何を四天王とは？元ネタと意味、使い方と注意点まで整理│はりぼう記

意味は何をしてんのの空耳ミーム

「何を四天王？」は、もともと日常会話で使う「何をしてんの？（何してるの？）」というフレーズが、発音や勢い、音の切れ方によって別の言葉に聞こえてしまう“空耳”として広まったミーム（ネット上で繰り返し引用されるネタ）だと理解すると分かりやすいです。

実際の使われ方は、次のようなニュアンスに近いです。

友人が変な行動をしているときの「何してんの？」
予想外の流れに対する「どういうこと！？」
ちょっと呆れつつも笑える場面の「やめて（笑）」

つまり、強い怒りの言葉というより、軽いツッコミや驚きのリアクションとして用いられます。
ここで大事なのは、「相手を否定する言葉」ではなく「場を崩しすぎずにツッコむための“型”」として機能しやすい点です。ネットミームは、意味そのものより「その場のテンポ」「みんなが分かる合図」「言った瞬間に場が動く感じ」が価値になりやすく、「何を四天王」もまさにこの性質を持っています。

もう少しだけ丁寧に言い換えると、「何を四天王？」は次の2層で成立しています。

表層：言葉の見た目（四天王という謎ワード）が面白い
内側：元の意図は「何をしてんの？」というツッコミ

この2層を理解していると、使い方で失敗しにくくなります。「四天王」という言葉に引っ張られて、誰か4人組の話をし始めるとズレるので注意が必要です。

元ネタはヒカキンのゲーム実況発言

この言い回しが広まった背景には、YouTubeの実況・切り抜き・短尺化といった文化があります。いわゆる「元ネタ」は、人気YouTuberの実況の中の発言が「そう聞こえる」と面白がられ、切り抜きや二次創作的な編集を通じて拡散していった、という流れで語られることが多いです。

ここで押さえておきたいのは、ネットミームの広がり方が「誰かが新語を作って流行らせた」というより、次のように“視聴者側の遊び”が加速して定着するパターンだという点です。

動画内の一言が、勢い・滑舌・環境音などで別の言葉に聞こえる
視聴者が「今の〇〇に聞こえた」とコメントする
切り抜きが作られ、短い音源として独立する
コメント欄で定型リアクション化する
派生・改変が生まれ、もとの文脈を離れても通じる合図になる

このタイプのミームは、元動画を見ていなくても使えてしまう一方で、「どんなノリの言葉か」を知らないと事故りやすい特徴があります。たとえば、真剣な場面に突然投げると、場の温度差が大きくなりやすいのです。

また、元ネタの理解は「動画の出どころを断定する」ことよりも、“実況・切り抜き・短尺で増幅する言葉”だという性質を理解することが実用的です。そうすると、「どういう人に通じるか」「どこでズレるか」が判断しやすくなります。

なぜ四天王と呼ばれるのか

「何をしてんの？」が「何を四天王？」に聞こえる、という点は理解できても、「なぜよりによって四天王？」と引っかかる方も多いはずです。ここには、ミーム特有の“意味より音と見た目”の発想があります。

「四天王」という言葉は、一般的に“強そう”“大げさ”“それっぽい”という印象を持ちやすい
見慣れない単語が混ざることで、日常のツッコミが急にネタっぽくなる
漢字3文字＋疑問形という形が、コメント欄で映える（短くて強い）

さらに、ネットミームには「定番フレーズが集まって“語録”として扱われる」文化もあります。その中で、複数の定型フレーズをまとめて「〇〇四天王」などと呼ぶようなノリが生まれやすく、「四天王」というラベルが“セット感”を表現するために使われることがあります。

ただし、ここで勘違いしやすいのは、「四天王＝4人の誰か」の話ではないことです。「四天王」は意味としての人数を指しているわけではなく、あくまで“ネタとしての見た目”や“ラベル”として乗っている面が強いと捉えると混乱が減ります。

何を四天王が広まった理由と使われる場所

「何を四天王」は、言葉自体の意味がすごく便利というより、拡散しやすい条件をいくつも満たしていたから広まりました。どこで見かけることが多いのか、なぜそこに強いのかを整理すると、使いどころも見えてきます。

短尺動画とコメント文化で拡散しやすい

短尺動画は、情報より“瞬間の気持ちよさ”が優先されます。ここで刺さるのは、次の特徴を持つ言葉です。

音が短く、テンポを崩さない
口に出して気持ちいい（リズムがある）
初見でも「なんか面白い」と感じる違和感がある
反応として万能（驚き・呆れ・ツッコミに転用できる）

