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「まで」は当日を含む?含まない?締切の数え方と誤解を防ぐ書き方完全ガイド

「1月10日までに提出」と言われたとき、10日当日も間に合うのか、それとも9日までに出すべきなのか――この“たった1日の解釈違い”が、仕事では想像以上のトラブルにつながります。しかも厄介なのは、「まで」そのものより、窓口の営業時間、郵送の必着・消印有効、オンラインの受付完了など、手段ごとに締切の成立条件が変わる点です。

本記事では、「まで 含む」という疑問に対して、日付・時刻・提出手段・休日の扱いまでを整理し、誤解が起きる典型パターンを潰しながら、すぐに使える言い換えテンプレや確認文例までまとめて解説いたします。読み終えたあとには、締切表現を見ても迷わず、相手との認識ズレを確実に防げる状態を目指せます。

※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。

までは当日を含むのかを判断する基本ルール

日付のまでと、時刻のまでで迷い方が変わる

「◯日まで」と「◯日◯時まで」は一見似ていますが、迷い方が根本的に異なります。多くの混乱は、日付しか書かれていない期限で起こります。

  • 日付だけ(例:1月10日まで)
    受け手は「10日の23:59まで」と思うこともあれば、出し手は「10日の営業時間内まで」と想定していることもあります。さらに、郵送やオンラインが絡むと「届いた時点」「受付完了時点」など“成立条件”が加わり、同じ「10日まで」でも実際の締切が変わります。

  • 時刻付き(例:1月10日17:00まで)
    基本的には17:00を過ぎたら期限超過と判断しやすく、当日を含むかどうかの論点が小さくなります。もちろん、システムの時計やタイムゾーンの問題は残りますが、少なくとも「日付の当日を含むか」よりは明確です。

ここで重要なのは、「当日を含む/含まない」だけでなく、どの時点をもって“間に合った”とするのかをセットで考えることです。たとえば次のように、同じ「1月10日まで」でも成立条件によって結論が変わります。

  • 窓口提出:1月10日の窓口営業時間の終了まで

  • メール提出:1月10日中に到達していればよいのか、担当者が確認していればよいのか

  • オンライン提出:1月10日中に送信できていればよいのか、システム上で受付完了していなければならないのか

  • 郵送:1月10日必着か、1月10日消印有効

実務上の事故を減らす一番の近道は、出し手側(期限を設定する側)が、日付だけで終わらせずに、時刻・手段・成立条件まで明記することです。受け手側(期限を守る側)としても、日付しか書かれていない場合は「曖昧なまま進めない」姿勢が重要になります。

までとまでにの違いで起きる勘違い

「まで」と「までに」は、どちらも期限を表しますが、受け取り方に微妙な差が出ることがあります。特に、相手との関係性(社内・取引先・顧客)や、期限の重要度(法的・金銭的・選考)によって、期待値が変わります。

  • ◯日まで
    「◯日を期限とする」というニュアンスが強く、受け手は「当日も含まれるはず」と感じやすい表現です。一方で、出し手側が「◯日が最終ライン」という意味で使っていても、実際の受付は営業時間で終わる、システム上の処理に時間がかかるなど、運用条件が別に存在することがあります。

  • ◯日までに
    「◯日になる前に終えてほしい」と、やや前倒しの期待を含むように受け取る人もいます。たとえば社内で「明日までに提出して」と言われると、「明日の始業時点までに出してほしいのかな」と解釈してしまうケースが典型です。

このズレを避けるには、言い回しの優劣ではなく、締切を“測定可能な形”に落とすことが重要です。具体的には次のいずれかを明文化します。

  • 日付+時刻:「1月10日17:00まで」

  • 日付+条件語:「1月10日必着」「1月10日消印有効」

  • 日付+運用:「1月10日(営業時間内)まで」「1月10日中に受付完了」

そして受け手側は、曖昧な表現を受け取ったときほど、次のように“確認の型”で潰します。

  • 「念のため、1月10日何時までの想定でしょうか」

  • 「郵送の場合は必着でしょうか、消印有効でしょうか」

  • 「オンラインは送信完了で良いのか、受付完了まで必要でしょうか」

言葉のニュアンスだけで勝負せず、条件を引き出して合意することが、最も再現性の高い対策です。

民法の期間計算が参考になる場面と、ならない場面

期限の解釈が揉めやすい場面では、「期間の数え方」の一般的な考え方が参考になります。法律の世界では、期間の満了がいつなのか、休日が絡む場合にどうするのか、といったルールが定義されている領域があります。

