Razer Cortexを入れたのに、なぜかPCやゲームが重い。CPU使用率が張り付いたり、ファンがうるさくなったり、画面の隅にFPS表示が出て邪魔だったり――「軽くするはずのツールで不調になる」と、不安になりますよね。
本記事では、いきなり削除に頼らず、まずは10〜20分で原因を切り分けるところから始めます。Windows側のスタートアップ整理とクリーンブートで競合を見抜き、次にRazer Cortex側はIN-GAME(オーバーレイ)→Auto-Boost→最適化→復元の順で、影響の小さい設定から安全に停止して比較します。
読み終える頃には、「自分の環境で何が原因で、どこをどう直せばいいか」がはっきりし、安心して次の一手を選べるようになります。
Razer Cortexが重いときに起きやすい典型症状
PC全体が重い・起動直後からもっさりする
Windows起動直後から動作が遅い、ブラウザやDiscordも重い、操作にタイムラグが出る場合は、ゲーム以前に常駐アプリやスタートアップが影響していることが多いです。Razer Cortexを入れたタイミングで常駐が増えたり、他のアプリと同時起動になったりすると、体感が落ちやすくなります。
ゲーム中だけカクつく・FPSが安定しない
ゲームを起動すると突然重くなる場合は、ゲーム向け機能が関与しがちです。特に、
-
ゲーム起動時の自動ブースト(Auto-Boost)
-
ゲーム内のFPSオーバーレイ(IN-GAME)
-
ゲーム設定を触る最適化(Booster Prime等)
が絡むと、ゲームごとの相性が出ることがあります。
CPU使用率が高い・ファンが回る・ノートPCが熱くなる
CPUが高止まりすると、ファンが回り、熱で性能が落ち、結果的にさらに重く感じます。ここは体感ではなく、タスクマネージャーで数値を確認すると判断が早くなります。
FPS表示やタイマー表示が邪魔・消せない
画面の隅にFPSや時刻、プレイ時間、タイマーなどが出る場合、Razer CortexのIN-GAME(FPS overlay)機能が有効になっている可能性があります。設定場所はRazerのSupport/FAQにも明記されています。
Razer Cortexが重くなる主な原因
IN-GAMEのFPSオーバーレイが相性問題を起こしている
オーバーレイは便利な反面、ゲームによっては描画やフック処理と相性が出ます。Razer Cortexには、FPSや時刻、プレイ時間、タイマー等を表示する「Custom Display」や、FPSカウンターの表示設定が用意されています。
「重い」だけでなく「表示が邪魔」「挙動が不安定」も、この影響で説明できることがあります。
Auto-Boostが“停止対象のプロセス/サービス”を自動で触っている
Razer CortexのAuto-Boostは、ゲーム起動時に選択した specials / processes / services を自動で一時停止してリソースを確保する設計です。
ただし環境によっては、止めたくない常駐(ボイスチャット、録画、入力系)まで影響し、重さや不安定さにつながることがあります。「軽くする仕組み」が、別の形で体感悪化を生む典型です。
Booster Prime等の最適化がゲーム設定や表示を変えている
Razer Cortexには、ゲームの最適化に関する機能(Booster Prime)と、その結果の見え方(最適化箇所の表示、復元)があります。
ゲームの画質設定やFPSターゲットが変わることで、逆に負荷が上がったり、設定が想定とズレたりする可能性があります。
System Boosterの最適化がWindows設定に影響している
System Boosterは、ジャンクファイル掃除だけでなく、Windowsサービスや各種設定の“最適化”領域にも触れます。RazerのFAQでは、最適化後にWindows既定へ復元できる導線も明記されています。
「Cortexを入れてから全体が重い」場合、この系統も切り分け対象になります。
Windows側のスタートアップ増加・他常駐との競合
Cortexが直接原因ではなく、同時期に入れたアプリやアップデート、あるいは元々の常駐増加が原因のこともあります。ここを曖昧にすると、設定を触っても改善が再現しません。Microsoftの案内どおり、スタートアップとクリーンブートで確定させるのが堅実です。
10〜20分で原因を確定する切り分け手順
触る前の安全チェック
次の3点をやっておくと、「悪化したら戻せる」安心感が増します。
-
変更点をメモする(何をオフにしたか)
-
可能なら復元ポイントを作る(企業PC等で難しければメモだけでも可)
-
“一度に全部やらない”と決める(1操作→確認を徹底)
タスクマネージャーで「いつ・何が重いか」を数字で把握する
-
Ctrl + Shift + Esc でタスクマネージャーを開く
-
アイドル時:CPU・メモリ上位を確認する
-
ゲーム中:ゲームを起動し、再度上位を確認する
-
「Razer Cortex」「Razer Central」「Synapse」等が上位か、別アプリが上位かをメモする
このメモがあるだけで、後の判断がブレなくなります。特に「アイドル時にも重い」のか「ゲーム中だけ重い」のかで、最短ルートが変わります。
スタートアップアプリを整理して再起動する
