「再掲」と書こうとして変換できない、読み方に迷う、あるいは同じ案内をもう一度出したいのに「催促っぽく見えないか」と不安になる――このような場面は少なくありません。再掲は、見落とされやすい情報をもう一度“届く位置”へ戻すための便利な言葉です。一方で、再掲載・転載・引用・再送・リマインドなど似た表現が多く、使い分けを誤ると誤解やトラブルにつながることもあります。
本記事では、再掲の意味と読み方から、ビジネスメールや社内掲示での自然な書き方、SNS・ブログでのマナーまでを例文付きで丁寧に解説いたします。さらに、再掲前に必ず確認したい「情報の鮮度」「権利」「受け手配慮」のチェックリストも用意しました。読むだけで、相手に失礼なく、必要な人に確実に伝わる再掲ができるようになります。
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再掲の意味と読み方
「再掲」は日常でもビジネスでも見かける言葉ですが、いざ自分で使おうとすると「読み方は合っているか」「再送や再案内と何が違うのか」「同じ内容を出し直すのは失礼にならないか」といった不安が出やすい表現です。特に、締切が迫る案内や注意喚起は、初回の告知だけでは見落としが起きやすく、再掲の設計次第で“読まれるかどうか”が大きく変わります。ここでは、まず言葉の土台を固め、誤読・誤用を防いだうえで、次章以降の「使える再掲」につなげます。
再掲の定義とニュアンス
再掲とは、以前に掲示・掲載した内容を、もう一度同じ趣旨で示すことを指します。大切なのは「新しい情報を追加する」よりも、既に出した情報を再び目に触れる位置に出す点です。たとえば社内掲示板に貼った注意喚起を再度掲示する、社内ポータルの告知を再びトップに出す、メールで既出の案内を再度送る、といった行為が「再掲」に該当します。
ただし、再掲は“同じ内容をもう一度”であるため、受け手からは次のように見えます。
見逃していた人:助かる(情報を拾える)
覚えていた人:念押しだと理解する(必要性があれば納得)
忙しい人:同じ内容が増えると負担に感じる(工夫がないと流される)
この差を埋めるのが、再掲の設計です。再掲を成功させる要点は大きく3つあります。
目的が明確:締切が近い、重要度が高い、対象が広いなど
要点が上にある:期限・やること・リンクがすぐ見える
配慮がある:催促に見えない、責めない、既読者にも迷わせない
また、再掲には似た表現が多く、混線が起こります。「再掲」と書いたつもりが、受け手には「再送」や「リマインド」に見えることもあります。次章以降で整理しますが、まずは再掲を“見せ直す行為”として理解しておくと、言葉選びが安定します。
読み方は「さいけい」読み間違いが起きる理由
「再掲」の読み方はさいけいです。読み間違いが起きやすい理由は、漢字の「掲」が日常で単独使用される頻度が高くなく、形が似た字(「喝」など)と混同しやすい点にあります。社内文書や顧客向けの案内で誤記(誤変換)したまま出すと、内容の正しさ以前に“雑に見える”印象を与える恐れがあります。
再掲を使うときの最低限のチェックとして、次を習慣化すると安全です。
変換したら一度、漢字が「再掲」になっているかを見る
件名で使う場合は、特に誤字が目立つため注意する
不安があるなら、社外向けでは「再案内」「念のため再送」など平易な語に置き換える選択肢を持つ
読み方を正しく押さえておくことは、単なる国語の話ではなく、信頼感の土台です。とくに複数回再掲する運用(毎月の注意喚起など)では、細部の品質が積み上がって評価につながります。
再掲がよく使われる媒体
再掲は、媒体によって“見え方”と“効果”が変わります。媒体ごとの特性を理解すると、同じ内容でも読まれ方が改善します。
社内掲示(掲示板・ポスター・張り紙)
目につく場所に置ける反面、情報が古く見えやすい媒体です。日付や対象期間がないと誤解が起きるため、「掲出日」「対象期間」「問い合わせ先」をセットにすると安全です。社内ポータル・チャット(Teams/Slack等)
流れが速く、重要情報でも埋もれます。再掲は効果的ですが、同じ文面をそのまま流すとスルーされがちです。再掲時は“上部に要点”を置き、前回との差分がなければ「再掲の理由(締切が近い)」を短く添えると読まれやすくなります。メール
