乗り物に乗っていないのに、ずっと車酔いみたいに気持ち悪い。ふわふわして落ち着かず、吐き気が続いて仕事や家事もつらい──そんな状態が続くと、「脳の病気だったらどうしよう」「いつまで治らないの?」と不安になりますよね。
このページでは、まず救急を考えるべき危険サインを整理し、そのうえで今日できる対処手順を具体的にまとめました。さらに、症状の特徴から原因の目安をセルフチェックし、耳鼻科・内科・神経内科など受診先の優先順位まで迷わず判断できるようにガイドします。
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ずっと車酔いみたいな気持ち悪さで最初に確認する危険サイン
「車酔いみたい」という感覚の裏には、内耳の不調や自律神経の乱れ、頭痛関連など幅広い可能性があります。多くは緊急性が高いものではありませんが、まれに“急いで対応すべき状態”が紛れます。まずはここを押さえることで、不安の大部分は整理できます。
救急受診を優先すべき症状
次の症状がある場合は、自己判断で様子を見るより、救急受診(救急車の要請を含む)を優先してください。特に「突然」起きた、または短時間で悪化した場合は重要です。
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片側の顔や手足のしびれ、力が入らない
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ろれつが回らない、言葉が出にくい、相手の言葉が理解しづらい
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立てない、歩けないほどの急なふらつき
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視界が欠ける、片方の目が見えにくい、物が二重に見える
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経験したことのない激しい頭痛が同時に起きた
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意識が遠のく、呼びかけに反応が悪い
「吐き気やめまい」は単体だと体調不良でも起こりますが、上のような神経症状がセットになると緊急度が上がります。
当日〜数日以内に受診を検討したい症状
救急レベルではないとしても、以下に当てはまる場合は当日〜数日以内に医療機関へ相談する価値があります。
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水分が取れない、吐いてしまい脱水が心配
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めまいや吐き気が強く、日常生活が回らない
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発熱、強い腹痛、胸の痛み、息苦しさなど他の症状が目立つ
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耳鳴り、聞こえにくさ、耳の詰まり感がある
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いつもと違うタイプの頭痛がある
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何度も繰り返し起きる(発作が反復する)
体は「休め」というサインを出していることがあります。症状の強さが生活を止めるほどなら、早めに医療の手を借りた方が回復が早い場合もあります。
1週間以上続くなら受診を強くおすすめしたい理由
「なんとなく気持ち悪い」「ふわふわする」が1週間以上続く場合は、原因がはっきりしないまま我慢を重ねるより、受診で方向性をつけた方が安心です。耳鼻咽喉科・内科・神経内科など、どこから入っても必要に応じて専門へつなぐことができます。
特に、仕事や家事のパフォーマンスが落ちているなら、早期に“原因の当たり”をつけて対策する方が、結果的に生活を守りやすくなります。
30日以上続く場合に考えたいこと
乗り物に乗っていないのに揺れを感じる、ふわふわが長く続く、といった状態が30日以上続くケースでは、より専門的な評価が必要になることがあります。旅行や船・飛行機・長距離移動の後から始まった場合は、その経緯も重要な手がかりです。
受診前にメモしておくと診察が早くなる項目
めまい・吐き気の診察では「症状の質」と「悪化条件」がとても大事です。診察室でうまく説明できないことも多いので、可能ならスマホのメモに次を残してください。
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いつから(開始日、急にか徐々にか)
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症状の種類(ぐるぐる回る/ふわふわ浮く/揺れる/吐き気が中心 など)
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持続時間(ずっと/波がある/発作が数分〜数時間 など)
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悪化する条件(立つ、歩く、頭を動かす、寝返り、画面を見る、人混み、車や電車 など)
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楽になる条件(横になる、暗い場所、車に乗っている時だけ楽 など)
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併発症状(耳鳴り、難聴、頭痛、光・音がつらい、動悸、発汗、息苦しさ、しびれ など)
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直前の出来事(寝不足、ストレス、風邪、旅行、薬の変更、カフェイン量の変化 など)
このメモがあるだけで、受診先の判断や検査の選択がスムーズになります。
ずっと車酔いみたいな気持ち悪さを和らげる今日の対処法
「今つらい」を軽くする目的で、実行しやすい順に手順化します。吐き気が強い日は、気合でどうにかしようとすると悪化することがあります。体に優しいやり方を選んでください。
吐き気が強いときの基本手順
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まずは安全な場所で休む
転倒のリスクがあるため、ふらつきがあるときは無理に動き回らず、椅子に深く座るか横になります。 -
刺激を減らす(光・音・におい・画面)
