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脳腫瘍で絵がおかしい?崩れ方で分かる原因と受診の目安

いつも通り描いているのに、線が歪む。左右のバランスが取れない。構図が急に決まらない。
「スランプかもしれない」と思いたい一方で、「脳腫瘍のサインだったらどうしよう」と不安になる方も少なくありません。

ただ、ここで最優先なのは原因当てではなく、救急で急ぐべき状況かどうかを見極めることです。症状が突然出た場合は、脳腫瘍よりも脳卒中など緊急性の高い原因が隠れていることがあります。

本記事では、「絵がおかしい」という感覚を崩れ方のパターンに分け、視野・注意・認知・言語など、どの機能の乱れが疑われるかを整理します。そのうえで、救急に行く赤旗、外来受診の目安、受診先(脳神経外科・神経内科・眼科)の選び方、医師に伝わる記録テンプレまでまとめました。
不安を抱えたまま一人で悩まず、次の一手をはっきりさせるためにご活用ください。

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目次

絵がおかしいと感じたら最初に確認したいこと

絵の違和感は疲れでも起きますが、突然なら脳卒中の可能性があるためACT-FASTで確認し、当てはまれば119を優先します。
視野・注意・認知など崩れ方で原因は変わるので、パターン分類と記録テンプレで受診に備えましょう。

いま一番大事なのは緊急性の判断です

「絵が描けない」「線が歪む」「左右のバランスが崩れる」は、疲れや視力の問題でも起こります。一方で、脳の病気(脳卒中や脳腫瘍など)で、視覚・注意・認知・言語・運動計画の働きが乱れると、絵や文字のアウトプットが変化することがあります。

ここで重要なのは、“原因当て”より先に 「救急で急ぐべき状況か」 を切り分けることです。突然の神経症状は脳卒中の可能性があり、対応が早いほど治療選択肢が広がります。

ひとつでも当てはまれば迷わず救急を選ぶ赤旗

次のような症状が 突然 出た場合は、脳卒中を疑って行動してください。

  • 顔の片側が歪む、うまく笑えない(Face)

  • 片腕(片手)に力が入らない、上がらない(Arm)

  • ろれつが回らない、言葉が出ない、理解しづらい(Speech)

  • いつから始まったか(Time)を確認し、すぐ救急要請(FAST)

これは「ACT-FAST」として、公的・学会関連資料でも周知されています。

加えて、以下も強い赤旗です。

  • けいれん発作が起きた、意識が遠のいた

  • 経験したことのない突然の激しい頭痛(特に雷のような痛み)

  • 急に片目が見えない/視界が欠ける/物が二重に見える

  • 片側のしびれ・麻痺、歩けないほどのふらつき

これらがある場合は、描画テストや自己チェックより先に医療機関へ連絡してください。


絵がおかしくなる原因は脳腫瘍だけではありません

脳腫瘍で起こり得る症状の全体像

脳腫瘍(神経膠腫など)では、腫瘍や脳浮腫の影響で脳の機能が障害され、頭痛、吐き気、視覚の異常、手足のしびれなどさまざまな症状が起こり得ます。

ただし、検索キーワードのように「絵がおかしい」だけで脳腫瘍だと判断することはできません。なぜなら、絵というアウトプットは、視覚・空間認知・注意・手の運動・言語など複数の機能が連携して成り立っているためです。

似た症状を起こす代表的な原因

「絵の違和感」を起こし得る原因は幅広く、例として以下があります。

  • 脳卒中:突然の発症が多く、緊急対応が必要になりやすい

  • 高次脳機能障害(半側空間無視など):脳損傷後に注意や認知の偏りが出る

  • 視野障害(同名半盲など):視界が欠け、見落としが増える(半側空間無視と混同しやすい)