ただし、ここで注意したいのは、法律上の一般論がそのまま実務の締切に適用されるとは限らないという点です。実務の期限は、法律よりも先に「募集要項」「契約条項」「社内規程」「システム仕様」「受付窓口の運用」が優先されることが多いからです。

参考になる場面は、次のように「期間計算」が主役になるケースです。

  • 契約の有効期間、解除予告期間、通知期間など、条文や契約条項で“期間”が明確に設定されている

  • 行政手続・申請・納付など、期限の扱いが制度として整理されている

一方、参考にしづらい(そのまま当てはめると危険な)場面もあります。

  • 窓口受付:法律上の“末日の終了”より先に、窓口が閉まれば受付できない

  • 取引先の業務:相手担当者の確認や承認が成立条件になっている場合、送信しただけでは不十分になりうる

  • オンライン提出:締切は日付ではなく、システム内の時刻・受付完了ステータスで判定される

したがって、実務で最優先すべき順番は次の通りです。

  1. まず、要項・契約・規程・画面表示にある「締切の定義(時刻、条件語、成立条件)」を確認する

  2. 次に、提出手段(窓口/郵送/オンライン)と運用(営業時間/受付完了)を確認する

  3. それでも判断が必要な場合に、一般論としての期間計算の考え方を参照する

「法律上こうだから大丈夫」と自己判断するのではなく、“この案件のルールはどこに書かれているか”を先に確認する姿勢が、最終的な安全策になります。

までの解釈がズレる典型パターン

営業時間と24時のズレ

もっとも多いズレが、「日付=24時まで」と思い込むケースです。たとえば「1月10日までに提出」と言われたとき、受け手は「10日の夜まで大丈夫」と認識しがちです。しかし、現実には次のような事情で“24時まで”が成立しないことがあります。

  • 窓口が17時で閉まる

  • 受領確認が必要で、相手担当者が退勤したら当日扱いにならない

  • 社内の申請が、上長承認まで必要で、当日中に承認が回らない

  • 締切当日は問い合わせが集中し、リカバリーが難しい

特に危険なのは、「提出」ではなく「受領」や「受付」が締切条件になっている案件です。メール送信自体はできても、相手の受領が確認できない、添付が開けない、形式違いで差し戻しになる、といった理由で当日中に完結しないことがあります。

対策としては、出し手側は次のいずれかで“測定可能”にします。

  • 「提出期限:1月10日17:00まで(メール到達ベース)」

  • 「提出期限:1月10日17:00まで(受領返信をもって受領完了)」

  • 「窓口提出:1月10日(営業時間内)まで」

受け手側は、日付だけの期限を受け取ったら、最低限「何時まで」を確認し、確認できない場合でも前倒しで動くのが最善です。締切直前の提出は、トラブルが起きたときに取り返しがつきません。

必着と消印有効のズレ

郵送が絡む場合、「まで 含む」以前に、締切の意味が二択に分かれます。つまり、必着なのか、消印有効なのかです。

  • 必着:締切日までに相手に届いていることが条件
    ここでは配送遅延のリスクを受け手側が負うことになります。年末年始や連休、天候不良、交通障害、配達体制の変更など、コントロール不能な要因で間に合わなくなることがあります。

  • 消印有効:締切日までに投函し、消印が押されていることが条件
    受け手側の負担が軽いように見えますが、注意点もあります。ポスト投函のタイミングによっては消印日が翌日になる場合がある、窓口差し出しが必要になることがあるなど、運用確認が必要です。

実務での“事故パターン”は、次の通りです。

  • 出し手は必着のつもりだが、文面に書いていない

  • 受け手は消印有効のつもりで当日投函し、結果的に必着扱いで無効になる

  • 追跡付きで出したが、配達が遅れ、締切後の到着になる

  • 「当日消印」と思っていたが、回収後で消印が翌日になった

対策は、出し手側は条件語を必ず明記すること、受け手側は条件語がない場合は必ず確認することです。確認の文面は簡潔で構いません。

  • 「郵送の場合は必着でしょうか、消印有効でしょうか」

  • 「必着の場合、到着先の部署名・宛先と受付時間を教えていただけますか」

郵送の締切は、相手の運用と物流が絡むため、日付だけで判断すると失敗しやすい領域です。特に重要書類ほど、余裕をもって発送し、追跡や控えを残すことが必要です。

オンライン提出の受付完了と送信完了のズレ

オンライン提出は「24時間送れるから安心」と思われがちですが、実際には“送れたつもり”の事故が多発します。ズレの根本原因は、締切条件が「送信」ではなく「受付完了」「登録反映」「決済完了」になっていることがある点です。