「何を四天王？」はこの条件に当てはまりやすく、動画のオチや、予想外の展開のリアクションとして入れるだけで“それっぽい”空気が作れます。
さらにコメント欄でも、長い説明より一言の定型リアクションが強い場面が多く、「何を四天王」は“通じる人には通じる合図”として便利に使われます。

コメント文化の特徴として、次のような心理も働きます。

同じ言葉で反応すると、仲間に入った感じがする
説明不要で空気が共有される
「わかってる人」っぽさが出る

この構造があるため、ミームは“意味”だけでなく“所属感”のツールとしても機能し、広がりやすくなります。

小学生にも広がった背景

この言葉が小学生層にも浸透した背景には、YouTubeや短尺動画が日常の娯楽として定着していること、そして「友達同士で共有しやすい一言ネタ」であることが関係しています。

小学生が好む流行語には、次の傾向があります。

音が面白い
言うだけでウケる
意味が深くなくても成立する
友達同士で“合言葉”になる
短くて真似しやすい

「何を四天王」はまさにこの条件を満たすため、学校でも「ツッコミの型」として使われやすくなります。
ただし、学校のように人間関係が複雑な場では、冗談のつもりが相手に刺さってしまうこともあります。だからこそ、保護者や教員の視点では「言葉狩り」よりも、相手と場を見て使う感覚を育てるほうが現実的です（注意点は後の章で詳しく扱います）。

ヒカマニ文脈を最低限理解する

ネット上では「何を四天王」が、特定の編集文化や“語録”の文脈で語られることがあります。とはいえ、ここを深掘りしすぎると混乱しやすいので、最低限として次の理解で十分です。

ある発言が、切り抜きや編集で“音源化”する
音源が独立して広まり、意味より“ノリ”が前に出る
コメント欄では、元動画を知らなくても「一言反応」として使われる
そこから派生が生まれ、さらに拡散する

大事なのは、「元の文脈を知らないと絶対に使えない言葉」ではない一方で、“身内ノリの温度感”を含む言葉だという点です。
つまり「どの場でも万能」ではありません。次のように整理すると判断しやすくなります。

通じる相手：SNS文化に慣れている友人、同年代の仲間内
事故りやすい相手：初対面、年上、フォーマルな関係、真剣な相談中

この見取り図を持っているだけで、使いどころのミスがかなり減ります。

何を四天王の使い方と自然な例文

ここからは、実際にどう使うと自然かを具体的に示します。ミーム系の言葉は「意味」だけでなく「口に出すタイミング」「言い方」「相手との距離感」がセットです。言葉の選び方で“ウケる”にも“寒い”にも振れます。

会話での使い方

会話での基本は、軽いツッコミです。ポイントは「相手を下げない」「笑いの方向が自分たちに向いている」状態で使うことです。

自然にハマりやすい例：

友人が変なポーズで写真を撮り始めた
- 「ちょ、何を四天王？」
友人が急に変な歌を歌い出した
- 「何を四天王すぎるって（笑）」
わざとらしくカッコつけ始めた
- 「今の何を四天王？」

少し注意が必要な例：

友人が失敗して落ち込んでいる
- ここで言うと、冗談が刺さる可能性がある
友人が真剣に説明している最中
- 話の腰を折るリアクションになる

会話で安全に使うコツは、次の3つです。

相手がすでに笑っている／笑える空気があるときだけ使う
相手の人格ではなく、状況の面白さにツッコむ
一度で止める（連発しない）

ミームは“味が濃い調味料”です。少量は効きますが、かけすぎると食べられなくなります。

コメントでの使い方

コメント欄での「何を四天王」は、会話よりもさらに“合図”寄りになります。動画の流れに対して、短く強い反応を置くことで、同じ温度感の視聴者と空気を共有できます。

よくある使い方の型：

予想外の展開への反応
- 「何を四天王？」
オチに対するツッコミ
- 「ここで何を四天王は草」
投稿者の行動が突飛なとき
- 「今の何を四天王すぎる」

コメントで注意したいのは、次の2点です。

文脈がない場所に単発で投げると意味不明になりやすい
身内ノリが強い言葉なので、場の雰囲気を選ぶ

たとえば、真面目なニュース系の動画や、相談系の投稿に対して投げると、投稿者や視聴者に不快感を与える可能性があります。笑いの文化がある場所でだけ使うほうが安全です。

