」で増えていないか
改善策としては、以下が効果的です。
アイテムが溢れないように、回収ラインの容量と速度を見直す
ホッパーを減らすために、水流や氷、ドロッパーなど別手段を検討する
仕分け機は必要最小限にして、全部を自動化しない
チェストや回収地点をまとめ、動線を短くする
特に「巨大倉庫を最初からフル自動で作る」方針は、Switchでは負荷面で不利になりやすいです。まずはよく使う素材だけを自動化し、他は手動で十分、という割り切りが安定につながります。
レッドストーン常時稼働を減らす
レッドストーン回路の中でも、常に動き続けるものは負荷が積み上がります。クロック回路、点滅装置、常時稼働の搬送ラインなどは、便利でも「拠点が重い原因の中心」になりやすいです。
チェックポイントは次の通りです。
レッドストーン信号が常に高速で切り替わっている回路がある
リピーターやコンパレーターが大量に並んでいる
観測者(オブザーバー)を多用して常に反応している
トラップや装置が24時間稼働している
改善の考え方はシンプルで、「必要な時だけ動く」に寄せます。
レバーでオンオフできるようにする
感圧板やボタンで、使用時だけ回路が動くようにする
装置を分割し、同時に動く回路を減らす
稼働時間を決める(素材集めの時だけ稼働)
これだけでも、拠点に戻った時の「ガクッ」とした重さが軽減することがあります。
拠点を分散し、読み込み範囲を意識する
意外と見落としやすいのが、「全部を一箇所に集めすぎる」ことです。牧場、畑、取引所、倉庫、トラップ、製錬所を一体化すると、プレイヤーが拠点にいる間ずっと、それらが同時に読み込まれ、同時に処理されます。
Switchで安定させるなら、拠点は「機能ごとに少し離す」だけでも効果があります。
牧場エリアは拠点から少し離す
取引所は別棟・別島・別座標に置く
トラップは稼働中だけ行く距離に作る
大倉庫は必要なときだけ行く場所にする
距離感の目安は、描画距離を下げた状態で「同時に読み込まれない」ことです。厳密な数値よりも、実際に移動してみて重さが切り替わる地点を体感的に探すほうが分かりやすいです。
また、探索範囲が広がりすぎてワールド自体が肥大化している場合、ロードの長さや不安定さに影響することがあります。むやみに遠方まで読み込み続けるより、移動の拠点を整備して負荷が集中しないようにする運用も有効です。
それでも直らない時の本体対処と通信改善
設定やワールド整理をしても改善しない場合、あるいは「ロードが長い」「落ちる」「ワールドに入れない」などの症状が強い場合は、本体側の対処を進めます。ここは難しいことをする必要はなく、基本手順を順番に実施するだけで改善することがあります。
更新・再起動・データ破損チェック
まずは次の順で進めるのがおすすめです。重要なのは、途中でスキップしないことです。
Switch本体の更新を確認する
システムが古いと、ソフト側との相性問題が起きる場合があります。更新があるなら適用します。マイクラの更新を確認する
バグ修正や最適化が含まれることがあるため、最新版かどうかは重要です。本体をしっかり再起動する
スリープ運用が続くと、メモリ状態が不安定になり、動作が重くなることがあります。電源を入れ直すだけで改善するケースもあります。データの破損チェックを行う
動作がおかしい、落ちる、ロードで止まる場合は、データ状態が影響していることがあります。破損チェックで問題が見つかれば、次の「再ダウンロード」へ進みます。
この一連の流れは、特に「最近急におかしい」「アップデート後から変」といったケースで試す価値が高いです。
ソフトのデータ整理と再ダウンロード
破損チェックや再起動でも改善しない場合は、ソフトデータの整理と再ダウンロードを検討します。ここで大切なのは、「セーブデータ」と「ソフトデータ」を混同しないことです。
一般的に、次のように分かれます。
ソフトデータ:ゲーム本体のプログラム
セーブデータ:ワールドや設定などの保存データ
手順としては「ソフトデータを整理して入れ直す」イメージです。これにより、更新時の差分がうまく反映されていなかった問題や、ソフト側の破損が解消されることがあります。
ただし、操作を誤ると不安になりますので、実行する際は手順を落ち着いて確認し、必要ならバックアップ(オンライン機能の範囲で可能なもの)を意識しておくと安心です。