吐き気は刺激で増えやすいです。照明を落とし、テレビやスマホをいったん止め、強いにおい(芳香剤、料理の匂い)から離れます。 -
姿勢を整える
横になるなら、首が折れない高さで枕を調整し、肩の力を抜きます。座る場合は背もたれに預け、顎を少し引いて呼吸をゆっくりにします。 -
呼吸を落ち着ける
吐き気が強いと呼吸が浅くなりがちです。鼻から吸って、口から長く吐く。これを数分続けるだけでも、体の緊張が和らぐことがあります。 -
水分は「一口ずつ」「頻回」に
一気飲みは胃が刺激されやすいので避けます。
目安として、数口を5〜10分おきに。冷たい飲み物がつらいなら常温へ。 -
食事は“ゼリー・スープ・おかゆ”から少量
空腹も満腹も吐き気を悪化させることがあります。まずは胃に優しいものを少量から。食べられない日は無理に固形物を入れない判断も必要です。
画面酔いのように悪化する人のための環境調整
乗り物に乗っていなくても、視覚情報が多い環境(スマホ、PC、スクロール、動画、電車内広告)で気持ち悪さが強まることがあります。対策は「視覚刺激を減らす」に尽きます。
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画面の明るさを下げ、文字サイズを上げる
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スクロールを減らし、読む量を小分けにする
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10〜15分ごとに視線を外し、遠くを見る
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音声入力、読み上げ機能、音声メモを活用する
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通勤中はスマホを見ない(見たい場合は短時間に区切る)
仕事中に避けにくい場合は、「完全にやめる」より「悪化しにくい使い方」に寄せる方が続けやすいです。
立ちくらみ・動悸がある人のための“崩れない”過ごし方
吐き気やふわふわと一緒に、立ちくらみ・動悸・だるさが出る人は、体の回復余力が落ちている可能性があります。
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立ち上がるときは、座って深呼吸してからゆっくり
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朝いきなり動かず、起床後に数分ベッドで姿勢を整える
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水分をこまめに(ただし無理はしない)
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入浴は長湯を避け、熱すぎない温度で短時間にする
市販薬を使うときに気をつけたいこと
酔い止めや吐き気止めの市販薬は、症状を一時的に軽くする目的で選ばれることがありますが、成分によって眠気が出るものがあります。特に運転や危険作業がある人は慎重に。
大前提として、症状が“ずっと続く”ときに市販薬だけで粘り続けるのはおすすめできません。原因が別にある場合、対処が遅れるほど長引くケースもあるためです。
「使うなら短期」「続くなら受診」で線引きすると安全です。
ずっと車酔いみたいが続く原因の目安とセルフチェック
原因は一つに決めつけない方がうまくいきます。ここでは「よくあるパターン」を整理し、あなたの症状がどこに近いかを確認します。診断ではなく、受診や相談の準備として使ってください。
内耳やめまいが関係するパターン
内耳のバランス機能が乱れると、吐き気とめまいがセットで出やすくなります。特徴は「頭や体の動きで悪化」しやすいことです。
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寝返りや起き上がりで悪化する
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頭を動かすと吐き気が増える
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ぐるぐる回る、または体が不安定で倒れそう
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耳鳴り、聞こえにくさ、耳の詰まり感がある(耳症状がある場合は特に)
このタイプは耳鼻咽喉科が入口になりやすいです。耳症状があるかどうかは重要なヒントになります。
前庭性片頭痛が疑われるパターン
頭痛がはっきりしない日でも、めまい・吐き気・ふわふわが主に出るタイプがあります。光や音がつらい、においで気持ち悪い、などの“過敏”がセットなら可能性が上がります。
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光がまぶしい、音がうるさく感じる
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においで吐き気が増える
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めまい・吐き気が発作的に出て、繰り返す
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睡眠不足やストレス、気圧の変化などで波が出る
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頭痛がある時期とない時期が混ざる
このタイプは「耳鼻科で異常が少ない」と言われることもあります。症状のメモ(光過敏や発作の繰り返し)を持参し、神経内科や頭痛外来を含めて相談すると話が早いです。
下船病やMdDSが疑われるパターン
旅行やクルーズ、飛行機・電車・車の長距離移動のあとから、揺れが続くような感覚が出るケースがあります。ポイントは「動いていないのに揺れている」「受動運動中に軽減する」などの特徴です。
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旅行や移動の後から始まった
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地面が揺れている、ふわふわ浮く、上下動を感じる
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じっとしているとつらいが、車に乗っていると少し楽
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30日以上続いている、または長引く傾向がある
