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PCにBluetoothを後付けする完全ガイド|USBアダプタ選びと設定手順

「ワイヤレスマウスやワイヤレスイヤホンをPCで使いたいのに、Bluetoothが見当たらない」とお困りの方は少なくありません。
実は、Bluetooth非対応のPCでも、後から機能を追加することが可能です。本記事では、PCがBluetoothに対応しているかの確認方法から、後付けの代表的なやり方、USB Bluetoothアダプタの選び方、Windows 10/11での設定手順、さらにトラブル時の対処法までを一通り解説いたします。

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そもそも「Bluetooth後付け」とは?できることとメリット

Bluetoothでできること(マウス・キーボード・ヘッドホンなど)

Bluetoothは、2.4GHz帯を使う近距離無線通信の規格です。PCと周辺機器をワイヤレスでつなぐ代表的な手段として、以下のような用途で広く使われています。

  • ワイヤレスマウス・キーボード

  • ワイヤレスヘッドホン・イヤホン

  • スピーカー

  • ゲームコントローラー

  • スマートフォンとのテザリングやテキスト送受信 など

PC本体にBluetooth機能が搭載されていない場合でも、USBアダプタや拡張ボードを追加することで、こうした機器をワイヤレスで利用できるようになります。

後付けするメリットと、向いているPC・向いていないPC

Bluetoothを後付けする主なメリット

  • 配線が減り、デスク周りがすっきりする

  • ノートPCを持ち運ぶ際にケーブルの抜き差しが不要になる

  • 複数デバイスを1つのアダプタでまとめて接続できる(マウス・キーボード・ヘッドセットなど)

一方で、以下のようなPCでは、後付けしても効果が限定的な場合があります。

  • すでに安定した無線マウス用レシーバーを使用しており、追加で接続したい機器が少ない

  • 古くて処理性能が低く、そもそも用途が限られているPC

  • 社内のセキュリティポリシー上、勝手なUSB機器追加が禁止されている業務PC

こうした点も踏まえ、ご自身のPCにBluetoothを後付けする価値があるか、最初に整理しておくことが重要です。


まずはPCがBluetooth対応か確認しよう

Windows 10/11での確認手順

Bluetooth機能を後付けする前に、そもそもPCにBluetoothが搭載されていないかを確認します。Windows 10/11では、概ね以下のいずれかの方法で確認できます。

  1. 設定画面から確認する

    • 「スタート」 → 「設定」 → 「Bluetoothとデバイス」を開きます。

    • 「Bluetooth」のオン・オフ切り替えスイッチが表示されていれば、PCにBluetooth機能が搭載されています。

  2. デバイスマネージャーから確認する

    • 「スタート」を右クリック → 「デバイスマネージャー」を開きます。

    • 一覧に「Bluetooth」または「Bluetooth 無線」などの項目があれば、Bluetooth機能が搭載されています。

どちらにも表示がなく、取扱説明書や仕様表にも「Bluetooth」の記載がなければ、非搭載である可能性が高く、後付けの対象となります。

デスクトップPCとノートPCの違い

  • デスクトップPC

    • 省スペースモデルを除き、Bluetoothが非搭載のケースも多く見られます。

    • USBポートに余裕があることが多く、USB Bluetoothアダプタとの相性が良い構成です。

    • 拡張スロット(PCI Expressなど)を使える機種であれば、内蔵カードでの増設も可能です。

  • ノートPC

    • 比較的新しい機種では、標準でBluetoothが搭載されていることが多い一方、古いモデルでは非搭載のものもあります。

    • USBポートが少ない場合、USBアダプタを常時挿すと他の機器がつなぎにくくなることもあるため、ポート数との兼ね合いを考える必要があります。


PCにBluetoothを後付けする3つの方法【比較】

① USB Bluetoothアダプタで追加する

もっとも手軽な方法が、USBポートに挿すだけで使える**USB Bluetoothアダプタ(USBドングル)**です。

特徴

  • 小型で持ち運びやすく、挿しっぱなしで使えるモデルも多い

  • ドライバーはWindows標準で認識されるものが多く、初心者でも導入しやすい

  • 価格帯は1,000〜3,000円程度が中心

一般的な「pc bluetooth 後付け」のニーズは、ほとんどがこの方法でカバーできます。

② 拡張ボード(内蔵カード)で追加する

デスクトップPCの場合、PCI Expressスロットなどに取り付ける**内蔵のBluetoothカード(Wi-Fi/Bluetoothコンボカードなど)**で増設する方法もあります。

特徴

  • アンテナが大きく、USBドングルよりも電波が安定しやすい製品もある

  • Wi-Fiとセットで強化できるモデルもある

  • 取り付けにはPCケースの開閉が必要で、ある程度の作業スキルが求められる

自作PCやBTO PCに慣れたユーザー、ゲーム用途で安定性を重視したいユーザーに向きます。

③ PC買い替え・買い足しで対応する

PC自体がかなり古い場合は、Bluetooth増設だけでなく、PC買い替えも選択肢になります。

  • 最新のノートPCや小型デスクトップの多くはBluetoothを標準搭載

  • CPU性能やストレージ速度も向上するため、総合的な快適性が上がる

予算が許すのであれば、長期的には最もストレスの少ない選択肢となる場合もあります。

用途別・予算別のおすすめルート

  • とにかく簡単にワイヤレスマウス・キーボードを使いたい
    → ① USB Bluetoothアダプタ

  • ゲーム用ヘッドセットなど、安定性・低遅延を重視したい(デスクトップPC)
    → ② 拡張ボード または 高品質なUSBアダプタ

  • PC自体がかなり古く、動作も重い
    → ③ PC買い替えを前提に検討


一番手軽な「USB Bluetoothアダプタ」の選び方

Bluetoothバージョンと通信距離(クラス)の考え方

Bluetoothには複数のバージョンが存在し、数が大きいほど通信速度や省電力性、通信距離などが向上しています。

  • Bluetooth 4.0〜4.2

    • 低消費電力(BLE)に対応し、日常用途には十分な性能

  • Bluetooth 5.0〜5.3

    • 4.xよりも通信速度・到達距離が向上し、混雑した環境でも安定しやすい

  • Bluetooth 5.4/6.0

    • IoT向け機能やさらに長距離通信の強化など、最新動向に対応

一般的なPC用途であれば、Bluetooth 5.0以上を選んでおけば、今後しばらく不便を感じにくいでしょう。

また、製品によっては「Class 1」「Class 2」といった表記があり、概ね以下の目安があります。

  • Class 1:最大約100m程度(環境に依存)