件名がすべて、と言ってもよい媒体です。再掲は可能ですが、メールでは「再送」「再案内」「リマインド」と重なりやすく、語の選択とクッション文が重要です。本文は“結論ファースト”で、最初に期限・アクション・リンクを置くのが基本です。Webサイト・ブログ
「過去記事を再度トップに出す」「お知らせを再掲載する」など、露出の再設計がしやすい一方、日付の扱いを誤ると“新しい情報だと誤解”されやすい媒体です。記事上部に「初出日」「最終更新日」を併記し、再掲の旨が伝わる注記を入れると混乱を防げます。SNS
拡散されやすく、誤解も広がりやすい媒体です。再掲するなら「再掲」「重要なので再掲」と明示し、対象期間や条件がある告知は必ず添えます。短文でも「いつまで」「どこを見れば良いか」を入れると、受け手が迷いません。
再掲を使う場面と使わない方がよい場面
締切・手順・注意喚起の再掲が効くケース
再掲が有効なのは、見落としが起きやすく、見落としのコストが高い情報です。典型例は次の3種類です。
締切があるもの
例:提出期限、回答期限、申込期限、支払期限
締切は“日付が近づくほど関心が高まる”ため、再掲との相性がよいです。手順があるもの
例:申請手順、予約方法、提出物、設定変更
手順は一度読んでも忘れやすく、「やる段になって探す」情報です。再掲で上に浮上させる価値が高いです。注意喚起・リスクがあるもの
例:セキュリティ、災害時行動、ルール違反防止、システム停止
重要度が高く、対象が広いほど“繰り返し”が有効です。
再掲を打つタイミングの目安を、締切系に絞って具体化すると次のようになります。
初回告知:開始時点(必要情報を一式提示)
中間再掲:締切の1〜2週間前(要点短く、リンク強調)
直前再掲:締切の1〜2日前(締切時刻、未対応者向け導線)
このとき、再掲が“催促”に見えないようにするコツは、受け手の落ち度を前提にしないことです。「まだやっていないですよね」という含意を出さず、「見落とし防止」「念のため」といった目的表現にします。
内容が更新されたのに再掲すると混乱するケース
再掲で最も避けたい事故は、古い条件のまま同じ文章を流し、受け手が誤った行動を取ることです。次に該当する場合は、「再掲」よりも更新案内(変更告知)として扱う方が安全です。
日時・締切・開催場所が変わった
対象者や要件(提出物・申請条件)が変わった
URLやフォームが変わった
料金・プラン・仕様などが変わった
注意事項の追加があり、対応行動が変わる
この場合の基本は、次の順番です。
更新点を先に見せる(差分を冒頭に箇条書き)
最新版の情報へ誘導する(リンク・添付・参照先を明確に)
旧情報は、必要があれば「旧版」であることを明示し、混在させない
“更新があるのに再掲と言ってしまう”と、受け手は「前と同じだ」と判断し、変更点を読み飛ばします。情報の鮮度が関わる場合は、言葉の選択自体がユーザー体験を左右します。
相手に負担をかけない頻度とタイミング
再掲の頻度が高すぎると、情報がノイズ化します。受け手は“重要度”ではなく“頻度”で判断し、最終的に見なくなります。負担を抑えるには、次のルールが有効です。
同一内容の再掲は、目的が変わるタイミングだけ(例:締切が近づいた、開始した、最終日)
再掲のたびに長文を貼らず、要点を短くし、詳細はリンクへ
既読者が迷わないよう、再掲の理由を1行で添える
重要度が高いほど、対象者を絞る(可能なら未対応者向けなど)
社内外での目安は次の通りです。
社内:比較的再掲しやすい(ただし過剰は反発を招く)
社外:頻度は控えめにし、「念のため」「行き違いなら失礼」などの配慮を厚くする
再掲と似た言葉の違い
再掲・再掲載・転載・引用の違い
似た言葉を混同すると、「意図と違う受け取り」をされるだけでなく、権利トラブルにつながることもあります。まずは“何をしているか”で整理します。
再掲:自分(自社)が以前出した情報を、もう一度示す
再掲載:掲載し直す(媒体上で再度掲載する)ニュアンスが強い
転載:他者の文章・画像などを、ほぼそのまま別の場所に載せる
