SNSで「新しいMBTIが当たりすぎる」「64タイプが出た」「INFP-ASだった」といった投稿を見て、気になって検索したものの、「それって公式なの？」「16Personalitiesと同じ？」「AC/AS/TC/TSの読み方が分からない」「怪しいサイトじゃない？」と不安になっていないでしょうか。
新しいMBTIは、公式のMBTIがアップデートされた“新作”というより、SNSで流行している派生診断、とくに16タイプを細分化した64タイプを指して使われることが多い言葉です。
本記事では、新しいMBTIが何を指すのかを誤解なく整理したうえで、64タイプの仕組みとコードの読み方、結果を人間関係や自己分析に活かすコツ、個人情報や課金導線で失敗しない安全チェックまで、まとめて分かりやすく解説します。読み終えた頃には、流行の正体が腑に落ち、安心して診断を楽しみながら会話や自己理解に役立てられるようになります。
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新しいMBTIとは何を指すのか
新しいMBTIは公式の新バージョンではない
最初に押さえておきたいのは、「新しいMBTI」という言い方は、公式に“MBTIの新しい版”として定義された正式名称ではない、という点です。SNSや一部メディア記事の文脈では、MBTIっぽい性格診断の新しい流行をまとめて呼ぶ言葉として使われることが多く、特に日本語圏では「64タイプ」「超精密」「新MBTI」などの呼び方とセットで扱われがちです。
ここで混乱が起きる理由は、「MBTI」という言葉が日常会話ではとても広く使われてしまうからです。
本来のMBTIは、心理学的な枠組みをもとにした指標として、一定の方法論・提供形態（提供元、実施方法、フィードバック等）を伴って運用されます。一方でSNSでは、オンラインで手軽に受けられる16タイプ診断や、その派生診断が「MBTI」と総称されることが多く、厳密な線引きが曖昧になりやすいのです。
そのため「新しいMBTI」と検索する人の多くは、次のどちらか（または両方）を求めています。
SNSで流行中の“MBTIっぽい新しい診断”の正体を知りたい
64タイプ（16タイプをさらに細分化した診断）の意味や読み方を知りたい
結論としては、「新しいMBTI」を公式のアップデート版として探すより、SNSで流行しているMBTI系・派生系の診断の呼び名として捉えると、疑問が解けやすくなります。
また、ここで一つ大事な注意があります。
「新しいMBTI」という言葉で流通している情報には、サイトや投稿によって定義の揺れがあります。たとえば、同じ「64タイプ」と書かれていても、追加軸の呼び方・説明の仕方・タイプ名の付け方が微妙に違うことがあります。
だからこそ、“何が公式で、何が派生で、どこが共通でどこが違うのか”を、落ち着いて整理することが大切です。
16Personalitiesや新16タイプと混同されやすい理由
「新しいMBTI」は、特に16Personalities（16タイプ診断）や「新16タイプ」と混同されやすい傾向があります。混同が起きる理由は主に3つです。
1つ目は、表示が似ていることです。
INFP、ENTJのような4文字コードは広く知られており、どの診断でも似た形式で結果が出ることが多いです。結果表示が似ていると、人は自然と「全部同じもの」と感じてしまいます。
2つ目は、会話での省略です。
友人同士の会話では「MBTI何？」「私INFP」など、便利な言い方が先に立ちます。出典や診断の種類まで丁寧に区別することは少なく、結果として「MBTI＝オンライン診断の結果」という理解が広がりやすくなります。
3つ目は、“より細かい説明がほしい”というニーズがあることです。
16タイプは分かりやすい反面、「同じINFPでも性格が全然違う気がする」「当たる部分もあるけど説明が大ざっぱ」という感想を持つ人もいます。そこに「64タイプ（超精密）」が登場すると、
16タイプより細かい
サブタイプっぽい
当たりやすい
