歯科医院で「システマSP-Tジェルがおすすめです」と言われて探してみたものの、マツキヨやウエルシアを何軒回っても見つからない──そのような戸惑いを感じている方は少なくありません。ネット上では「どこで売ってるの?」「販売終了したのでは?」という不安の声も多く見られます。
システマSP-Tジェルは、一般のドラッグストアではほとんど取り扱いがない歯科専売ジェルでありながら、歯周病予防や口臭ケアの面で高い評価を得ているアイテムです。
その一方で、「歯医者で勧められたのに、どこで買えばよいのか分からない」「旧SP-Tジェルと新しいSP-TジェルPlusの違いがよく分からない」といった情報ギャップが生じやすい製品でもあります。
本記事では、システマSP-Tジェル/SP-TジェルPlusが実際にどこで売っているのかを、歯科医院・通販・一部店舗などのチャネル別に整理しつつ、旧製品との違いや、お得かつ安全に購入するためのポイントを歯科衛生士の視点で分かりやすくご紹介します。これから購入を検討されている方は、5分間お付き合いいただくだけで「自分はどこで、どのタイプを買うべきか」がはっきり分かるはずです。
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システマSP-Tジェルはどんな歯磨きジェルか
歯周病ハイリスク向けの歯科専売ジェルという位置づけ
システマSP-Tジェルは、ライオン歯科材が歯科医院向けに提供している歯周病予防用の歯科専売ハミガキジェルです。歯ぐきからの出血や腫れが気になる方、歯周病リスクが高いと指摘された方に向けて歯科医院で紹介されることが多い製品です。
一般的なペースト状歯磨き粉と異なり、粘度の高いジェル状で、歯周ポケットや歯ぐきのまわりに薬用成分がとどまりやすい設計になっています。
主な成分と期待できる効果
システマSP-Tジェル(および後継のSP-TジェルPlus)には、歯周病とむし歯の両方を予防するための薬用成分が複数配合されています。代表的なものは次のとおりです。
IPMP(イソプロピルメチルフェノール):
歯垢(バイオフィルム)の内部まで浸透し、歯周病原因菌を殺菌します。ビタミンE(酢酸トコフェロール):
歯ぐきの血行を促進し、防御力を高める「ホストケア成分」として働きます。トラネキサム酸:
歯ぐきの炎症や出血を抑える成分です。β-グリチルレチン酸/GK2(グリチルリチン酸ジカリウム):
歯肉の炎症を抑制する抗炎症成分です。フッ化ナトリウム(1450ppmF):
エナメル質の再石灰化を促進し、むし歯の発生と進行を防ぎます。
また、無研磨ジェルタイプのため、歯の表面を物理的に削りにくく、知覚過敏や歯ぐきが弱っている方にも使いやすい処方とされています。
旧SP-Tジェルと新SP-TジェルPlusの違い
2025年には「口腔内細菌叢(口内フローラ)」に着目した新技術を搭載したSystema SP-TジェルPlusが改良新発売され、従来のSP-Tジェルから順次切り替えが進んでいます。
主な違いのポイントは次のとおりです。
旧SP-Tジェル
IPMP、ビタミンE、トラネキサム酸、β-グリチルレチン酸などにより、歯周病とむし歯を予防
歯周病ハイリスク層向けの無研磨ジェル
SP-TジェルPlus
上記に加え、口腔内細菌叢のバランスを整えて炎症を抑えるGK2(グリチルリチン酸ジカリウム)を配合
「細菌叢コントロール+殺菌+ホストケア」の3方向から歯周病を予防するコンセプト
これから新しく購入する場合は、在庫状況にもよりますが、基本的には後継品であるSP-TジェルPlusを選ぶケースが増えています。
システマSP-Tジェルはどこで売ってる?販売チャネルの全体像
まず押さえたい結論:ドラッグストアではほぼ買えない
検索される方が最も気にされているポイントが、「マツキヨやウエルシアなどのドラッグストアで買えるのか」です。
結論から申し上げますと、システマSP-Tジェル(およびPlus)はドラッグストアでは基本的に取り扱いがありません。
マツモトキヨシ
ウエルシア
スギ薬局
ココカラファイン
サンドラッグ
といった大手チェーンでは、実際に売り場に並んでいない、もしくはごく一部店舗のみという状況です。
歯科医院・歯科材料専門店での購入
本来の主な販売ルートは歯科医院です。
歯周病治療やメンテナンスに通院中の方に、歯科医師・歯科衛生士から直接おすすめされる
定期検診の際に、受付や物販コーナーで購入できる
など、診療とセットで案内されるケースが多くなっています。
