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知恵袋

「お腹がドクドクして心臓みたい」知恵袋で多い悩みを解説【腹部大動脈瘤との違いも】

「お腹に手を当てると、心臓があるみたいにドクドクする」「仰向けに寝ると、おへそのあたりが脈を打っている感じがして不安になる」といった相談は、Yahoo!知恵袋などのQ&Aサイトでもたびたび見られます。

共通しているのは、次のようなポイントです。

  • 痛みはほとんどなく、「ドクドク」「トクトク」といった拍動を感じる

  • 場所はおへそ周辺〜お腹の真ん中あたりのことが多い

  • ふと気づいてから気になり始め、ネットで検索して不安が強くなる

  • 「このまま様子を見て良いか」「病院に行くべきか」で迷っている

本記事は、このような不安を抱えた方に向けて、「一般的に考えられる原因」と「受診の目安」を整理することを目的としています。

※医学的内容は一般的な情報に留め、具体的な診断・指示は行いません。

※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。

目次

お腹でドクドクを感じる仕組みと、よくある原因

お腹の奥には太い血管(大動脈)が通っている

まず前提として、お腹の奥には「大動脈」という太い血管が通っています。大動脈は、心臓から押し出された血液を全身に運ぶ、とても重要な血管です。胸の中を通る部分を「胸部大動脈」、おへそ付近から下を通る部分を「腹部大動脈」と呼びます。

この腹部大動脈は太く拍動が強いため、

  • 仰向けに寝ているとき

  • お腹の力を抜いているとき

  • 痩せていてお腹の脂肪や筋肉が少ない人

などでは、「おへそあたりで心臓のような脈を感じる」ことが珍しくありません。

痩せている人ほど拍動を感じやすいケース

医学的にも、体格によって「脈を感じやすさ」が変わることは知られています。特に痩せ型の方は、お腹の脂肪や筋肉の層が薄いため、奥にある血管の拍動が表面まで伝わりやすくなります。

たとえば次のような状況で「ドクドク」をはっきり感じやすくなります。

  • 仰向けに寝て、お腹に手を軽く置いたとき

  • 深呼吸をして息を止めた状態で、おへそを少し押したとき

  • 食後など血流が増えているとき

この場合、「お腹で拍動を感じる」こと自体は、すぐに病気とは言えない場合も多くあります。ただし、「今まで意識していなかったのに急に強く感じるようになった」「しこりのようなふくらみがある」といった場合は注意が必要です。

ストレスや自律神経の乱れによる「ドクドク感」

ストレスが強いときや緊張しているとき、心臓の鼓動が速くなったり強くなったりすることがあります。同じように、体のあちこちで「脈」を意識しやすくなることもあり、その1つとしてお腹でのドクドク感を強く感じることがあります。

また、自律神経が乱れると、胃腸の動き(蠕動運動)が過敏になり、「ドクドク」「ゴロゴロ」といった不快感として自覚されることもあります。こうした場合、

  • 疲れやすい・眠りが浅い

  • お腹の張りや下痢・便秘など、他のストレス症状もある

  • 休日や休養で少し楽になる

といった特徴を伴うことがあります。

ただし、ストレスが関係している場合であっても、「本当に危険な病気が隠れていないか」を医師に確認してもらうことは、決して無駄にはなりません。


注意が必要な病気の例

腹部大動脈瘤とは?基本的なしくみとリスク

お腹で拍動を感じる症状に関連して、医学的に特に注意が必要とされる病気の1つが「腹部大動脈瘤(ふくぶだいどうみゃくりゅう)」です。

腹部大動脈瘤とは

  • お腹を通る大動脈の一部が「こぶ」のように膨らんでしまった状態

  • 通常2cmほどの太さの大動脈が、3cm以上に広がることが多い

  • 動脈硬化、加齢、高血圧、喫煙などが複合的な原因になる

といった特徴があります。

腹部大動脈瘤の厄介な点は、

  • 小さいうちはほとんど自覚症状がない

  • 大きくなってくると、やせている人では「お腹の拍動するしこり」として気づくことがある

  • さらに大きくなり破裂すると、命に関わる重篤な状態になる

という点です。

典型的に注意したいサインの一例

  • おへそ付近に、ドクドクと脈打つ「しこり」や「こぶ」のようなふくらみがある

  • 最近、そのふくらみが大きくなってきた気がする

  • 強い腹痛・背中の痛みとともに、冷や汗やふらつきが出てきた

こうしたサインがある場合は、自己判断で様子を見るのではなく、できるだけ早く医療機関を受診することが重要です。

その他に考えられる主な病気(消化器・婦人科など)

