RECentralで映像は映るのに、音だけが出ない。プレビューでは無音、録画ファイルも無音、あるいは自分には聞こえないだけ――このトラブルは原因が複数あり、手当たり次第に設定を触るほど迷いやすいのが厄介な点です。
しかし、最初に「音がPCに入っていないのか」「入っているのに聞こえないのか」を切り分けるだけで、確認すべき場所は一気に絞れます。Windowsの音量ミキサーや既定の出力先、RECentralの音声ソース(HDMI/AUDIO LR)、そして意外と見落とされがちなHDMI OUTの接続先まで、順番に確認すれば復旧に近づけます。
本記事では、症状別の最短ルートでチェックできるように、手順を分岐型で整理しました。配信や録画の本番前に、どこを見ればよいかが明確になり、余計な買い替えや設定迷子を避けられます。
RECentralで音が出ないとき最初にやる切り分け
症状別の最短ルート表で最初に読む場所を決める
まずは、あなたの症状を表で選んでください。途中で直った時点で、その先の設定は触らなくて構いません(触るほど別の問題を作りやすいためです)。
| 症状(あなたの状態) | 可能性が高い原因 | 最初に見る章 |
|---|---|---|
| 録画ファイルに音が入っているが、RECentralのプレビューで聞こえない | 監視(再生)設定/Windowsの出力先 | 「Windows側の設定…」→「RECentralの設定…」 |
| 録画ファイルにも音が入っていない(無音) | 入力経路(音声ソース/HDMI)/ミュート | 「Windows側の設定…」→「RECentralの設定…」 |
| パススルー先(TV/モニター)は音が出るのに、PC側が無音 | Windows出力先/RECentral監視 | 「Windows側の設定…」→「RECentralの設定…」 |
| PC側は聞こえるが、パススルー先が無音 | HDMI OUT側設定/モニター側 | 「HDMIパススルー…」 |
| どちらも無音で、最近急に起きた | 更新/ドライバ/環境変更 | 「最終手段…」も視野に |
この表の目的は「最初に読む場所を固定する」ことです。切り分けに成功すれば、設定を闇雲に触る時間が減り、復旧が速くなります。
まず録画に音が入っているかで入力経路か監視かを分ける
最初に行うべき作業は、短いテスト録画(10秒で十分)です。
-
RECentralで10秒だけ録画する
-
できたファイルを再生して音が入っているか確認する
-
音が入っている:入力経路は生きている可能性が高いので、次は「聞こえ方(監視)/Windows出力先」を疑います。
-
音が入っていない:RECentralに音が入っていない可能性が高いので、「Windowsミュート」→「RECentral音声ソース」→「HDMI経路」の順で疑います。
この時点で“入口”が決まるため、以降の作業が整理されます。
画面で確認するなら音量メーターで入っているかを判断する
録画ファイル確認が手間に感じる場合は、RECentralの音声ミキサー(音量メーター)で判断します。
-
メーターが動かない:入力経路の問題(ソース選択、ミュート、HDMI音声が来ていない)
-
メーターは動くが聞こえない:監視(再生)やWindows出力先の問題
この“メーター分岐”を覚えておくと、以降の章で迷いにくくなります。
Windows側の設定でRECentralの音が出ない原因を潰す
音量ミキサーでRECentralがミュートになっていないか確認する
最初に疑うべきは、Windows側のミュートや音量0です。特に「一度は動いた」「急に無音になった」ケースで起きがちです。
手順(Windows)
-
タスクバー右下のスピーカーアイコンを右クリック
-
音量ミキサー(アプリ別音量)を開く
-
RECentralの音量が0、またはミュートになっていないか確認
-
ミュート解除・音量を上げる
-
解除後にRECentralへ戻り、音量メーターが動くか/プレビューで聞こえるかを確認する
ここで音が戻った場合、以降のRECentral設定や配線は触らないほうが安全です。直った状態で“どの項目が原因だったか”だけメモして終了してください。
既定の再生デバイスが想定外になっていないか確認する
ヘッドセット、HDMI音声、モニタースピーカー、USB DACなどが混在すると、Windowsの既定出力が意図しない先へ向くことがあります。結果として「音は出ているのに、自分が聞いている機器には出ていない」状態になります。
確認の考え方
-
いつもヘッドセットで聞く人:既定の出力がモニター(HDMI)になっていると聞こえません。
-
いつもモニターで聞く人:既定の出力がヘッドセットになっていると無音に感じます。
チェックのしかた
-
Windowsのサウンド設定を開く