典型的な事故は次の通りです。

  • 送信ボタンを押したがエラーで未送信
    画面が固まる、通信が切れる、エラーが表示されるなど。締切直前だと再送の時間がありません。

  • 添付ファイルがアップロードできていない
    ファイルサイズ制限、拡張子制限、回線不安定、アップロード途中で失敗。

  • 最後の確定操作をしていない
    下書き保存だけして安心してしまう。提出完了ステータスになっていない。

  • サーバ時刻・タイムゾーンが基準
    手元の時計では23:59でも、サーバ側では締切超過扱いになる可能性があります。

  • 決済が締切条件
    申込はできても、決済完了が締切条件で、決済画面で詰まるとアウトになる。

対策として、オンライン提出は次をセットで確認・実行してください。

  • 締切の条件は「送信完了」か「受付完了」か(画面や要項の文言を確認)

  • 完了後に、受付番号・完了メール・履歴画面など、証跡が残るかを確認

  • 締切直前は避け、余裕をもって提出し、必要ならスクリーンショット等も残す

  • 複数ステップがある場合(アップロード→確認→提出確定)、最後まで完了しているか確認

オンラインは便利ですが、最後に判定するのは“自分の感覚”ではなく“システムの状態”です。提出完了の証跡が残らない限り、間に合ったと断言しないほうが安全です。

休日・祝日の順延が絡むズレ

期限が土日祝に当たると、「次の営業日に延びるはず」と思ってしまうことがあります。しかし、期限の順延が自動的に起きるかどうかは、手続きの種類・根拠(法令、要項、契約)・受付手段によって異なります。

よくあるズレは次の通りです。

  • 行政・制度系では順延があるが、民間の募集や契約では順延がない

  • 窓口は休みで受付できないが、オンラインは締切時刻で締まる

  • “休日順延”を想定していたが、要項に「休日でも締切は変更しない」と書いてある

  • 「最終日が休日の場合は前営業日まで」と逆に早まる運用になっている(特に社内処理)

対策として、休日が絡む期限は次の順で確認します。

  1. 要項・契約・規程に、休日の扱いが明記されているか

  2. 受付手段が窓口かオンラインか(窓口なら営業日・営業時間を確認)

  3. 明記がない場合は、相手に確認して“文章で残す”

確認の一文例は次の通りです。

  • 「期限日が休日に当たる場合の取扱いは、翌営業日に順延でしょうか」

  • 「オンラインの場合も同様に順延となりますでしょうか」

休日が絡むときほど、曖昧さを残すと事故につながります。遠慮せず、具体的に確認して合意することが重要です。

すぐ使える比較表とチェックリスト

表で理解する まで・までに・までの間・まで有効・まで受付

以下の表は、現場で遭遇しやすい表現を「当日を含むか」「何時までになりやすいか」「どこで事故が起きるか」の観点で整理したものです。言葉のニュアンスよりも、成立条件がどこにあるかを見抜くために活用してください。

表現 当日を含む解釈になりやすいか 何時までになりやすいか 事故が起きるポイント
◯日まで 含む理解が多い 23:59想定と営業時間想定が分裂 手段によって締切が変わるのに、日付だけで指示される
◯日までに 含む理解が多いが前倒し期待も混在 同上 受け手が「前日まで」と誤解/出し手が「当日朝まで」を期待
◯日中 含む(その日の範囲) 23:59のつもりでも窓口は閉まる 「中」を使っても、運用が営業時間だと結局ズレる
◯日必着 含む(当日到着が条件) 受領可能な時間まで 配送遅延・宛先不備・部署違いで到着が遅れる
◯日消印有効 含む(当日投函が条件) 郵便局の取扱い・回収時間まで ポスト回収後で消印が翌日になる、窓口差し出しが必要
◯日まで受付 含むことが多い 窓口は営業時間、オンラインは時刻指定が多い 「受付」の定義が曖昧(送信/登録反映/担当確認)
◯日まで有効 含む(期限日当日まで) サービスにより23:59、店頭は営業時間 クーポン等は“利用開始操作”が必要な場合がある

