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里親はやめたほうがいい?保護犬猫で後悔しない条件と判断基準

「里親はやめたほうがいい」――そんな言葉を目にした瞬間、保護犬や保護猫を迎えたい気持ちがあっても、急に不安が押し寄せてくるものです。けれど、この言葉の多くは「里親になるな」という全面否定ではなく、準備不足のまま迎えることで起きやすい事故や再放棄を防ぐための“条件付きの警告”として使われています。

本記事では、里親を検討する方がつまずきやすいポイントを「留守番・家族の合意・費用の備え・安全対策」の4軸で整理し、チェックリストで自己判定できる形に落とし込みます。さらに、トライアル期間に確認すべき観察項目と、困ったときに迷わない相談タイミングまで具体化しました。読み終えたときに「進む」「今は見送る」「別の関わり方にする」を、罪悪感ではなく納得で選べるように設計しています。

※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。

目次

里親をやめたほうがいいと言われる主な理由

里親は一律に「やめたほうがいい」わけではなく、留守番の長時間化・家族の不一致・突発費の備え不足・安全対策困難が重なる場合は見送るのが無難です。
チェックリストとトライアル観察で課題を特定し、譲渡元や獣医へ早めに相談すれば成功率は上がります。つまり条件次第で判断できます。

想像以上に時間と手間がかかる

保護犬猫は「人に慣れている子」もいれば、「環境変化が苦手な子」もいます。迎え入れ直後は特に、次のような“慣らし期間”が必要になりがちです。

  • 夜鳴き、粗相、食欲低下(環境が変わったストレス)

  • ケージに入るのを嫌がる、触られるのを怖がる

  • 留守番で吠える、破壊行動が出る(不安の表現)

  • 散歩で固まる、引っ張る、音に過敏になる

  • 猫なら隠れて出てこない、トイレを失敗する

ここで大事なのは、「問題行動=性格が悪い」ではないことです。多くは恐怖や不安の反応なので、急いで慣れさせようとするほど悪化することがあります。
時間がかかる前提で、最初の2週間〜1か月は予定を詰めすぎず、生活リズムを整えることが成功率に直結します。

医療費とケア費用が読みにくい

譲渡される犬猫は、年齢や過去の飼育状況が明確でないこともあります。環境省の啓発資料でも、譲渡動物の情報が十分にない場合や、配慮が必要な場合があることが示されています(譲渡を受ける条件や注意点の整理がされています)。
そのため、迎え入れてから以下が分かるケースがあります。

  • 歯の治療が必要(口臭、歯肉炎、歯石)

  • 皮膚トラブル(アレルギー、ノミダニ、真菌など)

  • 慢性疾患の管理(腎臓、心臓、甲状腺など)

  • フードやトイレ砂の変更が必要(体質・嗜好)

譲渡は「買わない」だけで、飼育費がかからないわけではありません。費用が読みにくいからこそ、金額の断定よりも「費用の設計(内訳分解)」が重要になります。

問題行動は珍しくない

里親でつまずきやすいのは、行動面です。代表例は以下です。

  • 犬:吠え、噛みつき、引っ張り、分離不安(留守が苦手)

  • 猫:夜間運動会、噛み癖、トイレ失敗、過剰グルーミング

  • 共通:触られるのが苦手、捕まえられない、爪切りが難しい

ここで誤解が生まれやすいのは、「しつければすぐ治る」という期待です。実際は、環境の調整(安心できる居場所)、段階的な慣らし(成功体験の積み重ね)、必要なら専門家相談(獣医・行動相談)という流れが基本になります。
問題行動が出たときに「自分のせいだ」「向いていない」と追い詰められる前に、相談の導線を確保しておくことが大切です。

家族の温度差がトラブルになる

里親は“家族全体の生活”に影響します。次が揃わないと、後から揉めやすいです。

  • 家族全員の同意(特に世話担当が偏らない)

  • アレルギーの確認

  • 旅行・帰省・残業時の代替世話の手当て

  • 子どもの接し方(追いかけない、触り方のルール)

自治体の譲渡条件でも「家族全員の同意」「経済的・時間的余裕」「集合住宅での規約」などが明示されています。これは意地悪ではなく、ここで破綻して再放棄が起きやすいからです。

条件が厳しいのは再放棄を防ぐため

「譲渡条件が厳しすぎる」と感じる方は多いです。しかし、譲渡条件・事前講習・面談・トライアルなどは、いずれも「迎えた後に困り果てる」状況を減らすための仕組みです。
特にトライアルは、動物にとっても人にとってもリスクを下げる期間です。勢いで正式譲渡してしまうより、観察と調整の時間がある方が成功しやすくなります。