寒くならないコツ

「何を四天王」を使って寒くなる典型パターンは、だいたい次のどれかです。自分に当てはまりそうなものがあれば、回避策もセットで覚えると安心です。

初対面や関係が浅い相手に、いきなり投げる
- 回避：まずは普通に「何してるの？」で様子を見る
真剣な話をしている相手に、遮る形で投げる
- 回避：相手の話が一段落してから、軽い返しにする
“面白いことを言おう”という気持ちが先に立つ
- 回避：状況が面白いときだけ反射的に短く言う
連発して“型”だけが残る
- 回避：一度言ったら別の言葉に切り替える

迷ったときの代替フレーズも用意しておくと便利です。

「今のどういうこと？」
「何してるの（笑）」
「ちょっと待って、何が起きた？」

これらは幅広い場面で使えます。「何を四天王」は“特定のノリの場面に刺さる一発”として扱うと失敗が減ります。

何を四天王の派生語と似たネタの整理

「何を四天王」には、言葉遊びとしての派生がいくつもあります。派生は流動的なので、必ずしも全国共通ではありませんが、傾向を知っておくと「見かけたときに慌てない」「意味の取り違えが減る」というメリットがあります。

何を一天王や何八天王などの派生

派生の基本は、元の語感を残したまま数字や漢字をいじって、よりふざけたニュアンスにすることです。ここでは、代表的に見かけやすい型を整理します。

表現	だいたいの意図	ニュアンス	使いやすさ
何を四天王	何をしてんの？	定番の空耳ミーム	仲間内なら使いやすい
何を一天王	何を言ってんの？に寄せる	ひねり、改変感が強い	通じる相手を選ぶ
何八天王	何やってんの？を誇張	ふざけ度が高い	ネタ耐性が必要

派生を読むときのコツは、「意味を厳密に解釈する」よりも、次の感覚で捉えることです。

数字が大きいほど、ふざけ度や誇張が増える
一般的な日本語として正しいかより、“ノリ”が優先される
使う側の目的は、説明ではなく“反応のテンポ”を作ること

この感覚を持っていれば、派生を初見で見ても「これはツッコミのノリだな」「ふざけたリアクションだな」と把握しやすくなります。

四天王という言葉の一般的な意味との違い

ここは混同が起きやすいので、はっきり分けておきます。

一般的な「四天王」：強い4人、主要4名、看板メンバーなどを指す比喩
ミームの「何を四天王」：空耳由来の定型ツッコミで、人数の意味はほぼない

一般的な四天王は「誰が4人なのか」を問う概念ですが、「何を四天王」は“誰”の話ではありません。
このズレを知らないと、次のような会話事故が起きます。

A「何を四天王？」
B「四天王って誰のこと？」
A「え、いや…（説明できずに沈黙）」

この事故を避けるには、通じない相手には無理に使わないこと、もし説明するなら「何してんの？って意味の空耳ネタだよ」と短く言うのが良いです。

混同しやすい関連語

「何を四天王」が出てくる場では、ほかにも“語感が強い短い定型フレーズ”が並ぶことがあります。こうした関連語は、次の特徴を持ちやすいです。

元の発言がある（実況・配信など）
切り抜きで短くなって独立する
コメント欄でテンプレ化する
さらに派生して原型が薄れる

混同を避けるポイントは、「言葉の意味」を追うよりどんな場で使われているかを見ることです。

笑いの文脈で反応として使われている → ミームの可能性が高い
具体的な説明や議論の中で使われている → 一般語の可能性が高い

この見分けができると、初見の関連語に振り回されにくくなります。

何を四天王を使う前に知りたい注意点

「何を四天王」は、使い方次第で場が盛り上がる一方、使う相手や状況を間違えると“雑に扱われた”と受け取られることがあります。ここでは、具体的にどこが危ないのか、どう回避するかを整理します。