引用:自分の主張のために、必要最小限を抜粋し、出典を明示して用いる
特に注意が必要なのは、「他社の記事を“再掲”したい」という言い方です。行為としては再掲ではなく転載に近くなりがちです。安全策としては、次の優先順位を持つと判断しやすくなります。
リンクで紹介(原文を貼り付けない)
必要最小限の抜粋+自分の解説+出典明示(引用の形に寄せる)
どうしても全文に近い掲載が必要なら許諾を検討(転載の領域)
「再掲」という言葉は便利ですが、権利の観点では“言葉”より“実態”が判断材料になります。何を、どれだけ、どの形で載せるのかが重要です。
再送・リマインドとの違い
メール運用では「再掲」という言葉よりも、「再送」「リマインド」の方が目的に合うことが多いです。違いは次の通りです。
再送:メール(情報)をもう一度送る。到達していない可能性や見落とし対策。
リマインド:対応や期限を思い出してもらう。相手への配慮が必須。
再掲:同じ情報を再度示す(掲示・掲載の再提示を含む広い概念)。
受け手の心理として、「再送」は“届いていないかもしれない”という合理性がある一方、「リマインド」は“催促”に近く見えやすい側面があります。そのため、リマインドを書くときは、次のクッションを入れると角が立ちにくくなります。
「行き違いでしたら失礼いたしました」
「念のためのご連絡です」
「ご確認状況はいかがでしょうか」
「期限が近づいておりますため、再度ご案内いたします」
再掲・再送・リマインドのいずれを選ぶかは、「相手の行動を促したいのか」「情報を見える場所に戻したいだけか」で決めると迷いません。
使い分け早見表(比較表をここに配置)
| 用語 | 主目的 | 主な媒体 | 典型シーン | 受け手に伝わる印象 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 再掲 | 以前の情報を再度見せる | 掲示・ポータル・SNS・メール | 締切前の周知、注意喚起の再掲 | 念押し、見落とし防止 | 情報が古いと混乱、理由を添える |
| 再掲載 | 掲載し直すことを強調 | Web・紙媒体 | お知らせを再度掲載、トップに再掲出し | 再度掲載された | 日付・更新の扱いを明確に |
| 転載 | 他者コンテンツを載せる | Web・資料 | 記事や画像をそのまま掲載 | 出典元の内容が移植された | 許諾が必要になりやすい、無断は危険 |
| 引用 | 根拠として一部を抜粋 | 記事・資料 | 解説の補強、批評、比較 | 参照している | 必要最小限、出典明示、主従関係に配慮 |
| 再送 | メールを送り直す | メール | 届いていない可能性、見落とし対策 | 念のため送った | 責めない表現、件名で把握しやすく |
| リマインド | 対応を促す | メール・チャット | 返信待ち、提出期限前 | 催促に見える場合も | クッションと期限理由、相手配慮が必須 |
ビジネスで使える再掲の書き方
件名の型(再掲/再送/再案内の使い分け)
件名は“開封率”と“理解速度”に直結します。再掲の件名では、次の要素を入れると迷いが減ります。
再掲であること(【再掲】など)
対象の用件(何の話か)
期限や日時(締切があるなら必須)
受け手の次アクション(可能なら本文冒頭で補完)
使い分けの考え方は次の通りです。
社内向け:再掲が自然(【再掲】で問題になりにくい)
社外向け:再掲は硬い/催促に見える場合があるため、「再案内」「念のため再送」を優先
件名例(社内向け)
【再掲】提出期限は1月10日まで:年末調整の不足書類について
【再掲】1月5日22:00〜:システム停止のお知らせ
【再掲】セキュリティ注意喚起:不審メールへの対応手順
件名例(社外向け)
【再案内】お申込み期限のご連絡(〇月〇日まで)
【念のため再送】先日のご案内(資料送付)
【ご確認】ご提出期限について(〇月〇日〇時まで)
社外向けで避けたい件名の例も挙げます。
「【至急】返信ください」:圧が強く、理由が不明
「まだですか?」:責めている印象
「再掲:先日の件」:何の件か分かりにくく開かれにくい
“強い言葉で開かせる”より、“要点が分かるから開く”設計の方が、長期的に信頼を落としません。