という印象で一気に拡散し、「新しいMBTI」という呼び方でまとめられていきます。
この時点で覚えておくと便利なのは、次の考え方です。
16タイプは“骨格”を掴むのに向いている
64タイプは“同じ骨格の中の違い”を語りたい人に刺さりやすい
ただし、どちらも“自分を固定するラベル”ではなく、“傾向を言語化する道具”として扱う方が安全
これを前提にすると、診断結果を楽しみつつ、決めつけのトラブルも避けやすくなります。
新しいMBTI64タイプの仕組み
まずは従来の4軸E/I・S/N・T/F・J/Pを確認
64タイプを理解する前に、土台となる16タイプ（いわゆるMBTI系の結果）を作る4つの軸を確認しておきます。ここを押さえておくと、後で追加軸が出てきても混乱しにくくなります。
E / I（外向・内向）
人と関わることでエネルギーが回復しやすいか、ひとりの時間で回復しやすいか、という“回復の方向”として説明されることが多いです。
ただし「E＝社交的で陽キャ」「I＝人見知りで陰キャ」と短絡しないことが重要です。外向でも一人時間が必要な人はいますし、内向でも人と話すのが得意な人はいます。S / N（感覚・直感）
情報の受け取り方の傾向です。具体的・現実的な事実や経験を重視するか（S）、可能性・意味・概念やパターンを重視するか（N）として説明されやすいです。
たとえば会話でも、Sは「何が起きたか」「どうしたか」を具体で語りやすく、Nは「なぜそうなったか」「今後どうなるか」を語りやすい傾向があります。T / F（思考・感情）
判断の基準の傾向です。合理性・整合性・基準を重視するか（T）、人の気持ち・価値観・関係性への配慮を重視するか（F）として説明されやすいです。
ここも誤解されやすく、Tが冷酷、Fが甘いという話ではありません。Tでも優しい人はいますし、Fでも厳しい判断をする人はいます。J / P（判断・知覚）
物事の進め方の傾向です。計画を立てて締め切りや順序を整えたい（J）か、柔軟に状況に合わせながら進めたい（P）かとして説明されることが多いです。
「J＝几帳面」「P＝だらしない」ではなく、どちらも強みがあります。Jは安定や管理が得意になりやすく、Pは変化対応や発想転換が得意になりやすいです。
この4軸の組み合わせで、INFPやENTJなどの16タイプが作られます。
64タイプは基本的にこの16タイプを否定するというより、この骨格に“追加情報”を載せて細分化する考え方として紹介されることが多いです。
追加されるA/TとC/Sとは
「新しいMBTI」「64タイプ」「超精密」と呼ばれる診断では、上記の4軸に加えて、さらに2軸を足して説明するパターンがよく見られます。代表的なのが、A/TとC/Sです。
A / T（自己の安定・揺れの軸として扱われやすい）
Aは自己主張型（Assertive）として、比較的安定している・自信がある・落ち込みにくい・決めたことを通しやすい、といった説明がされがちです。
Tは慎重型（Turbulent）として、繊細・不安を感じやすい・状況の影響を受けやすい・慎重に見直す、といった説明がされがちです。C / S（対人・集団との距離感の軸として扱われやすい）
Cは協調型（Cooperative）として、周囲との調和・チーム志向・空気を読む・集団の中で力を出す、といった説明がされがちです。
Sは自立型（Self-reliant）として、自分の価値観・単独行動・依存しない・自分で決める、などの説明がされがちです。
ここで大切なのは、追加軸は“性格の良し悪し”ではなく、傾向のラベルだということです。
たとえばTは「弱い」という意味ではなく、慎重であるからこそ気づけることが多い、細部を見直せる、他者の気持ちに敏感になれる、という強みにもつながります。
Sも「協調性がない」ではなく、自分軸がある、決断が早い、単独でも推進できる、という強みにもつながります。
また、追加軸は気分や環境の影響を受けやすいと感じる人もいます。
余裕がある時はA寄り
ストレスが高い時はT寄り
新しい環境ではC寄り
自分の得意領域ではS寄り
