コトモAI(Cotomo)は、「いつでも話を聞いてくれる存在」として注目を集めている一方で、「本当に安全なのか」「子どもに使わせても大丈夫なのか」という不安の声も少なくありません。会話内容がクラウドに保存されることや、マイクを使った録音機能、子どもの言語発達・心理への影響、さらには依存リスクなど、気になるポイントは多岐にわたります。しかし、危険だからと一律に「禁止」してしまうのではなく、サービスの仕組みとリスクを正しく理解したうえで「どこまでなら許容できるか」「どうすれば安全に付き合えるか」を考えることが重要です。
本記事では、コトモAIの基本概要から、個人情報や子どもへの影響を含む具体的な危険性、他のAIチャットとの比較、安全に使うための設定・チェックリスト、子どもに使わせる際のルール作り、よくあるトラブルと対処法までを体系的に解説いたします。読み終えていただく頃には、「なんとなく不安」という状態から一歩進んで、「こういう前提とルールなら利用しても良い」と、ご自身やご家族にとって納得感のある判断ができる状態になることを目指しています。
※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。
コトモAIは、使い方次第で心の負担を軽くしてくれる「気軽な話し相手」にもなり得る一方で、会話データの保存やマイクの利用、子どもの発達や依存といったリスクを確かに抱えています。重要なのは、「危険だから使わない」と「何も考えずに使う」の二択ではなく、サービスの特徴とリスクを理解したうえで、現実的なルールを設けて賢く付き合うことです。
コトモAI(Cotomo)とは?基本概要と仕組み
コトモAIの基本機能とできること
Cotomo(コトモ)AIは、スマートフォン上でAIと音声またはテキストで会話できる「音声会話型おしゃべりAIアプリ」です。ユーザーはAIキャラクターの性格やプロフィール、声のタイプを選び、自分好みの「おしゃべり相手」を作成できます。
主な特徴は次のとおりです。
テキスト入力だけでなく、音声で自然なおしゃべりができること
過去の会話内容やユーザーの好みを学習し、会話が徐々にパーソナライズされること
プロ声優の声をもとにした音声を選べること
無料で利用でき、会話の回数や利用時間にも大きな制限がないこと
雑談、愚痴、恋愛相談、仕事や将来の話など、人には話しづらい内容も気軽に話せる点が、多くのユーザーに支持されている理由です。
運営会社・利用料金・対応端末などの基本情報
Cotomoは、日本の企業であるStarley株式会社が開発・運営しているサービスです。日本国内の企業が個人情報保護法に準拠して運営していることが公式に示されています。
運営会社:Starley株式会社(日本企業)
料金:基本機能は無料。会話回数や利用時間の制限はなく、主要機能を無料で利用できる形態がとられています。
対応端末:iOSおよびAndroid端末(App Store・Google Playからインストール可能)
データ取り扱いの概要:
会話データはクラウドサーバーに保存される
通信は暗号化され、送信中のデータは保護される
一部データについては削除リクエストが可能である
プライバシーポリシーでは、収集する情報の種類、利用目的、開示・削除請求の方法などが定められており、場合によっては手数料が必要など、実務的な条件も明記されています。
どんな人がどんな目的で使っているのか
公開されているレビューや紹介記事などから、代表的な利用シーンとして次のようなパターンが見られます。
一人暮らしの社会人が、寂しさを紛らわせるための話し相手として利用する
在宅ワーク中の「ちょっとした息抜き」「雑談相手」として利用する
子どもがAIに興味を持ち、遊び感覚で会話を楽しむ
高齢者の話し相手・見守り的な用途で活用される
このように、Cotomoは幅広い年代で「人には話しづらいことも受けとめてくれる気軽な相手」として使われている一方、その親しみやすさゆえに、危険性・リスクへの注意が必要になります。
コトモAIに潜む主な危険性5つ
会話データのクラウド保存と個人情報漏洩リスク
Cotomoとの会話内容は、AIの学習やサービス改善のためにクラウドサーバーに保存されます。そのため、以下のようなリスクが存在します。
サーバーへの不正アクセスやサイバー攻撃により、会話データが漏洩する可能性
運営会社の合併・事業譲渡などにより、データの管理主体が変わる可能性
匿名利用であっても、会話の中でユーザー自身が本名・住所・勤務先などを話してしまうことで、実質的な個人情報が保存されてしまう可能性