表の要点は明確です。「まで」という語が当日を含むかどうかよりも、成立条件(必着・消印・受付完了)がどこにあるかが、結果を左右します。

締切前に確認すべきチェックリスト

期限が曖昧なときほど、感覚で処理せず、チェックリストで機械的に確認すると事故が減ります。以下を上から順に確認してください(重要度順です)。

  • 成立条件:必着/消印有効/受付完了/決済完了/担当者確認完了 など、何をもって完了か

  • 時刻:日付だけか、時刻まで指定されているか(未指定なら確認する)

  • 受付手段:窓口/郵送/メール/オンライン(手段で締切が変わる)

  • 営業時間・営業日:窓口や担当部署の稼働時間、休日対応の有無

  • 休日の扱い:順延か、締切固定か(明記がなければ確認する)

  • 証跡:受付番号、完了メール、送信ログ、追跡番号、控えが残るか

  • 差し戻しのリスク:形式違い・添付不備・印鑑漏れ・入力不足などの再提出が起きそうか

  • タイムゾーン:日本時間なのか、サーバ時刻なのか、海外相手なら現地時間なのか

このチェックを一度通すだけで、「当日含むか」以前の落とし穴(必着、受付完了、時刻未定義)を潰せます。

相手に確認するときの一文テンプレ

確認のメールやチャットは、長文にするほど相手の負担が増え、返信が遅れたり曖昧になったりします。短く、選択肢を提示し、相手に決めてもらうのがコツです。

  • 日付だけで曖昧なとき
    「念のため確認ですが、『1月10日まで』は、1月10日中のご認識でよろしいでしょうか。」

  • 時刻まで確定したいとき
    「締切は1月10日17:00(日本時間)という理解で問題ないでしょうか。」

  • 郵送条件が不明なとき
    「郵送の場合、締切は必着でしょうか、それとも消印有効でしょうか。」

  • オンラインの成立条件が不明なとき
    「オンライン提出は、送信完了で良いか、受付完了(登録反映)まで必要かご教示ください。」

  • 休日の扱いを確認したいとき
    「期限日が休日に当たる場合は、翌営業日に順延となりますでしょうか。」

ポイントは「こちらの推測を断言しない」「選択肢を出す」「相手が“はい/いいえ”で答えられる形にする」の3点です。これだけで、確認の往復が短縮され、期限の合意が取りやすくなります。

誤解を防ぐ書き方と言い換えパターン集

日本語テンプレ:日付・時刻・タイムゾーン・条件語

期限を設定する側が、誤解を防ぐために最優先で入れるべき要素は次の4つです。

  1. 日付(いつまで)

  2. 時刻(何時まで)

  3. タイムゾーン(日本時間など)

  4. 条件語(必着/消印有効/受付完了/受領返信 等)

この4つを組み合わせたテンプレを、用途別に示します。

  • 汎用(最もおすすめ)
    「提出期限:2026年1月10日 17:00(日本時間)まで。提出方法:メール添付。」

  • 窓口提出(営業時間が支配する)
    「受付期限:2026年1月10日(当日含む)営業時間内まで。受付場所:◯◯部◯◯窓口。」

  • 郵送(必着)
    「提出期限:2026年1月10日 必着。宛先:〒◯◯…(部署名まで明記)。」

  • 郵送(消印有効)
    「提出期限:2026年1月10日 消印有効。可能であれば窓口差し出しをご利用ください。」

  • オンライン(受付完了が条件)
    「提出期限:2026年1月10日 23:59(日本時間)までに受付完了していること(完了メールが届いた時点で受付完了)。」

「まで」を使うこと自体が悪いわけではありません。ただし、「まで」だけに頼ると、手段と運用の差でズレが発生します。条件を文章に埋め込むことが、最小コストで最大の安全を得る方法です。