Windowsのスタートアップ設定は、Microsoftがタスクマネージャーからの手順を案内しています。
-
タスクマネージャーを開く
-
「スタートアップ アプリ」タブへ
-
不要なものを「無効」にして再起動
-
起動直後の体感とCPU上位を再確認
ここで改善する場合、原因はCortexそのものというより「起動時の同時常駐」が主因である可能性が高まります。
クリーンブートで“競合”を確定する
「何が原因か分からない」「オフにしても改善しない」となったら、クリーンブートが最短の確定手段です。Microsoftが手順を提供しています。
大まかな考え方は、Microsoftサービス以外を止めて起動し、競合を切り分ける方法です。
進め方のコツは、完璧にやろうとしないことです。まずは「クリーンブート状態で軽いか」を見て、軽ければ“何かの常駐競合”が確定します。あとは戻しながら犯人を絞れます。
症状別の最短ルート早見表
症状→原因→最初にやること
| 症状 | まず疑う原因 | 最初の操作 |
|---|---|---|
| アイドル時も重い | スタートアップ過多、常駐競合、System Booster影響 | スタートアップ整理→再起動 |
| ゲーム中だけ重い | IN-GAMEオーバーレイ、Auto-Boost、録画/配信オーバーレイ競合 | IN-GAME無効化→Auto-Boost無効化 |
| CPUが張り付く/発熱 | Auto-Boostの停止対象、電源/常駐、バックグラウンド負荷 | タスクマネージャー確認→Auto-Boost無効化 |
| 表示が邪魔/消えない | IN-GAME(Custom Display / FPS Counter) | GAME BOOSTER > IN-GAMEで無効化 |
| 何をしても改善しない | 競合の可能性が高い | クリーンブートで確定 |
Razer Cortex側の設定を優先順位で止める手順
迷ったらこの順番:Cortex設定の優先順位表
| 優先度 | どこを触る | 目的 | 確認ポイント |
|---|---|---|---|
| 1 | GAME BOOSTER > IN-GAME | FPSオーバーレイ無効化 | 表示が消えるか、ゲームの重さが変わるか |
| 2 | GAME BOOSTER > BOOST > Auto-Boost | 自動停止の影響を止める | カクつき/入力遅延/CPU高止まりが改善するか |
| 3 | GAME BOOSTER > BOOSTER PRIME | ゲーム最適化の影響を戻す | 設定変更が原因か、復元で戻るか |
| 4 | SYSTEM BOOSTER(SPEED UP等) | Windows最適化の影響を戻す | “Windows既定へ復元”で体感が戻るか |
この順番の意図は単純で、「影響範囲が狭く、戻しやすいもの」から触るためです。
GAME BOOSTER > IN-GAME:FPSオーバーレイを止める
RazerのSupport/FAQでは、FPSオーバーレイのカスタマイズ場所が GAME BOOSTER > IN-GAME と明記されています。
また、公式マニュアルではIN-GAME内に「Custom Display(カスタム表示)」や「FPS Counter」の項目があり、表示内容や有効/無効を切り替えられる構造が説明されています。
手順の目安は次のとおりです。
-
Razer Cortexを開く
-
GAME BOOSTER > IN-GAME を開く
-
Custom Display をオフにする(まずは全表示を止める)
-
必要に応じて FPS Counter 関連も無効化する
-
ゲームを起動して、重さ・カクつき・表示の有無を確認する
ここで改善する場合、原因はオーバーレイ相性である可能性が高いです。
GAME BOOSTER > BOOST > Auto-Boost:自動ブーストを無効化して切り分ける
公式マニュアルでは、Auto-Boostを有効にすると、ゲーム起動時に選択した specials / processes / services を自動で一時停止する、と説明されています。
つまり、Auto-Boostを切ることは「自動で何かを止める/触る動き」を止めることです。切り分けの効果が非常に高いです。
手順の目安:
-
GAME BOOSTER > BOOST > Auto-Boost を開く
-
Auto-Boostをオフにする
-
いったんゲームを起動し、入力遅延・カクつき・CPU高止まりが変わるか確認
-
改善するなら、Auto-Boostは常用せず「必要時のみ」へ方針転換する
ここで改善しない場合は、Auto-Boost以外(最適化やSystem Booster、Windows側競合)へ進む判断がしやすくなります。
GAME BOOSTER > BOOSTER PRIME:最適化の影響を戻す
RazerのSupport/FAQでは、Booster Primeで最適化を行う流れや、最適化箇所の見え方が説明されています。
「最適化した覚えがある」「画質や挙動が変わった気がする」場合は、最適化の影響を戻して体感を比較してください。
進め方:
-
Booster Primeで該当ゲームを確認
-
変更点(最適化箇所)を把握する
-
復元(Restore)できる場合は復元して再テストする
-
変化が大きいなら、そのゲームは最適化を使わない運用に切り替える
