SteamでゲームやDLCをダウンロードしようとしたときに「コンテンツが利用できません」「コンテンツ設定が利用できません」などのエラーが表示されると、とても不安になります。
せっかく購入したコンテンツが遊べない状態が続くと、Steamやゲーム会社への不信感も募ってしまいます。
本記事では、こうした“コンテンツが利用できません系”エラーの代表的な原因と、初心者の方でも試しやすい対処手順を、できるだけ安全な順番で整理してご説明いたします。
DLCがダウンロードできない・ゲーム内で反映されないケースについてもあわせて解説いたします。
※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。
「コンテンツが利用できません」「コンテンツ設定が利用できません」といったエラーは、
Steam側の一時的な問題 / ネットワーク・PC環境の問題 / 特定ゲーム・DLC側の問題 の大きく3パターンに分けて考えられます。まずは、SteamとPCの再起動、ダウンロード設定(地域・キャッシュ)、ゲームファイルの整合性チェックといった、安全で簡単な対処 を順番に試すことが重要です。
DLCが利用できない場合は、ライブラリの「DLC」タブでインストール状態を確認し、ストアページの条件(エディション・地域)やゲーム内の有効化設定もあわせて確認してください。
ここまで試してダメな場合の次の一手
記事の手順を一通り試しても解決しない場合は、
エラーメッセージのスクリーンショット
試した対処内容とその結果
ゲームタイトル名・DLC名
使用しているOS・回線環境の概要
などを整理したうえで、Steamサポート または ゲーム公式サポート に問い合わせることをおすすめいたします。
Steamで「コンテンツが利用できません」とは?よくある症状を整理
表示される代表的なエラーメッセージ
Steamで問題が発生した際、次のようなメッセージが表示されることがあります。
「コンテンツが利用できません」
「コンテンツ設定が利用できません」
「インターネット接続が利用できません」
「コンテンツサーバーに到達できません」
英語環境では、以下のような表現が使われます。
“Content configuration unavailable”
“Content unavailable”
“No internet connection”
“Content servers unreachable”
いずれも「今このゲームやDLCのデータを正常に取得できない」という状態を示しており、原因は一つではありません。
どのタイミングでエラーが出ることが多いか
よく見られるタイミングは次のとおりです。
新しくゲームやDLCをインストールしようとしたとき
アップデート(特に 0MB と表示されるアップデート)を実行したとき
久しぶりに起動したゲームの更新を行ったとき
特定のタイトルだけ、ダウンロードが数パーセント進んだところで止まるとき
複数のゲームで同時に発生する場合もあれば、一つのタイトルだけで発生する場合もあります。この違いは、原因を切り分けるうえで重要なヒントになります。
DLCが「購入済みなのに利用できない」ケースとの違い
「コンテンツが利用できません」と似た状況として、
Steamストア上では「所有しています」と表示されている
ライブラリにもゲームはある
しかしゲーム内でDLCが有効にならず、追加コンテンツが遊べない
というケースがあります。
この場合、
ダウンロード・インストール自体がうまく行っていない
ゲーム内のDLC有効化操作が必要
DLCの対応エディションや地域制限に引っかかっている
など、DLC特有の要因が絡むことがあります。Steam公式FAQでも、ライブラリのプロパティからDLCのインストール状態を確認する手順が案内されています。
エラーの主な原因パターンを3つに分解
Steamクライアント・コンテンツサーバー側の問題
まず疑うべきなのは、Steam側の一時的な問題です。
Steamのコンテンツサーバーが一時的に混雑・障害状態にある
特定タイトルのアップデート・DLC配信で不具合が起きている
Steamクライアントのバージョンやキャッシュが不安定になっている
実際、特定のゲーム(例:Slime Rancherなど)で、インストールやアップデート時に「インターネット接続が利用できません」「コンテンツ設定が利用できません」といったエラーが多数報告されているケースがあります。
ネットワーク・PC環境(OS・ストレージなど)の問題
次に考えられるのが、ネットワークやPC側の要因です。
回線が不安定、一時的に切断されている
ルーターやモデムの不調
セキュリティソフトやファイアウォールがSteamの通信をブロックしている
VPNやプロキシ経由の接続で、コンテンツサーバーへの到達性が悪い
ゲームをインストールするドライブの空き容量不足・ディスクエラー
