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音読みと訓読みの違いと見分け方|迷ったら5手順でスッと判定

子どもの宿題で「これ、音読み?訓読み?」と聞かれて、言葉に詰まったことはありませんか。
「送り仮名が付くと訓読みっぽい」「熟語は音読みが多い」――たしかに目安はあるのに、いざ例外が出ると自信が揺らいでしまいます。しかも、説明があいまいだと子どもは「結局、全部暗記?」となり、苦手意識が強くなりがちです。

そこで本記事では、音読みと訓読みの違いを短い言葉で整理したうえで、迷ったときに順番どおりに考えれば答えに近づける「5手順の見分け方」を紹介します。さらに、つまずきやすい例外は“丸暗記”ではなく、「覚える例外」と「調べて確定する例外」に分けて整理。親子でそのまま使える30秒説明の定型文と練習問題まで用意しました。読み終えるころには、「これなら説明できる」「例外でも慌てない」と感じられるはずです。

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音読みと訓読みの違いを一言でつかむ

音読みは中国由来の発音、訓読みは意味に当てた日本語

まずは、いちばん短い言い方で整理します。

  • 音読み:漢字が中国から伝わったときの“発音”をもとにした読み方

  • 訓読み:漢字の“意味”に、日本語の言葉(和語)を当てた読み方

例えば「山」は訓読みで「やま」と読みます。これは日本語として意味がそのまま伝わり、生活の中でも使われる言葉です。一方、音読みの「サン」は、単独で言われても意味が浮かびにくく、熟語の中で使われることが多い――この感覚は、理解の入口としてとても重要です。

ただし、注意点もあります。音読みでも意味がすぐ分かる言葉(例:駅=えき、肉=にく)もありますし、訓読みでも短いもの(例:日=ひ、場=ば)があります。つまり、「意味が分かる/分からない」だけで決めると外れることがあるという前提を持っておくと、あとが楽になります。

ここで子どもに説明するなら、次の一言が便利です。
「音読みは“発音の名残”、訓読みは“意味に合わせた日本語”。でも例外もあるから、あとで手順で確かめようね。」

同じ漢字に音と訓がある理由

音読みと訓読みがややこしいのは、同じ漢字に複数の読みがあるからです。これは“仕組み”を知ると納得できます。

漢字は中国で生まれ、日本に伝わりました。最初は中国の発音に近い読みで読もうとします。これが音読みの始まりです。
ところが、日本で生活する中では、漢字の意味を日本語の言葉に結び付けたほうが分かりやすく便利です。そこで「この漢字はこの意味だから、日本語のこの言葉に当てよう」と、意味を翻訳するように読みを当てました。これが訓読みです。

つまり、音読みと訓読みの共存は、「発音も必要だったし、意味の分かりやすさも必要だった」という歴史の結果です。
この背景を知っておくと、子どもが「どうして二つもあるの?」と聞いたときに、筋道立てて答えられます。

最初に知ると混乱が減る重箱読みと湯桶読み

音読みと訓読みの“違い”を理解しても、なお混乱が残る原因があります。それが、熟語の読み方が必ずしも「音だけ」「訓だけ」ではないことです。

熟語の読みの組み合わせは大きく4通りあります(漢検の学習コンテンツでも整理されています)。

パターン 読みの組み合わせ 例(代表) つまずきポイント
音+音 学校(ガッコウ)、情報(ジョウホウ) 「熟語=音」と覚えると強い
訓+訓 手紙(てがみ)、見守る(みまもる) 生活語で出やすい
音+訓 重箱読み 重箱(じゅうばこ)、台所(だいどころ)
訓+音 湯桶読み 湯桶(ゆとう)、手本(てほん)

ポイントはひとつです。
熟語を見たときに、最初は音読み寄りで考えてよい。でも“混ざる熟語”があることは先に知っておく。
これだけで、例外が出たときのストレスが大きく減ります。


音読みと訓読みの見分け方は5手順で考える

ここからは「迷ったらどうするか」を、手順として固定します。コツをバラバラに覚えると、いざというときに取り出せません。順番を決めて、同じ型で考えるのが一番です。

手順1 送り仮名が付くかを見る

まず確認するのは「送り仮名(ひらがなが付く形)」です。送り仮名が付く語は、訓読みの可能性が高いです。

  • (はしる)

  • (かく)

  • (たかい)