本文テンプレ(社外向け/社内向け)
本文は「相手が最短で行動できる順番」で書くと伝わります。基本形は次の構造です。
冒頭の挨拶(短く)
再掲の理由(見落とし防止、締切接近など)
要点(期限・やること)
詳細(リンク、手順、問い合わせ先)
クッション(行き違いなら失礼、対応済みなら破棄でOK等)
社内向け:再掲テンプレ(締切が近い)
例文(そのまま差し替え可)
いつもお世話になっております。〇〇事務局です。
先日ご案内いたしました〇〇について、締切が近づいておりますため再掲いたします。
【対応期限】〇月〇日(〇)〇時まで
【対応内容】以下フォームよりご回答ください:URL
すでにご対応済みの場合は、本メールは破棄していただいて問題ございません。
ご不明点がございましたら本メールにご返信ください。よろしくお願いいたします。
社外向け:再案内テンプレ(催促に見せない)
例文
いつもお世話になっております。〇〇の△△です。
先日ご案内いたしました件につきまして、念のため再度ご連絡いたします。
〇〇のご提出期限が〇月〇日(〇)〇時までとなっております。
すでにご対応済みでしたら行き違いとなり失礼いたしました。
未提出の場合は、以下よりご提出をお願いいたします。
提出先:URL(または本メール返信にて添付)
何卒よろしくお願い申し上げます。
再送テンプレ(届いていない可能性)
例文
いつもお世話になっております。〇〇の△△です。
行き違いがございましたら恐縮ですが、先日お送りしたメールが届いていない可能性も考え、資料を再送いたします。
添付(または下記URL)をご確認いただけますと幸いです。
すでにご確認済みの場合は、本メールは破棄していただいて問題ございません。
何卒よろしくお願いいたします。
テンプレを運用に落とすときは、太字にする要点(期限・行動)を冒頭付近に集約するだけでも効果が上がります。
角が立たない言い換え集(NG→OK)
再掲は“同じ内容”だからこそ、言い回しの差が目立ちます。受け手が嫌な気持ちにならず、かつ要点が伝わる置き換えをまとめます。
NG:先日送ったのに返信がありません
OK:念のため状況を確認させてください/ご確認状況はいかがでしょうかNG:まだ提出していないですよね
OK:提出期限が近づいておりますため、再度ご案内いたします(未提出を断定しない)NG:読んでいないと思うので再送します
OK:行き違いがございましたら恐縮ですが、念のため再送いたしますNG:至急対応してください
OK:〇月〇日〇時が期限のため、恐れ入りますがご確認をお願いいたします(理由を添える)NG:これ以上遅れると困ります
OK:期限を過ぎますと手続きができないため、期日までのご対応をお願いいたします(事実ベースにする)NG:前にも言いましたが
OK:重ねてのご案内となり恐れ入りますが(丁寧な前置き)
言い換えのポイントは、「相手が悪い」という前提を外し、事実(期限・必要性)と配慮(行き違い)で構成することです。
SNS・ブログで再掲するときのマナーと注意点
再掲と引用・シェア・リポストの整理
SNSやブログでは「再掲」という言葉が、次の行為と混ざりやすくなります。
自分の過去投稿を再度投稿する(再掲・再投稿)
機能としてのシェア/リポスト(元投稿への参照が残る)
他者の文章・画像を貼り付ける(転載に近づく)
一部を抜粋し、自分のコメントとともに紹介する(引用の形)
安全性の観点では、一般に次の順でリスクが下がります。
公式機能でのシェア/リポスト(参照関係が明確)
リンクで紹介(貼り付け量が少ない)
必要最小限の抜粋+出典明示(引用の形)
画像や本文をそのまま貼る(転載に近く、トラブルになりやすい)
「再掲」と書けば何でも許される、というわけではありません。特に他者コンテンツは、行為として何をしているか(転載か引用か)を優先して判断します。
炎上を避けるための基本(出典・文脈・誤解回避)
再掲は、情報が再び露出することで「新しい情報」と誤解されやすい側面があります。炎上や混乱を避けるため、最低限次を押さえると安定します。
投稿日・対象期間・条件を明記する