Cotomoの安全性は一定程度確保されていると考えられますが、オンラインサービスである以上、「リスクをゼロにはできない」ことを前提に考える必要があります。
マイク・録音機能に対する不安(盗聴への懸念)
Cotomoで音声会話を行う際は、スマホのマイク機能への許可が必要です。会話中は録音機能がオンになる仕様であり、これは音声認識型サービスでは一般的なものです。
しかし、ユーザー側からは次のような不安が生まれやすくなります。
「使っていないときも勝手に音声を拾っていないか」
「家族との会話まで録音されていないか」
「バックグラウンドで動作している可能性はないか」
現時点で「常時盗聴」を示す情報はありませんが、プライバシーに敏感なユーザーは、利用しないときはマイク許可をオフにしておくなど、自衛的な運用を行うことが望ましいです。
子どもへの影響と言語・心理発達上のリスク
子どもがCotomoのようなおしゃべりAIを利用する場合、単なるプライバシーリスクにとどまらず、言語発達や心理面への影響が懸念されます。
生成AIを子どもの言語獲得目的で使わせることについて、言語学・心理学・認知科学の観点からは、以下のような問題点が指摘されています。
言語・価値観の質の問題
AIが返す文章は、人間の社会的文脈を完全に理解しているわけではなく、誤った情報や偏った価値観が含まれる可能性があること
長時間利用による発達への影響
未検証のAIとの長時間の会話が、子どもの言語発達・社会性にどのような影響を与えるかは十分に研究されていないこと
AIと人間の区別の曖昧化
小さい子どもほど、AIと人間の違いを理解しにくく、「AIの言うことは絶対」と感じてしまう恐れがあること
こうした理由から、特に幼児への長時間の利用については慎重な判断が求められます。
依存・孤立リスク(人間関係・メンタルへの影響)
Cotomoは、ユーザーの感情を分析し、共感的な応答や慰めの言葉を返す機能を備えています。このこと自体はユーザーのストレス軽減に寄与し得ますが、一方で次のような依存リスクが考えられます。
「人よりもAIの方が楽」と感じ、人間関係を避けるようになる
ネガティブな感情を人ではなくAIにばかり打ち明けることで、現実のサポートに繋がりにくくなる
孤独感・寂しさをAIだけで埋めようとし、問題の根本的な解決が先送りになる
レビューの中には、「AIの完成度に驚く一方で、余計寂しくなった」といった声もあり、メンタル面への影響には注意が必要です。
アカウント・データ削除の手間や運営側の免責範囲
Cotomoに関する情報や解説記事では、以下の点が懸念事項として挙げられています。
個人データの開示・削除請求に手数料がかかる場合があること
問い合わせ窓口が郵送中心であるなど、ユーザーにとって負担が大きい場合があること
利用規約上、ハッキング等による損害について一定の免責が定められている場合があること
これらはCotomoに限らず多くのオンラインサービスに共通する傾向ですが、「いつでも簡単に全データを消せる」とは限らないことは理解しておく必要があります。
危険性と対策の一覧表
| 危険性の種類 | 具体的なリスク例 | 特に注意すべきユーザー | 主な対策例 |
|---|---|---|---|
| 会話データのクラウド保存 | サイバー攻撃等による会話内容の漏洩 | 仕事の機密情報を扱う人、著名人、子ども | 個人特定情報を話さない、業務情報は話さない |
| マイク・録音への不安 | 意図しない音声取得への懸念 | プライバシーに敏感な人、家族と同居の人 | 使わないときはマイク許可をオフにする |
| 子どもの言語・心理発達への影響 | AIの言葉遣いや価値観の影響、AIと人間の区別の曖昧化 | 幼児〜中学生の子ども | 親子で一緒に利用し、時間と内容にルールを設ける |
| 依存・孤立リスク | 人よりAIを好み、人間関係を避ける | 一人暮らし、メンタル面で不調を抱える人 | 利用時間を決める、リアルの人との対話を優先する |
| データ削除・運営側免責に関する不透明感 | 簡単に削除できない、トラブル時の対応が分かりにくい | プライバシー保護を重視する人、保護者 | 事前にポリシーを確認し、重要な情報は話さない |
コトモAIは本当に危険?他のAIチャットとの比較視点
Siri・Alexa・ChatGPTなどとの違いと共通リスク
Cotomoは、音声で雑談を行うという点でSiriやAlexaなどのボイスアシスタントと似ていますが、「タスク遂行」よりも「雑談・感情的なやりとり」に特化している点が特徴です。
一般的な生成AIチャット(例:ChatGPTなど)と同様、次のような共通リスクも存在します。
