※購入先、ダウンロードへのリンクにはアフィリエイトタグが含まれており、それらの購入や会員の成約、ダウンロードなどからの収益化を行う場合があります。

OBSノイズ抑制の最短設定ガイド|RNNoiseとSpeexの選び方と声が途切れる対処法

配信の録画を聞き返したら、マイクに「サーッ」というノイズやPCファン音が乗っていて気になった。そこでOBSのノイズ抑制を入れてみたら、今度は声がこもったり、語尾が途切れたりして余計に不安になった――そんな経験はありませんか。

OBSのノイズ対策は、むやみに設定を盛るほど迷いやすくなります。ポイントは「定常ノイズ(ファン音・サー音)」と「瞬間ノイズ(打鍵・物音)」を分けて、最短ルートでフィルタを組むことです。本記事では、まず30秒で状況を診断し、RNNoiseとSpeexの選び方、失敗しにくいフィルタ順、声が途切れるときの切り分け手順、配信前1分テストまでを一つの手順としてまとめました。

読了後には、ノイズを無理にゼロにしなくても「聞きやすい声」を作れる状態になり、設定沼から抜けて安心して配信に集中できるようになります。

※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。

目次

OBSノイズ抑制で最初にやるべき30秒診断

マイクのノイズ対策は、闇雲にフィルタを増やすほど迷いやすくなります。まずは“何が困っているか”を30秒で切り分けると、最短で整います。

定常ノイズか瞬間ノイズかで最短ルートが変わる

次のどちらが主に気になりますか。

  • A:常にサーッ/ブーンと鳴っている(PCファン、空調、ホワイトノイズ)
    → 最短ルート:ノイズ抑制(RNNoise/Speex)から始めます。

  • B:たまにカタカタ/コツコツ入る(キーボード、マウス、机の振動、生活音)
    → 最短ルート:ノイズゲートから始めます。

  • C:AもBもある
    → 最短ルート:ノイズ抑制 → ノイズゲートの順で組みます。

ここを押さえるだけで、「抑制を強くしすぎて声がこもる」「ゲートを強くしすぎて声が途切れる」といった失敗を避けやすくなります。

先に知っておくべき限界と成功ライン

ノイズ対策の成功は「ノイズをゼロにする」ことではありません。配信・録画で重要なのは言葉の明瞭さです。成功ラインは次の3点が同時に成立している状態です。

  • 無音時:ノイズが“意識しなければ気にならない”

  • 会話時:子音(さ行・た行)が残り、こもらない

  • 小声時:語尾や話し始めが欠けない

このラインを超えてノイズを消そうとすると、声の自然さが犠牲になります。まずは“合格”を作り、必要なら少しずつ詰める、が最短です。


OBSノイズ抑制でできることと限界

OBSのノイズ抑制は、マイクに乗る軽度の背景ノイズを目立ちにくくするための機能です。PCファンや環境ノイズを軽減する用途に向きますが、騒がしい部屋など“ノイズ量が大きい環境”では効果が限定的になりがちです。これはOBS公式の説明でも触れられている重要な前提です。

ノイズ抑制が得意なノイズと苦手なノイズ

ノイズ抑制が得意なのは、比較的一定の成分が続くノイズです。逆に、瞬間的な音や、声に近い帯域の音は、声と一緒に削りやすくなります。

よくある“苦手”の例

  • キーボード打鍵(声の子音と近い)

  • 物音(瞬間的・広帯域)

  • 近くの会話(声そのもの)

このタイプを抑制だけで消そうとすると、声が水中っぽくなったり、語尾が欠けたりしやすいので、後述のノイズゲートや環境改善を併用します。

ノイズ対策は「フィルタ」より「声を大きく入れる」が先

ノイズを減らす最強の方法は、実は“ノイズを消す”より“声だけを強く入れる”ことです。

  • 口元にマイクを近づける

  • マイクの正面に口を向ける(指向性がある場合)

  • PCファンからマイクを遠ざける

  • 反響が強いならカーテンや布で吸音する

この工夫で、ノイズ抑制の強さを弱くでき、声の自然さが残りやすくなります。後半で具体的なやり方をまとめます。


OBSでノイズ抑制フィルタを追加する手順

まずはOBS側にフィルタを正しく追加できる状態にします。操作自体は難しくありません。

フィルタ画面を開いてノイズ抑制を追加する

  1. OBSの下部(またはドック)にある音声ミキサーを表示

  2. マイク(Mic/Auxなど)の設定メニュー(歯車または︙)を開く

  3. フィルタをクリック

  4. 左下の+からノイズ抑制を追加

  5. 方式(RNNoise/Speex)を選ぶ

ここまでがスタートラインです。次は「方式選択」と「成功ラインの作り方」を押さえます。

RNNoiseとSpeexの違いを短く理解する

OBSのノイズ抑制方式として代表的なのがRNNoiseSpeexです。RNNoiseはAIベースの方式としてOBS側に追加された経緯が報じられています(PC Watch)。一方、Speexは従来からある方式として扱われます。