のように揺れることもあるため、「固定の人格」ではなく、今の状態を含む傾向として捉えると扱いやすくなります。
64タイプになる計算とコード例
6軸（4軸＋2軸）がそれぞれ2択だとすると、組み合わせは次の通りです。
2 × 2 × 2 × 2 × 2 × 2 ＝ 64
これが「64タイプ」と呼ばれる理由です。
表示方法はサイトによって違いますが、よくあるのは「16タイプ＋追加2文字」の形式です。例を挙げます。
INFP-AC
INFP：E/I・S/N・T/F・J/Pの4軸で作る16タイプ部分
AC：追加の2軸（A/TとC/S）の組み合わせ
追加の組み合わせは、主に次の4パターンに整理されます。
AC：A × C
AS：A × S
TC：T × C
TS：T × S
つまり、ざっくり言えば
16タイプ ×（AC/AS/TC/TSの4種類）＝64タイプ
という構造です。
覚え方としては、「後ろの2文字は“今の自分の出方”の色付け」くらいに捉えると分かりやすいです。
同じINFPでも、
INFP-AC：安定感があり、協調しやすい出方
INFP-TS：揺れやすさがあり、自立的な出方
のように、印象が変わる説明がされます。
ただし、ここで注意点があります。
64タイプの説明は、文章が魅力的であるほど「自分はこういう人間だ」と固定しやすくなります。診断は便利ですが、ラベルで自分や他人を決めつけ始めた瞬間に不自由になります。
次章では、結果の読み方を「当たる・外れる」だけで終わらせず、納得と安全を両立させるコツを整理します。
新しいMBTIの結果の読み方
ACAS・TCTSの違いをざっくり掴む
まずは細かい定義を暗記するより、「A/T」「C/S」の方向性をざっくり掴む方が、結果が読みやすくなります。以下は、会話や自己分析で使いやすい“やわらかい理解”です。
A（安定寄り）
自分の軸が安定していると感じやすい／落ち込みからの回復が早い／自信を保ちやすい／失敗しても切り替えやすいT（慎重・揺れ寄り）
失敗や評価が気になりやすい／状況の影響を受けやすい／慎重に見直す／不安を感じやすいがその分準備が丁寧C（協調寄り）
周囲の気持ちや流れに合わせやすい／チームで力が出る／場の調整が得意／共感や気配りを使う場面が多いS（自立寄り）
自分の価値観で決めやすい／単独で推進できる／依存しにくい／必要以上に周囲に合わせない
この理解を前提にすると、たとえば同じ「ENFJ」でも、
ENFJ-AC：人を引っ張りつつ、精神的に安定していて協調的
ENFJ-TS：人を引っ張るが、繊細で影響を受けやすく、独立心が強い
のように、“同じ骨格の違い”として読みやすくなります。
ただし、注意点もセットです。
Aでも落ち込む日はある
Tでも強気な場面はある
Cでも自分の意見を通す時はある
Sでも周囲を気遣う時はある
人は状況で変わります。診断結果は「あなたの全て」ではなく、傾向を言語化するメモだと捉えると、過度な固定化を防げます。
友人と共有するときの言い方テンプレ
新しいMBTI（64タイプ）は、友人と共有すると盛り上がる反面、言い方次第で誤解や摩擦を生むことがあります。角が立ちにくく、会話が続きやすい共有の仕方をテンプレとして用意しておきます。
「新しいMBTIって呼ばれてるやつで、私はINFP-ASだった。16タイプにサブタイプが付く感じみたい」
「結果は“今の傾向”として見てる。時期で変わりそうだし、決めつけないようにしてる」
「これ見て、たしかに私こういう時あるかもって思った。あなたはどう？」
「相性も面白いけど、合わないって出ても工夫すれば普通にうまくいくよね」
反対に、避けた方がよい言い方もあります。
「あなたはTだから面倒くさい」
「Sの人って協調性ないよね」
「このタイプは恋愛向いてない」
「だからあなたはこうするはず」
診断結果を“裁判の証拠”みたいに使うと、人間関係は一気に冷えます。
共有の目的は、相手を決めつけることではなく、お互いの特徴を理解して会話をしやすくすることに置くと安全です。
また、共有する時に役立つ一言があります。
「違ってたら全然気にしないでね。私はこう感じた、くらいの話」