-
出力デバイスを確認し、普段使うものを一度選び直す
-
RECentralを開き、プレビューの音が聞こえるか確認する
「自分は確かにヘッドセットを付けているのに無音」などの症状は、出力先がズレているだけで解決することが多いです。
アプリ別の出力先が固定されていないか確認する
Windowsはアプリごとに出力先を固定できるため、過去に設定したまま残っていると混乱します。
-
以前:RECentralだけモニター出力に固定した
-
今:ヘッドセットで聞きたい
→ 結果:他アプリは聞こえるのにRECentralだけ無音に感じる
この場合は、アプリ別のサウンド設定でRECentralの出力先を「既定」へ戻す、または意図したデバイスに統一すると直りやすいです。
Windows側チェックリストで“ここまでやった”を固定する
次に進む前に、Windows側は最低限ここまで確認した、と言える状態にしてください。
-
音量ミキサーでRECentralがミュート/音量0ではない
-
Windowsの出力(既定の再生デバイス)が意図した先になっている
-
アプリ別出力先でRECentralだけ別デバイスに固定されていない
-
切り分け後、RECentralに戻って改善(メーター/音)を確認した
ここまで問題がないなら、次はRECentral側(入力ソースと監視)へ進みます。
RECentralの設定で音が出ない原因を確認する
まず音量メーターで入力経路が生きているか判断する
RECentral側は、最初に「入力経路(入っていない)」か「監視(聞こえないだけ)」かを分けると、設定迷子になりません。
-
メーターが無反応:入力経路の問題 → 次の見出し「音声ソース選択」へ
-
メーターが動く:入力経路は生きている → 「監視(再生)設定」へ
この分岐を先に決めることで、触る項目が半分になります。
音声ソースの選択を確認する(HDMIとAUDIO LRの取り違えに注意)
録画に音が入らない、メーターが動かない場合は、音声ソース選択の取り違えが典型です。機種や構成によって、音声入力としてHDMIを使うか、AUDIO LRなど別入力を使うかが変わります。
確認ポイント
-
HDMIで接続しているのに、音声入力が別系統になっていないか
-
逆に、アナログ入力(AUDIO LR等)を使っているのに、音声入力がHDMIになっていないか
-
ミキサー上で対象ソースがミュート/音量0になっていないか
判断のコツ
-
“接続している線”と“ソフトで選んでいる音声ソース”が一致しているかだけを見ます。
-
一致していない場合、他を触る前にここを直すのが最短です。
修正後は、必ずRECentralの音量メーターが動くか確認してください。動くようになったら入力経路は改善している可能性が高いです。
監視(再生)設定を確認する(メーターは動くのに聞こえない場合)
メーターが動くのに自分に聞こえない場合は、監視(モニタリング/再生)の設定が原因になりやすいです。ここで重要なのは「録画に入れる」と「自分に聞こえる」は別の設定になり得る点です。
やること
-
RECentralの設定・ミキサー周辺で「音声を再生」「モニター」「プレビューで聞く」系の項目を探す
-
ON/OFFを切り替えたら、必ずプレビューで聞こえるかを確認する
-
変化がないなら、Windowsの出力先(既定)へ戻って確認する(出力のズレが残っている可能性)
ここで直る人は「音は入っていた(録画に入る)」のに、聞こえ方だけが止まっていたケースです。
二重音声・遅延を避けるための運用を決める
監視をONにすると聞こえるようになる一方で、構成によっては二重音声や遅延でストレスが増えます。ここは“どこで音を聞くか”を先に決めると安定します。
おすすめの方針
-
パススルー先(TV/モニター)で聞く:PC側の監視はOFF寄りで運用し、音ズレや二重を避ける
-
PC(ヘッドセット)で聞く:Windows出力先を固定し、RECentral側の監視をONにして一貫させる
どちらを選ぶにせよ、配信や録画の本番前に「10秒テスト録画→再生」で確定させるのが安全です。
HDMIパススルーとモニター条件でRECentralの音が出ないことがある
HDMI OUTの接続先が原因で音声がブロックされるケースを疑う
盲点になりやすいのが、キャプチャカードのHDMI OUT(パススルー先)に接続したモニターの条件です。モニターがスピーカー非搭載などの条件だと、環境によって音声が期待通りに流れず、結果としてソフト側のプレビューでも音が出ない方向へ影響する可能性が示されています。
この章のポイントは、「Windows設定やRECentral設定が正しくても、HDMI OUT側の相性で詰むことがある」という現実を先に受け入れることです。
切り分け中は最小構成を作り、接続先だけを変える