里親に向かない人のチェックリスト

ここでは、現実的に「今は見送った方が安全になりやすい条件」を洗い出します。チェックが多いからといって悪い人という意味ではありません。むしろ、事前に気づける人ほど誠実です。

留守番時間と生活リズム

次が重なると、特に初心者は難易度が上がります。

  • 平日の留守番が長く、急な残業・出張が避けられない

  • 夜鳴きが出ても対処できない(翌日の仕事に支障が出る)

  • 散歩・食事・投薬などを一定に回せる見通しがない

解釈のコツ
「留守番がある=即NG」ではありません。問題は、留守番が“長い”ことよりも、留守番の長時間化が続いたときに支援策がないことです。
家族で担当を分ける、シッターや預け先を確保する、在宅日を増やせるなど、具体策が用意できれば前向きに検討できます。

住環境と脱走対策

脱走は里親失敗の中でも、取り返しのつかない事故につながりやすいです。次がある場合は要注意です。

  • 玄関が道路に直結し、二重扉やゲートが設置できない

  • 網戸・ベランダの対策が難しい(猫は特に危険)

  • 家族が玄関の開閉を急ぎがちで、ルール徹底が難しい

  • 近隣に交通量の多い道路があり、万一の際にリスクが高い

解釈のコツ
対策は「気をつける」では足りません。物理対策(ゲート、柵、窓ロック、脱走防止ネット)を前提に考えます。準備に時間がかかる場合は、迎える時期を遅らせる判断も安全です。

先住動物と同居家族

先住がいる場合は、相性の不確実性が上がります。

  • 先住が繊細で、食欲低下・体調不良が出やすい

  • 先住が縄張り意識が強い

  • 同居家族が動物を怖がる/接し方のルールが守れない

解釈のコツ
先住がいると「迎えるのは無理」と決めつける必要はありませんが、慣らしが長期化する可能性を見込みます。最初は隔離(別室)し、匂い交換→短時間接触→同居という段階を踏めるかが鍵になります。

お金の余裕と緊急対応

里親で追い詰められやすいのは、突発的な医療費・事故対応です。

  • 急な通院や検査が出たときに家計が破綻しやすい

  • 夜間救急が遠く、移動手段が乏しい

  • 「困ったらその時考える」しかなく、備えが作れない

解釈のコツ
金額の多寡よりも、「突発枠を別で確保できるか」が重要です。保険や貯蓄、家族支援など、いずれかの安全網があると気持ちの余裕が違います。

もし無理になったときの考え方

迎える前に決めておくと、事故や衝突を減らせます。

  • 困ったら誰に相談するか(譲渡元→獣医→行動相談の順など)

  • どの症状なら“その日のうちに連絡”するか(嘔吐・攻撃・脱走未遂など)

  • どの程度なら改善を待てるか(睡眠が崩れる、近隣トラブルなど)

最も危険なのは「抱え込むこと」です。里親は責任感が強い方ほど、周囲に言えずに限界まで耐えてしまう傾向があります。早めに相談する設計は、動物のためでもあります。


里親になる前にやるべき準備と確認

ここからは「迎えると決めた人」向けに、後悔を減らすための準備を具体化します。準備の順番を間違えると、苦しさが増えます。

譲渡条件と必要書類を先に確認する

まずは、譲渡元(自治体・保護団体)の公式ページで「条件・流れ・必要書類」を確認します。条件は地域・団体で差が大きく、同じ県内でも異なることがあります。
東京都動物愛護相談センターのページには、年齢や居住地、家族同意、経済的・時間的余裕、不妊去勢、集合住宅の規約などが具体的に示されています。こうした公式条件を一度見ておくと、自分の前提が整理できます。

事前に確認したい項目(チェックリスト)

  • 飼育可能な住居条件(賃貸規約・頭数制限)

  • 留守番時間に関する目安

  • 先住動物の可否

  • トライアルの有無・期間・中止条件

  • 医療費負担(ワクチン、不妊去勢、検査、治療歴)

  • 譲渡後フォローの有無(相談窓口、再診支援、行動相談の紹介)

トライアルで見るべき項目

トライアルは「合格・不合格」を決める試験ではありません。実際には「課題の特定」と「支援の受け方を学ぶ期間」です。
保護団体の例として、ALMAは応募→確認→お見合い→自宅確認→約2週間のトライアル→正式譲渡という流れを示しています。トライアルの考え方を具体化すると、次のような観察が重要になります。

トライアル観察表(実運用版)

