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震度7以上がない理由は?震度8が存在しない仕組みと備えの優先順位

地震速報で「最大震度7」と聞くたびに、「震度8や震度9は起こり得ないのだろうか」と疑問に感じたことはありませんか。マグニチュードは9やそれ以上もあるのに、震度はなぜ7で止まっているのか――この違和感は、震度という指標の“役割”を知るとスッと整理できます。

実は、震度7以上がないのは「それ以上の揺れが存在しない」からではありません。震度は、地震の規模そのものではなく、ある地点での揺れの強さを防災のために分類したもので、最上位を7として運用する明確な理由があります。ここを誤解したままだと、数字に振り回されて不安が増えたり、備えの優先順位を見失ったりしがちです。

本記事では、震度が7で止まる仕組みを一次情報に基づいて分かりやすく整理し、震度とマグニチュードの違い、混同しやすいポイント、そして「今日から何を優先して備えるべきか」までを一続きで解説します。読み終えたときに、ニュースの数字に動揺せず、家族にも自信をもって説明できる状態を目指しましょう。

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震度7以上がない理由は制度設計にある

震度は場所ごとの揺れの強さを表す指標

地震のニュースで見聞きする「震度」は、地震そのものの“規模”ではなく、その場所でどれくらい強く揺れたかを表す指標です。震源からの距離が同じでも、地盤が硬いか柔らかいか、地形がどうなっているかによって揺れ方は変わります。気象庁も、同じ町内・丁目内でも震度が1階級程度異なることがあり得ると説明しています。

ここを押さえると、「震度7以上がない理由」は単なる数字の上限の話ではなく、“地点ごとの揺れ”を防災の目安として分類するための設計だと理解しやすくなります。

また、震度は観測点がある場所の揺れを示すため、観測点から離れた地点の体感と完全一致しないこともあります。だからこそ、震度は「物理量そのもの」ではなく、「防災上の判断に役立つ分類」として運用されてきました。

震度7は最大級の被害を想定する区分

震度階級は0〜7で、震度7が最上位です。
ここで大事なのは、震度が“どこまで細かく分けると役に立つか”という思想で作られている点です。震度が大きくなればなるほど、建物の倒壊やライフライン被害、道路寸断、火災などが同時多発し、「その先の対応」はどのみち最大級になります。

気象庁の「震度階級関連解説表」でも、震度7では木造住宅について「傾くものや倒れるものがさらに多くなる」など、被害が極めて深刻になり得ることが示されています。

つまり、震度7は「かなり強い」の延長ではなく、社会機能が大きく損なわれる領域を代表する最上位ラベルとして設計されているのです。

震度7には上限がないと言われる理由

「震度7に上限がない」という言い方を耳にすることがありますが、ここは誤解が生まれやすいポイントです。
結論だけ先に言うと、これは「計測震度の値が無限」という意味ではなく、“震度階級として7が最上位で、8や9という階級を新設していない”という運用上の説明として捉えるのが安全です。

もし非常に大きな揺れが観測されたとしても、発表上は原則として「震度7」として扱われます。震度8や震度9を作らない理由は、「揺れの限界」ではなく、最上位の被害領域で防災行動を分けても、実務上の判断が大きく変わりにくいという性質にあります。

加えて、震度は「体感を分類する言葉」から始まり、現在は計測値をもとに運用されますが、根本は防災のための指標です。数字を増やすより、震度7を見た瞬間に「命を守る行動」「家の中の安全」「避難判断」へスムーズに接続できることの方が重要視されます。


震度7以上がない理由を計測震度から理解する

1996年以降は計測震度計で客観観測

現在の震度は、観測点に置かれた震度計(計測震度計)によるデータで決まります。体感や現地調査だけで決めているわけではありません。気象庁は、震度を客観的・迅速に観測し収集するため、計測震度計の導入と体制整備を進めてきた経緯を示しています。

そして、震度5・6が「弱/強」に分かれた背景には、同じ震度5や6でも被害の幅が大きいことが、地震後の調査で明確になってきたことがあります。名古屋テレビの解説でも、1994年の三陸はるか沖地震や1995年の阪神・淡路大震災の経験、震度計の増設といった流れの中で弱強の区分が定められたことが説明されています。

一方で、震度7は最上位としてまとめられています。理由は単純で、「最上位の領域は、被害と対応が極めて深刻で、さらに細分しても行動を分けるメリットが小さい」からです。震度は学術的に“無限に細分する尺度”ではなく、社会に伝えるための分類でもあります。

震度7とガルの関係が単純でない理由

「震度7は何ガル(加速度)なの?」という疑問は非常に多いのですが、気象庁は、震度7が加速度の単一の値に対応するとは一概に言えないと説明しています。揺れの周期などが影響し、同じ加速度でも震度の出方が単純ではないためです。

ここが重要で、震度8や震度9を作ったとしても、「加速度が何ガル以上なら震度8」といったようにスパッと決められない領域が出てきます。揺れは単純な1つの物理量だけで表現しにくく、人間の体感や建物の反応は周期成分にも左右されます。だからこそ、震度は“防災の目安としての分類”として設計されており、最上位を7に固定して運用する方が情報として機能しやすいのです。

