Steamはフレンド機能が便利な反面、「オンライン表示=今すぐ返事できる人」と受け取られやすく、招待やチャット対応が負担になることがあります。そこで役立つのが、Steamのステータス機能である「居留守」です。
本記事では、Steamの居留守の意味と見え方、オフラインとの違い、PC・スマホ・Steam Deckでの設定手順を整理したうえで、「居留守にしてもバレる」と感じる代表的な原因と、プロフィール公開設定・非公開ゲームを使った対策までを詳しく解説いたします。
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Steamの居留守とは何か
Steamの居留守はどう見えるか
Steamの「居留守」は、フレンドなど他のユーザーから見たときに、あなたの状態がオフラインのように表示されるステータスです。ポイントは「Steamにログインして利用している事実」そのものを止めるのではなく、フレンドリスト上の見え方だけを切り替える点にあります。
居留守が向いている代表例は次のとおりです。
ソロで集中して遊びたい(声掛けや誘いを避けたい)
仕事・家事の合間で、返事のタイミングが読めない
友人関係は維持したいが、常時のコミュニケーション負荷は下げたい
自分から連絡したいときだけ連絡できる余地は残したい
一方で、「居留守=何も見えなくなる」ではありません。居留守はあくまでステータス表示の制御であり、プロフィールに表示される情報や、特定ゲームのプレイ状況の秘匿は別の設定(後述)で決まります。ここを混同すると「居留守にしたのにバレる」という体感につながりやすいため、まずは役割を切り分けて理解することが重要です。
Steamの居留守でできること・できないこと
居留守は便利ですが、期待値を正しく揃えておくと失敗が減ります。実務上は「できること」と「できないこと」を分けて把握するのが効果的です。
できること(居留守が担う範囲)
フレンドリスト上で、あなたをオフラインに見せる
Steamクライアントの利用(ストア閲覧、ライブラリ操作、ゲーム起動など)を通常どおり続ける
必要に応じて自分からチャットを送る、コミュニティを閲覧する(交流の可否は運用次第)
できないこと(居留守だけでは保証されない範囲)
プロフィール上の「ゲームの詳細」やプレイ履歴の露出を自動で非公開にする
特定タイトルの所有状況・プレイ時間・アクティビティを確実に隠す(これは「非公開ゲーム」の領域)
ゲーム内(タイトル側)の独自機能まで一律に制御する(ロビー表示、フレンド招待、外部連携などはゲームや連携先の仕様に依存)
したがって、居留守は「誘いを減らす」「反応を求められにくくする」目的には強い一方で、「プレイ状況や所持情報まで確実に隠す」目的では、プロフィール公開設定や非公開ゲームの併用が前提になります。
Steamの居留守とオフラインの違い
ステータス別の違い比較
Steamには複数のステータスがあり、似た言葉でも意図と使いどころが異なります。混乱しやすい点を、使い方に直結する観点で整理いたします。
| ステータス | フレンドからの表示 | “今すぐ対応”の期待 | 自分の利用感 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|---|
| オンライン | オンライン | 高い | 通常どおり | 交流しながら遊ぶ |
| 退席中 | 退席中 | 中 | 通常どおり | 一時離席・放置を示したい |
| 居留守 | オフライン表示 | 低い | 通常どおり | 静かに遊びたい・返信負担を下げたい |
| オフライン | オフライン | 低い | 制限が出る可能性 | 交流自体を薄くしたい |
ここで注意したいのが、「オフライン」は“見え方だけ”ではなく、状況によってはチャット周りなどの体験が居留守より制限されることがある点です。反対に、居留守は“見え方を抑えながら自分の操作性は保つ”ため、ソロ集中や短時間プレイに相性がよいと言えます。
目的別のおすすめ選び方