学校や職場でのリスク

学校や職場は、同じ場に「価値観の違う人」が混在しています。ミームは通じる人同士では一瞬で盛り上がりますが、通じない人から見ると、次のように映る可能性があります。

何を言っているか分からない
ふざけている
人を茶化している
内輪ノリで排他的に見える

特に職場では、相手との距離感や上下関係があるため、軽いツッコミのつもりでも“失礼”と受け取られやすくなります。安全策としては、次のルールが有効です。

職場：原則使わない（仲が良くても場を選ぶ）
学校：先生の前、授業中、公式の場では避ける
大人数：知らない人が混ざるほど避ける

一言でまとめると、“通じる人しかいない”が確信できない場では使わないが基本です。

相手を選ぶネタである理由

ミームが「相手を選ぶ」理由は、面白さの構造が“共有前提”だからです。
面白さは、次のいずれか（または複合）で成立します。

元ネタを知っている
その界隈のノリを知っている
音の面白さに乗れる
ふざけたツッコミが許される関係性がある

この前提が欠けると、面白さは発生せず、代わりに「意味不明」「失礼」という評価が残ります。
だからこそ、相手を選ぶ必要があります。

相手を見極める実用的なサイン：

相手も同系統のミームを使う
相手が短尺動画やコメント文化に慣れている
すでにふざけたやり取りが成立している
相手が冗談を冗談として受け取れる状況にいる

逆に、見極めが難しいときは使わないほうが得です。ミームは「言わないと損」ではなく、「刺されば得」くらいの位置づけで十分です。

保護者が気をつけるポイント

子どもが「何を四天王」を使っている場合、多くは悪意ではなく、友達同士のノリや笑いの中で使っています。大人がすぐに禁止すると、かえって“隠れて使う”方向に行ったり、反発が強くなったりすることもあります。

気をつけたいのは、言葉そのものよりも使い方が相手を傷つけていないかです。チェックしやすいポイントは次の通りです。

からかいの対象が固定化していないか（特定の子にだけ言う）
失敗やミスを責める用途になっていないか
授業中や公共の場で止まらない“口癖”になっていないか
大人や初対面に向けて使ってしまっていないか

声かけの例：

「それって“何してるの？”のノリの言葉だよね。相手が笑ってるときだけにしよう」
「知らない人には伝わらないこともあるから、場所を選ぼう」
「相手が嫌そうならやめよう。面白いのは“みんなが笑えるとき”だけだよ」

禁止ではなく、場と相手を見て使う練習に落とし込むとトラブルが減ります。

何を四天王に関するよくある質問

最後に、初めてこの言葉を知った人が引っかかりやすい疑問をまとめます。ここを押さえておくと、会話やコメントで見かけても落ち着いて対応できます。

いつ頃から流行したの

ネットミームの流行は、テレビ番組のように「この日から全国で流行」と線を引けるものではありません。動画の切り抜きや短尺化で“ある日突然タイムラインに増える”形で体感されることが多いです。

流行の理解としては、次の捉え方が現実的です。

元になる発言や切り抜きがあり
ショート動画・コメント文化の拡大と相性が良く
ある時期から“定型リアクション”として定着した

「いつから」を厳密に追うより、「今どんな場で使われているか」を見たほうが、使いどころの判断には役立ちます。

言ってはいけない言葉なの

一般に、禁止語や差別語のような性質の言葉ではありません。ただし「何を四天王」は、相手へのツッコミとして使われやすい以上、使い方によっては相手を不快にさせる可能性があります。

避けたほうが良い場面の例：

相手が落ち込んでいる、失敗している
真剣な相談や議論をしている
初対面、関係が浅い、上下関係がある
みんなが笑える空気ではない

つまり「危険な言葉」ではなく、場と相手を選ぶ言葉です。迷ったら普通の「何してるの？」に戻せば問題ありません。

元動画を見ないとわからない

元動画を見なくても、「何を四天王＝何してんの？の空耳ネタ」という理解だけで日常利用は可能です。むしろ、ミームは元ネタを追いかけるほど“内輪化”しやすく、全員が元動画を見ているわけではありません。

ただし、元動画を知らないまま使うときに気をつけたいのは、次の一点です。

自分が面白いと思っていても、相手は「意味不明」かもしれない

この前提がある限り、元動画の視聴は必須ではありません。通じる相手にだけ軽く投げる、という運用が安全です。

似た言い回しのおすすめは

ミームに頼らず、でも空気を壊さずにツッコミたいときは、次の言い回しが使いやすいです。

「何してるの？」（万能）
「どういうこと？」（意味が分からないときに安全）
「ちょっと待って（笑）」（柔らかい驚き）
「今のなに？」（短くて会話向き）
「それはさすがに…（笑）」（軽い呆れ）

「何を四天王」は、これらの通常表現を“ネタとして濃くした”ものだと考えると、使い分けが簡単になります。
普段は通常表現、刺さる場面だけ「何を四天王」を使う。これが最も事故が少なく、なおかつ“分かってる感”も出せるバランスです。

何を四天王とは？元ネタと意味、使い方と注意点まで整理

何を四天王の意味と元ネタを押さえる