サポート終了に近い古いOS(例:Windows 7など)で、最新のSteamクライアントやゲームと相性が悪くなっている
こうした要因があると、特に大きなアップデートや大量のDLCをダウンロードする際にエラーが出やすくなります。
特定ゲームやDLC側の不具合・地域制限
最後に、特定のゲームやDLC固有の問題です。
開発元が配信したアップデートやDLCに不具合があり、正常にダウンロードできない
サウンドトラックなど、配信形式の変更により、古い形式のDLCをダウンロードしようとして失敗している
DLCの販売地域や対応エディションが限定されており、自分の環境では利用できない
ゲーム公式フォーラムやサポートページで、同様の報告が多数出ている場合は、ユーザー側ではなくゲーム側の問題である可能性が高くなります。
原因パターン別の主な症状・チェックポイント(表)
| 原因パターン | 主な症状 | まず確認したいポイント |
|---|---|---|
| Steam側 | 複数タイトルで同様のエラーが同時に出る | 他ユーザーの報告、公式の障害情報 |
| ネットワーク / PC側 | 他サービスも不安定・特定時間帯に不調 | 回線状態、ルーター再起動、セキュリティソフト設定 |
| ゲーム / DLC側 | 特定タイトル・特定DLCだけエラー | ゲーム公式サポート、既知の不具合情報 |
まず試したい基本チェックリスト(安全・簡単な順)
ここからは、難易度が低く安全なものから順にご紹介いたします。まずはこの章の手順を一通り試してみてください。
SteamとPCの再起動・同時ダウンロードの整理
Steamクライアントの終了
右上の「×」ではなく、メニューの「Steam」→「終了」から完全に終了します。
タスクマネージャーで「Steam Client Bootstrapper」等が残っていないか確認し、残っていれば終了させます。
PCの再起動
Windowsを再起動し、起動直後に余計なアプリを立ち上げずSteamだけ起動します。
同時ダウンロードの整理
Steamクライアントの「ダウンロード」画面で、キューに複数のゲームや更新が並んでいる場合、問題のタイトル以外は一時停止します。
問題のタイトルだけ「再開」を押し、挙動を確認します。
これだけで改善するケースも少なくありません。
Steamのダウンロード設定とキャッシュ削除
続いて、Steamクライアントの設定を確認します。
ダウンロード地域の変更
Steam左上の「Steam」→「設定」→「ダウンロード」を開きます。
「ダウンロード地域」を、現在地に近い別の地域に一度変更します。
Steamクライアントを再起動し、再度ダウンロードを試します。
ダウンロードキャッシュの削除
同じく「設定」→「ダウンロード」にある「ダウンロードキャッシュを削除」をクリックします。
Steamが再起動してログインし直したら、再度ダウンロードを試します。
キャッシュ削除は公式にも案内されている基本的な対処であり、破損した一時ファイルが原因のときに有効です。
ゲームファイルの整合性チェックとライブラリの切り替え
ゲームファイルの整合性チェック
ライブラリで問題のゲームを右クリックし「プロパティ」を開きます。
「インストール済みファイル」(または「ローカルファイル」)タブを開きます。
「ゲームファイルの整合性を確認」を実行します。
問題があれば不足ファイルを再ダウンロードしてくれます。
別ライブラリフォルダへのインストール
可能であれば、別のドライブやフォルダに新しいSteamライブラリフォルダを作成し、そこにインストールし直してみます。
「設定」→「ストレージ」→「ストレージデバイス」でライブラリを追加できます。
ストレージに起因する問題や、特定ライブラリのみで発生する不具合の場合は、この方法で改善することがあります。
5〜10分でできる基本チェックリスト
他のオンラインサービス(Webブラウジングなど)が正常に利用できる
Steamクライアントを一度完全に終了し、PCごと再起動した
ダウンロードキューを整理し、問題のタイトルだけを残した
ダウンロード地域を一度変更してから試した
ダウンロードキャッシュを削除した
ゲームファイルの整合性チェックを実行した
DLCがダウンロードできない/ゲーム内で反映されないときの確認手順
ここからは、DLCに特化した確認方法をご説明いたします。
SteamライブラリでDLCのインストール状態を確認する
Steam公式FAQで案内されている基本手順は以下の通りです。
Steamクライアントの「ライブラリ」を開く。
該当ゲームを右クリックし、「プロパティ」を選択。
左のメニューから「DLC」を選択。
この画面で、次の点を確認します。
該当DLCが一覧に表示されているか
「インストール」のチェックボックスがオンになっているか
