完全ワイヤレスイヤホンの定番として話題になった「Mpow M5」ですが、いざ調べるとM5 PLUSとの違いが分かりにくいうえに、口コミでは**「片耳だけ繋がらない」「左右が同期しない」といったトラブルも見かけます。さらに、動画視聴で気になる遅延や、通勤・運動で使う場合の装着感**、バッテリーの“実際の持ち”など、買う前に押さえておきたいポイントは意外と多いものです。
本記事では、まず「Mpow M5」がどの製品を指すのかを最初に切り分け、スペックを条件付きで正しく理解できるよう整理します。そのうえで、音質の傾向と用途別の相性を具体的に解説し、初回ペアリングから基本操作、そして「片耳が繋がらない」などの不具合を最短で復旧する手順まで、迷わず実行できる形でまとめました。
「今から買って後悔しないか知りたい方」も、「すでに持っていて接続トラブルを直したい方」も、この1本で必要な判断と対処ができるはずです。
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Mpow M5はどの製品か
「mpow m5」で検索して情報を集めようとすると、同じ“M5”という名前の別モデルや、用途がまったく違う片耳ヘッドセットの情報まで混ざって出てくることがあります。ここで製品の前提を取り違えると、スペック比較も、ペアリング手順も、トラブル対処も噛み合わなくなります。
最初にやるべきことはシンプルです。自分が調べたい(または手元にある)のが「完全ワイヤレスのMpow M5」なのか、それ以外なのかを短時間で確定させることです。
見分けるポイントは次の3つです。
左右2つのイヤホンが独立しており、充電ケースに左右とも収納できる → 完全ワイヤレスのM5(この記事の主対象)
片耳だけで、通話用のマイクが強調されている(マイクブームがあるなど) → 片耳ヘッドセット系の“M5”(別カテゴリ)
“M5”と書かれていても、M5 PLUSのように追加語が付く → 別モデル(仕様が違う)
この「切り分け」ができるだけで、読み比べる記事が揃い、余計な遠回りをしなくて済みます。
完全ワイヤレスのMpow M5とM5 PLUSの違い
完全ワイヤレスのMpow M5は、低価格帯ながら“欲しい要素がそこそこ揃っている”として語られることが多いモデルです。いっぽうで、M5 PLUSは別モデルで、Bluetoothの世代や対応コーデックなど、紹介される仕様が異なるため、同じノリで比較すると混乱が起きます。
ここでは、購入検討時に混同しやすいポイントだけを先に整理します。
通信規格やコーデックが違う可能性
M5 PLUSは新しめのBluetooth規格や、より新しいコーデック対応が話題になりやすく、ここがM5との大きな分岐点になりがちです。動画用途・ゲーム用途・混雑環境での安定性を強く気にする人ほど、差が気になりやすい部分です。評価の軸が変わる
M5の記事で「この価格なら十分」と言われていても、同じ感覚をM5 PLUSに当てはめると、価格帯や期待値がズレます。逆に、M5 PLUSのレビューをM5に当てはめると「その機能が無い」「仕様が違う」というズレが起きます。ペアリングや操作の“細部”が合わないことがある
表示名、接続挙動、ボタン操作などは、見た目が似ていてもモデルで差が出やすい部分です。困ったときに参照する情報は、型番・商品画像・説明書(同梱紙)でモデルを確定させたうえで揃えるのが安全です。
比較検討をするなら、後半の「M5 PLUSを選ぶべきケース」で、用途別に判断しやすい形に落とし込みます。
片耳ヘッドセット系の“M5”と混同しないコツ
検索結果には、片耳の通話用ヘッドセットが混じることがあります。これは「M5」という短い型番が、別カテゴリでも使われやすいからです。ここを混同すると、特にペアリングとトラブル対処で詰みます。
混同しないためのコツは、次の2つだけ覚えておくことです。
左右セットか、片耳だけか
完全ワイヤレスのM5は「左右2つのイヤホン」で、片耳ヘッドセットは「片耳だけ」が基本です。“音楽・動画”が主か、“通話業務”が主か
完全ワイヤレスは音楽・動画の話が中心になり、片耳ヘッドセットは通話品質や通話時間、マイク性能などが主役になります。
手元の製品がどちらか迷ったら、充電ケースを開けて左右が入っているかを見るだけで、ほぼ解決します。ここまで整理できたら、次は「スペックをどう見れば失敗しにくいか」に進みます。
Mpow M5の特徴をスペック条件付きで把握する