ビジネスメール例:提出依頼/受領確認/リマインド

期限連絡は、丁寧さだけでなく、相手が誤解しない“明確さ”が重要です。目的別に、そのまま使える例を示します。

1)提出依頼(明確さ重視)
「お手数ですが、資料は2026年1月10日17:00(日本時間)までに、メール添付でご送付ください。送付後、本メールへ返信でご一報いただけますと確実です。」

  • ポイント:時刻・タイムゾーン・提出方法を明記し、受領確認の導線を置く

2)受領確認(曖昧な期限を受けた側)
「承知いたしました。念のため確認ですが、『1月10日まで』は、1月10日17:00までのご認識でよろしいでしょうか。相違がありましたらご指定ください。」

  • ポイント:相手に訂正の余地を与えつつ、こちらの理解を先に提示する

3)リマインド(角が立たない)
「期限が近づいておりますので念のためご連絡いたします。提出は1月10日17:00(日本時間)までとなっております。ご不明点がございましたらお知らせください。」

  • ポイント:責めない、しかし期限は再提示する。質問窓口も添える

4)郵送条件の確認(必着/消印)
「郵送での提出を想定しております。締切は必着でしょうか、消印有効でしょうか。ご指定いただけますと幸いです。」

  • ポイント:二択で聞く。返信が短くなる

ビジネスでは、明確な期限提示は相手への配慮でもあります。曖昧な期限は、相手に推測と不安を押し付け、結果として双方の手戻りコストが増えます。

社内規程・募集要項に強い表現

不特定多数に向けた文書(社内規程、募集要項、申請ガイド)は、「読み手の前提がバラバラ」であることを前提に、機械的に誤解を潰す必要があります。強い文書にするためのポイントは次の通りです。

  • 締切時刻とタイムゾーンを明記する

  • 受付完了の定義を明記する(完了メール、受付番号、ステータスなど)

  • 郵送は必着/消印のいずれかを必ず明記する

  • 休日の扱いを明記する(順延する/しない)

  • 無効条件(形式不備、添付漏れ、記入漏れ)と再提出の扱いを明記する

文例を示します。

  • 「申込期限:2026年1月10日 23:59(日本時間)まで。フォーム送信後、完了画面が表示され、受付完了メールが届いた時点で受付完了とします。」

  • 「書類提出:2026年1月10日必着。消印は無効です。宛先不備等により到着が遅れた場合も受付できません。」

  • 「期限日が休日に当たる場合でも、オンライン受付は上記の時刻で締め切ります(順延は行いません)。」

ここまで書けると、問い合わせ件数が減り、運用負荷も下がります。「丁寧に書く」よりも、「誤解の余地を消す」ことが最も重要です。

契約書と英文でのまで含むの明確化

inclusive / exclusive の使いどころ

契約書の期限は、日付の解釈が1日ずれるだけで、支払い、役務提供、違約金、更新、解除などに影響することがあります。そのため、当日を含むかどうかを明確にする表現が重要です。

英語圏の契約実務では、終期日や開始日を「含む/含まない」で明示するために、inclusive / exclusive といった語を用いることがあります。

  • inclusive:その日付を含む

  • exclusive:その日付を含まない

日本語でも、同様に「当日を含む」「当日を除く」を条文内に入れるだけで、解釈ズレを大きく減らせます。特に、更新日・満了日・解除日など“揉めやすい日付”には有効です。

注意点として、「inclusive / exclusive」を入れても、どの対象を含むのか(開始日なのか、終了日なのか、両方なのか)を曖昧にすると意味が薄れます。対象を明確にし、「開始日を含む」「終了日を含む」と具体化するのが安全です。

to and through / on and after などの定番言い回し

英文では、単に「to」だけを用いると、読み手によって終期日を含むかどうかの解釈が揺れることがあります。そのため、終期日を含むことを明確にしたい場合に and through を組み合わせる書き方が使われることがあります。

また、開始日側についても、「その日から適用する」を明確にするために on and after のような表現が用いられることがあります。

ここでのポイントは、「英語だから特別」ということではありません。日本語の「まで」と同じく、“境界の扱い”が曖昧になりやすいので、境界を文章で固定しているだけです。日本語でも、次のように“境界”を言語化すると強くなります。