  • RNNoise:基本は“選ぶだけ”で効きやすい。高品質寄りだが環境によって声が削られることも。

  • Speex:比較的軽負荷。dBで効き具合を調整できるが、強くするとこもりやすい。

迷ったら、まずRNNoiseで“合格ライン”を作り、違和感が強いならSpeexで“薄く”抑えるのが最短です。


RNNoiseとSpeexのおすすめ設定と選び方

ここからが本番です。重要なのは「数値」より「テスト手順」です。環境によって正解が変わるため、“再現できる合わせ方”を持つと設定沼が終わります。

まずRNNoiseで合格ラインを作る理由

RNNoiseは“選ぶだけ”で効果を体感しやすく、初心者が最短で改善を実感しやすい方式です。特にファン音や空調などの定常ノイズが気になる場合、まずRNNoiseで変化を確認すると判断が早くなります。

RNNoiseが合わないサイン

  • 声が水中っぽい、こもる

  • 高い声や叫び声が欠ける

  • 話し始めが削られる

  • ロボっぽい質感になる

この場合は「RNNoiseが悪い」ではなく、環境ノイズの種類・量、入力レベル、ゲート設定などが絡んでいます。後述の診断フローで切り分けつつ、Speexへ切り替えるのも有効です。

Speexは“薄く掛ける”のが失敗しにくい

Speexは抑制の強さをdBで調整できます。ただし、dBは環境で正解が変わり、下げすぎるほど声も削れやすくなります。そこで、次の“録音テスト手順”で合わせると失敗しにくくなります。

Speexの合わせ方(環境依存を吸収する手順)

  1. -5 dB付近から開始(最初は弱め)

  2. 10秒録音して確認(無音→小声→通常→大声の順)

  3. 無音時のノイズがまだ気になるなら -10 dB

  4. さらに必要なら -15 dBへ(声がこもり始めたら戻す)

  5. こもる/語尾が欠ける/話し始めが削れるなら1段戻して合格にする

「どこまで下げられるか」ではなく、「声の明瞭さが落ちない範囲で止める」が正解です。

方式選びの早見表(迷いを最小化)

方式 迷ったら 音質傾向 負荷 調整性 向く状況 注意点
RNNoise ◎(最初に試す) 自然になりやすい やや上がる場合 低(基本選ぶだけ) 定常ノイズ中心、まず改善したい 声が水中っぽい/削れる場合あり
Speex 〇(軽負荷優先) 薄くなら違和感少なめ 比較的軽い 高(dB調整) 低スペックPC、弱めの抑制で十分 下げすぎるとこもる/途切れる
NVIDIA系 △(環境次第) 強力になりやすい GPU依存 実装次第 RTX環境、より強い除去を狙う 導入や表示条件が絡む

※モバイル表示では「RNNoise=迷ったらここ」を強調し、SpeexのdBはツールチップで「下げすぎ注意:声がこもる/途切れる」を出すとUXが上がります。


打鍵音や生活音にはノイズゲートを併用する

ノイズ抑制は定常ノイズに強い一方、打鍵音のような瞬間ノイズは“声と一緒に削りやすい”ため、ノイズゲートを併用すると一気に改善します。

ノイズゲートが効くパターンと効きにくいパターン

  • 効く:話していない時に入る打鍵音、生活音、部屋の小さな物音

  • 効きにくい:話している最中の打鍵(声と同時に鳴る)、大きな環境音

ゲートは“無音時に閉じる”仕組みなので、話している最中の音は基本的に通ってしまいます。そこは「物理対策(位置・距離)」で減らすのが近道です。

ノイズゲートで失敗しやすい症状(先に防ぐ)

  • 語尾が切れる(プツッ)

  • 小声が入らない

  • 話し始めが欠ける

  • 開いたり閉じたりが不自然(ポンピング)

この症状が出たら、ほぼ確実に「閾値が高すぎる」「入力が小さすぎる」「ホールド/リリースが短すぎる」のいずれかです。

ノイズゲートの合わせ方(“無音→小声”が鍵)