状態欄に「インストール済み」「ダウンロード中」「未インストール」などどのように表示されているか
チェックが外れているDLCは、チェックを入れることで自動的にダウンロードが開始されます。
DLCの対応エディション・地域制限を確認する
次に、ストアページ側の条件を確認します。
自分が所有している本編が、DLCの対応エディションと一致しているか
例:通常版と「デラックス版」など、対象が分かれているタイトル
DLCのストアページに、地域制限(「このコンテンツはお住まいの地域では利用できません」など)が記載されていないか
公式フォーラムで、そのDLCが特定の地域で一時的に利用できないと告知されていないか
地域制限や販路の都合で、一部DLCが特定の国や地域では利用できないケースがあります。
それでもDLCが使えない場合に試すこと
上記を確認してもDLCがゲーム内で有効にならない場合は、次の点を試します。
ゲーム内オプションに「DLC」「アドオン」「MOD」などの管理画面がないか確認し、有効化が必要な項目がないかを見る。
外部アカウント(例:EAアカウント、Ubisoftアカウントなど)と連携しているタイトルでは、一度ログアウト→再ログインを行う。
ゲームを一度終了し、Steamクライアントごと再起動したうえで、再度ゲームを立ち上げる。
公式FAQやフォーラムで、同じDLCに関するトラブルが報告されていないか確認する。
症状別トラブルシューティング(中〜上級向け)
ここからは、ある程度PC操作に慣れている方向けの内容です。実行前に重要なデータのバックアップをおすすめいたします。
「コンテンツ設定が利用できません」が特定タイトルでだけ出る場合
特定のゲームだけで「コンテンツ設定が利用できません」エラーが出る場合、ゲーム固有の不具合や、Steamとそのタイトルのインストール情報の不整合が疑われます。
一般的に試されている対処例は以下の通りです。
そのタイトルに関する既知の不具合情報を、ゲーム公式サポートやフォーラムで確認する。
前章までの基本対処(キャッシュ削除、整合性チェック、別ライブラリへのインストール)を実施する。
必要に応じて、そのゲームの appmanifest ファイルを削除し、Steamに再認識させる。
0MBアップデートが終わらない・ループする場合
「0MB のアップデート」が延々と繰り返されるケースでは、
キャッシュやインストール情報が矛盾している
一部ファイルがロックされたままになっている
などが考えられます。
対処としては、
キャッシュ削除と整合性チェックを行う。
改善しない場合は、ゲームを一度アンインストールし、再インストールする。
セーブデータがどこに保存されているか確認し、必要に応じてバックアップを取ることを推奨します。
それでも改善しない場合は、そのタイトルの公式サポートに問い合わせます。
appmanifestファイル削除など高度な対処の進め方と注意点
一部の公式・準公式サポート記事では、個別タイトルの appmanifest ファイルを削除することで、Steamにインストール状態を再構築させる回避策が紹介されています。
概要は以下の通りです。
appmanifest_xxxxx.acf ファイルは、特定ゲームのインストール状態を記録するファイルです。
これが壊れていると、Steamが正しくインストール状態を認識できず、ダウンロードが進まなくなることがあります。
該当ファイルを削除すると、Steamが再生成し、再インストールが実行されます。
重要な注意点
必ずSteamクライアントを終了した状態で操作してください。
削除前に対象ファイルを別フォルダにコピーし、バックアップを残すことを強くおすすめいたします。
実行は自己責任となります。操作に不安がある場合は、無理に行わず公式サポートに相談してください。
高度な対処の比較表
| 対処内容 | 難易度 | 所要時間 | リスク / 注意点 |
|---|---|---|---|
| 別ライブラリへのインストール | 中 | 10〜30分 | ダウンロード容量と十分なディスク空きが必要 |
| ゲームの再インストール | 中 | 数十分〜 | データ量が多いと時間がかかる、セーブのバックアップ要 |
| appmanifest削除 | やや高 | 5〜10分 | 設定がリセットされる可能性、操作ミスのリスク |
コスト・時間面の考え方と、やってはいけないNG対応
どこまで自力で試すかの目安と、作業時間の目安
おおまかな目安としては、
5〜15分程度:再起動、キャッシュ削除、整合性チェックなどの基本対処
30分〜1時間程度:別ライブラリへのインストール、ゲームの再インストール
それ以上:大容量タイトルの再ダウンロードや、複数タイトルでの検証
といった時間感覚になります。
仕事や学業の合間に試す場合は、まず「基本チェックリスト」でできる範囲までに留め、時間に余裕のあるタイミングで再インストールなどを検討するとよいでしょう。