お腹のドクドク感は、腹部大動脈瘤だけでなく、さまざまな病気と関連することがあります。例えば医療情報サイトでは、次のような病気が挙げられています。メディカルドック

  • 消化器系の病気

    • 胃炎・胃潰瘍

    • 感染性胃腸炎(いわゆる胃腸風邪)

    • 過敏性腸症候群 など

  • 循環器系の病気

    • 腹部大動脈瘤 など

  • 婦人科系の状態

    • 妊娠

これらの病気は、「お腹が痛い」「下痢・嘔吐がある」「発熱がある」「生理周期との関係がある」など、他の症状を伴うことも多いため、「お腹のドクドク」以外のサインにも注意する必要があります。

年齢・生活習慣によって変わるリスク

一般的に、腹部大動脈瘤などの血管の病気は、50〜60歳以上の方に多いとされています。

リスクを高める要因としては、

  • 高血圧

  • 喫煙

  • 動脈硬化(脂質異常症など)

  • 家族に大動脈瘤の方がいる場合

などが挙げられます。

一方、若い年代(20〜30代)では、こうした病気の頻度は比較的少ないと考えられています。ただし「頻度が低い=絶対にない」という意味ではありません。不安が強い場合や、他の症状を伴う場合には、年齢に関わらず医療機関で相談することが安心につながります。


「様子を見てもよい状態」と「受診すべき状態」の目安

お腹のドクドク感の主な原因と特徴・受診の目安(比較表)

下記は、一般的なイメージをつかむための表です。実際には個々の状況で異なりますので、判断の参考程度にご覧ください。

原因の種類主な特徴一緒に出やすい症状受診の目安
体格によるもの(やせ型など)仰向けでお腹に手を当てると拍動を感じる特になし不安が続く場合は、かかりつけ医などで相談を検討
ストレス・自律神経の乱れドクドク感が気になる時と気にならない時がある動悸、不眠、胃の不快感など生活を整えつつ、気になるなら内科受診を検討
消化器系の病気(胃炎・胃腸炎など)お腹の痛みや張りとともにドクドク感を自覚下痢・嘔吐・発熱など数日以上続く場合や症状が強い場合は早めの受診
妊娠・婦人科的な要因妊娠判明前後・妊娠中・産後などに違和感を自覚つわり、体調の変化など産科・婦人科で相談
腹部大動脈瘤など血管の病気拍動する「しこり」「こぶ」を触れることがある腹痛・背部痛、冷や汗、ふらつきなど早急な受診が必要。強い痛みがあれば救急受診も検討

今すぐ救急受診を検討すべきサイン(チェックリスト)

次のような場合は、救急車の利用も含めて、すぐに医療機関を受診すべき状況の可能性があります。

  • □ 突然、今までにないほど強い腹痛や背中の痛みが出た

  • □ 冷や汗が出る・顔色が悪い・ふらつく・意識がぼんやりする

  • □ お腹の一部に、急に強い痛みを伴うしこり・こぶのようなふくらみを感じる

  • □ 痛みがどんどん強くなり、じっとしていられない

  • □ 動くとさらに症状が悪化する感じがある

こうした症状は、腹部大動脈瘤の破裂や消化器系の重篤な病気などを含め、命に関わる状態と関連することがあります。迷った場合には、躊躇せず救急相談窓口や医療機関に電話で相談してください。

