子ども用のタブレットやWi-Fi専用のスマホで「LINEだけ使わせたいが、電話番号がない」とお悩みの方は多いです。
一方で、インターネット上には「電話番号なしでLINEアカウントを作れる裏技」などの情報も出回っており、どれを信じてよいか分かりにくい状況です。
本記事では、LINE公式仕様を前提に、「電話番号なし」で何ができて何ができないのかを整理しつつ、子ども用・家族用にも安心してすすめられる現実的な方法を解説いたします。
※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。
完全に電話番号なしでLINE個人アカウントを新規登録することは基本的にできない
ただし、
認証には電話番号を使う
実際の利用はWi-Fi端末で行う
という形なら、子ども用やサブ端末でも現実的に運用できる
裏技的な「電話番号なし登録」は、規約違反や凍結リスクが高く、特に子どもやメイン用途には不向きである
家族の番号・格安SIM・固定電話など、公式仕様の範囲で番号を用意する方法を検討することが、安全で長期的な解決策となる
「電話番号なし」であることにこだわりすぎると、結果としてアカウントが突然使えなくなったり、引き継ぎができなくなったりといったリスクが高まります。
LINEは電話番号なしでアカウント作成できるのか
公式ヘルプが示す前提条件(SMS・音声通話による認証が必須)
LINEの新規アカウントを作成する際は、SMSを受信できる電話番号、もしくは音声通話による認証が必須とされています。
具体的には以下のような条件があります。
新規登録時に、国と電話番号を入力して認証コードを受け取る
SMSを受信できない場合は、音声通話で認証コードを聞き取って入力する
050番号や仮想電話番号など、一部の番号は利用できない
また、1つの電話番号につき1つのLINEアカウントしか作成できないという仕様も、各種解説記事で繰り返し説明されています。
このように、「電話番号を一切使わずにLINEを新規登録する」というのは、公式の前提条件とは合致しません。
過去に存在した「Facebook連携」などとの違い
過去には、Facebookアカウントを利用してLINEアカウントを作成できる時期がありました。
しかし、2020年頃にこの機能は終了しており、現在は電話番号なしでの新規登録はできないという前提で解説しているメディアがほとんどです。
古いブログ記事やQ&Aサイトでは「Facebookだけで登録できる」といった情報が残っている場合がありますが、2025年現在の仕様とは異なります。情報の投稿日・更新日を必ず確認することが重要です。
結論として「電話番号なしの新規登録」はどう考えるべきか
以上を踏まえると、次のように整理できます。
完全に電話番号なしで、日本国内から正規の個人アカウントを新規登録することは、基本的にできない
ただし、
認証に使う電話番号(SMS・音声通話用)
実際にLINEアプリを使う端末(Wi-Fiのみの端末など)
を分けて考えることで、「電話番号付きの端末は手元にほとんど置かない」運用自体は可能
つまり、「普段使う端末には電話番号がないが、どこかで一度は電話番号を使って認証する」という形が現実的な落としどころになります。
電話番号なしでLINEを使いたい人がとるべき現実的な3つの方法
ここからは、「電話番号を直接持っていない、または使いたくない」場合に考えられる、現実的かつ比較的安全な方法を3つご紹介いたします。
方法1:家族や自分のスマホ番号で認証して、Wi-Fi端末で使う
もっともシンプルでコストも抑えやすいのが、認証には別のスマホ番号を使い、実際の利用はWi-Fi端末で行う方法です。
基本的な考え方
保護者のスマホなど、SMS・音声通話が使える端末でLINEを新規登録する
アカウント情報(メールアドレス・パスワード)を設定しておく
子ども用のタブレットやWi-Fi専用スマホにLINEアプリをインストールし、上記アカウントでログインする
この場合、電話番号はあくまで「アカウントの認証・紐づけ」に使うだけで、普段の利用はWi-Fi端末に集約できます。
メリット
新たに電話番号を契約する必要がない
公式仕様の範囲で運用できる
機種変更時などに、保護者がスムーズにサポートしやすい
注意点
1つの電話番号で複数アカウントは作成できないため、すでに保護者がその番号でLINEを使っている場合は、別の番号が必要です
パスワード・メールアドレス・認証に使った電話番号など、アカウント情報を保護者が確実に控えておくことが重要です
方法2:格安SIM・SMS付きデータSIMで番号を用意する
「自分用の番号は欲しいが、料金はできるだけ安くしたい」という場合は、格安SIMやSMS付きデータSIMで番号を確保する方法が現実的です。
概要
月数百円程度の低容量プラン+SMS付きの格安SIMを契約する
LINE認証用の電話番号として利用し、端末はWi-Fi運用中心にする
必要に応じて、サブ回線・通話用番号としても活用可能
メリット
自分専用の番号が持てるため、将来の機種変更やサービス登録にも利用しやすい
家族の番号に依存しなくてよい
サブ回線として通話専用・認証専用など柔軟に使える
注意点
050番号や、SMS機能のないデータ専用SIMだけではLINEの新規登録ができない点に注意が必要です。
未成年が契約する場合は、保護者の同意や名義が必要になることがあります
方法3:固定電話・ガラケーの番号を使って認証する
スマホを持っていなくても、自宅の固定電話や家族のガラケーの番号で認証することができるケースがあります。
認証の流れ(例)
新規登録画面で、固定電話またはガラケーの番号を入力
SMSまたは音声通話で認証コードが送られる(固定電話の場合は音声通話)
認証コードを入力してアカウントを作成
Wi-Fi端末で当該アカウントを利用
メリット
新たに契約を増やす必要がない
家族の協力が得られれば、コストをかけずに番号を確保できる
注意点
固定電話やガラケーを解約すると、その番号での再認証や引き継ぎが困難になります
番号の所有者(家族)が変わる場合も想定し、誰の名義の番号で登録しているかを記録しておくことが重要です
ネットで話題の「電話番号なし裏技」はおすすめできる?