数値を当てにせず、手順で決めます。以下の順番でやると、語尾切れが起きにくくなります。

ゲート調整ステップ

  1. 無音状態でマイクメーターの揺れを観察(これが部屋ノイズ)

  2. 閉鎖しきい値(Close)を、部屋ノイズより少し上に置く

  3. 小声で話して、小声でも確実に開くまで 開放しきい値(Open)を下げる

  4. 語尾が切れるなら、Closeを少し下げる or ホールド/リリースを少し長くする

  5. 話し始めが欠けるなら、アタックを短くする(またはOpenを少し下げる)

調整のコツ

  • OpenとCloseは同じにしない(少し差を付ける)

  • “小声が通る”を最優先(配信ではこれが一番ストレスになります)

  • どうしても切れるなら、入力レベル(距離/ゲイン)を見直す


フィルタのおすすめ順序と、順序が崩れた時の考え方

フィルタ順序は、音声処理の結果に影響します。ただし“唯一の正解”ではなく、目的に合わせて安定する順が存在します。

まずは鉄板の基本順で組む

多くの環境で破綻しにくい順序は次の通りです。

  1. ノイズ抑制(定常ノイズを先に下げる)

  2. ノイズゲート(無音時の瞬間ノイズを切る)

  3. コンプレッサー(声量を整える)

  4. リミッター(爆音・音割れ事故を止める)

この順の狙いは、「ノイズが減った状態でゲートの判断を安定させ、最後に事故を止める」です。

例外:ゲートを先に置きたい時

もし、部屋ノイズがそこまで大きくなく、打鍵音や物音だけが問題なら、ゲートを先に置くと“無音時を一気に静かに”できます。ただし、ゲートが不安定だと声が途切れるため、初心者はまず基本順がおすすめです。


声が途切れる・こもる・消える時の診断フロー

トラブルが起きたときは、感覚で触るほど悪化しやすいです。ここでは“戻れる手順”を固定します。

まずは最小構成に戻して原因を割り出す

次の順でOFFにして、どこが原因かを特定します。

切り分けチェックリスト

  • 10秒録音して現象を再現できる状態にする

  • ノイズゲートをOFF → 途切れが止まるか

  • 止まった:ゲートのOpen/Closeが高すぎる、またはホールド/リリースが短い

  • 止まらない:次へ

  • ノイズ抑制をOFF → こもり/消えが改善するか

  • 改善した:抑制が強すぎる(RNNoiseが合わない/ SpeexのdBが深すぎる)

  • まだ変:次へ

  • OS側の入力音量マイク距離を確認(入力不足の疑い)

  • 最後に、フィルタ順序を基本順に戻して再構築する

途切れの原因は「入力不足→ゲート→抑制」の順で疑う

実際の現場で多い順に並べると、次の通りです。

  1. 入力が小さすぎる(距離が遠い/OS入力が低い)

  2. ゲートの閾値が高すぎる(小声や語尾が閉じる)

  3. 抑制が強すぎる(声成分が削れる)

  4. 順序が不適(ゲートが不安定、圧縮で持ち上がる等)

“設定を強くする”ほど悪化するケースが多いので、まず弱めて合格ラインを作り直すのが近道です。

こもる・水中っぽい時は「抑制を弱める」「反響を減らす」

こもりの主因は、抑制が声の高域や子音を削っていることです。対策は次の優先順位で行うと効率的です。

  • ノイズ抑制を弱める(RNNoise→Speexへ切替、またはSpeexのdBを戻す)

  • マイクを近づけて声の比率を上げる(結果的に抑制を弱くできる)

  • 反響対策(壁際を避ける/カーテン・布を使う)


コンプレッサーとリミッターで“聞きやすさ”と“事故防止”を仕上げる

ノイズが整ったら、最後は視聴者体験です。配信でよくある不満は「声が小さい」「急に爆音」「笑い声で割れる」です。ここを薄く整えるだけで満足度が上がります。

コンプレッサーは“薄く”が正解になりやすい

コンプレッサーは声量差を均一化しますが、強くしすぎると息遣いや部屋ノイズまで持ち上がります。初心者は「薄く効かせる」意識が安全です。

コンプレッサー導入の手順

  1. 通常会話と大声(笑い声)を録音

  2. 大声だけが飛び出るなら、比率を控えめに設定して抑える

  3. その結果、無音時ノイズが目立つならコンプレッサーを弱める or ゲートを微調整

数値の正解は環境次第なので、“録音で確認して薄く”を徹底すると失敗が減ります。

リミッターは必須の安全装置

リミッターはピークを一定以上に行かせないフィルタです。配信中の事故(突然の大声、マイクの衝撃音、ゲームの通知音)から守ってくれるため、最後に置くと安心です。


物理対策と環境改善で、フィルタを弱くして音を自然にする

フィルタが強いほど声は加工感が出やすくなります。逆に、環境改善でノイズそのものを減らすと、フィルタを弱くできて自然になります。

マイク位置・向き・距離の基本

  • まず口元に近づける(距離が縮むほど声が有利)