  • 広が(ひろがる)

理由は、訓読みは日本語の言葉として動詞・形容詞になることが多く、活用(語尾が変わる)を表すために送り仮名が必要になるからです。

ただし、ここで“確定”しないのがコツです。送り仮名がない訓読みもあります。

  • 山(やま)

  • 川(かわ)

  • 空(そら)

  • 雨(あめ)

ですので、手順1は「訓読み“寄り”」の判断材料として使います。

判断実況(親子向け例)
「走る」は“る”が付いてる→送り仮名あり→訓読みっぽい→答えは訓読み。

手順2 熟語か単独語かを見る

次に「漢字がいくつ並んでいるか」を見ます。漢字が2つ以上の熟語は、音読みが多い傾向があります。

  • 学校(ガッコウ)

  • 道路(ドウロ)

  • 図書(トショ)

  • 交通(コウツウ)

ただし、先ほど説明したように「混ざる熟語(重箱読み・湯桶読み)」があります。だから、熟語だからといって即決しません。
手順2は「音読み“寄り”」の判断材料です。

判断実況
「写真」は漢字2つ→熟語→音読み寄り→実際にシャシン(音+音)でOK。

手順3 読みの長さと語尾で当たりを付ける

ここで“精度”を上げます。漢字文化資料館では、音読みと訓読みの見分け方の目安として次が説明されています。

  • 音読みは、かなで書くと3文字以下になりやすい

  • 4文字以上になる読みは訓読みの可能性が高い

  • 2文字目が小さい「ゃ・ゅ・ょ」になりやすい音読みがある

例えば、

  • くらべる(4文字)→訓読みの可能性が高い

  • あわただしい(5文字)→訓読みの可能性が高い

  • しょう(小)/りゅう(流)→音読みの可能性が高い

ただし重要な注意点があります。これは“確定ルール”ではありません。
音読みでも2〜3文字以内が多い、という傾向を使って見当を付けるものです。例外は存在します。

また、語尾にもヒントがあります。訓読みは動詞・形容詞として使われやすく、語尾が「う/く/る/い」になりやすいです。

  • (おもう)

  • (あそぶ)

  • 大き(おおきい)

このあたりは、子どもにも直感的に伝わります。

手順4 小さいゃゅょやンで音読みらしさを確認する

手順3とつながる話ですが、音読みには拗音(小さいゃゅょ)がよく出ます。

  • しょう、きゅう、りゅう、ちょう、ぎょ、しゃ など

また、語尾が「ン」になりやすい音読みも多いです(カン、セン、タン など)。
ここでも“確定”ではなく、“音読み寄りの確度を上げる”ために使います。

判断実況
「流」=りゅう(拗音)→音読みらしい→音読みでOK。

手順5 迷ったら確定する 調べ方と確認先

最後が最重要です。手順1〜4で見当を付けても、例外はあります。だからこそ、迷ったときに“確定できる場所”を持つと、学習が一気に安定します。

  • 文化庁:常用漢字表の音訓索引(音や訓を入力して常用漢字を検索できる)

  • 漢和辞典(その漢字の音読み・訓読みの一覧、用例を確認できる)

  • 学年の目安として、文部科学省:音訓の学校段階別割り振り表も参考になる

大事なのは、推測で押し切らないことです。
家庭学習では「推測→確定→覚える」の順にすると、短時間で確実に積み上がります。子どもにもこう伝えると良いです。
「迷ったら“当てずっぽう”じゃなくて、辞書で確かめて強く覚えよう。確かめたものは次から迷わないよ。」


よく出るパターン別に音読みと訓読みを整理する

ここからは“テストに出る形”で整理します。形が見えると判断が速くなります。

二字熟語は音読みが多いが例外もある

二字熟語は音読みが多い、という基本姿勢は持っておくと便利です。

  • 学校(ガッコウ)

  • 先生(センセイ)

  • 予定(ヨテイ)

  • 安全(アンゼン)

  • 計画(ケイカク)

一方で、二字でも訓読みが混ざるもの、訓+訓で読むものがあります。ここで重要なのは「例外があるから基本が意味ない」ではなく、基本で素早く当たりを付け、例外は手順5で確定するという運用です。