ここからは、設定を触るより“配線の条件”を変えたほうが速いです。切り分けのコツは、変数を減らすことです。
切り分け用の最小構成(基準)
-
ゲーム機 → キャプチャカード(HDMI IN)
-
キャプチャカード → PC(USB)
-
HDMI OUT(パススルー先)は、いったんスピーカー内蔵のTVへ接続する
手順
-
HDMI OUTをスピーカー内蔵TV(または別のモニター)へ差し替える
-
RECentralのプレビューで音が出るか、メーターが動くか確認
-
改善した場合:元のモニターや接続条件が原因の可能性が高い
-
改善しない場合:次はHDMIケーブルを交換して再確認
この手順の良い点は、WindowsやRECentralをほぼ触らずに原因範囲を狭められることです。
ゲーム機側の音声出力設定を“HDMIに戻す”観点で確認する
ゲーム機側が別の音声出力先(コントローラーのヘッドホン、USB機器など)になっていると、HDMIに音が乗りません。切り分け中は次の観点で確認します。
-
ヘッドホンをゲーム機に挿していないか(挿すとHDMIに出なくなることがあります)
-
出力デバイスがHDMIになっているか
-
サラウンド系の設定で相性が出ていないか(まずは標準に戻して確認)
ここを標準化してからRECentral側を見ると、無駄な設定変更を避けられます。
それでもRECentralで音が出ないときの最終手段
直前に変えたものを時系列で戻す(更新・接続・機器変更)
「昨日まで動いたのに急にダメ」なケースは、原因が“直前に変えたもの”に寄ることが多いです。次の順で戻すと切り分けが速くなります。
-
接続の変更(モニター、ケーブル、USBポート)を元に戻す
-
音声機器の変更(ヘッドセット、USB DAC)を外して最小構成へ
-
アプリやドライバの更新があれば、公式手順に沿って更新・再インストールを検討
-
どうしても直らない場合は、別PCで動くかを確認(機材故障か環境要因かを分ける)
“いきなり全部やる”のではなく、時系列で戻すほうが再現性が上がります。
後継アプリや代替ソフトで切り分けし、原因がRECentralか環境かを分ける
環境要因とRECentral要因を分けるには、別ソフトで同じ入力を見てみるのが有効です。
-
別ソフトでも無音:入力経路(配線/設定/機材)側の可能性が高い
-
別ソフトでは音が出る:RECentral側の設定・相性の可能性が高い
この切り分け結果を持ってサポートに相談すると、やり取りが短くなります。
サポートに出すときに揃える情報(最短で解決へつなげる)
サポートへ問い合わせる場合は、次を揃えると“状況説明の往復”が減ります。
-
キャプチャカードの型番
-
接続図(ゲーム機→HDMI IN→USB→PC、HDMI OUTの接続先)
-
Windowsのバージョン
-
RECentralのバージョン
-
症状(録画は無音/プレビューだけ無音/パススルーは鳴る等)
-
ここまで試した項目(Windows、RECentral、HDMI OUT差し替え等)
参考情報
-
AVerMedia サポートFAQ(日本語):https://www.avermedia.co.jp/gp/support/faq/qAde0Cp85_103
-
AVerMedia サポートFAQ(日本語):https://www.avermedia.co.jp/support/faq/0Y26yaQL
-
AVerMedia 公式ブログ(参考):https://www.avermedia.co.jp/event/elena_blog/blog.php?p=2020033001
-
vip-jikkyo(解説):https://vip-jikkyo.net/capture-card-no-audio
-
live2ch Wiki(関連情報):https://w.atwiki.jp/live2ch/pages/555.html
-
note(ユーザー事例):https://note.com/glang/n/n6c3bd05307dd
-
AVerMedia Support FAQ(英語):https://www.avermedia.com/support/faq/why-cant-i-hear-the-game-audio-on-recentral-4-and-recording-video-clip-oJ2Go2vZ-pdbwqKzM
-
vip-jikkyo(ガイド):https://vip-jikkyo.net/streaming-center-guide
-
ITProToday(参考記事):https://www.itprotoday.com/endpoint-security/solve-avermedia-recentral-sound-problems