例:キャンペーン期間、申込期限、適用条件など。短文でも「いつまで」「誰が対象か」は入れます。更新があるなら“更新”として示す
変更点があるのに「再掲」と言うと、読み飛ばされます。差分(何が変わったか)を先に出します。文脈が切れる再掲を避ける
過去の議論や出来事が前提の投稿を単体で再掲すると、誤解が増えます。必要なら「当時の背景」を1行添えます。出典・リンクを明確に
他者の情報を扱う場合は、参照先を明示し、貼り付け量を最小限にします。断定表現を抑え、誘導先を用意する
誤解が起きやすいテーマほど、「詳細はこちら」「公式情報はこちら」を付けるだけでトラブル回避につながります。
SNSは拡散が早く、誤解も広がりやすい媒体です。再掲は“便利”である一方、“再露出”ゆえのリスクを前提に設計することが重要です。
投稿テンプレ(短文/告知/注意喚起)
短くても伝わる、再掲テンプレを用途別に用意します。必要情報(期限・リンク・対象)を差し替えて使えます。
短文の再掲(告知)
【再掲】〇〇イベントは〇月〇日開催。申込は〇月〇日まで:URL
締切が近い再掲(行動を促すが責めない)
【再掲】申込期限が近づいております。未申込の方は〇月〇日まで:URL
※「未申込の方は」は断定に見える場合があるため、気になるなら「未申込の場合は」にします。
注意喚起の定期再掲(対象と公式導線を明確に)
【再掲】不審なDM・メールにご注意ください。公式連絡は〇〇のみです。詳細:URL
更新がある場合(再掲ではなく更新案内寄り)
【更新】開始時間が変更になりました。最新版はこちら:URL
SNSでは“読む時間が短い”ため、要点は最初に置きます。リンクはできれば末尾に固定し、見た人が迷わない導線を作ります。
再掲前の最終チェックリスト
情報の鮮度(日時・条件・リンク・版)
再掲で起こりがちな問題は「昔の情報のまま再掲してしまう」ことです。特に締切・手順・URLは変わりやすく、受け手が行動したときに困ります。再掲前に次をチェックしてください。
日時・期限は最新か(締切日だけでなく時刻も)
対象期間や条件(適用範囲・対象者)は変わっていないか
URL/フォーム/添付は最新でアクセスできるか
提出物・手順に追加や変更がないか
問い合わせ先(担当部署・メール・受付時間)は現行か
**版(最新版)**がどれか明確か(旧版が残っていないか)
変更があるなら、差分(変更点)を冒頭に明記したか
再掲は「同じ内容」に見えるため、変更が紛れ込むと受け手が気づきません。更新がある場合は、再掲運用から“更新告知運用”に切り替える方が安全です。
権利(自作か、他者著作物か、許諾は要るか)
再掲は自分(自社)の過去告知を扱うことが多いですが、次のケースは注意が必要です。
他社サイトの記事本文や画像を貼り付けて再掲する
他者の図表・イラストを自分の資料に入れて再掲する
SNSで他者の画像を加工して投稿する
自社の文章でも、共同制作や外部委託の範囲によって取り扱いが変わる場合があります。迷ったときの安全な判断フローは次の通りです。
自作・自社制作か(社内で権利が整理できているか)
他者制作なら、リンク紹介で足りるか(貼り付け量を減らす)
どうしても必要なら、必要最小限の抜粋+出典明示で引用の形に寄せる
全文に近い掲載が必要なら、許諾の要否を確認する
「再掲」という言葉は権利処理の免罪符ではありません。特に社外公開の再掲は、後から修正が難しいため慎重に進めるのが安全です。
受け手配慮(頻度・表現・導線)
再掲は“届ける”ために行いますが、受け手の負担が増えると逆効果です。読まれる再掲は、次の条件を満たしています。
件名(見出し)で、何の再掲かが一瞬で分かる
冒頭に、再掲の理由がある(締切が近い、重要事項など)
やること・期限・リンクが上部にまとまっている
「行き違いなら失礼」など、責めないクッションがある
既読者が迷わない(差分がないなら「変更なし」、差分があるなら「変更点」)
過剰な頻度になっていない(必要なタイミングだけ)
問い合わせ先や参照先など、次の一手の導線がある
再掲は、正しさだけでなく“読みやすさ”で成果が変わります。テンプレとチェックリストを持っておけば、急いでいるときでも品質が落ちにくくなります。