ステータスは「何を避けたいのか」「何は残したいのか」を軸に選ぶと迷いません。目的別に最適解を整理します。
声掛けや招待を避けたいが、Steamは普通に使いたい
→ 居留守が第一候補です。自分の操作性を保ったまま、相手に“今は反応しにくい状態”を自然に伝えられます。離席を示したい(放置・一時中断)
→ 退席中が適しています。オンラインのままでも「今は席を外している」ニュアンスが伝わります。交流をしばらく止めたい/通知も含めて距離を取りたい
→ オフラインを検討します。ただし、交流を薄くするほど、フレンド関係の期待値調整(後述の運用ルール)が重要になります。特定のゲームだけ確実に隠したい
→ ステータスではなく、非公開ゲームが最短です。居留守は“今の状態”の見え方ですが、非公開ゲームは“タイトル単位”で秘匿できます。
Steamで居留守に設定する手順
Steam PCクライアントでの設定手順
PCクライアントでは、居留守の切り替えは基本的に「フレンド&チャット」周辺から行います。UIは更新で微調整されることがありますが、探す場所は大きく変わりません。
手順
Steamクライアントを起動します。
画面右下の「フレンド&チャット」を開きます。
画面上部付近にある自分の表示名(またはステータス表示)をクリックします。
表示されるステータス一覧から「居留守」を選択します。
設定後に必ず行う確認
フレンドリスト上で、自分の表示がオフライン相当になっているか確認します。
可能であれば、信頼できるフレンドに「こちらがオフライン表示になっているか」を確認してもらうと確実です(フレンド視点が最も正確です)。
運用上のコツ
ゲームを起動する前にステータスを居留守へ切り替えると、切り替え忘れを防げます。
反対に、交流を再開したいときはオンラインへ戻すだけでよく、設定の可逆性が高いのが利点です。
Steamモバイルでの設定手順
Steamモバイルアプリでも居留守にできますが、スマホはUI変更が入りやすいため、「どこにあるか」を探すより「どう辿るか」を固定すると迷いにくくなります。
探し方の基本導線
アプリで「フレンド」または「チャット」を開く
自分の表示名・アイコン・ステータス表示をタップする
ステータス一覧から「居留守」を選ぶ
スマホ運用での注意点
PCとスマホを併用している場合、最後に操作した端末側の状態が反映されるように見えることがあります。
例:PCで居留守にした後、スマホでオンラインに戻すと、PC側もオンライン表示になる、など。外出先で短時間プレイをする人ほど、スマホでの切り替えが重要です。居留守の“入れ忘れ/戻し忘れ”を減らすため、スマホ側でも導線を一度確認しておくことを推奨します。
Steam Deckでの設定手順
Steam Deckも同一アカウントのステータスを扱うため、基本的な考え方はPCと同じです。導線は「フレンド/チャット」付近からステータスを変更します。
手順の考え方
Deckのメニューからフレンド(チャット)画面へ
自分のステータス表示を開く
ステータス一覧から「居留守」を選択する
Deck利用者が特に意識すべき点
Deckは“気軽に起動して遊ぶ”スタイルになりやすく、オンライン表示の切り替えを忘れがちです。
「このタイトルだけは見せたくない」が明確にある場合は、Deckでの居留守運用と合わせて、非公開ゲームを先に設定しておくと事故が減ります。
Steamで居留守にしてもバレるケースと防ぎ方
ステータスだけでは隠れない情報
居留守にしても「バレた」と感じるケースの多くは、ステータス以外の経路で情報が見えていることが原因です。典型例は次のとおりです。
プロフィールが公開状態で、ゲームの詳細(プレイ時間、最近遊んだゲーム等)が見える
アクティビティ(実績解除やプレイ状況)が表示され、推測される
ゲーム内のフレンド表示・ロビー表示で活動が露出する
Steam外の連携(例:外部のステータス表示)で情報が出ている
ここで重要なのは、対策が「居留守を強化する」ではなく、露出している“層”に合わせて設定を変えることです。居留守はステータス層、プロフィール公開設定はプロフィール層、非公開ゲームはタイトル層を担当します。