  • マイクの正面を口へ向ける(指向性マイクは特に重要)

  • PCファンの方向からマイクを外す(ファン→マイクが直線にならないようにする)

  • 机の振動を拾うなら、スタンド/アームの位置を変える(可能ならショックマウント)

これだけで「RNNoiseが合わない」問題が解消することもあります。

打鍵音の減らし方は“マイク軸線”がポイント

打鍵音が入る場合、マイクとキーボードの位置関係が重要です。

  • キーボードをマイクの真正面から外す(横へずらす)

  • マイクを口元に近づける(声が優位になりゲートが安定)

  • 机の衝撃を避ける(マイクアームの固定位置を変える)

「ゲートで消す」より「入れない」方が音は自然です。

反響対策で“こもり”が減る理由

反響が多い部屋は、声が壁で跳ね返り、抑制が“ノイズっぽい成分”として削りやすくなります。簡単な対策でも効果があります。

  • カーテンを閉める

  • 壁に布や吸音材を置く

  • 壁際を避けて設置する

反響が減ると、抑制を弱くできるため、結果的に声の自然さが上がります。


配信前1分テストテンプレと合格チェック

設定は、配信中に触るほど崩れやすいです。配信前に1分だけテストすると安心感が段違いになります。

1分テスト手順(録音で確認する)

  1. 無音 5秒:サー音・ファン音が“気にならない”か

  2. 小声 5秒:小声が消えないか、話し始めが欠けないか

  3. 通常 10秒:子音が残るか、こもらないか

  4. 大声 5秒:割れないか、リミッターが守っているか

  5. 打鍵 5秒:話していない時に目立たないか(ゲート確認)

  6. 録音を聞き直す:メーターだけで判断しない

合格チェックリスト(保存用)

  • 無音時ノイズが許容範囲

  • 小声が途切れない

  • こもりが強くない

  • 大声で割れない

  • 無音時に打鍵が目立ちにくい

  • 1分の録音で“聴き疲れしない”


OBSノイズ抑制のよくある質問

RNNoiseとSpeexはどちらがいいですか

迷ったらRNNoiseで合格ラインを作り、声が削られる違和感が強ければSpeexで薄く掛けるのが分かりやすい選び方です。RNNoise追加の背景は技術ニュースでも触れられています(PC Watch)。

SpeexのdBは結局いくつが正解ですか

環境で正解が変わります。-5 dBから始め、無音→小声→通常→大声の順に10秒録音で確認し、明瞭さが落ちた地点で1段戻すのが再現性のある方法です。

ノイズ抑制で声がロボっぽい/水中っぽいのはなぜですか

ノイズと声を分離する過程で、声の子音や高域が削られることがあるためです。抑制を弱め、マイクを近づけて声の比率を上げると改善しやすいです。

ノイズゲートで語尾が切れます

Open/Closeが高すぎる、またはホールド/リリースが短い可能性が高いです。小声が通ることを最優先に調整し、語尾が切れる場合はCloseを少し下げるか、リリースを少し長くします。

NVIDIA系のノイズ除去が表示されません

環境や導入状況で選択肢が変わる場合があります。まずはOBS標準のRNNoise/Speexとゲート、環境改善で合格ラインを作るのがおすすめです。必要性が明確になってから公式情報を確認して導入すると失敗が減ります。


まとめ:ノイズゼロより“聞きやすい声”を最短で作る

  • まず30秒診断:定常ノイズはノイズ抑制、瞬間ノイズはゲート

  • 迷ったらRNNoiseで合格ライン、違和感が出たらSpeexを薄く

  • 途切れは「入力不足→ゲート→抑制」の順で切り分ける

  • 1分テストテンプレで、配信前に事故を潰す

  • 環境改善でフィルタを弱くでき、声が自然になる

OBSはアップデートで表記や挙動が変わることがあります。設定が崩れたと感じたら、切り分けチェックリストに戻り、最小構成→積み直しで整えるのが最短です。


参考情報