数日以内に受診をおすすめしたいサイン

次のような場合は、「今すぐ救急」というほどではないかもしれませんが、できるだけ早めに(数日以内を目安に)医療機関を受診することをおすすめします。

  • □ お腹のドクドク感が数日以上続いている

  • □ 拍動するしこりのようなものを触れる気がして不安が強い

  • □ 軽い痛みや違和感が徐々に強くなってきている

  • □ 高血圧・喫煙・動脈硬化などの持病がある

  • □ 家族に「大動脈瘤」と診断された人がいる

こうした場合は、内科や循環器内科などで一度相談し、「危険な病気が隠れていないか」を確認してもらうことが望ましいと考えられます。

経過観察しながら生活を整えたいケース

次のようなケースでは、「すぐに緊急受診が必要」とまでは言えないこともあります。

  • □ 仰向けに寝て、お腹に手を当てた時だけドクドクを意識する

  • □ 痛みや吐き気、発熱など他の症状はない

  • □ 体勢を変えると気にならなくなる

  • □ ストレスが強い時期ほど気になりやすい

ただし、これらに当てはまる場合でも、「不安が頭から離れない」「心配で日常生活に支障が出ている」といった場合には、遠慮なく医療機関で相談して構いません。専門家に「大きな問題はなさそう」と確認してもらえるだけでも、不安の軽減につながります。


何科を受診する?診察で聞かれやすいこと・検査の流れ

まず相談しやすい診療科(内科・循環器内科など)

「お腹に心臓があるみたい」と感じたとき、まず相談しやすいのは次のような診療科です。

  • 一般内科
    幅広い症状を総合的に見てくれる窓口的な存在です。どの科に行くべきか迷う場合は、まず内科に相談する方法があります。

  • 循環器内科
    心臓や血管の病気が特に心配な場合、あるいは「拍動するしこり」など血管に関わる症状が気になる場合は、循環器内科も候補になります。

  • 消化器内科
    胃痛・下痢・吐き気など、消化器症状が目立つ場合は消化器内科が適しています。

  • 産婦人科
    妊娠の可能性がある・妊娠中・産後間もないなどの場合は、産婦人科で相談する選択肢もあります。

まずは「最も相談しやすい医療機関」に足を運び、必要に応じて専門科を紹介してもらう形でも問題ありません。

よく行われる検査の例(エコー・CTなど)のイメージ

症状や診察の結果によっては、次のような検査が行われることがあります。

  • 腹部超音波検査(エコー)
    お腹にゼリーを塗り、超音波を当てて内臓や血管の状態を映像として確認する検査です。痛みはほとんどなく、妊婦健診でも使われるような検査です。腹部大動脈の太さや形、周囲の臓器の状態を確認できます。

  • CT検査
    必要に応じて、造影剤という薬を使いながらお腹の断面を詳しく撮影する検査が行われることもあります。大動脈瘤の位置や大きさを詳しく調べるのに役立ちます。

  • 血液検査・血圧測定など
    動脈硬化や生活習慣病の有無、炎症の有無などを確認するために行われます。

これらの検査は、すべての方に必ず実施されるわけではなく、症状・年齢・リスク要因などを総合的に判断して選択されます。

受診前にメモしておくと役立つポイント(チェックリスト)

受診を決めたら、次のような情報をメモしておくと、診察がスムーズになり、より適切な判断につながりやすくなります。

  • □ 最初に「お腹のドクドク」に気づいた時期

  • □ どのような体勢・タイミングで特に気になるか(例:仰向けのとき、寝る前、食後など)

  • □ 痛みの有無・強さ・性質(ズキズキ・キリキリ等)

  • □ 吐き気・下痢・発熱・息苦しさなど、他に気になる症状

  • □ 既往歴(高血圧・糖尿病・脂質異常症など)

  • □ 現在飲んでいる薬・サプリメント

  • □ 喫煙・飲酒の習慣、家族に大動脈瘤や心臓病の人がいるか

これらの情報は、医師が原因を絞り込むうえで非常に参考になります。


セルフケアと日常生活で意識したいポイント

ストレス・自律神経の観点からできる対策

ストレスや自律神経の乱れが関係しているケースでは、次のようなセルフケアが役立つことがあります。

  • 毎日同じ時間に寝起きするなど、生活リズムを整える

  • スマホ・PCの使用を寝る前に控え、睡眠の質を高める

  • 軽いウォーキングやストレッチで体を動かす

  • 深呼吸やリラクゼーション、趣味の時間を意識して作る

ただし、「ストレスのせい」と自己判断して重い病気を見逃してしまうことは避けるべきです。不安があるうちは、医療機関で相談したうえでセルフケアに取り組むことをおすすめします。