  • Class 2:最大約10m前後

家庭やオフィスでPC周りの機器をつなぐ目的であれば、Class 2でも問題ありませんが、離れた場所からスピーカーに接続したい場合などはClass 1対応製品が候補になります。

対応OS・対応プロファイル(HID/A2DPなど)を確認

USB Bluetoothアダプタを選ぶ際は、対応OS対応プロファイルも確認しておきましょう。

  • 対応OS:Windows 11/10/8.1 など

  • 対応プロファイルの代表例

    • HID:マウス・キーボード

    • A2DP:音楽再生(ヘッドホン・スピーカー)

    • HFP/HSP:ヘッドセットの通話

    • PAN:インターネット共有 など

商品ページや仕様表にこれらの対応状況が記載されています。音楽再生や通話を目的とする場合は、A2DPやHFP/HSPへの対応を事前に確認してください。

ゲーム・オーディオ・オフィス用途別のチェックポイント

  • ゲーム用途

    • 低遅延が重要。

    • USBアダプタだけでなく、使用するヘッドセット側のコーデック(aptX Low Latency など)も影響します。

  • オーディオ用途(音楽鑑賞)

    • 音質と接続の安定性を重視。

    • 2.4GHz帯の混雑を避けるため、Wi-Fiルーターとの距離やチャンネルも意識すると安定しやすくなります。

  • オフィス用途

    • マウス・キーボード・ヘッドセットなどを同時に使うケースが多いため、
      「同時接続台数(最大接続数)」にも注意して製品を選びましょう。


USBアダプタを使った接続・設定手順(Windows 10/11)

ここでは、もっとも一般的なケースである「Windows 10/11 + USB Bluetoothアダプタ」を例に、基本的な手順をご説明します。

アダプタを挿す前に確認しておきたいポイント

  • 可能であれば、他のBluetoothアダプタやドライバーが入っていないか確認する

  • USBハブ経由ではなく、まずはPC本体のUSBポートに直接挿して動作確認する

  • 付属CDやメーカーサイトからドライバーインストーラーが提供されている場合は、事前に入手しておく

ドライバーインストールと基本設定

  1. PCの電源を入れた状態で、USB BluetoothアダプタをPCのUSBポートに挿します。

  2. 多くの製品では、Windowsが自動的にドライバーをインストールし、数十秒〜数分程度で利用可能になります。

  3. 自動認識されない場合は、製品付属のCD-ROMまたはメーカー公式サイトからドライバーをインストールします。

  4. インストール後、必要に応じてPCを再起動します。

  5. 再起動後、「設定」→「Bluetoothとデバイス」を開き、「Bluetooth」がオンになっていることを確認します。

マウス・キーボード・ヘッドホンをペアリングする手順

以下は一般的なペアリングの流れです(Windows 10/11共通イメージ)。

  1. デバイス側をペアリングモードにする

    • マウスやキーボード、ヘッドホンの電源ボタンやペアリングボタンを長押しし、LEDが点滅する状態にします。

  2. Windows側でデバイスを追加する

    • 「設定」→「Bluetoothとデバイス」→「デバイスの追加」をクリック。

    • 「Bluetooth」を選択すると、近くのデバイスが一覧表示されます。

  3. 接続したいデバイスを選択し、接続を完了する

    • 一覧から対象のデバイス名をクリックし、「接続」を選びます。

    • ペアリングコードの入力が求められた場合は、画面の案内に従って入力または承認します。

一度ペアリングしておけば、次回以降は電源を入れるだけで自動的に接続されます(環境や機器により挙動は異なります)。


よくあるトラブルと対処法

アダプタを挿しても認識されない

  • 別のUSBポートに挿し替える(前面・背面で挙動が異なる場合があります)

  • USBハブ経由を避け、PC本体のポートに直接挿す

  • デバイスマネージャーで「不明なデバイス」が表示されていないか確認し、表示されている場合はドライバーを入れ直す

  • 付属ドライバーや公式サイトから最新版ドライバーをインストールする

それでも解決しない場合、アダプタ自体の初期不良や、PCとの相性問題の可能性があります。

音が途切れる・遅延が大きい

  • PCとBluetooth機器の距離を近づけ、障害物(壁・棚など)を減らす

  • 2.4GHz帯のWi-Fiルーターや電子レンジなど、電波干渉源から距離を取る

  • 別のUSBポートに挿し替え、PC背面の金属ケースから少し離れた位置にアダプタを移動する(延長ケーブルを使う方法もあります)

  • 可能であれば、Bluetooth 5.x以上のアダプタや、低遅延コーデック対応のヘッドセットに切り替える

複数デバイスをつなぐと不安定になる

  • 同時接続台数の上限に近づいていないか確認する(製品仕様を確認)

  • 使用頻度の低いデバイスのペアリングを一度削除し、必要なものだけを接続する

  • マウス・キーボードは専用レシーバー(2.4GHz)に任せ、ヘッドホンだけBluetoothにするなど、役割を分散させる