ここで、混同しやすい3つを一度整理しておきます。

指標 何を表すか どこで変わるか 主な用途
震度 地点の揺れの強さ 地点ごとに変わる 被害想定・行動判断
マグニチュード 地震の規模(エネルギー) 原則その地震で共通 地震規模の比較・広域理解
加速度(ガル等) 揺れの物理量の一つ 地点・周期成分で変わる 工学・構造評価など

「震度7=○○ガル」と単純換算したくなる気持ちは自然ですが、実際はそう単純ではない、という点が「震度8を作らない」合理性の一部になります。

観測史上の震度7事例でスケール感をつかむ

「震度7はどれくらい起きているのか」を知ると、震度のスケール感がつかめます。気象庁のFAQでは、震度7を観測した地震が、震度7を設定した1949年以降で何回か、また各地の計測震度の例が示されています。2024年10月1日現在の情報として整理されています。

この“観測事例”が役立つのは、震度7が決して机上の最大値ではなく、現実に観測されてきた最上位ラベルである点です。震度7を見たときに、「次は震度8があるのか」を考えるより、「最上位として備えが十分か」「家の中が安全か」「連絡と避難のルールがあるか」を点検する方が、現実のリスク低減につながります。

また、震度7は“地震の規模(マグニチュード)が大きいほど必ず出る”わけでもありません。震度は地点ごとの揺れなので、震源の近さや地盤条件で大きく変わります。気象庁は、揺れが感じられても震度計が近くになければ観測されない場合があることなど、観測・発表の性質についても説明しています。


震度7以上がない理由とマグニチュード混同をほどく

マグニチュードは地震の規模、震度は揺れ

「震度7以上がない理由」を考えるとき、いちばん多い混乱が「マグニチュード9」などの報道との混同です。
整理すると、こうです。

  • マグニチュード:地震そのものの規模(放出エネルギーの大きさ)

  • 震度:ある地点での揺れの強さ(地盤・距離で変わる)

名古屋テレビの解説でも、震度階級は0〜7で、震度8や9はないこと、震度とマグニチュードが別物であることが説明されています。

この違いが分かると、「M9なら震度9があってもよさそう」という直感が、そもそも比較の軸が違うため成立しないと腑に落ちます。

表:震度とマグニチュードの違い

項目 震度 マグニチュード
何を表すか その場所の揺れの強さ 地震の規模(エネルギー)
場所で変わるか 変わる(地点ごと) 原則として同じ地震なら共通
主な使いどころ 被害見込み、避難・初動判断 規模比較、津波や広域影響の理解

震度5弱・5強、6弱・6強がある理由

「弱/強」があるなら、震度7も「7弱・7強」にすればいいのでは?と感じる方もいます。
しかし、震度5・6が分かれた背景は、「同じ震度5や6でも被害の程度に幅がある」ことが調査で分かり、全国的に同条件で測れる体制が整ってきたためです。

つまり弱強は、被害の幅を情報として有効に伝えるための改善です。
一方、震度7は「最上位」なので、そこをさらに分けても、一般の行動判断としては「命を守る行動」「避難・救助・ライフライン断絶への備え」が必要な領域であることは変わりにくい。そのため、分類として7に集約しておく方が、速報・警報としての機能が保ちやすい、という考え方が成り立ちます。

海外の指標と単純比較できない注意点

海外にも、揺れの強さや被害程度を表す指標がありますが、尺度の設計思想や評価方法が異なります。日本の震度と海外の指標を、数字だけで単純比較するのは避けた方が安全です。
名古屋テレビの解説が示すように、日本の震度は0〜7の階級で運用されており、8や9が存在しないのは“制度としてそう設計されている”ためです。

「海外はもっと上があるのに日本は7で止まるのはおかしい」という疑問は、尺度の違いを理解すると整理できます。数字の大小ではなく、「その国で、何を目的に、どう伝えるか」が指標設計に反映されるためです。


震度7以上がない理由を踏まえた備えの優先順位

自宅で優先すべき対策チェックリスト

震度の仕組みが分かったら、次は「何を優先して備えるか」です。
震度7が示すのは“最大級の揺れに備えるべき領域”なので、備えは「全部やろう」とするより、優先順位を固定した方が続きます。おすすめの順番は次の通りです。

  1. 寝室の安全(夜間・停電でも命を守る)

  2. 避難経路(出口確保・ガラス破損対策)

  3. 連絡と集合(家族が迷わない)

  4. 水・トイレ・食(3日〜1週間の最低ライン)

  5. 情報取得と電源(停電下でも状況把握)

  6. 復旧のための小物(衛生・簡易修理・現金)

気象庁の解説表でも、震度が大きいほど家具の転倒・建物被害が増え得ることが整理されています。まずは家の中の危険(転倒・落下・ガラス)を減らすのが合理的です。

以下は「最低限ここは押さえる」チェックリストです(家庭状況により追加してください)。

  • 寝室:背の高い家具を固定、枕元に靴・ライト・メガネ

  • リビング:テレビ転倒防止、棚の扉ロック、重い物は下段へ

  • 玄関:避難経路に物を置かない、ガラス飛散防止フィルム

  • 火気:感震ブレーカー等の導入検討、ガス元栓の確認

  • :飲料水+生活用水(断水を想定)