この一言があるだけで、相手は“ジャッジされる不安”から解放され、会話が軽くなります。
当たりすぎると感じる理由と注意点
「当たりすぎて怖い」「刺さりすぎてしんどい」と感じる人もいます。これは不自然なことではなく、いくつかの理由が重なると起こりやすい反応です。
当たりやすく感じる主な理由は次の通りです。
質問が多く、生活の具体場面に触れるほど納得しやすい
自分が悩んでいるテーマに言及されると“見抜かれた感”が出やすい
人は自分に当てはまる部分を拾って解釈するのが得意
言語化された文章を読むと、ぼんやりした感覚が整理されて“当たっている”と感じやすい
ここで大切なのは、「当たる＝確定」「外れる＝無価値」ではなく、どう使うかです。おすすめの使い方は次の3つです。
当たった部分を3つだけ残す
文章が長いほど、全部を真に受けると疲れます。「これだけは使えそう」という3つに絞るのがポイントです。当たった理由を“場面”に落とす
「私は繊細だ」より、「締め切り前に不安が強くなる」のように、いつ出るかを特定すると対策ができます。対策を小さく作る
いきなり性格を変えようとするのではなく、「不安な時はメモに書く」「即答せず一晩置く」など、小さな行動にすると続きます。
注意点としては、次の2つが特に重要です。
診断で自分を追い詰めない（「私はこのタイプだからダメ」にならない）
診断で相手を裁かない（「このタイプだから無理」にならない）
診断は、うまく扱えば自己理解の助けになります。逆に、扱い方を間違えると、自己否定や他者否定の材料になってしまいます。ここを分けるのは、結果の“正しさ”ではなく、運用の仕方です。
新しいMBTI診断を安全に受けるチェックポイント
個人情報と課金導線のチェックリスト
「新しいMBTI」として紹介される診断は、SNSで流行するほどアクセスが集まり、関連サイトも増えやすい傾向があります。安心して楽しむために、受ける前に最低限チェックしたいポイントを整理します。
まずは、個人情報の観点です。
性格診断はエンタメとして成立するため、必要以上の個人情報を渡す合理的な理由がありません。次の項目に当てはまる場合は、慎重になった方が安全です。
□ 電話番号の入力が必須になっている
□ 住所、勤務先、学校名などの入力を求められる
□ 生年月日を細かく入れないと進めない（年齢確認以上の情報が必要）
□ SNSアカウント連携が“必須”になっている
□ 「結果を見るには友達招待が必要」など不自然な条件がある
次に、課金導線の観点です。
無料をうたっていても、途中で有料に誘導される設計は珍しくありません。課金自体が悪いわけではありませんが、意図しない課金や不明瞭な請求は避けたいところです。
□ 料金表示が分かりにくい（小さな文字、スクロールの奥、同意が先）
□ 解約方法が目立たない、または説明がない
□ 「今だけ」「残り◯分」など、焦らせる文言が強い
□ カード情報入力が前提の構造になっている
□ 広告やボタン配置が紛らわしく、誤タップを誘発する
さらに、最低限の安心材料として、次の導線があるかも確認するとよいです。
□ 利用規約が読める
□ プライバシーポリシーが読める
□ 運営情報の記載がある
「面倒くさい」と感じるかもしれませんが、ここを30秒見るだけで、危ないサイトに当たる確率は大きく下がります。
偽サイトを避ける確認手順
偽サイトや紛らわしいサイトを完全にゼロにすることは難しいですが、引っかかりにくくする“動き方”は作れます。特にSNSの拡散リンクは便利な一方で、誘導の温床にもなりやすいので、次の手順を癖にすると安全です。
SNSのリンクをそのまま踏まず、まず検索して同名サイトを比較する
まずは検索経由で入口を探すと、怪しいミラーサイトに当たりにくくなります。URLのドメインを確認する
見慣れない文字列が続く、似た単語の組み合わせ、不要な記号が多い場合は慎重になった方がよいです。ページ内の導線が過剰に煽っていないか見る
「今だけ」「すぐ登録」「ここを押さないと損」といった圧が強い場合は警戒です。個人情報・課金の要求が出たら即離脱する