SYSTEM BOOSTER:最適化した場合はWindows既定へ復元する
RazerのFAQでは、System Boosterでの最適化後に、SYSTEM BOOSTER > SPEED UP から RESTORE TO WINDOWS DEFAULT(Windows既定へ復元)できることが示されています。
「PC全体が重い」「変な挙動が増えた」場合は、ここを復元して再起動し、体感が戻るか確認してください。
改善しない場合の最終手段:復元・再インストール・アンインストール判断
まずは「原因がCortexかどうか」だけ確定させる
この段階で最も大切なのは、気合いで設定をいじり続けないことです。
-
IN-GAMEを切っても変わらない
-
Auto-Boostを切っても変わらない
-
Booster PrimeやSystem Boosterを戻しても変わらない
この場合、Cortex以外(録画、配信、RGB、セキュリティ、Windows側)の可能性が上がります。クリーンブートで確定してください。
アンインストール判断表(残す/削除)
| 残す・必要時だけ使う | 削除を検討 |
|---|---|
| 特定ゲームでだけ効果がある | オフにしても体感が改善しない |
| 表示やAuto-Boostを切れば安定する | 競合が疑われ、クリーンブートで“絡むと重い”が濃厚 |
| 手動起動にして問題が消える | 安定性が最優先(対戦ゲーム、作業用途) |
「軽くするために入れたのに、重くなる」が続くなら、使い続ける合理性は下がります。削除後は、起動直後のCPU上位とゲーム中の体感を確認し、変化があるかを見るのが最短です。
再インストールを試す場合の考え方
再インストールは“修復”として有効なことがありますが、先にやるほどではありません。
先に行うべきは、IN-GAMEとAuto-Boostの切り分け、そしてWindows側の競合確定です。そこまでやって「Cortexが原因の可能性が高い」なら、再インストールは筋が良い選択になります。
よくある質問
Razer Cortexを消すとデバイスが使えなくなりますか
一般に、Cortexはゲーム起動やブースト、オーバーレイ、最適化などの役割が中心です。マウスやキーボードの設定(キー割り当て、RGB等)は別ソフトが担う場合があります。
不安な場合は、アンインストール前に「どのRazerソフトを入れているか」を確認し、必要なものを残す判断が安全です。
FPS表示だけ消したいのに、どこを見ても見つかりません
FPSオーバーレイは GAME BOOSTER > IN-GAME にあります。まずCustom Displayをオフにし、それでも残る場合はFPS Counter関連を確認してください。
また、他の録画/配信ツール(Steam、GeForce Experience、Discord等)のオーバーレイが重なっていることもあるため、同時に有効になっていないかも確認すると確実です。
何から触ると一番安全ですか
最も安全なのは、影響範囲が小さく、戻しやすい順です。
IN-GAME(表示を止める) → 2) Auto-Boost(自動停止を止める) → 3) 最適化の復元 → 4) Windows既定へ復元
この順番なら、「戻せない変更」に踏み込みにくく、安心して進められます。
参考にした情報源
公式・一次情報
-
Microsoft サポート「Windows でクリーン ブートを実行する方法」
https://support.microsoft.com/ja-jp/topic/windows-%E3%81%A7%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3-%E3%83%96%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%92%E5%AE%9F%E8%A1%8C%E3%81%99%E3%82%8B%E6%96%B9%E6%B3%95-da2f9573-6eec-00ad-2f8a-a97a1807f3dd -
Microsoft サポート「Configure Startup Applications in Windows」
https://support.microsoft.com/en-au/windows/configure-startup-applications-in-windows-115a420a-0bff-4a6f-90e0-1934c844e473 -
Razer 公式「Razer Cortex – Game Booster For PC and Laptops」
https://www.razer.com/cortex -
Razer Support「Razer Cortex 10 Support & FAQs」
https://mysupport.razer.com/app/answers/detail/a_id/6104/~/razer-cortex-10-support-%26-faqs -
Razer 公式マニュアル(PDF)「Razer Cortex v10.2 Master Guide」
https://dl.razerzone.com/master-guides/RazerCortex/v10.2/CortexOMG-ENG.pdf