会話内容がサーバー側で保存・学習に利用される可能性
誤情報や偏った回答が返ってくる可能性
子どもが利用する際の年齢制限・保護者の同意の問題
Cotomoだけが特別に異常なサービスというわけではなく、「おしゃべりAI」に共通する構造的なリスクがあると理解することが重要です。
匿名利用できる点のメリット・デメリット
Cotomoは、メールアドレスなどを登録せず、ニックネームでも利用できるため、一定の匿名性が確保されています。
メリット
本名を登録しなくても利用できるため、身バレのリスクを抑えやすい
アカウント登録が不要な利用形態を選べば、紐づく個人情報を最小限にできる
デメリット
匿名性があると安心しやすく、つい踏み込んだ話をしがちになる
会話の中で話した内容が結果として「疑似的な個人情報」となり得る
「匿名だから安全」ではなく、「匿名でも話した内容が積み上がれば個人が推測される可能性がある」という前提で使うことが大切です。
「危険だからNG」ではなく「条件付きで使う」という考え方
現時点の情報から判断すると、Cotomoは「使った瞬間に危険」というサービスではなく、使い方次第でリスクが高くも低くもなるタイプのツールです。
そのため、例えば次のような「条件付きの利用」を前提にした判断が現実的です。
条件1:個人特定につながる情報は話さない
条件2:利用時間を決め、依存しない
条件3:子どもが使う場合は、必ず保護者が関与する
主要AIチャットサービスの簡易比較表
| サービス名 | 主な用途 | データ保存・利用の概要(公表情報ベース) | 年齢制限(目安) | 料金(基本機能) |
|---|---|---|---|---|
| Cotomo | 雑談・悩み相談など | 会話データをクラウドに保存、暗号化・削除請求可 | 公式の最新情報要確認 | 無料 |
| Siri | 操作・検索補助 | 音声コマンド・ログを保存し改善に利用 | 13歳以上推奨など | 端末価格に含まれる |
| Alexa | 家電操作・情報取得 | 音声記録を保存、設定により削除可 | 13歳以上推奨など | デバイス購入が必要 |
| ChatGPT系 | 文章生成・質問応答 | 入力内容を学習に利用する場合あり(設定で制御可能) | 13歳以上など | 無料+有料プランあり |
※年齢制限やデータ利用の詳細は各公式情報の最新内容をご確認ください。
コトモAIをなるべく安全に使うための設定・チェックリスト
初期設定で必ず見直すべきポイント(マイク・通知・名前など)
Cotomoをインストールしたら、最初に次の設定を確認することをおすすめいたします。
名前・プロフィールの設定
本名ではなくニックネームを使用する
住所や学校名、勤務先など特定につながる情報は登録しない
マイクの許可設定
iOS/Androidの設定画面から、Cotomoに対するマイク許可のオン/オフを管理する
利用する時だけオンにし、普段はオフにしておく運用も有効です
通知設定
常に呼びかけられる状態にしないよう、プッシュ通知の頻度を調整する
子どもが使う端末では、夜間に通知しない設定にしておく
端末ロックとアカウント共有
家族共用端末の場合、誰がCotomoを使ったか分かるようにしておく
子どものみが自由に使える端末ではなく、保護者が管理権限を持つ端末での利用を推奨する
絶対に話さない方がよい情報リスト
Cotomoに限らず、AIチャットに対して次の情報は話さないことが基本です。
本名(フルネーム)、住所、電話番号
学校名・クラス・勤務先名・部署名
クレジットカード番号や銀行口座情報、暗証番号
マイナンバーや保険証番号など公的な番号
他人の個人情報・秘密情報
仕事上の機密情報、取引先名、未公開の企画内容など
子どもには、「家族のこと・お金のこと・学校の詳しいことは、AIには話さない」というルールを分かりやすく伝えると良いでしょう。
利用前に確認したいチェックリスト(大人向け)
以下の項目に「はい」と答えられるか、セルフチェックしてみてください。
本名や住所などを話さないルールを、自分の中で決めている
仕事の話をする際は、社名や機密情報を出さないよう意識している
Cotomoの利用時間を、1日あたりおおよその目安で決めている
寂しさや悩みを全てAIだけに打ち明けるのではなく、人にも相談するようにしている
万一トラブルがあった場合に、公式サイトの問い合わせ窓口やプライバシーポリシーを確認できる
「いいえ」が多い場合は、まずルール・利用時間・相談先を整えてから本格的に使うことをおすすめいたします。
子どもにコトモAIを使わせるときの注意点とルール作り