観察項目 1〜3日目に起きやすいこと 1週間で見るポイント 2週間で見るポイント メモ
食事 緊張で食べない/食べムラ 食べる量が安定するか フード継続が可能か
排泄 場所が分からず失敗 失敗頻度が減るか 生活動線が整うか
夜間 夜鳴き/徘徊 睡眠リズムが整うか 生活が回るか
留守番 不安で吠える/破壊 何分なら落ち着くか 伸ばせる見込み
触れ合い 触られるのが苦手 ケアの難所の把握 爪切り等の計画
散歩/外刺激 固まる/引っ張る ルート調整の必要 継続の負担感
脱走リスク 玄関・窓へ反応 すり抜け癖の有無 物理対策の必須度

連絡タイミング(迷わないための目安)

  • その日のうちに譲渡元へ連絡:攻撃が出る、脱走未遂、嘔吐・下痢が続く、食欲が極端に落ちる、夜鳴きで睡眠が崩壊する

  • 数日様子を見つつ相談:トイレ失敗、ビビり、隠れる、吠え(状況依存)

  • 緊急で獣医へ:呼吸が苦しそう、ぐったり、血が混じる、誤食の可能性が高い

連絡時は「いつ・どこで・何が起きたか」「直前に何があったか」をメモすると支援が受けやすくなります。感情だけで伝えるより、事実を共有する方が改善に近づきます。

初期費用と年間費用の目安を見積もる

費用は個体差が大きいので、ここでは「金額の断定」ではなく「設計図」を提示します。重要なのは、突発枠を含めて家計が回るかです。

区分 主な内訳 つまずきポイント 対策
初期に出やすい ケージ、ベッド、トイレ用品、首輪・ハーネス、キャリー、脱走対策、健康診断 まとめ買いになりがち 必須から揃え、様子を見て追加
月々 フード、トイレ砂・シーツ、消耗品、予防(地域差あり) 品質で差が出る 続けられる品質帯を決める
年1回〜 ワクチン、健診、検査、予防関連 忘れやすい 年間イベントとして固定
突発 誤食、皮膚、歯科、ケガ、慢性疾患 家計とメンタルを直撃 突発枠を別口座で確保

費用を見積もるコツ

  • 「毎月の固定費」よりも「年に何回かの大きな出費」を想定する

  • 突発枠を事前に用意すると、焦りが減って判断がブレにくい

  • 迷ったら譲渡元や獣医に「この子で想定されるケア」を聞く(分かる範囲で)

かかりつけ獣医と相談先を確保する

迎える前に、最低限この2つは決めておくと安心です。

  1. かかりつけ候補の動物病院(距離・診療時間・夜間対応の有無)

  2. 相談先の優先順位

    • 譲渡元(保護団体・自治体の相談窓口)

    • 獣医(医療・体調不良)

    • 行動相談・トレーナー(噛み・吠え・分離不安など)

「困ったらネットで調べる」だけだと、情報が多すぎて迷います。相談先が決まっているだけで、トライアルの成功率は上がります。


里親の流れ 譲渡までの一般的ステップ

譲渡の流れは団体・自治体で異なりますが、よくある手順は共通しています。手順を先に知ると、準備の抜けが減ります。

自治体と保護団体で違うポイント

自治体譲渡の傾向

  • 条件が公式ページで明示されやすい

  • 事前講習がある場合が多い

  • 対象動物や譲渡機会は自治体の体制によって変わる

保護団体譲渡の傾向

  • 家庭訪問や飼育環境確認を重視することがある

  • トライアルを実施するケースが多い

  • 譲渡後の相談フォローが手厚い場合もある(団体による)

どちらが良い悪いではなく、「あなたの生活条件と支援ニーズ」に合う方を選ぶのが正解です。

よくある審査項目と対策

よく見られる観点は次の通りです。

  • 住居:飼育可の証明、脱走防止策の具体性

  • 時間:留守番の計画、緊急時の代替手段

  • 家族:同意、役割分担、接し方のルール

  • 経済:継続飼育の見通し(突発時含む)