  • 片頭痛の前兆(視覚症状):キラキラした光、見えづらさなど視覚の変化が起こることがある

  • 眼の病気・視力差・眼精疲労:片目ずつの見え方の差で線や距離感が崩れる

  • 睡眠不足・脱水・低血糖・薬の影響:集中や手の安定性が落ちる

したがって、最適解は「脳腫瘍かどうか」を自力で結論づけることではなく、崩れ方のパターンと経過を整理し、適切な受診につなげることです。


絵の崩れ方で分かること:まず5つのパターンに分ける

絵の異常は「見え方」「注意」「理解」「手の計画」「言語」のどこが崩れたかで変わります

同じ「絵がおかしい」でも、困り方は人によって違います。ここでは、受診につながる形で整理するために、崩れ方を5パターンに分類します。

  • 視界が欠ける・片側が見えない(視野)

  • 片側を“見落とす”・左側だけ描けない(注意/半側空間無視)

  • 形は見えるのに意味として理解できない(視覚認知/失認)

  • 手は動くのに線が狙いどおり出ない(運動計画/失行など)

  • 文字や言葉も不調(言語機能/失読・失書・失語など)

この分け方をすると、「何科に行くべきか」「どの程度急ぐべきか」が決めやすくなります。

崩れ方→疑う機能→緊急度→受診先(対応表)

以下は診断表ではなく、受診行動を決めるための整理表です。突然の発症赤旗がある場合は、表より先に救急を優先してください。

絵の崩れ方(例) まず疑う機能 併発しやすいサイン 緊急度の目安 推奨受診先
片側だけ抜ける/左側の背景が消える/紙の片側を使わない 注意の偏り(半側空間無視など) ぶつかる、片側のものを見落とす、食事で片側を残す 突然なら救急、続くなら早め 救急/神経内科/脳神経外科
視界が欠ける/端が見えない/片目を隠すと差が大きい 視野(同名半盲や眼の病気) 段差が怖い、運転が危ない、物に当たる 突然なら救急 救急/眼科(必要に応じ併用)
形は見えるのに何か分からない/模写が成立しない 視覚認知(視覚失認など) 物や顔が分かりにくい 早めに受診 神経内科/脳神経外科
手は動くのに道具や手順がぎこちない/線が狙えない 運動計画(失行など) 日用品操作が下手、作業手順の崩れ 早めに受診 神経内科/脳神経外科
絵だけでなく文字も書けない/言葉が出ない 言語(失語・失書など) 会話の違和感、理解しにくさ 当日〜救急も検討 救急/神経内科

半側空間無視については、公的ガイドラインで「線分二等分、抹消課題、絵の模写」等が参考評価として記載され、同名半盲との混同に注意する旨も示されています。


半側空間無視:左側だけ描けないときに起こりやすいこと

「見えていない」のではなく「注意が向かない」タイプがあります

半側空間無視は、脳損傷の反対側の空間にある刺激を見落とすなどの無視行動がみられる状態として説明されます。
重要なのは、「視力が悪い」「視界が欠けている」だけとは限らない点です。見えているはずでも注意が向かず、結果として絵の左側(または右側)の情報が抜け落ちることがあります。

絵で起こりやすい具体例

  • 人物の顔の左側のパーツが省略される

  • 背景の左側だけ描き込みが極端に減る

  • コマ割りや配置が右寄りになり、左側が空く

  • 左側の小物だけ“存在しないかのように”抜ける

  • 線の密度が片側だけ薄い

時計描画(時計の数字配置)が視空間機能の評価として扱われ、半側空間無視の特徴が報告されている研究もあります(数字の省略、配置の偏り等)。

同名半盲(視野の欠け)との違いを自分で見分けるコツ

同名半盲は視野が欠けるため、視線を動かさないと見えない側の情報が入ってきません。一方、半側空間無視は注意の障害であり、視線を向けても見落とす場合がある、とガイドラインで整理されています。

簡易の見分け補助(医療行為ではありません)

  • 片目ずつ隠したとき、見え方の差が大きい → 眼・視野の問題も疑う

  • 見えるはずなのに、注意を向けても“そこにある”感覚が薄い → 半側空間無視の可能性

※ただし、自己判断で結論づけず、突然の発症や赤旗があれば救急を優先してください。


視野障害:視界が欠けて線や配置が崩れるとき

視野の欠けは「絵の崩れ」として気づくことがあります

視野が欠けると、キャンバスの端が見えない、片側のオブジェクトを見落とす、距離感が取りにくいなどが起こります。本人が欠けに気づきにくい場合もあり、「最近絵が変」と周囲に言われて初めて意識することもあります。