誤ったレジストリ編集・怪しい「高速化」ツールに要注意
インターネット上には、
レジストリを直接編集する
不明な出どころの「ゲーム高速化ツール」「エラー修復ツール」をインストールさせる
といった手順やソフトが紹介されていることがあります。
これらは、
セキュリティリスク(マルウェア・スパイウェア)
OS全体の不安定化
Steamとは無関係な不具合の発生
につながる可能性がありますので、安易に実行しないでください。
アカウントや地域制限を不正に回避しようとするリスク
地域限定DLCなどを目的に、
規約に反するVPN利用
別地域のアカウントを不正に取得しての購入
といった行為を行うと、最悪の場合Steamアカウントの制限・停止につながる可能性があります。
利用したいDLCが地域的に制限されている場合は、ゲームの販売元・パブリッシャーに対して、正規の問い合わせ窓口から要望を出すことをおすすめいたします。
再発防止のための設定・環境チェックリスト
ネットワーク・セキュリティソフトの設定
ルーターやモデムは、長期間電源を入れっぱなしにせず、定期的に再起動する。
セキュリティソフトやファイアウォールの設定で、
steam.exeなどSteam関連の実行ファイルがブロックされていないか確認する。社内ネットワーク・学校など、制限の厳しいネットワークを利用している場合は、管理者に相談する。
ストレージ空き容量とディスクエラーの確認
ゲームをインストールしているドライブに、常に数十GB以上の空き容量を確保する。
OS標準のディスクチェック機能で、定期的にエラーチェックを行う。
外付けHDD/SSDをライブラリとして使っている場合は、接続ケーブルやポートの状態にも注意する。
OS・ドライバ・Steamクライアントの更新管理
サポート対象外となった古いOS(特にWindows 7など)では、Steamや最新ゲームの動作が不安定になりやすい点を理解し、可能であれば新しいOSへの移行を検討する。
ネットワークドライバ・グラフィックドライバを定期的に更新し、通信や描画周りのトラブルを減らす。
Steamクライアントは、基本的に自動更新をオンにして最新状態を保つ。
再発防止チェックリスト
ゲーム用ドライブの空き容量を常に十分に確保している
セキュリティソフトでSteamの通信がブロックされていない
ルーター・モデムを定期的に再起動している
OSと主要ドライバを定期的に更新している
可能な範囲でサポート対象のOSを利用している
よくある質問(FAQ)
Q. Windows 7など古いOSで「コンテンツ設定が利用できません」が出やすいですか?
A. 公式にサポートが終了しているOSでは、最新のSteamクライアントやゲームタイトルとの互換性が十分に検証されておらず、エラーが出やすくなる可能性があります。必ずしも直接の原因とは限りませんが、長期的にはサポート対象OSへの移行を検討されることをおすすめいたします。
Q. ほかのゲームはダウンロードできるのに、特定タイトルだけエラーになります。
A. この場合は、そのタイトル固有の問題である可能性が高いです。
そのゲームに関する公式サポートページやフォーラムで、同様の報告がないか確認する
0MBアップデートや「Content configuration unavailable」などが既知の不具合として扱われていないか調べる
そのうえで、前述の基本対処(キャッシュ削除・整合性チェック・再インストール)を試しても改善しない場合は、ゲームの公式サポートに問い合わせるとよいでしょう。
Q. DLCがSteamでは購入済みなのにゲーム内ストアで「未購入」表示のままです。
A. まずは次の点を確認してください。
Steamライブラリのプロパティ→「DLC」タブで、該当DLCが表示され、チェックが入っているか。
ゲーム内にDLCやアドオンを個別に有効化するメニューがないか(タイトルによっては、DLCを有効化する画面が別に用意されています)。
外部アカウント(EA、Ubisoft、Paradoxなど)と連携しているタイトルの場合、そのアカウントで正しくログインできているか。
これでも解決しない場合は、購入履歴のスクリーンショットやDLC一覧画面を添えて、Steamサポートまたはゲーム公式サポートに問い合わせることをおすすめいたします。
Q. appmanifestを削除しても大丈夫でしょうか?
A. 一般的には、該当ゲームの appmanifest ファイルを削除すると、Steamがそのタイトルのインストール情報を再生成します。ただし、
再インストールが必要になり、再ダウンロードに時間がかかる
ゲーム内の一部設定がリセットされる可能性がある
といった影響が出ることがあります。削除前にファイルを別の場所にコピーしてバックアップを取り、自己責任で慎重に行ってください。不安な場合は、まずは公式サポートに相談することを推奨いたします。