また、歯科医院向けの歯科材料専門店(オンライン・実店舗)でも取り扱いがあります。これらのサイトの多くは一般ユーザーも利用可能で、SP-TジェルやSP-TジェルPlusを購入できます。
Amazon・楽天・Yahoo!ショッピングなど通販サイトでの購入
ドラッグストアで見つからない場合、多くの方が利用されているのが大手通販サイトです。
Amazon
楽天市場
Yahoo!ショッピング
では、歯科材料ショップやオーラルケア専門店が出店しており、単品から3本セット、10本セットまで幅広く販売されています。
価格はショップによって異なりますが、1本あたりおおよそ1,800〜2,500円前後、まとめ買いセットでは1本単価が下がる傾向があります。
東急ハンズ等の一部バラエティショップでの取り扱い状況
一部の情報では、東急ハンズやバラエティショップで販売されていた例も報告されていますが、
店舗・地域により入荷状況が大きく異なる
いつ行っても必ず置いてあるわけではない
といった不安定なチャネルです。
確実性を重視する場合は、やはり歯科医院または通販を前提に考えていただくのが安全です。
ドラッグストア・量販店での取り扱い状況と注意点
マツキヨ・ウエルシア・スギ薬局など大手ドラッグストア
複数の調査記事や実店舗での確認情報によると、大手ドラッグストアでシステマSP-Tジェルを取り扱っていないという報告が多数です。
同じ「システマ」ブランドの市販歯磨き粉(システマハグキプラスなど)は並んでいても、SP-Tジェルは歯科専売品扱いのため棚に並ばないケースがほとんどと考えてよいでしょう。
ロフト・ドンキ・ヨドバシカメラなどの量販店
ロフト・ドンキホーテ:
一部の記事では「取り扱いなし」と明記されているものが多く、少なくとも全国的な定番商品とは言えない状況です。ヨドバシカメラ:
過去にオンライン販売を行っていたものの、現在は「販売終了」と表示されているケースがあります。
このように、量販店経由での入手は安定しておらず、継続的に使いたい方にはおすすめしづらいチャネルです。
店頭で探すより通販を勧める理由
店舗を何軒も回っても見つからないことが多い
あったとしても在庫が不安定で、次に行ったときには無い可能性がある
通販の方がセット購入やポイント還元で実質価格が安くなりやすい
といった理由から、時間とコストの両面で通販利用が合理的と言えます。
通販でシステマSP-Tジェルを買うときのポイント
代表的な通販サイトと価格帯の目安
代表的な通販サイトと、よく見られる価格帯の目安は以下のとおりです(2025年時点の情報に基づく概算です)。
Amazon:
単品〜3本セットが豊富。1本あたり1,800〜2,300円前後が目安。楽天市場:
3本・10本などのまとめ買いセットが充実。クーポン・ポイント還元を加味すると実質価格が下がりやすい。Yahoo!ショッピング:
歯科専門店によるセット販売が多く、PayPayポイント還元と合わせてお得になるケースがある。
※価格や在庫、送料はショップや時期により変動しますので、実際の購入時には必ず販売ページの最新情報をご確認ください。
単品購入とまとめ買い、どちらがお得か
まずは試してみたい方:
単品購入でも問題ありませんが、送料込みのトータル金額で1本あたりの単価を確認してください。家族で継続して使う方・リピートが決まっている方:
3本セット・5本セット・10本セットなど、まとめ買いの方が1本あたりの単価が下がることが多くなります。
使用期限もある程度の余裕があるため、毎日使うのであればまとめ買いを検討してもよいでしょう。
偽物・並行輸入品などを避けるためのチェックポイント
通販で購入する際には、次の点を確認してください。
出店者が歯科材料専門店・オーラルケア専門店など、信頼できる業者か
商品名・パッケージが公式サイトの表記と一致しているか
「SP-Tジェル」と「SP-TジェルPlus」が混在していないか(リニューアル品かどうか)
極端に安い価格で出ている場合は、賞味期限・正規流通品かどうかを要確認
これらを意識していただくことで、品質面のリスクを減らすことができます。
こんな人はここで買うのがおすすめ(ニーズ別の購入ルート)
1本だけ試したい・急いで欲しい人向け
「まずは1本だけ試したい」「すぐ手元に欲しい」という方は、お急ぎ便対応のある大手EC(Amazonなど)が向いています。
在庫があれば最短翌日配送
1本単位での購入がしやすい
急いでいる場合は、カートに入れる前にお届け予定日を必ず確認してください。