また、二字熟語は“音読み同士が連結して起こる音変化(促音化など)”がよくあります。例えば、学(ガク)+校(コウ)→ガッコウのように、音が変わることがあります。
この音変化は国語の学習でもよく扱われ、読みを覚えるときのヒントになります(細かい理屈は不要で、「熟語は読みがくっついて変わることがある」と知っておくだけでOKです)。

訓読みが混ざる熟語 重箱読みと湯桶読みの代表例

混在熟語は、知っているだけで得点が伸びる領域です。漢検でも「音と訓の組み合わせは4通り」として、重箱読み・湯桶読みを代表例で扱っています。

種類 代表例 覚え方のコツ
重箱読み 音+訓 重箱(じゅうばこ)、台所(だいどころ) 「前がカタカナっぽい/後ろが和語っぽい」感覚で
湯桶読み 訓+音 湯桶(ゆとう)、手本(てほん) 「前が生活語/後ろが熟語部品」感覚で

ここで大切なのは“分類”です。
子どもに聞かれたら、こう説明すると納得されやすいです。
「熟語は音読みが多いけど、聞いて意味が分かりやすいように、音と訓が混ざった読み方もあるんだよ。」

同じ漢字でも意味で読みが変わる代表例

同じ漢字でも、言葉の中での役割が変わると読みが変わります。ここを押さえると応用が利きます。

  • :生きる(いきる=訓)/生命(セイメイ=音)/生える(はえる=訓)/先生(センセイ=音)

  • :上がる(あがる=訓)/上手(じょうず=音寄りの熟語)/上級(ジョウキュウ=音)

  • :日(ひ=訓)/日本(ニホン=音)/日曜(ニチヨウ=音)

  • :手(て=訓)/手紙(てがみ=訓+訓)/助手(ジョシュ=音)

  • :力(ちから=訓)/体力(タイリョク=音)/力強い(ちからづよい=訓)

判断の観点は次の2つです。

  1. 単独で“生活語(和語)”として使っているか(訓が出やすい)

  2. 熟語の部品として“音の部品”になっているか(音が出やすい)

この2つに、先ほどの5手順を重ねると、かなり安定します。


つまずきやすい例外は丸ごと覚えるより分類する

例外は、学習の敵ではありません。扱い方を決めれば、むしろ点を取りやすい場所になります。
ポイントは「全部同じように暗記しない」ことです。

ここでは、家庭学習で運用しやすいように、例外を2分類します。

  • A:覚える例外(頻出で、間違えると損が大きい)

  • B:調べて確定する例外(頻出ではない/理屈で割り切れない)

発音で意味が分かるのに音読みの例

「意味がすぐ分かる=訓読み」と思っていると外れる例です。頻出が多いので、A(覚える例外)に入れやすいです。

  • 駅(えき)

  • 肉(にく)

  • 服(ふく)

  • 本(ほん)

  • 絵(え)

  • 銀(ぎん)

  • 塩(えん:※生活語でもあるが音読みとして定着)

  • 皿(さら:訓、などの対比も面白い)

ここでのコツは、“例外を単独で覚えない”ことです。熟語とセットにすると忘れにくいです。

  • 駅:駅前、駅員

  • 肉:牛肉、肉屋

  • 服:制服、私服

  • 本:本屋、本文

発音で意味が分かりにくいのに訓読みの例

逆方向の例外もあります。「短い=音読み」だけで決めると外れるものです。これも代表だけ押さえると効果的です。

  • 日(ひ)

  • 場(ば)

  • 野(の)

  • 間(ま)

  • 身(み)

  • 音(ね)

これらは“生活の中の和語として短い”パターンなので、短いのに訓読みになります。

例外に出会ったときの安全な対処法

例外に出会ったら、次の手順にすると崩れません。

  1. 頻出かどうかを見る(教科書やテストでよく出るならA)

  2. Aなら、例とセットで覚える(単独暗記を避ける)

  3. AでなければBとして、辞書・索引で確定し、メモする

  4. メモは「音/訓」だけでなく、どの言葉で出たかを書く

ここで、例外の分類表を用意します。家庭ではこの表を“育てる”のがおすすめです。

分類 目的 代表例 覚え方
覚える例外(A) よく出るので即答したい 駅(えき)、肉(にく)、服(ふく)、絵(え) 熟語とセット(駅前・牛肉・制服)
調べて確定(B) 出会ったときだけ確実にする 地名・人名の読み、特殊な慣用読み 辞書・文化庁索引で確定しメモ