イヤホン選びでよく起きる失敗は、スペックの数字だけを見て「良さそう」と判断してしまい、使い始めてから「思ったより短い」「遅延が気になる」とズレを感じることです。Mpow M5も同じで、数字を正しく理解すると満足度が上がり、雑に理解すると不満が増えます。
ここでは、よく話題になる3点(コーデック、バッテリー、防水)を条件付きで整理します。
コーデックAAC/aptXと遅延の考え方
コーデックは「音をBluetoothで送るための圧縮方式」です。ざっくり言うと、コーデックの違いは次の要素に影響します。
音質の傾向(圧縮のされ方)
接続の安定性(環境や実装にも左右されます)
遅延(音と映像のズレ)
Mpow M5は、AACやaptXに触れられることが多く、特にAndroidでaptXが使えるなら魅力に感じる人もいます。ただし、ここで重要なのは「コーデック対応=遅延がゼロ」ではないという点です。
遅延は、次のような要因が積み重なって体感になります。
イヤホン側の処理
端末側(スマホ・PC)のBluetooth実装
アプリ側(YouTube、Netflix、ゲームなど)の処理
映像と音声の同期補正の有無
つまり、コーデックが良くても、端末やアプリによってはズレを感じることがあります。逆に、コーデックがそこまででも、アプリ側が上手に補正していて気にならないこともあります。
失敗しない考え方はこうです。
音楽が中心 → コーデック対応は満足度に効きやすい
動画が中心 → コーデックよりも「遅延の体感レビュー」や「低遅延モードの有無」が効きやすい
ゲームが中心 → 低遅延が明確に強いモデルを優先したほうが後悔しにくい
Mpow M5は「音楽・通勤用途で価格以上に楽しめる」という評価に寄りやすい一方、動画やゲームでの“絶対的な低遅延”を求める人は慎重に見るべきモデルです。後半の「向く人、やめた方がいい人チェック」で、ここをはっきり線引きします。
バッテリーは本体6時間と合計42時間の前提
バッテリーの数字は魅力的に見えますが、ここも条件を理解しておかないとズレます。イヤホンの再生時間は、だいたい次の条件で変動します。
音量(大きいほど短くなる)
コーデック(方式や実装で変動)
電波環境(混雑・障害物で消費が増えることがある)
気温(寒いと弱くなることがある)
「イヤホン単体で最大○時間」「ケース込みで最大○時間」という表記は、あくまで“最大値”として理解するのが安全です。通勤で片道30~60分を使う程度なら「充電のことをあまり気にせず回せる」と感じやすい一方、長時間のオンライン会議や移動で連続使用すると「思ったより減る」と感じることがあります。
ここで役立つのが、用途別の目安です。
通勤・通学(1日1~2時間程度)
充電ケース込みの総量が効くので、こまめにケースへ戻す運用ができれば困りにくい在宅作業・会議(連続2~4時間以上)
イヤホン単体の連続時間が効くので、途中で片耳ずつ充電する工夫があると安心旅行・出張(移動が長い)
ケース込みの総量は心強いが、充電のタイミングを作れない状況だと単体時間が効く
数字だけで判断せず、「自分の1日の使い方」に当てはめて考えると失敗しません。
IPX7防水と日常利用での注意点
IPX7のような防水表記は、運動や雨の日に安心材料になります。ただし、防水は魔法ではありません。ありがちな勘違いは次の2つです。
イヤホンが防水でも、充電ケースは防水ではないことが多い
ケースが濡れるとトラブルの原因になります。濡れた手でケースを触る、濡れたイヤホンをそのまま収納する、といった行動は避けるのが無難です。防水=水没OKという意味ではない
防水等級は条件があり、経年劣化や傷でも性能は落ちます。運動後の汗は拭き取り、濡れた状態で充電端子に触れないことが基本です。
日常での扱いとしては、次のチェックリストが有効です。
運動後はイヤホン表面を軽く拭く
イヤーピース内側に汗が溜まっていないか確認する
収納前に、端子やメッシュ部が濡れていないか見る
ケースはバッグの外側ポケットなど“濡れやすい場所”を避ける
このあたりを押さえると、防水のメリットを活かしながら、故障リスクを下げられます。
Mpow M5の音質と装着感はどんな人に向くか
イヤホンはスペックだけでなく、最終的には「自分の耳」「自分の使い方」に合うかどうかです。Mpow M5は、レビューの言葉をまとめると“楽しめる音”として評価されやすい一方で、万人向けではありません。
ここでは、音の傾向、用途との相性、向き不向きの判断を、買う前にイメージできる形にします。
音の傾向を一言で言うと何か