  • トイレ:携帯トイレ(目安:家族人数×日数)

  • :加熱不要の主食・たんぱく源・アレルギー対応

  • 電源:モバイルバッテリー、乾電池、充電ケーブル複数

  • 連絡:災害用伝言サービスの使い方を共有

  • 現金:小額紙幣と硬貨(電子決済停止を想定)

“備え”は買い足すより、先に「寝る場所の安全化」を終えるだけで効果が大きいです。夜間の揺れは、暗さとガラス破損で負傷リスクが跳ね上がるためです。

発生直後の行動を3段階で整理

震度7クラスの揺れでは、揺れそのものよりも「揺れの最中の転倒」「割れたガラス」「火災」「余震」で被害が拡大しやすいです。そこで、判断に迷わないために“型”を決めておきます。

フェーズ 目的 やること(例)
揺れている最中 命を守る 頭を守る、丈夫な机の下、無理に移動しない
揺れが収まった直後 二次被害を防ぐ ドアを開け出口確保、火気確認、家族の安否
数分〜数十分後 情報と避難判断 余震想定、危険箇所回避、自治体情報で避難判断

ここで重要なのは、「揺れている最中に移動しない」を家族で合言葉にすることです。揺れの中で歩こうとすると、倒れた家具や落下物で大けがにつながりやすいからです。
また、出口確保(ドアを開ける)は、建物の歪みで扉が開かなくなるケースを想定した行動として有名ですが、実際は周囲の安全を確認しつつ、無理のない範囲で行うのが現実的です。

家族・職場で共有したい決めごと

震度の数字を理解しても、揺れの直後は考える力が落ちます。だからこそ、「決めごと」が効きます。最低限、次の3点は決めてください。

  1. 集合場所(第1・第2)

    • 自宅が危険なときの合流地点を固定(近所の公園、学校など)

  2. 連絡方法の優先順位

    • 通話がつながらない前提で、メッセージ→伝言サービス→SNSの順など

  3. 避難開始の基準

    • 家が傾く、ガス臭、火災、津波・土砂の恐れ、余震が強い、など

職場や学校でも同様に、「安否確認の方法」「帰宅判断」「備蓄の場所」「役割分担」を決めておくと、混乱が減ります。
震度7は“最大級”の領域なので、「その時に考える」のではなく「先に決めておく」ことが最大の対策になります。


震度7以上がない理由に関するよくある質問

震度8相当の揺れが来たら発表はどうなる?

原則として、震度階級は最上位が7なので、発表は「震度7」として扱われます。重要なのは、“震度8がない=それ以上の揺れが存在しない”ではないという点です。
震度は分類ラベルであり、分類を増やすことより、震度7を見た瞬間に最大級の行動へ切り替えられることが重視されます。

また、震度は観測点のデータに基づくため、観測点がない場所の体感と一致しない可能性もあります。気象庁は、震度の観測が震度計の有無や地盤条件に左右され得ることを説明しています。

つまり、「震度7が出ていない=安全」とも限りません。地盤や建物条件によって被害が出ることもあります。数字だけに依存せず、周囲の状況(建物損傷、火災、土砂、津波可能性)とセットで判断することが大切です。

震度7は今後増えるのか、基準は変わるのか

震度7は過去にも観測されており、将来も発生する可能性はあります。気象庁のFAQには、震度7を観測した地震の整理が掲載されており、特定時点(2024年10月1日現在)の回数も示されています。

基準(震度階級の設計)が将来変わるかどうかは、災害対応や観測・研究の進展も絡むため、外部から断定はできません。ただ、少なくとも現時点では「7が最上位」として運用されています。最新情報は一次情報(気象庁)を参照するのが確実です。

最大震度と最大加速度は同じ意味か

同じ意味ではありません。加速度は揺れの物理量の一つで、震度は“揺れの強さを総合的に表す防災指標”です。気象庁は、震度7が加速度の単一値に対応すると一概に言えない(周期などにより異なる)と説明しています。

「最大加速度が大きい=必ず震度も最大」という単純な対応関係ではない点は、震度を理解するうえで大切です。ここを押さえると、「震度8を作ればもっと正確に伝わるのでは」という発想が、必ずしも実用的ではない理由も見えてきます。


参考にした情報源

気象庁:震度・マグニチュード・地震情報について(FAQ)

https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq27.html

気象庁:震度階級関連解説表

https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/shindo/kaisetsu.html

気象庁:震度とは(地方気象台ページ)

https://www.data.jma.go.jp/fukushima/jishin/jishin_shindo.html

気象庁:震度の活用と震度階級の変遷等に関する資料(PDF)

https://www.data.jma.go.jp/eqev/data/study-panel/shindo-kentokai/hensen.pdf

名古屋テレビ:震度とマグニチュードは違う/弱と強がある理由

https://www.nagoyatv.com/kurashi-bosai/entry-41840.html