  • 飼育方針:室内飼い、迷子対策、予防・不妊去勢の考え

対策として強いのは、次のように「できること」を具体化することです。

  • 脱走対策:ゲート設置場所、窓ロック、玄関ルールを写真で説明できる

  • 留守番:最大何時間か、週何回か、シッター・家族支援の有無

  • 先住:隔離部屋の用意、匂い交換の段取り、導入のスケジュール

曖昧な熱意より、現実的な計画の方が信頼されます。

お見合いから正式譲渡までの注意点

保護団体の例では、応募→確認→お見合い→自宅確認→トライアル→正式譲渡という流れが示されています。
注意点は次の3つです。

  1. お見合いで「懐くか」だけを見ない
    緊張しているのは普通です。むしろ“怖がり方”や“落ち着くまでの時間”が重要情報です。

  2. トライアル直後に予定を詰めすぎない
    環境慣れに必要な期間です。来客や旅行は避け、静かなルーティンを優先します。

  3. 困りごとは小さいうちに共有する
    夜鳴き・粗相・咬傷兆候・脱走未遂などは早めに相談した方が、支援の手が打てます。


子どもの里親制度を検討している場合に知っておきたいこと

ここからは犬猫の譲渡ではなく、子どもの里親(養育里親など)を検討している方向けの最小限の整理です。用語が同じでも、前提が大きく違うため混同しないことが重要です。

養育里親は一時的な養育で別れがある

養育里親は、子どもが家庭で暮らせない期間に養育を担う制度です。状況が変われば、実親の元へ戻る、別の措置へ移るなど「別れ」が起きる可能性があります。
そのため、「家族として迎える」前提で想像すると、ギャップが大きくなりやすい領域です。

研修と登録の流れ

自治体は里親制度の概要、相談窓口、登録の流れを公開しています(例:神戸市の里親制度ページ)。また、こども家庭庁の資料では社会的養育の推進や里親等委託の考え方が示されています。
検討段階では、SNSの体験談より先に、自治体の公式情報で全体像を確認するのが確実です。

不安が強い人が最初に相談すべき窓口

  • お住まい地域の自治体の里親担当窓口

  • 児童相談所など、制度案内を行う機関

  • 里親支援機関(地域の体制による)

「向いているか不安」という相談は、むしろ大切な出発点です。制度は地域で運用が異なるため、最新情報は必ず公式窓口で確認してください。


よくある質問 里親をやめたほうがいいのか迷うとき

初めてなら保護犬猫は避けるべき?

一律に避ける必要はありません。ただし初心者ほど、次の条件が揃っているほど成功しやすいです。

  • 迎え入れ直後に余裕のあるスケジュールが組める

  • 相談先(譲渡元・獣医・行動相談)が確保できる

  • トライアルを丁寧に使い、課題を共有できる

また、「成犬・成猫」の方が性格や体格が読みやすく、生活に合わせやすい場合もあります。年齢だけで判断せず、「生活に合うか」を軸に選ぶのがおすすめです。

トライアル中に合わなかったらどうする?

まず大前提として、トライアルは「合わない可能性」を含めて設計されています。重要なのは、合わないと感じたときに黙って耐えないことです。

  • 事実(いつ・何が・どの頻度で)をメモ

  • 譲渡元に共有し、改善策(環境調整・慣らし・医療チェック)を相談

  • それでも安全や生活が成立しない場合は、中止判断を含めて話し合う

「戻す=悪」ではなく、事故や再放棄を防ぐための仕組みとしてのトライアルだと捉えると冷静に進められます。

共働きでも里親になれる?

共働きが即NGとは限りません。ポイントは「留守番そのもの」ではなく、留守番が長引くときの支援策があるかです。
具体的には、次を説明できると現実的です。

  • 最大留守番時間と頻度

  • 朝夕の世話の担当分担

  • 緊急時(残業・出張・体調不良)のバックアップ

  • 吠え・夜鳴きが出た場合の住環境対応(近隣配慮)

共働きの弱点は「忙しい時期が重なると一気に回らなくなる」ことです。最初の1か月だけでも調整できるかを目安にすると失敗が減ります。

子どもの里親は誰でもなれる?

希望すれば即なれる制度ではなく、相談・研修・申請・調査・登録などのプロセスを経ます。地域により運用が異なるため、自治体の窓口で最新の流れを確認してください。


まとめ 里親をやめたほうがいいは条件付きの話

「里親はやめたほうがいい」という言葉は、多くの場合「準備不足のまま迎えるのは危険」という意味で使われます。今日からできる要点を整理します。

  • 「やめたほうがいい」に近いのは、留守番の長時間化・家族不一致・突発費の備え不足・安全対策困難が重なるケース

  • 条件が厳しいのは再放棄を防ぐためで、意地悪ではない

  • トライアルは合否判定ではなく、課題の特定と相談の練習期間

  • 困りごとは小さいうちに共有し、譲渡元・獣医・行動相談の導線を先に作る

  • 迎える以外にも、一時預かりや寄付など関わり方はある。見送る判断も誠実

最後に。もしチェックリストで不安が多かったとしても、それは「あなたがだめ」という意味ではありません。「今の条件では無理が出やすい」というサインです。生活条件を整えてから迎える、別の形で支える。どちらも動物にとって尊い選択です。


参考にした情報源