性格診断に電話番号やカードが必要な必然性は低いので、違和感が出たら撤退が正解です。似た名前が複数ある場合は“急がない”
盛り上がっているほど焦りが出ますが、焦りが判断力を落とします。翌日に回すだけでも事故は減ります。
偽サイト回避は「見分ける」より「事故りにくい行動」を作る方が確実です。迷ったら、いったん閉じるのが最も安全です。
サイトが開かないときの対処
流行中の診断はアクセス集中で開きにくいことがあります。開かないと不安になり、「別のリンクを踏もう」となりがちですが、そこが落とし穴になりやすいです。安全に対処するための手順をまとめます。
時間帯をずらす
夜や休日は集中しやすいので、昼間や平日朝などに試すと開くことがあります。ブラウザを変える
SafariでダメならChrome、またはその逆など、環境で改善することがあります。シークレットモードで開く
キャッシュや拡張機能の影響を受けにくくなります。回線を切り替える
Wi-Fiとモバイル回線の切り替えで改善することがあります。端末を再起動する
面倒ですが、意外と直ることがあります。
そして一番大事なのは、次のことです。
「開かないから」といって、よく分からない代替リンクに飛ばない
アクセス集中で開かない状況は、焦りと不満が出やすく、誘導に引っかかりやすい瞬間でもあります。安全に楽しむために、開かなければ時間を置くのが正攻法です。
新しいMBTIを人間関係や自己分析に活かす
恋愛や相性は参考情報として使うコツ
恋愛や相性の話は盛り上がりやすく、「合う・合わない」で語りたくなります。ただ、ここで失敗しやすいのは、相性を“判定”として使ってしまうことです。
相性をうまく使うコツは、相手を評価するのではなく、すれ違いポイントを先に知るためのヒントとして使うことです。
おすすめの使い方は次の3つです。
距離感の違いを話し合う材料にする
「毎日連絡したい」「週末にまとめて話したい」など、希望が違うと不満が溜まりやすいです。診断の話題をきっかけに、連絡頻度や一人時間の必要性を共有できます。衝突しやすい場面を先に把握する
予定変更、返信速度、言葉の選び方、金銭感覚など、揉めやすい場面はだいたい決まっています。相性の文章で思い当たる点があれば、「ここは事前にすり合わせよう」に変えると建設的です。相手の“嫌がる言い方”を避ける
例えばT/Fの違いは、意見の言い方に出やすいです。T寄りにとっては結論が早い方が安心、F寄りにとっては配慮がある言い方が安心、という傾向があるなら、言い回しを工夫できます。
逆に避けたい使い方は、
「このタイプだから浮気する」
「このタイプだから結婚に向かない」
のように、未来を断定することです。相性は、当たる当たらないではなく、関係をよくするために調整できるポイントを見つける道具として使う方が、恋愛ではうまくいきます。
仕事やチームでの使い方
仕事での活用は、恋愛よりも実用的になりやすい反面、扱い方を間違えると「決めつけ」や「役割固定」につながります。安全に活かすコツは、性格の断定ではなく、仕事の進め方の希望を共有することです。
たとえば、よく起きるすれ違いを、軸の違いで“翻訳”できます。
JとPの違い
J寄り：締め切りや計画があると安心。先に枠を固めたい。
P寄り：状況に合わせて柔軟に変えたい。途中で改善したい。
→ 対策：締め切りは固定し、途中のやり方は柔軟にする、などルール分けが有効です。
TとFの違い
T寄り：論点、根拠、効率、整合性が安心。
F寄り：関係性、納得感、言い方、気持ちの整理が安心。
→ 対策：結論→理由→配慮の一言、の順にすると双方が納得しやすいです。
EとIの違い
E寄り：話しながら決まる。対話で温まる。
I寄り：考えてから話したい。文章で整理したい。
→ 対策：会議前に資料共有し、会議後に要点を文章で残すと噛み合いやすいです。
ここに64タイプの追加軸（A/T、C/S）を活かすなら、“状態”の扱いとして使うのが安全です。
T寄りが強まっている時期は、レビューや確認が増えやすい → 早めに途中確認のタイミングを作る