Mpow M5の音は、一般的には「低音がしっかり出て、メリハリがある」方向として語られることが多いタイプです。つまり、通勤など外の環境音がある場所でも、音楽の“ノリ”を感じやすい設計です。
この傾向は、次のような人に刺さりやすいです。
ポップス、EDM、ロックなど、リズムや低域が楽しい曲をよく聴く
小音量で聴いても、音の輪郭が欲しい
外で聴くことが多く、多少の環境音に負けない迫力が欲しい
一方、次のような人は、合わない可能性があります。
生音の自然さや、フラットな音場を最重視する
低音が強いと疲れやすい
ボーカルの繊細さや空気感を最優先する
「楽しく聴く」か「正確に聴く」か。自分の好みの軸をはっきりさせると、評価の読み方が簡単になります。
通勤・運動・通話・動画視聴の相性
用途ごとに、Mpow M5の相性を具体的に見ていきます。
通勤・通学
外音がある環境では、メリハリのある音のほうが“聴き取りやすい”と感じる人が多いです。また、ケースから取り出して接続、戻して充電という運用が回しやすいなら、バッテリー面でも困りにくいでしょう。日常での「使いやすさ」が効く用途です。
運動
防水が安心材料になりやすい一方、運動で大事なのは装着の安定です。Mpow M5に限らず、イヤホンは耳の形で評価が割れます。運動で使うなら、最初にやるべきは“イヤーピースの最適化”です。サイズを変えるだけで、落ちやすさと低音の出方が大きく変わります。
落ちる → イヤーピースが小さすぎる可能性
圧迫感が強い → 大きすぎる可能性
低音が弱い → 密閉ができていない可能性
運動中は汗もあるため、定期的に拭き取り、ケースへ戻す前に乾いた状態に近づけるのが安全です。
通話
通話は、マイク性能だけでなく環境(屋外の風、雑音)にも左右されます。室内の静かな環境なら十分でも、屋外や駅前だと厳しく感じることがあります。通話がメイン用途の人は「屋外でどこまで使えるか」を重視してレビューを読むのがポイントです。
動画視聴
ここが最も個人差が出ます。動画の遅延は、端末・アプリとの組み合わせで体感が変わるため、Mpow M5の“弱点になりうるポイント”として認識しておくと安全です。動画が中心の人は、次のように考えると判断しやすいです。
SNSやYouTubeを“ながら見”する程度 → 多少のズレは気になりにくい
映画やライブ映像を集中して観る → ズレが気になる可能性がある
リズムゲームや対戦ゲーム → 低遅延特化モデルを優先したほうが後悔しにくい
「自分がどのタイプか」を決めるだけでも、購入後の納得感が変わります。
向く人、やめた方がいい人チェック
ここで一度、購入判断を固めるためのチェックを置きます。YESが多いほうを選ぶのがシンプルです。
向く人(YESが多い)
通勤・外出で使うことが多い
低音がある程度しっかりした音が好み
価格を抑えつつ、基本性能は妥協したくない
こまめにケースへ戻して充電する運用ができる
動画は観るが、遅延に神経質ではない
やめた方がいい人(YESが多い)
動画やゲームが主目的で、遅延が少しでも気になる
フラットで自然な音を最優先したい
通話が最重要で、屋外でも確実にクリアさを求める
端子や規格、最新仕様へのこだわりが強い(Type-C必須など)
“一度買ったら長く使う”前提で、サポートや入手性を重視したい
完全ワイヤレスは、スペックよりも「用途の合致」が満足度を左右します。ここで向き不向きが固まったら、次は実際の使い方です。
Mpow M5のペアリング手順と基本操作
Mpow M5をスムーズに使うための最短ルートは、「初回ペアリングをきれいに終わらせる」ことです。初回でつまずくと、端末側に中途半端な登録が残り、その後の接続が不安定になったり、片耳問題の引き金になったりします。
ここでは、余計な操作を増やさないよう、基本を丁寧に進めます。
初回ペアリングの最短手順
以下は、初回におすすめの手順です。特に、他のイヤホンや過去の接続履歴が多い端末ほど、この順番が効きます。
スマホのBluetooth設定画面を開く
先に開いておくと、表示を待ちながら迷いにくくなります。イヤホンを充電ケースから取り出す
多くの完全ワイヤレスは、取り出すと自動で電源が入り、ペアリングモードに入ります。デバイス一覧に表示された「Mpow M5」を選ぶ
同じ名前が複数出てくる場合は、一度取り出したイヤホンと一致するものを選びます。接続完了を確認する
“接続済み”“通話とオーディオ”など、端末側の表示を確認します。一度ケースへ戻し、再度取り出して自動接続を確認する
初回でここまでやると、次回以降の安定性が上がります。