家族用にまとめ買いしたい人向け
ご家族で毎日使う場合や、すでにリピートを決めている場合は、楽天市場やYahoo!ショッピングでのまとめ買いセットが候補になります。
3本セット・10本セットなど、単価が抑えられた商品が多い
クーポン・ポイントアップキャンペーンと組み合わせると、実質価格がさらに下がる
買いまわりセールやポイントキャンペーンのタイミングを狙うと、非常にコストパフォーマンス良く購入できます。
歯科医に相談しながら使いたい人向け
症状が強い方、持病や服薬がある方などは、歯科医院での購入をおすすめします。
現在のお口の状態に対してSP-Tジェル/SP-TジェルPlusが適切か確認できる
ブラッシング方法や使用頻度について、個別にアドバイスが受けられる
他のケア用品(歯間ブラシ・マウスウォッシュなど)との組み合わせも含めて相談できる
とくに中等度〜重度の歯周病がある方は、まず歯科医師・歯科衛生士の指示を優先してください。
効果を高めるシステマSP-Tジェル/Plusの使い方
歯科医院でも勧められる基本的な使い方
一般的な使い方の一例は次のとおりです(個々の指示は担当の歯科医師・歯科衛生士に従ってください)。
普段の歯磨き粉で歯をしっかり磨き、汚れを落とす
歯ブラシにシステマSP-Tジェル(またはPlus)を適量とる
歯と歯ぐきの境目を意識しながら、やさしく丁寧にブラッシングする
強くすすぎすぎず、口の中にジェルがある程度残るようにして終える
無研磨ジェルですので、指示があれば軽く吐き出す程度でうがいを最小限にする使い方が推奨されることもあります。
寝る前のケアに取り入れるコツ
歯科医院や歯科ブログでは、「寝る前のケアにSP-Tジェルを追加する」方法がよく紹介されています。
就寝前は唾液分泌が減り、細菌が増えやすい時間帯
このタイミングで高粘度ジェルを用いると、薬用成分が口の中にとどまりやすい
そのため、「通常の歯磨き+SP-Tジェル」という二段階のケアを寝る前だけ行う使い方は、歯周病予防において理にかなった方法と言えます。
他の歯磨き粉との併用・注意点
研磨剤入りの市販歯磨き粉と併用する場合は、汚れ落とし用→SP-Tジェルで仕上げの順にすると効果的です。
知覚過敏用の歯磨き粉を併用する場合は、どのタイミングで使うかを歯科医院で確認しておくと安心です。
医薬部外品とはいえ、症状が長期間改善しない・悪化している場合は、自己判断で使用を続けるのではなく、必ず歯科医院を受診してください。
よくある質問(Q&A)
Q. システマSP-Tジェルは本当に販売終了していない?
A. 旧SP-Tジェルは一部の量販店や通販サイトで取り扱い終了になっているケースがありますが、後継品のSP-TジェルPlusが改良新発売され、歯科医院向けに継続販売されています。
通販でも、旧ジェルとPlusが混在している場合がありますので、商品名をよく確認してください。
Q. 市販の歯磨き粉と何が違うの?
A. 一般的な市販歯磨き粉と比べると、
歯周病リスクの高い方を想定した成分設計
無研磨・高粘度ジェルで、歯周ポケットに薬用成分がとどまりやすい
歯科医院での使用・指導を前提とした「歯科専売品」という位置づけ
といった点が大きな違いです。
Q. SP-TジェルとSP-TジェルPlus、どちらを選ぶべき?
A. 在庫状況にもよりますが、今から新たに購入される場合は、改良新発売されたSP-TジェルPlusが基本的な選択肢になります。
ただし、現在すでに旧SP-Tジェルを歯科医師から指示されている方は、次回診療時に切り替えのタイミングについて相談していただくと安心です。
Q. 敏感な歯や歯ぐきにも使える?
A. 無研磨ジェルタイプであり、歯ぐきが弱っている方でも使いやすい処方ですが、痛みが出る・しみるなど違和感がある場合は使用を中止し、歯科医院に相談してください。
まとめ:システマSP-Tジェルは通販か歯科医院での購入が最も確実
システマSP-Tジェル/SP-TジェルPlusは、歯周病リスクの高い方向けの歯科専売ジェルです。
マツキヨ・ウエルシアなどのドラッグストアやロフト・ドンキでは、基本的に取り扱いがなく、店頭で探すのは非効率です。
現実的な購入ルートは、
通院先の歯科医院で購入する
Amazon・楽天・Yahoo!ショッピングなどの通販サイトで、信頼できる歯科専門店から購入する
の2つが中心となります。
これから新たに使い始める場合は、後継品であるSP-TジェルPlusが主流になりつつあります。