C寄りが強い人は調整役で消耗しやすい → 役割を固定せず、負担を分散する
S寄りが強い人は裁量が明確だと動きやすい → 決定権の範囲を明確にする
A寄りが強い人は推進力が出やすい → 前に進めるフェーズで任せると力が出る
大切なのは、「このタイプだからこの仕事」という固定ではなく、「この人はこういう条件だと力が出やすい」という環境調整のヒントとして扱うことです。
苦手を決めつけず行動に落とす方法
診断を自己分析に活かすなら、「当たってた」で終わらせず、行動に落とすのが一番効果があります。難しく考えなくても、次の流れで十分です。
結果で気になった文章を3つ選ぶ
全部に反応すると疲れるので、3つに絞ります。それが出やすい場面を思い出す
「いつ・どこで・誰と・何をしている時か」を具体化します。対策を1つだけ決める
大改造ではなく、1つだけでOKです。1週間だけ試す
合わなければ捨ててよい、という期限があると続きます。
例を挙げます。
「不安になりやすい」
→ 出やすい場面：予定が未確定のまま待つ時
→ 対策：仮予定でもカレンダーに置く／不確定は“不確定”とメモする「周りに合わせすぎて疲れる」
→ 出やすい場面：頼まれごとを即答してしまう時
→ 対策：即答しないで「確認してから返す」を口癖にする「考えすぎて動けない」
→ 出やすい場面：最初の一歩が大きい時
→ 対策：最初の一歩を“2分で終わる行動”に分解する（資料を開くだけ、箇条書き3つだけ等）
こうして行動に落とすと、診断は占いではなく、生活を少し良くする道具になります。大事なのは、タイプの名前を覚えることではなく、自分のパターンを掴んで、扱いやすくすることです。
新しいMBTIでよくある質問
公式MBTIを受けたい場合はどうする
「SNSで流行している診断ではなく、公式のMBTIを受けたい」という人もいます。ここで注意したいのは、公式のMBTIは、無料のネット診断のように“どこでも同じ形式で手軽に受けられる”とは限らない点です。
受けるなら、提供元や実施方法が明確なルートを選び、結果のフィードバックや説明がセットになっている形を確認すると安心です。
一方で、SNSの「新しいMBTI（64タイプ）」は、自己理解の入り口として軽く楽しむ用途に向いています。
どちらが上という話ではなく、目的が違います。
友人との会話や自己分析のきっかけ：新しいMBTI系
体系的な理解や研修・フィードバック：公式ルート
という使い分けをすると納得感が出やすいです。
結果が毎回変わるのはなぜ
「前はINFPだったのに今日はENFPになった」「ACだったのにTSになった」など、結果の揺れは珍しくありません。原因は主に次の通りです。
体調やストレスで回答が変わる
直近の出来事に引っ張られて自己評価が動く
質問文の解釈がその時の関心に寄る
「こうありたい自分」で答えてしまう
対策としては、次の3つが効きます。
体調が普通の日に受ける（寝不足の日は避ける）
2〜3週間空けて再受検し、共通点を見る
迷う設問は“直近の平均的な自分”で答える
結果が揺れること自体は、必ずしも悪いことではありません。揺れ方には「今の自分の状態」が出ることもあります。
大事なのは、1回の結果を絶対視せず、傾向の地図として眺めることです。
友達と合わない結果が出たらどうする
相性系の文章で「合わない」と出ると不安になりますが、合わない結果＝関係が終わる、ではありません。むしろ、合わないとされる部分には、工夫できるポイントが隠れています。
おすすめの対応は次の通りです。
合わない項目を“ルール”に変える（返信ペース、予定変更、言い方）
相手を変えるのではなく、やり取りの設計を変える
無理に密度を上げず、距離感を調整する
たとえば「予定変更に弱い」「言い方で傷つきやすい」などがあるなら、
変更がある時は早めに伝える
結論だけでなく一言の配慮を添える
重要な話は文章に残す
のように、具体的な運用で改善できます。
診断の役目は、相手を切る理由を作ることではなく、関係を保つ工夫を見つけることです。そう捉えると、相性の結果が怖いものではなく、役に立つヒントになります。