また、保存容量が逼迫している場合は、不要なソフトやキャプチャを整理し、十分な空き容量を確保することも安定に寄与します。空きが少ないと、更新や一時ファイルの扱いで不安定になる可能性があります。
マルチは有線化・ルーター見直し
マルチだけラグい場合は、通信を優先して改善します。設定やワールド整理は無駄ではありませんが、通信が不安定だと、どうしても体感は良くなりにくいです。
優先度が高い順に挙げると、次の通りです。
有線接続を検討する
ドック利用が前提になりますが、有線LANはWi-Fiより安定しやすいです。特に家族が同時に動画視聴やゲームをしている家庭では、有線化の効果が分かりやすいです。ルーターとの距離・遮蔽物を減らす
ルーターから遠い部屋、壁が多い場所は不利です。可能なら設置場所を工夫します。時間帯の混雑を意識する
夜間など回線が混みやすい時間は、同じ環境でもラグが出やすくなります。原因が通信かどうかの切り分けにもなります。ルーターの性能や設定を見直す
ルーターが古い場合、複数台接続に弱いことがあります。買い替えは費用がかかりますが、「家のネット全体が不安定」なら効果が出やすいです。
マルチのラグは、相手側やサーバー側の状況にも左右されます。自宅の改善で完全にゼロにはならなくても、「動作が安定して遊べる状態」まで持っていくことは十分に可能です。
よくある質問
描画距離はどれくらいが目安ですか?
目安は「まず低めにして安定させる」です。具体的には、いったん5〜8程度まで下げ、拠点や重い場所でカクつきが収まるか確認します。そのうえで、景観が物足りないと感じる場合に、1段階ずつ上げて妥協点を探すのが失敗しにくいです。
描画距離を上げるほど、遠方の地形や構造物の読み込み量が増えます。Switchではこれが処理落ちに直結しやすいため、「必要な時だけ上げる」という運用も現実的です。たとえば探索や景色を楽しむ時は少し上げ、拠点作業や装置稼働時は低めにする、といった切り替えです。
マルチだけ重いのはなぜですか?
マルチでは、ブロックの設置・破壊、モブの動き、アイテムの位置など多くの情報をネット経由でやり取りします。そのため、通信が不安定だと「操作してから反映されるまでの遅れ」が目立ちます。
さらに、相手の回線状態や、ホスト(ワールドを提供している側)の環境にも影響されます。自宅側でできる対策としては、有線化、ルーターとの距離改善、混雑時間帯の回避が現実的です。「ソロは問題ない」のに「マルチだけ厳しい」場合は、まず通信を疑うのが近道です。
ソフトのデータを整理するとセーブデータは消えますか?
不安になりやすいポイントですが、一般に「ソフトデータの整理」と「セーブデータ削除」は別操作です。整理はゲーム本体のデータを入れ直す目的で行うことが多く、セーブデータは別枠として扱われます。
ただし、手順を誤って「セーブデータそのもの」を消してしまうと復旧が難しくなります。実施する場合は、表示されている文言を落ち着いて確認し、ソフトデータとセーブデータを取り違えないように進めてください。心配が強い場合は、先に本体の更新・再起動・破損チェックまでを行い、それでも改善しない時の最終手段として整理と再ダウンロードを位置づけると安心です。
いろいろ試しても改善しない場合は?
「設定」「ワールド整理」「本体対処」「通信改善」を一通り試しても改善しない場合、次の可能性が残ります。
ワールドが肥大化しすぎており、Switchの許容を超えている
拠点の装置密度が高く、根本的な分散や縮小が必要
特定の装置(ホッパー、常時稼働回路、村人密集)が決定打になっている
マルチのホストや回線側の要因が大きい
この場合は、原因の切り分けをもう一段深くします。おすすめは「軽い新規ワールドで同じ症状が出るか」を確認することです。新規ワールドで快適なら、原因はほぼワールド側(拠点設計・肥大化)に寄ります。新規でも重いなら、本体状態や設定、あるいはソフト側の問題が疑われます。
また、拠点で重い場合は「どの装置が原因か」を探すために、装置を一つずつ止めてみる(レバーで停止、回路を切る)という方法が効果的です。負荷の中心が特定できれば、分散や縮小の方針が立てやすくなります。