Steamプロフィール公開設定で隠す
居留守は“今の見え方”を整える手段ですが、プロフィール公開設定は“見える情報の範囲”を決める中核です。特に「ゲームの詳細」が公開のままだと、居留守でも活動が推測される原因になります。
代表的な設計パターン
交流は維持したいが、プレイ状況は見せたくない
プロフィール全体は「公開」または「フレンドのみ」を維持
「ゲームの詳細」を「フレンドのみ」または「非公開」に寄せる
ほぼ見せたくない(身内だけで十分)
プロフィール全体を「フレンドのみ」または「非公開」へ
必要に応じてコメントやフレンドリストの公開範囲も見直す
見直し手順の目安
プロフィールを開く
「プロフィールを編集」を開く
「公開設定」で、プロフィール全体とゲームの詳細の公開範囲を調整する
運用上の注意点
公開範囲を狭めるほど、フレンドがあなたのプレイ状況を把握しにくくなり、結果として誘いが減る一方、マルチプレイの調整がしづらくなる場合があります。
どこまで隠すかは「人間関係を円滑にしたい範囲」とのトレードオフです。必要最小限から始め、困りごとが出たら段階的に調整する方法が失敗しにくいです。
Steam非公開ゲームで特定タイトルだけ隠す
「このゲームだけは見せたくない」というニーズに最も強いのが非公開ゲームです。プロフィール全体を閉じるのではなく、タイトル単位で秘匿できるため、現実的なプライバシー対策として有効です。
非公開ゲームが向いている人
プロフィールは基本公開のままにしたいが、特定タイトルだけは確実に隠したい
フレンド関係は維持したいが、特定ジャンルや特定作品の露出は避けたい
「居留守+公開設定」でも不安が残る(確実性を上げたい)
設定の考え方
居留守:オンライン表示をオフラインに見せる(“今”の見え方)
公開設定:プロフィールの情報を見せる範囲を決める(“全体”の露出)
非公開ゲーム:特定タイトルを隠す(“部分”の秘匿)
この3つを役割分担として整理すると、目的に応じて迷いません。参考として、使い分けを表にまとめます。
| 施策 | 何を守るか | こんなときに選ぶ |
|---|---|---|
| 居留守 | オンライン表示 | 誘い・声掛けを避けたい |
| プロフィール公開設定 | プロフィール全体/ゲームの詳細 | プレイ状況や履歴の露出を抑えたい |
| 非公開ゲーム | 特定タイトルの所持・活動 | このゲームだけは確実に隠したい |
設定後のセルフチェック(推奨)
居留守になっており、フレンド視点でオフライン表示になっている
プロフィールのゲームの詳細の公開範囲が意図どおり
隠したいゲームが非公開ゲームになっている
外部連携のステータス表示で漏れていない(必要に応じて見直し)
Steamの居留守が効かない・戻るときの対処
起動時にオンラインへ戻るときの対策
「居留守にしたのに、次回起動でオンラインに戻っている」と感じる場合、以下のパターンがよくあります。
別端末(スマホ/Deck)でステータスを変更した
クライアント再起動後にステータスが想定と違う状態に見える(同期のタイミング差)
Steamのアップデート後に表示や挙動が変化した
対策として有効な運用
Steam起動直後に「フレンド&チャット」を開き、まずステータスを確認してからゲームを起動する
複数端末を使う場合は「最後に触る端末で必ず居留守にして終える」というルールを作る
「絶対に見られたくない」範囲がある場合は、居留守ではなく非公開ゲームと公開設定で担保する(表示の揺れに影響されにくい)
通知や招待が止まらないときの確認点
居留守にしても通知や招待が来る、あるいは「見られている気がする」ときは、原因の切り分けが重要です。次の順番で確認すると、最短で原因に到達しやすくなります。
1)ステータスの取り違えがないか
退席中・オンラインのままになっていないか確認します。特に短時間で起動した場合、切り替え忘れが起こりやすいです。
2)プロフィール由来で活動が見えていないか
ゲームの詳細が公開のままだと、居留守でも“最近遊んだゲーム”などから推測されます。公開設定を見直してください。