もし一覧に出てこない場合は、「ペアリング一覧に出ない時は?」のFAQより、Bluetoothのオンオフや再起動、充電状態の確認から進めると安全です。
2回目以降の自動接続と切り替え
ペアリングが正しくできていれば、2回目以降は「取り出す → 自動で接続」が基本になります。ただし、切り替えでつまずく人が多いポイントがあります。
複数端末を持っている(スマホ+PCなど)
以前接続した端末のBluetoothがオンのまま
端末側に同名デバイスが複数登録されている
こうなると、イヤホンが意図しない端末に繋がったり、どちらにも繋がらない状態になったりします。
切り替えで迷ったときは、次の手順が安全です。
いったん繋がってしまう端末(PCなど)のBluetoothをオフにする
スマホ側で「Mpow M5」を選び直す
それでも不安定なら、端末側の登録削除→再ペアリングを行う
“自動接続”は便利ですが、端末が増えるほど誤接続も増えます。自分が使う端末の数に応じて、ルールを決めておくとストレスが減ります。
片耳運用とボタン操作の要点
片耳運用は便利ですが、完全ワイヤレスのトラブル原因になりやすいのも事実です。特に多いのが「片耳だけ繋がる」「左右が別デバイス扱いになる」パターンです。
片耳運用で失敗しにくいコツは次の通りです。
片耳運用を終えたら、一度両方をケースへ戻し、左右セットで取り出して接続する
端末側に「Mpow M5」が2つ見えるようになったら、登録を整理してから使う
操作が反応しない場合は、充電状態と装着状態(タッチやボタンが押せているか)を確認する
ボタン操作はモデルによって細部が違うことがあるため、確実に知りたい場合は同梱の説明書(マニュアル)の操作表を一度確認しておくのが近道です。トラブル時の“確実な復旧”にも繋がります。
Mpow M5が繋がらない時の復旧フロー
完全ワイヤレスで一番多い悩みは、やはり接続系です。「片耳だけ繋がらない」「左右同期が崩れた」「一覧に出ない」「接続が頻繁に切れる」。このあたりは、原因が複数あり、対処がバラバラに語られがちです。
ここでは、復旧までの最短ルートとして、順番と分岐を整理します。大事なのは、いきなりリセットしないことです。リセットは最終手段に近いので、前段の手当てで直るものは先に潰します。
まず確認するチェックリスト
最初に確認してほしい項目です。ここで直るケースが意外と多いです。
イヤホン左右とも、ケースで十分に充電できている
充電ケース自体の残量が極端に少なくない
スマホのBluetoothを一度オフ→オンした
スマホを一度再起動した(可能なら)
以前接続したPCやタブレットが近くにあり、そちらのBluetoothがオンになっていない
イヤホンの端子・ケース内部の接点が汚れていない(汗、皮脂、ホコリ)
電波が混雑している場所(駅、繁華街)を一度離れて試した
ここで改善しない場合、次へ進みます。
端末側の登録削除→再ペアリング
この手順は、リセットよりも優先度が高いです。端末側の登録情報が壊れているだけなら、これで復旧できます。
手順(スマホの場合)
Bluetooth設定画面を開く
「Mpow M5」を探し、詳細を開く
「このデバイスの登録を解除」「削除」「忘れる」などを実行
スマホを再起動(できれば)
イヤホンをケースへ入れ、数秒待つ
イヤホンを取り出し、改めてペアリングする
ポイントは、削除したのに同じ名前が残っている場合です。端末によっては履歴が残りやすいことがあります。その場合は、残っている同名デバイスも含めて整理し、最初の1つに揃えるのが安定します。
また、左右が別デバイスとして表示される場合は、片方の登録だけが残っている可能性があります。思い切って同名はすべて削除し、ペアリングをやり直すほうが結果的に早いことが多いです。
リセット手順と左右同期の戻し方
登録削除→再ペアリングでも直らない場合は、イヤホン側の状態が崩れている可能性が高くなります。ここで初期化(リセット)を検討します。
リセットの目的は次の2つです。
イヤホン内部に残っている接続情報を消して、初回状態に戻す
左右の同期関係(親機・子機の役割)を作り直す
手順の細部はモデルや個体で差が出ることがあるため、最も安全なのは同梱マニュアルの“RESET”項目に従うことです。そのうえで、一般的に失敗しにくい流れは次の通りです。
リセット~復旧の流れ(おすすめの順番)
スマホ側で「Mpow M5」の登録をすべて削除する
イヤホンをケースへ戻し、数秒待つ
マニュアルの手順に従ってリセットを実行する