生活習慣病が気になる人のセルフチェック

腹部大動脈瘤などの血管の病気は、動脈硬化との関連が指摘されています。

次の項目に複数当てはまる場合は、一度健診や医療機関でのチェックを検討してもよいでしょう。

  • □ 血圧が高めと言われたことがある

  • □ コレステロールや中性脂肪が高い

  • □ たばこを吸っている、または長年吸っていた

  • □ 運動不足を自覚している

  • □ 偏った食生活(塩分・脂質多め)になりがち

  • □ 家族に「大動脈瘤」「心筋梗塞」などの血管の病気の人がいる

こうした生活習慣の見直しは、お腹のドクドク感だけでなく、全身の健康維持にも役立ちます。

ネット情報との付き合い方・不安との向き合い方

「お腹に心臓があるみたい」と感じて検索を重ねると、どうしても重い病名ばかりが目につき、不安が増幅されがちです。

  • ネット情報は「一般論」に過ぎないこと

  • 「自分の状態が一般論のどこに当てはまるか」を判断できるのは医師だけであること

  • 不安が強いほど、ネットよりリアルの医療機関で相談する価値が高いこと

を意識していただくと、情報との付き合い方が少し楽になるかもしれません。


よくある質問(FAQ)

若い人でも腹部大動脈瘤になることはありますか?

一般的には、腹部大動脈瘤は高齢の方(60歳以上など)に多い病気とされています。

しかし、「若いから絶対にない」とは言い切れず、先天的な血管の病気や家族歴など、さまざまな要因が関わることがあります。年齢だけで安心せず、心配な症状がある場合は医療機関で相談することが大切です。

痛みがない場合は様子を見てもいいですか?

痛みがない場合でも、

  • 拍動するしこりのようなものを触れる

  • 徐々にドクドク感が強くなっている

  • 高血圧や喫煙など、血管のリスク因子がある

といった場合は、一度は医療機関で相談することをおすすめします。

逆に、体勢によってのみ軽く感じる程度で、他に症状がなく、不安もあまり大きくない場合は、生活を整えながら経過を見つつ、気になるタイミングで受診する、という考え方もあります。

妊娠中や産後にお腹がドクドクするのは異常ですか?

妊娠中や産後は、ホルモンバランスや血流量の変化、子宮の大きさの変化などにより、普段と違う体感が増える時期です。お腹の血流も変化するため、「ドクドク」や「ピクピク」といった感覚を覚える方もいます。

ただし、妊娠中・産後は母体と赤ちゃんの安全が最優先です。

  • 痛みを伴う

  • 出血やお腹の張りが強い

  • いつもと違う強い違和感がある

といった場合は、自己判断せずに産婦人科で相談することを強く推奨いたします。

どのくらい続いたら必ず受診したほうがいいですか?

明確な「日数の線引き」はありませんが、一般的な目安としては、

  • 強い痛みやショック症状がある → その場で救急受診を検討

  • 軽い痛みや違和感、ドクドク感が 数日〜1週間以上 続く・悪化傾向がある → 一度受診を検討

  • 1度きりで、その後まったく気にならない → 経過観察としつつ、健診時に相談

といった考え方があります。迷ったら、「気になり始めたタイミング」「症状の変化」をメモし、かかりつけ医などに相談してください。


まとめ:不安を放置せず、まずは「危険サイン」をチェック

「お腹に心臓があるみたい」と感じるドクドク感は、

  • 体格や体勢によって起こる「正常範囲の拍動」

  • ストレスや自律神経の乱れによる違和感

  • 消化器系の病気や妊娠などによる変化

  • 腹部大動脈瘤など命に関わる病気

など、幅広い要因と関係している可能性があります。

本記事では、

  • お腹で拍動を感じる仕組み

  • 注意が必要な病気の概要

  • 「今すぐ受診」「早めに受診」「経過観察」の目安

  • 何科を受診するか、受診前の準備

  • セルフケアや生活習慣の見直しのポイント

を整理してご紹介しました。

大切なのは、

  1. まず危険なサインがないかをチェックすること

  2. 不安が強い場合や、症状が続く場合は、ネット情報よりも医療機関で相談することを優先すること

です。