“車に乗っていると楽”という逆転現象があるなら、メモに必ず残してください。診察で重要な手がかりになります。
自律神経の乱れ・起立性調節障害が関係するパターン
吐き気やふわふわが「体調の波」と連動しているなら、この領域が関係していることがあります。とくに睡眠不足やストレス、生活リズムの崩れが引き金になりやすい人は要注意です。
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朝が特につらい
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立ち上がると悪化する
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動悸、発汗、だるさが同時に出やすい
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休日の寝だめや夜更かしで悪化しやすい
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“検査では大きな異常がない”と言われることがある
このタイプは内科が入口になりやすく、必要に応じて専門へ紹介されます。自己対処としては、睡眠と生活リズムの再構築が効果に直結しやすいです。
胃腸の不調・感染・薬の影響も見落とさない
「車酔いみたい」と感じても、胃腸炎、逆流、食あたり、薬の副作用、貧血、血圧の変動など、めまい以外の原因が混ざることもあります。以下に当てはまる場合は内科で相談の価値があります。
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下痢や腹痛、発熱が目立つ
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新しい薬を飲み始めた(または増量した)
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食後に悪化する、胸やけが強い
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体重減少や強い倦怠感が続く
「どの科かわからない」場合は、まず内科で全身の評価をしてもらうのも現実的なルートです。
ずっと車酔いみたいな気持ち悪さは何科に行くべきか
受診先の正解は一つではありません。大切なのは「優先順位」を間違えないことです。症状が混ざることも多いので、下の表は“最初の入口”を決めるために使ってください。
症状別に受診先の優先順位を決める早見表
| 状況・特徴 | 優先度が高い受診先 | 補足 |
|---|---|---|
| 片側のしびれ、ろれつ障害、視界異常、突然歩けない、激しい頭痛 | 救急/脳神経外科・神経内科 | 緊急疾患の除外を優先 |
| 耳鳴り、難聴、耳の詰まり感、頭位変換で悪化、回転性めまいが強い | 耳鼻咽喉科 | 内耳の評価が中心 |
| 光・音過敏、においで悪化、発作を繰り返す、頭痛体質がある | 神経内科/頭痛外来 | 前庭性片頭痛などの評価 |
| 立ちくらみ、動悸、朝つらい、生活リズムと連動、全身のだるさ | 内科 | 血圧・貧血・全身評価から |
| 旅行・クルーズ・長距離移動後から揺れが続き、車に乗ると軽減する | まずは耳鼻科or神経内科で相談 | 経緯のメモが重要。長引く場合は専門評価 |
「迷う」「複数当てはまる」場合は、最も強い特徴(神経症状、耳症状、過敏と発作、起立性の悪化、移動後の揺れ)を基準に、入り口を決めてください。
受診でよく聞かれること・行われること
診察では、原因の方向性を絞るために次のような確認が行われます。
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問診(いつから、どんな時に悪化、どれくらい続く)
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耳や眼の動き、体のバランスの簡易チェック
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血圧測定、血液検査(内科の場合)
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必要に応じて画像検査(神経症状が疑われる場合など)
めまい・吐き気は“問診が検査の半分”と言われるほど、情報の整理が鍵になります。受診前メモがここで効いてきます。
受診を迷う人のための「判断の補助線」
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仕事や家事が回らないほどつらい:受診を優先
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数日で軽快しない:受診を検討
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1週間以上続く:受診を強く推奨
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神経症状がある:救急の可能性を優先
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30日以上続く:長引くタイプとして専門評価を検討
「何科に行けばいいか」より先に、「緊急かどうか」「生活が止まるほどか」を判断軸にすると決めやすくなります。
ずっと車酔いみたいな気持ち悪さを繰り返さない予防
原因が何であっても、再発を減らす“土台”は共通しています。とくに睡眠不足・ストレス・生活リズムの乱れが引き金になる人は、ここを整えるだけで大きく改善することがあります。
睡眠と生活リズムを整える具体策
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起床時刻を固定し、朝に光を浴びる
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寝る直前の強い画面刺激(動画・SNS)を減らす
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休日の寝だめを極端にしない(リズムの崩れは翌週に響く)
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カフェインは夕方以降控え、睡眠の質を守る
「吐き気=胃の問題」と思いがちですが、体の回復余力が落ちていると、めまい・吐き気はセットで出やすくなります。まず睡眠を回復の最優先に置くのが合理的です。
ストレスと体調の波への対策
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予定の詰め込みを減らし、回復時間を確保する