リセット後、左右をケースから取り出す
端末のBluetooth一覧から「Mpow M5」を選び、ペアリングする
音が左右から出るか、片耳運用ができるか確認する
ここでの注意点は、リセットをしたのに端末側の古い登録が残っているパターンです。これが残ると、また同じ不具合を踏みがちです。リセット前に端末側を削除し、リセット後も念のため一覧を確認する、という二段構えが安全です。
左右同期が戻らない場合は、「両方をケースに入れてから左右セットで取り出す」を徹底してください。片耳ずつ取り出してしまうと、同期がズレたまま固定されるケースがあります。
それでも直らない時の故障切り分け
ここまでやっても改善しない場合、設定や登録の問題ではなく、ハード側の要因が疑われます。代表例は次の通りです。
片側だけ、どの端末でも検出されない
片側だけ、ケースに入れても充電が安定しない(点灯が不規則、すぐ切れる)
端子や接点が摩耗・汚損しており、充電が継続しない
落下や水濡れなど、明確なダメージがある
この段階で有効なのは、接点のクリーニングと環境を変えた再試行です。
乾いた綿棒でイヤホン端子とケースの接点を軽く拭く
エタノールを使う場合は少量で、完全に乾かしてから収納する(不安なら水分は避ける)
混雑電波の場所を避け、部屋で試す
スマホではなくPCや別スマホでも試す(切り分けになる)
それでもダメなら、修理対応や買い替えを含めて判断するほうが精神的にもコスト的にも早い場合があります。
Mpow M5を後悔しないための購入判断と代替案
最後に、「今から買う人」「買い直しを考えている人」向けに、現実的な判断を整理します。Mpow M5は話題になったモデルですが、イヤホン市場は回転が早く、同価格帯の選択肢も増えています。だからこそ、勢いで買うより「自分の重視点」を言語化したほうが後悔しにくくなります。
M5 PLUSを選ぶべきケース
M5 PLUSは別モデルとして扱われ、通信規格やコーデックなどが“より新しい方向”で語られることが多い存在です。もし次の条件に当てはまるなら、M5だけで決めず、M5 PLUSも比較対象に入れる価値があります。
混雑した場所でも接続安定性を優先したい
端末側も含めて新しめの規格・コーデックを活かしたい
動画・ゲームもそこそこ使うので、遅延や安定性に不安がある
少し価格が上がっても、満足度を取りにいきたい
逆に、音楽中心で「通勤で楽しく使えれば十分」という人は、M5のほうがハマることもあります。大切なのは、モデルの“向いている用途”が違うと理解することです。
今買うならの現実的な判断軸(中古/在庫/サポート)
イヤホンは、購入後の初期不良や、消耗、紛失もあり得る製品です。特に発売から時間が経っているモデルは、価格が魅力的でも、次の点で落とし穴が出ます。
在庫が不安定で、販売元が複数に分散している
保証や返品対応が販売元によってバラつく
付属品(イヤーピース、ケーブル、説明書)が欠けていることがある
中古の場合、バッテリー劣化が読めない
購入前に、次のチェックをしておくと後悔が減ります。
モデルを確定(M5なのかM5 PLUSなのか、商品画像・型番を確認)
付属品の有無(特にイヤーピースは装着感に直結)
保証・返品条件(初期不良時の対応)
中古ならバッテリー状態(レビューより“現物のコンディション”が重要)
安さだけで決めると、結果的に買い替えになり、トータルで高くつくことがあります。
同価格帯で重視点別の選び方
Mpow M5が向く人もいれば、別モデルのほうが幸せな人もいます。ここでは、同価格帯で迷ったときの“重視点別の選び方”を提示します。特定の製品名を挙げなくても、判断基準が分かれば選べます。
音の楽しさ(低音・ノリ)を重視
→ メリハリのあるチューニングのレビューが多いモデルを選ぶ。外で聴く比率が高い人ほど、ここが満足度に直結します。動画・ゲームの遅延を最重視
→ 低遅延モードや、遅延の評価が強いモデルを優先。レビューでも「動画が快適」「ゲームで使える」と明確に書かれているものが安心です。通話を重視
→ マイク性能の評価が具体的なモデルを優先。屋外のテストがあるレビューは信頼度が上がります。装着感を最重視
→ 本体形状とイヤーピースの種類、耳への収まりを重視。装着感は好みが割れるので、複数レビューで“落ちやすさ”の声を拾うのが有効です。
そして、Mpow M5を選ぶなら、最後にもう一度「向く人、やめた方がいい人」を見返して、自分の用途がズレていないか確認してください。それだけで、購入後の納得感が大きく変わります。