3)タイトル単位で隠すべきものがあるか
特定ゲームを見られたくない場合、非公開ゲームで担保するのが最も確実です。
4)Steam外の要因がないか
ゲーム内フレンド表示、外部連携のステータス表示、SNSへの共有設定など、Steam外で露出しているケースもあります。居留守だけで解決しない場合は、連携先も確認してください。
設定項目が見つからないときの導線
SteamはUI更新が入りやすく、記事や動画と見た目が違うことがあります。その場合は「場所の見た目」を追うより、「起点」を固定するのが効果的です。
居留守の切り替え:フレンド&チャット → 自分の表示名(ステータス)
公開設定の変更:プロフィール → プロフィールを編集 → 公開設定
非公開ゲームの設定:ライブラリ → 対象ゲーム → 管理
また、検索で情報を探す際は「居留守」「ステータス」「フレンド&チャット」「公開設定」「非公開ゲーム」のように“機能名”で探すと、UI変更があっても同じ目的地に到達しやすくなります。
Steam居留守のよくある質問
居留守中に招待やチャットはどうなるか
居留守は“フレンドからオフラインに見える”状態ですが、あなた自身はSteamを利用できます。そのため、基本的には以下のように整理できます。
あなたから:必要ならチャットを送れる(連絡手段を完全には捨てない)
相手から:オフライン表示のため「今は反応しにくい」と受け取られやすい
ゲーム内:タイトル側の実装によっては、ロビー表示や招待挙動が異なることがある
「Steam上での見え方」と「ゲーム内の挙動」は一致しない場合があるため、確実に隠したい場合は非公開ゲームや公開設定で露出経路を塞ぐのが安全です。
フレンドに購入済みがバレる例外はあるか
「例外」というより、原因は次の2系統に分かれます。
プロフィール公開設定が広い:ゲームの詳細やアクティビティが見えて推測される
特定タイトルを隠していない:非公開ゲームにしていないため、所持・活動が露出する
居留守は購入・所持情報を直接的に隠す仕組みではありません。購入や所持を含めて確実性を上げたい場合は、公開設定と非公開ゲームを前提に設計してください。
おすすめのプライバシー運用は何か
現実的に運用しやすく、効果が出やすい順番で提案いたします。
ライト運用(負担最小)
今日は静かにしたい → 居留守だけで開始
困りが残ったら次へ進む
標準運用(バランス型)
居留守+プロフィール公開設定の見直し
ゲームの詳細を必要な範囲まで絞り、誘いと露出を同時に減らす
強め運用(確実性重視)
非公開ゲームを使い、隠したいタイトルをタイトル単位で秘匿
そのうえで居留守を併用し、日々の“見え方”も抑える
どの運用でも重要なのは、いきなり最大に閉じるのではなく、「困っている露出」から順に塞ぐことです。人間関係と利便性の両立がしやすくなります。
Steam居留守のまとめと次にやること
目的別の最短設定ルート
最後に、目的別に「次にやること」を最短ルートで整理いたします。
今すぐ静かに遊びたい
居留守に切り替える
反応が求められにくくなったかを確認する
居留守にしたのに活動が推測される
プロフィール公開設定でゲームの詳細の範囲を見直す
必要に応じて段階的に絞る
このゲームだけは確実に隠したい
非公開ゲームで対象タイトルを秘匿する
日常運用として居留守を併用する(声掛けを減らす)
この順番で進めると、「居留守だけでは不足するケース」にも自然に対応できます。
仕様変更への備え
SteamはUIや機能が更新されるため、過去の記事や動画と画面が一致しないことがあります。その場合でも、次の“役割”を覚えておくと復旧が容易です。
居留守:フレンドリスト上のオンライン表示を抑える
公開設定:プロフィール情報の見える範囲を決める
非公開ゲーム:特定タイトルをタイトル単位で隠す
見た目が変わっても、起点(フレンド&チャット/プロフィール編集/ライブラリ管理)さえ押さえれば、目的の設定に辿り着けます。以上を踏まえ、ご自身の目的に合わせて「見え方の設計」を行っていただくと、Steamをより快適に運用しやすくなります。