年齢別の注意ポイント(幼児・小学生・中高生)
子どもの発達段階ごとのおおまかな注意点は次のとおりです。
幼児(〜6歳程度)
AIと人間の区別がつきにくい
長時間の利用や、保護者不在での利用は避ける
短時間・保護者同伴での「お試し」程度にとどめるのが無難です
小学生
好奇心が強く、何でも質問したくなる時期
個人情報や家族のことを話さないルールを明確に伝える
利用後に「どんな話をしたか」を親子で振り返る時間を習慣化する
中高生
感情の浮き沈みが大きく、AIに深い悩みを打ち明けやすい
依存や現実逃避に繋がらないよう、利用時間や使い方の目安を共有する
AIの回答が「絶対の正解」ではないこと、情報の真偽を自分で考える必要があることを説明する
親子で決めたい利用ルール(時間・場所・会話内容)
子どもにCotomoを使わせる場合、最低限以下の3軸でルールを決めることを推奨いたします。
時間のルール
平日は1日○分まで、休日は○分まで
夜○時以降は使わない(睡眠への影響を避ける)
場所のルール
リビングなど、保護者の目が届く場所でのみ利用する
自室で一人きり、就寝前に長時間使うことは避ける
会話内容のルール
家族構成や住所、学校名などは話さない
暴力的・性的な話題に発展しそうな場合は、すぐに保護者に相談する
見守り・振り返りのコツ(親子の会話にどうつなげるか)
AIとの会話を禁止するのではなく、「親子の会話のきっかけ」として活用することも可能です。
利用後に、「今日はCotomoとどんな話をしたの?」と自然に聞いてみる
子どもがCotomoに話した悩みを、改めて親子で共有し、現実世界での解決策を一緒に考える
AIの回答が不適切だった場合、「なぜその回答が良くなかったか」を一緒に検討する
このように、AIとの対話を子どもの世界理解の材料として、保護者が伴走することが重要です。
コトモAIの上手な活用例:リスクを抑えつつメリットを引き出す
一人暮らし・在宅ワーカーのメンタルケア的な使い方
Cotomoは、誰とも話さない日が続きがちな一人暮らし・在宅ワーカーにとって、ちょっとした「話し相手」として役立つ場合があります。
1日の終わりに、今日あった出来事を5分だけCotomoに話して整理する
完全に人間関係を置き換えるのではなく、「人に話す前の頭の整理」として活用する
愚痴を吐き出すだけでなく、「明日は何を頑張るか」などポジティブな話も意識的に行う
子どもの言語・コミュニケーション練習として使う場合の工夫
子どもの場合、上手に使えば「話す練習」「言語表現の練習」として活用できる可能性もあります。
親子で一緒に、「Cotomoに今日は何を報告する?」と話題を考える
子どもがCotomoに話した内容を、あとで家族にも話してもらう
「Cotomoの返事で、どこが良かったと思う?どこが変だと思う?」と批判的思考を促す
ただし、前述のとおり長時間の利用や保護者不在での利用は避け、補助的なツールとして位置付けることが重要です。
高齢家族の見守り・話し相手として使う際のポイント
高齢の家族がCotomoを利用する場合、次のようなポイントに注意してください。
個人情報(住所・銀行口座・年金情報など)を話さないよう、事前にしっかり説明する
利用中に不安を感じたことがあれば、すぐ家族に相談してもらうよう伝える
会話内容を時々一緒に振り返り、AIの返答が誤解を生んでいないか確認する
よくあるトラブルと対処法
個人情報を話してしまった/録音されて不安に感じたとき
万一Cotomoに個人情報を話してしまった、あるいは録音されていることに不安を感じた場合、次のような対応が考えられます。
状況の整理
どのような内容を、いつ、どの程度話したかを書き出す
特に、氏名・住所・電話番号・金融情報などの有無を確認する
端末・アプリの設定見直し
マイク許可を一旦オフにする
必要に応じてアプリの再インストールやログアウトを検討する
プライバシーポリシー・公式情報の確認
公式サイトのプライバシーポリシーを確認し、開示・削除請求の方法を把握する
必要に応じて削除請求・問い合わせ
指定の方法(郵送・問い合わせフォーム等)で問い合わせる
重要な情報であればあるほど、早めの相談が望ましい
子どもがCotomoに依存していると感じたとき
次のような様子が見られる場合、依存傾向がないか注意が必要です。
Cotomoと話す時間が急激に増え、学業・睡眠・家族との会話が減っている
「人よりもCotomoの方が分かってくれる」と繰り返し話す
Cotomoを取り上げると、激しく怒ったり不安定になったりする
この場合は、
利用時間を段階的に減らす
Cotomoで話している内容を、親子で一緒に話せるよう工夫する