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こまめに休憩を挟む(10〜15分ごとに視線を外すなど)
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肩・首の緊張をゆるめる(短いストレッチでもよい)
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“悪化の前兆”をメモして早めに手を打つ(寝不足、肩こり、胃の重さなど)
症状が出てから対処するより、前兆の段階で休む方が回復が早いことが多いです。
仕事中に悪化しやすい人向けの運用ルール
デスクワーク中心の人は「視覚刺激」「姿勢固定」「緊張」が重なりやすいので、運用ルールを作ると安定します。
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午前:集中作業は短く区切る(25分→5分休憩など)
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画面:明るさを落とし、文字を大きくする
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会議:資料を凝視し続けない(要点メモに切り替える)
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通勤:スマホを見ない時間を作る
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悪化日:重要タスクを先送りし、回復優先にする(最短で戻るため)
「無理して続ける」より「早めに回復に振り切る」方が、結果として欠勤や長期化を減らせます。
乗り物酔い対策を“日常”に応用する
酔いは「視覚・内耳・体の感覚のズレ」で起きやすいと言われます。日常でもこのズレが大きい環境は避けた方がよいことがあります。
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空腹・満腹を避け、軽い補給を挟む
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刺激が強い場所(光、音、人混み)を連続させない
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体調が悪い日は移動や予定を減らす
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画面のスクロールや動画視聴を控える
ずっと車酔いみたいな気持ち悪さのよくある質問
何日続いたら病院に行くべきですか
目安として、数日続いて生活に支障があるなら受診を検討してください。
1週間以上続くなら受診を強くおすすめします。
ただし、片側のしびれ・ろれつ障害・視界異常・突然歩けない・激しい頭痛などがある場合は、日数に関係なく緊急度が上がります。
頭痛がないのに片頭痛の可能性はありますか
あります。めまい・吐き気が主で、頭痛が目立たないケースも指摘されています。光や音、においに敏感になっていたり、発作が反復するなら、症状のメモを持参して神経内科や頭痛外来で相談すると整理が進みます。
検査で異常なしと言われたのに続くのはなぜですか
めまい・吐き気は、検査で“はっきりした異常”が出にくいタイプもあります。だからこそ、問診で「続き方」「悪化条件」「楽になる条件」を丁寧に整理することが重要です。
「車に乗ると楽」「光や音で悪化」などは強い手がかりなので、遠慮なく伝えてください。
仕事中に悪化する時、今すぐできる工夫はありますか
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画面の明るさを下げ、文字を大きくする
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10〜15分ごとに遠くを見る
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スクロールを減らす(文章は分割して読む)
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音声入力や読み上げを使う
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可能なら、その日は“回復優先の運用”に切り替える
「悪化する環境を減らす」だけでも、吐き気の波が落ち着く人は少なくありません。
吐き気が強くて水分が取れません。どうしたらいいですか
吐き気が強いときは「一口ずつ」「頻回」が基本です。
それでも取れない、吐いてしまう、尿が少ない、口が渇く、意識がぼんやりするなどがあれば、脱水のリスクがあるため早めに医療機関へ相談してください。
運転する必要があります。酔い止めを飲んでもいいですか
成分によって眠気が出るものがあるため、運転がある場合は注意が必要です。パッケージの注意事項を確認し、迷う場合は薬剤師に相談してください。
また、「ずっと続く」状態で市販薬のみで粘るのは避け、原因確認のための受診も検討してください。
参考にした情報源
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公益社団法人 日本脳卒中協会「脳卒中の主な症状」
https://www.jsa-web.org/citizen/87.html -
MdDS Foundation「クルーズ後の揺れるめまい | MdDS財団」
https://mddsfoundation.org/ja/about/ -
頭痛専門クリニックの解説(前庭性片頭痛の症状と治療の概要)
https://cliniciwata.com/2024/07/11/4143/ -
頭痛専門医による前庭性片頭痛の解説(診断基準の枠組みへの言及あり)
https://kameido-brain-spine-cl.com/blog/%E3%80%8C%E3%82%81%E3%81%BE%E3%81%84%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%80%8C%E9%A0%AD%E7%97%9B%E3%80%8D%E3%81%AE%E5%8E%84%E4%BB%8B%E3%81%AA%E9%96%A2%E4%BF%82%EF%BC%9A%E9%A0%AD%E7%97%9B%E5%B0%82%E9%96%80%E5%8C%BB/ -
めまい専門外来(下船病の症状・原因の解説)
https://www.memai-kobe.jp/15403036316175