脳腫瘍の情報でも、視力・視野障害、物が二重に見える等の視覚症状が挙げられています。

片目ずつ確認する簡単チェック

  • 右目を隠して見る/左目を隠して見る

  • 片側で見えにくさが強い、歪みが強い
    この場合は眼科受診も選択肢になります(ただし突然の視界異常は救急優先)。


視覚失認:見えているのに資料の意味が入らないとき

「見える」と「分かる」は別の処理です

視覚失認は、視覚情報を認知・統合する過程の障害として議論されます。症例報告では、視覚対象の部分を全体像に統合する処理の障害が示唆されるケースが述べられています。

創作の場面では、次のような体験として現れることがあります。

  • 参考画像を見ても、形として分解・統合できず模写が崩れる

  • 物のカテゴリは分かるが、細部の理解が追いつかない

  • 線は追えるのに「何を描いているのか」が途中で分からなくなる

併発しやすい困りごと

  • 物の認識が遅くなる

  • 顔が分かりにくい

  • 生活上のミスが増える(探し物、道具の取り違え等)

このタイプは、眼の問題だけで説明できないこともあるため、神経内科/脳神経外科で相談する価値があります。


失行:手は動くのに線が狙いどおり出ないとき

技術の問題ではなく「運動の設計図」が乱れることがあります

失行は、運動麻痺などが目立たなくても、要求された行為を正しく行えない状態として説明されることがあります(高次脳機能障害の資料で日用品がうまく使えない等の例が挙がります)。

絵に置き換えると、

  • いつもの手順で描けない(下描き→線画→塗り、などが崩れる)

  • 道具操作がぎこちない(ペンの角度、ショートカットが混乱)

  • 直線や曲線が意図と違う方向に出る
    などが起こり得ます。


片頭痛の前兆:一時的な見えづらさが出る人もいます

視覚性の前兆は片頭痛でよくみられます

片頭痛では、前兆としてキラキラした光、ギザギザの光が見えるなどの視覚症状が多いことが一般向け解説にも記載されています。

ただし、ここでも大切なのは「いつもと違う」「突然で説明できない」「赤旗を伴う」場合は、片頭痛と決めつけず医療機関へ相談することです。


受診の目安:救急・当日・近日を迷わず分ける

救急(今すぐ)に該当しやすい条件

  • 症状が突然出た

  • ACT-FAST(顔・腕・言葉)に当てはまる

  • けいれん、突然の激しい頭痛、急な視界異常、意識障害がある

公的資料でも、突然これらが起きたら脳卒中を疑い救急車を呼ぶよう案内されています。

当日〜早期受診が望ましい条件

  • 数日以内に急に悪化している

  • 絵だけでなく、文字・言葉・理解・手足のしびれ等が混ざる

  • 生活の安全に影響(運転が危ない、階段が怖い、ぶつかる)が出てきた

近日受診でもよいが放置しない条件

  • 2週間以上、違和感が続く/じわじわ悪化

  • 休息・作業環境調整でも改善しない

  • 周囲からも変化を指摘される


病院は何科へ行くべきか:迷ったらこの順で考える

まず救急か外来かを決める

  • 突然+赤旗:救急

  • 進行性・継続:外来(できるだけ早め)

外来での第一候補は神経内科・脳神経外科

「絵の崩れ」が脳機能由来かもしれない場合、神経内科/脳神経外科は相談先になりやすいです。脳腫瘍(神経膠腫など)では視覚異常やしびれ等が起こり得るため、症状の組み合わせがあるなら早めに相談が推奨されます。

眼科を並行するべきサイン

  • 片目ずつで見え方の差が大きい

  • 文字のにじみ、視界の欠けが強い

  • 眼の痛み、充血など眼症状がある

ただし、突然の視界異常は救急が先です。


受診前にできるセルフチェック:赤旗がない場合の「説明補助」

このセルフチェックは診断ではなく、医師に伝える材料づくりです

半側空間無視などの評価として、線分二等分、抹消課題、絵の模写、自発画などが参考として挙げられています。
ここでは、受診時に「どんな崩れ方か」を伝えるための、負荷の低い方法に絞ります。