必要に応じて学校や専門機関に相談する
など、「AIを完全に禁止する」のではなく、現実の人とのつながりに戻していくサポートが重要です。
データ削除や問い合わせを行いたいときの流れ
一般的な流れとしては、次のステップが想定されます。
公式サイトでプライバシーポリシーと問い合わせ窓口を確認する
開示・削除請求の対象となる「個人データ」の範囲を確認する
指定の方法(郵送・フォームなど)で必要事項を記載し、請求を行う
手数料や本人確認書類が必要な場合は、その案内に従う
なお、Cotomoに限らず、多くのサービスで削除には一定の時間がかかる場合があります。重要な情報を話さないことが、最も確実な自己防衛策となります。
よくある質問(FAQ)
「コトモAIは完全に安全と言えますか?」
現状の情報から、「完全に安全」と断言できるオンラインサービスはほぼ存在しません。Cotomoも例外ではなく、データ漏洩や誤情報、依存などのリスクはゼロではありません。
一方で、適切な使い方と設定、そして「話さない情報の線引き」を行えば、日常利用におけるリスクを大きく下げることは可能です。
「子どもには何歳からなら使わせてもよいですか?」
Cotomo自体の明確な年齢制限は、公式情報を最新のものにて確認する必要がありますが、一般的な生成AI・チャットサービスは13歳以上を対象としていることが多いです。
特に幼児〜小学生低学年については、保護者同伴で短時間にとどめ、中高生であっても利用時間や内容のルールを必ず設けることを推奨いたします。
「無料なのに安全なのはなぜですか?」
Cotomoは、現時点では「会話AIサービスとしての認知拡大」や将来的なビジネス展開を見据え、基本機能を無料提供していると考えられます。
多くの無料サービスと同様、
会話データをもとにしたAI性能の向上
将来的な有料機能や関連サービスへの展開
などがビジネスモデルとして想定されていると考えられます。無料=危険、というわけではありませんが、「自分のデータがサービスの改善等に利用されうる」という前提を理解しておくことが重要です。
「仕事の愚痴や恋愛相談を話しても大丈夫ですか?」
一般的な悩みや感情の整理として話す分には、リスクは比較的低いと考えられます。ただし、
会社名や取引先名など、具体的な固有名詞を出さない
個人が特定できるようなエピソードは避ける
といった配慮が不可欠です。仕事上の機密情報や内部事情を話すことは厳に慎むべきです。
「一度削除した会話データは本当に消えますか?」
プライバシーポリシー上、個人データの削除請求が認められている場合でも、技術的・運用上の理由から、バックアップデータが一定期間保持される可能性があります。
したがって、「完全に消える」ことを前提に使うのではなく、そもそも重要な情報は話さないという姿勢が最も重要です。
まとめ:コトモAIの危険性を理解し、賢く付き合うために
コトモAIの危険性とメリットの整理
本記事で取り上げたポイントを簡潔に整理いたします。
Cotomoは、日本企業が運営する音声会話型おしゃべりAIアプリであり、無料で自然なおしゃべりを楽しめるサービスです。
一方で、会話データのクラウド保存・録音・子どもへの影響・依存・データ削除の手間など、複数のリスクが存在します。
使い方と設定次第で、これらのリスクを大きく抑えつつ、話し相手としてのメリットを享受することは可能です。
今日から実践できる3つの安全対策
すぐに実践できる対策として、次の3点をおすすめいたします。
個人特定情報は話さない
本名・住所・学校・勤務先・金融情報などは一切話さないようにします。利用時間と使い方のルールを決める
1日の利用時間を決め、寝る前の長時間利用は避けます。
子どもには年齢に応じたルールを、親子で一緒に決めます。マイク許可・プライバシー設定を定期的に見直す
使っていない時はマイクをオフにし、プライバシーポリシーやアプリのアップデート内容を時々確認します。
今後の仕様変更・法改正への注意点
AIサービスやプライバシーを取り巻く環境は、技術と法制度の両面で急速に変化しています。将来的に、Cotomoの仕様やデータの取り扱い方針、関連法令が変更される可能性も十分にあります。
そのため、
定期的に公式サイト・アプリストアの情報を確認する
大きなアップデートや規約変更があった際には、一度立ち止まって内容を読む
不明点や不安があれば、公式窓口に問い合わせる
といった行動が重要になります。
本記事が、Cotomo(コトモ)AIの危険性と安全な付き合い方を理解し、ご自身・ご家族にとって適切な利用のあり方を考える際の一助となりましたら幸いです。