  • 「2026年12月31日の終了時点で満了する」

  • 「2026年12月31日を含む」

  • 「2027年1月1日以降は無効とする」

境界の言語化は、契約の安全装置です。揉めてからの修正は高コストなので、最初に潰す発想が重要です。

日本語契約書で揉めないための書き方

日本語契約書で「まで 含む」を確実にする場合、次のいずれかの型を採用すると、実務上の誤解が起きにくくなります。

1)当日を含むことを明記する型
「本契約の有効期間は、2026年1月1日から2026年12月31日まで(2026年12月31日を含む)とする。」

  • 強み:「含む」を直球で示せる

  • 注意:開始日も含むかどうかが重要な契約なら、開始日側も明記する

2)“終了時点”を明記する型
「本契約は、2026年12月31日の終了時点をもって満了する。」

  • 強み:時点で固定できる(終業時刻や時差が絡む場合にも応用しやすい)

  • 注意:準拠するタイムゾーンや、当事者の所在地が異なる場合は追加説明が必要

3)境界の反対側を明記する型
「2027年1月1日以降、当該権利は行使できない。」

  • 強み:「どこから先がダメか」が明確

  • 注意:終期日の扱い(12/31を含むか)を暗黙にしないため、併用が望ましい

契約の期限は「運用で何とかする」ではなく、「条文で何とかする」が原則です。期限の意味が条文で確定していれば、担当者が変わっても同じ解釈で運用できます。

よくある質問

明日までにと言われたら明日も含む?

一般的な会話では「明日までに」は、明日中を含む意図で使われることが多い一方、状況によっては「明日の朝までに」「明日の始業までに」といった前倒しの期待が混ざることがあります。特に社内の依頼では、相手が翌日の朝会や午前中の会議で使いたい資料を想定していることもあり、言葉だけでは判断できません。

安全策は次のどちらかです。

  • 自分から時刻を提案して確認する:「明日15時までに提出でよろしいでしょうか」

  • 相手の用途を確認する:「いつの会議でご利用予定でしょうか。間に合うように時刻を合わせます」

「含むかどうか」で迷ったまま進めず、相手の運用に合わせて締切を確定させるのが最も確実です。

末日が土日祝なら自動で延びる?

自動で延びるかどうかは、案件によります。制度的に休日の扱いが整備されている分野もありますが、民間の契約や募集、社内運用では「順延しない」「前営業日まで」といった独自ルールが存在することもあります。

実務では次のように判断すると安全です。

  • 要項・契約・規程に休日の扱いが明記されている → それに従う

  • 明記がない → 受付手段と運用を確認し、相手に明文化してもらう

  • 特に重要 → 曖昧さを避け、休日をまたぐ前に前倒しで完了する

「休日だから延びるはず」という期待は危険です。根拠がある場合だけ順延を前提にし、根拠がない場合は前倒しを基本にすると事故が減ります。

23:59に送ったのに遅延扱いになるのはなぜ?

このトラブルは、オンライン提出で非常に多いタイプです。主な原因は次の通りです。

  • 締切条件が「送信」ではなく「受付完了」「登録反映」だった

  • サーバ時刻が基準で、手元の時計と差があった

  • ファイルアップロードが完了しておらず、最終確定操作もしていなかった

  • 混雑や通信不良で、送信が完了していなかった(“送ったつもり”)

  • 決済完了が条件で、決済画面で時間切れになった

対策は、締切直前の操作を避けることに加えて、完了の証跡を必ず残すことです。

  • 完了メールの受信

  • 受付番号の表示

  • マイページの提出ステータス表示

  • 決済履歴の記録

「送信できた気がする」ではなく、「受付完了が確認できる」状態にすることが最重要です。

までと以内はどう違う?

「まで」は終点(ここが締切)を示す一方、「以内」は上限(この範囲内で)を示します。さらに「以内」は、起算点が重要になります。たとえば「3日以内」と書かれている場合、次のどれを起算点にするかで期限が変わります。

  • 申請日から3日以内

  • 発生日から3日以内

  • 通知を受け取った日から3日以内

  • 翌日を1日目として数えるのか、当日を0日として数えるのか

このため、「以内」を使う場合は、起算点を文章で固定しないと、解釈ズレが起きやすくなります。安全な書き方は次の通りです。

  • 「通知受領日の翌日から起算して3日以内」

  • 「申請日を含めず、翌日を第1日として3日以内」

「まで」は境界(終点)、「以内」は範囲(上限)と捉え、どちらも曖昧さが残りそうなら、時刻・条件・起算点まで明文化するのが安全です。