「例外は悪いもの」ではなく、「分類して処理するもの」と捉えるだけで、不安がかなり軽くなります。


子どもに説明するときの言い方と練習問題

ここは保護者の方が一番助かるパートです。説明は短く、練習は小さく、見直しは具体的に。これで家庭学習は回ります。

30秒で説明できる定型文

子どもに聞かれたら、まずこれをそのまま言ってみてください。言葉が固定されていると、教える側の負担が減ります。

定型文(30秒)
「音読みは、中国の発音をもとにした読み方で、熟語でよく出るよ。訓読みは、漢字の意味に日本語の言葉を当てた読み方で、送り仮名が付くことが多いよ。
でも熟語でも音と訓が混ざることがあるし、例外もある。迷ったら、送り仮名→熟語→長さ→小さいゃゅょ→辞書確認の順に考えよう。」

子どもが「なんで混ざるの?」と聞いたら、こう返すと納得されやすいです。
「聞いたときに意味が分かりやすいように、音と訓が混ざった読みも生まれたんだよ。」

親子でできるミニ練習 10問

次の言葉について、(音)か(訓)かを考えましょう。迷ったら5手順です。
※ここでは“読みが分かっている前提”で、分類を当てる練習をします。

  1. 山(やま)

  2. 学(ガク)

  3. 走る(はしる)

  4. 交通(コウツウ)

  5. 赤い(あかい)

  6. 写真(シャシン)

  7. 音(ね)

  8. 絵(え)

  9. 生きる(いきる)

  10. 上級(ジョウキュウ)

答え
1 訓/2 音/3 訓/4 音/5 訓/6 音/7 訓(短い訓の代表)/8 音(意味が分かる音の代表)/9 訓/10 音

採点ポイント(親向け)

  • 3・5は送り仮名→訓

  • 4・6・10は熟語→音寄り

  • 7・8は例外枠(ここを外しても「例外だから確定して覚えよう」でOK)

会話例(2本)

  • 子「音(ね)って短いから音読みじゃないの?」
    親「短いから音、とは限らないよ。『ね』は生活語として昔から使う日本語だから訓読み。短い訓読みもあるんだ。」

  • 子「絵(え)は意味わかるのに音読みなの?」
    親「そう、例外の代表。だから“意味がわかる=訓”で決めつけない。こういうのは覚える例外にしよう。」

テストで失点しない見直しチェックリスト

テスト直前に、これだけ確認すれば“うっかり”が減ります。

  • 送り仮名がある言葉を、先に訓読み候補として見た

  • 漢字が2つ以上なら、まず音読み寄りで考えた(ただし混在に注意)

  • 重箱読み・湯桶読みの可能性を一度疑った

  • 「短い=音」「意味が分かる=訓」で決めつけていない

  • 迷ったものは、辞書や索引で確定して覚えた

  • 覚える例外(駅・肉・絵など)を、熟語とセットで思い出せる

このチェックリストは、家庭で印刷して机に貼っても効果的です。


よくある質問

音読みと訓読みは100パーセント見分けられますか

“コツだけ”で100%は難しいです。歴史的に読みが増えたり、慣用として定着した読みがあったり、固有名詞の読みが混ざったりするからです。
ただし、学習として困る必要はありません。この記事のように、まずは5手順で当たりを付けて、迷ったら索引や辞書で確定する。これで十分に戦えます。文化庁の「常用漢字表の音訓索引」は、最終確認の導線としてとても有用です。

名前や地名は音読みと訓読みのどちらですか

名前や地名は、音読み・訓読みの枠だけでは整理できないことが多いです。人名には名乗り読みがあり、地名には慣用読みがあります。
テストの「音訓問題」とは別物として、固有名詞はその読みを個別に覚えるのが基本です。迷ったら、辞書(地名辞典・人名辞典)や公的・信頼できる資料で確認しましょう。

漢和辞典と国語辞典はどう使い分けますか

  • 漢和辞典:漢字そのもの(音読み・訓読み・部首・画数・用例)を調べる

  • 国語辞典:言葉(単語)の意味・用法・類義語などを調べる

音読み・訓読みを確実に知りたいときは、基本は漢和辞典が向いています。国語辞典は“単語としての扱い”で載り方が変わることがあるため、読みの確定だけが目的の場合は、漢和辞典や音訓索引が安定します。


参考情報源