簡単な描画テスト3つ

  1. 線分二等分(1分)
    10cm程度の横線を引き、真ん中に印を付ける(偏りを確認)

  2. 時計描画(3分)
    丸を描いて数字を配置し、指定した時刻の針を書く(数字の偏り、配置の崩れ)

  3. 左右対称に近い模写(3分)
    花・家・顔などを見本どおりに模写(片側抜け、密度差)

※疲れていると結果がぶれます。可能なら日を変えて2回だけ行い、“一貫した偏りがあるか”を見るのがポイントです。

描画以外のセルフチェック(安全のため)

  • 片目ずつで見え方の差があるか

  • 文章を音読したとき、言い間違いが増えたか

  • 片側にぶつかる、食事で片側を残す等が増えたか


受診で役立つ記録テンプレ:このままコピペして使えます

医師が判断しやすいのは「いつから」「突然か」「再現性」「併発症状」です

以下をメモして持参すると、短時間でも状況が伝わりやすくなります。

記録テンプレ

  • いつから:__年_月_日(突然/徐々に)

  • 最初に気づいた場面:紙/液タブ/PC/スマホ/仕事中/帰宅後 など

  • 絵の崩れ方:線が歪む/左右が抜ける/配置が取れない/模写できない/文字も書きづらい

  • 再現性:毎回/疲れると出る/朝だけ/休むと戻る

  • 併発症状:頭痛(有・無)/吐き気(有・無)/しびれ(左右)/言葉の出にくさ/視界の欠け/ふらつき/けいれん

  • 発症時刻(突然の場合):_時_分ごろ

  • 既往歴:高血圧/糖尿病/脂質異常/片頭痛/脳卒中歴 など

  • 服薬:____(サプリ含む)

  • 添付できる資料:以前の絵(いつの作品)/最近の絵(比較)/描画テスト画像


創作者向け:作業を続けるための安全策と代替案

受診までの間に避けたいこと

  • 運転(視界の欠けや注意の偏りが疑われる場合は特に)

  • 高所作業、脚立、刃物作業(集中や注意が乱れている可能性があるため)

  • 徹夜での作業(症状の判別を難しくします)

作業環境を整えて「悪化要因」を減らす

  • 1時間ごとに休憩(目・首・血糖の安定)

  • 明るさと距離の固定(同じ環境で再現性を観察)

  • ショートカットやツールを減らす(手順混乱の負荷を下げる)

周囲に伝えるための短い説明文

「最近、絵の左右バランスや線が安定せず、体調要因も含めて受診予定です。念のため、作業量を一時的に調整します。」
不安を煽らず、必要な配慮を得やすい言い方です。


よくある質問

絵だけおかしいのに脳腫瘍の可能性はありますか

可能性をゼロにはできません。脳腫瘍(神経膠腫など)では頭痛、吐き気、視覚の異常、しびれなど多様な症状が起こり得ますが、初期には目立たないこともあります。
ただし「絵だけ」で腫瘍と結論づけることはできないため、経過(突然か/進行か)と併発症状、赤旗で判断し、必要な受診につなげるのが現実的です。

ストレスや寝不足でも線は歪みますか

起こり得ます。集中力低下や手の安定性低下で、線の精度が落ちることがあります。
一方で、突然の変化や神経症状(言葉・片側のしびれ・視界異常など)が混ざる場合は、ストレスだけと決めつけないことを推奨します。

病院でうまく説明できるか不安です

問題ありません。医師が必要とするのは「感想」より「変化の事実」です。上の記録テンプレに沿って、いつから/突然か/再現性/併発症状を伝え、可能なら作品の比較画像を持参してください。

受診まで様子を見るなら、どこを観察すべきですか

  • 症状が「悪化」していないか

  • 新しい赤旗が出ていないか(言葉、片側のしびれ、激しい頭痛、けいれん、視界異常)

  • 日内変動(朝だけ/夜だけ/疲れると)
    赤旗が出たら様子見は中止し、救急を検討してください。


参考にした情報源