インターネット上には、「電話番号なしでLINEアカウントを作る裏技」として、さまざまな方法が紹介されています。
国設定を変更して登録する方法の概要(原理のみ)
代表的なものとして、新規登録時に国設定を海外に変更し、GoogleアカウントやApple IDで認証することで、電話番号入力をスキップする仕組みが紹介されることがあります。
原理としては、
通常の「日本」設定では電話番号入力が求められる
一部の国設定では、Google/Appleアカウントによる認証が選択肢として表示される
といった仕様を利用するものです。
本記事では、こうした方法の具体的な手順は記載いたしません。以下の理由から、推奨できないためです。
裏技のデメリットとリスク
こうした裏技的な方法には、以下のようなリスクが指摘されています。
利用規約違反と判断される可能性がある
タイムラインや一部の機能が利用できない、または表示されない
グループ機能などで制限がかかる場合がある
アカウントが突然凍結される、機能が制限されるといった報告がある
将来の仕様変更により、急に使えなくなる可能性が高い
子ども用・家族用・仕事用など、長期的かつ安定して使いたい用途にはまったく向きません。
本記事のスタンス(推奨しない理由)
本記事では、読者の方に以下を明確にお伝えいたします。
裏技的な方法は、短期的には利用できたとしても、長期的な安全性・安定性に欠ける
利用規約やガイドラインに反する可能性があり、アカウント停止などのリスクを伴う
特に子どもや高齢の家族のアカウントをこの方法で作成することは、強く非推奨
そのため、本記事では公式仕様に沿った方法と、その範囲での現実的な代替策のみを推奨いたします。
子ども用・家族用にLINEを安全に運用するためのチェックポイント
電話番号の有無にかかわらず、子どもや家族にLINEを使わせる際には、アカウント管理と安全設定が非常に重要です。
アカウント情報・パスワード管理
登録メールアドレス
パスワード再設定やログイン時に利用されるため、保護者が管理しやすいアドレスを設定
強固なパスワード
英大文字・小文字・数字・記号を組み合わせた8文字以上で設定(公式推奨に準拠)
管理シートの作成
「登録メールアドレス」「電話番号」「パスワード」「作成日」などを控えておく
こうした基本情報が整理されていれば、機種変更や端末の紛失時にも落ち着いて対応できます。
機種変更・紛失に備えた引き継ぎ設定
LINEは、電話番号認証・パスワード・バックアップがそろっていることで、安全かつスムーズな引き継ぎが可能になります。
定期的なトーク履歴のバックアップ
新しい端末にログインする前に、旧端末側の設定を確認
電話番号が変わる場合は、事前にLINE側で番号変更の手続き
電話番号なしの裏技で運用していると、このあたりの引き継ぎが非常に不安定になります。その点でも、公式に想定された方法を選ぶメリットは大きいと言えます。
トラブルを避けるための見守り・ルール作り
とくに子ども用アカウントの場合、以下のようなルールや設定を検討してください。
友だち追加設定
自動追加やID検索をオフにし、QRコードや招待リンクなど、保護者が把握できる方法に限定
プロフィール・タイムラインの公開範囲
不特定多数に公開せず、実際に知っている友人・家族に限定
利用時間・コミュニケーションルール
利用時間帯・相手・送信内容について、家庭内で合意形成しておく
ケース別・あなたに合う「電話番号の用意の仕方」
最後に、よくあるケースごとに、どの方法が向いているかを簡潔に整理いたします。
子どもにスマホ契約はまだ早いが、連絡だけ取りたい場合
推奨パターン
方法1:保護者のスマホ番号で認証し、子ども用タブレットで利用
ポイント
コストを追加でかけずに運用できる
認証用の番号やパスワードを保護者が一括管理できる
コストを最優先して、とにかく安く番号を用意したい場合
推奨パターン
方法2:格安SIM・SMS付きデータSIMで番号を用意
ポイント
月数百円レベルで番号を保持できる
今後ほかのサービスの認証にも利用しやすい
仕事・プライベートでLINEを使い分けたい場合
推奨パターン
仕事用に別の番号(会社名義やサブ回線)を用意し、2つ目のLINEアカウントを作成
注意点
1電話番号=1アカウントなので、同じ番号で複数アカウントは作れません
個人アカウントではなく、用途によってはLINE公式アカウントの活用も検討する価値があります