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来られるは敬語として正しい?失礼を避ける言い換えと例文

「〇〇様が来られます」と書こうとして、手が止まったことはありませんか。丁寧にしたつもりでも、相手に失礼に聞こえたり、不自然な敬語だと思われたりしないか不安になります。とくに「来られる」は、文脈によっては“尊敬”にも“可能”にも受け取られることがあり、短いメールほど誤解が生まれやすい表現です。

本記事では、「来られる」は敬語として正しいのかを整理したうえで、迷ったときに即決できる言い換えの優先順位を提示します。案内は「お越しになる」、受付連絡は「お見えになる」、汎用は「いらっしゃる」など、場面別に最適な言い方が一瞬で分かるようにまとめました。さらに、二重敬語になりやすいNG例と直し方、日程調整・来客対応でそのまま使える例文テンプレまで掲載します。送信前の不安をなくし、安心して敬語を使える状態に整えていきましょう。

※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。

目次

来られるの代わりに選ぶ順番

『来られる』は尊敬語として誤りではありませんが、助動詞『られる』の多義性により可能と混同されやすい点に注意。迷ったら案内は『お越しになる』、受付は『お見えになる』、汎用は『いらっしゃる』が安全。失礼と誤読を同時に防げます。

最短で安全に決める「場面別の第一候補」

時間がないときは、細かい理屈より「事故らない選び方」を持っていることが重要です。迷ったら次の順で決めてください。

  • 招待・案内・日程調整お越しになる/(依頼なら)お越しいただく

  • 到着・受付連絡(取り次ぎ)お見えになる

  • 汎用(社内外どちらも/口頭も文面も)いらっしゃる

  • 文脈が十分で誤読が起きないとき来られる(尊敬)

「来られる」は誤りではありませんが、短文では“可能”と見える余地があります。最短でミスを減らすなら、上の第一候補を使うのが安全です。

なぜこの順番が安全なのか

「お越しになる」「お見えになる」「いらっしゃる」は、いずれも尊敬表現として定着しており、読み手が「可能の話かな?」と迷いにくい表現です。一方で「来られる」は、助動詞「られる」の働きにより、尊敬以外の意味(可能など)にも解釈できるため、文脈が薄いほど誤読が起きやすくなります。

来られるは敬語として正しいか

来られるは「尊敬語」になり得る

「来られる」は、「来る」に助動詞「られる」が付いた形で、相手の動作を立てる尊敬語として使われます。文化庁の「敬語の指針」でも、尊敬の表現として「〜れる・〜られる」型が扱われています(方言の尊敬表現との比較にも触れられています)。
したがって、「来られる」そのものを理由に「失礼」「誤り」と断定する必要はありません。

ただし「可能」と混同されやすいという弱点がある

問題は正誤ではなく、読み手の解釈が割れる可能性です。助動詞「られる」は「可能」のほかに「受身」「尊敬」「自発」の意味を担うことができ、可能の意味だけが省略されて「来れる」などが生まれる(いわゆる「ら抜き言葉」)ことも説明されています。
この背景があるため、「来られる」を短文で置くと、受け手が一瞬「来ることができる?」と読んでしまう余地が残ります。特に日程調整や可否確認は“可能”の話題になりやすく、混同が起きやすい場面です。

目上に使ってよいかは「丁寧度」と「誤読耐性」で決める

ビジネス敬語で重要なのは、文法的な正しさだけではありません。

  • 相手が読み慣れているか

  • 誤読が起きないか

  • その場にふさわしい格(改まり)か
    この3点で選ぶのが実用的です。目上や取引先など、失礼を避けたい場面では「来られる」を使い続けるより、「お越しになる」「いらっしゃる」「お見えになる」へ寄せた方が、安全に敬意が伝わります。

来られると言い換え表現の比較

言い換え表現の比較表

以下の表で「どれを選ぶべきか」を一発で判断できるように整理します(スマホでは横スクロール前提。実装時は先頭列固定を推奨)。

表現 丁寧度の目安 向く場面 誤読耐性 迷ったら 例文
いらっしゃる 高い(汎用) 口頭/文面、社内外どちらも 高い 明日10時に〇〇様がいらっしゃいます。
お越しになる 高い(案内向き) 招待、案内、日程調整、来社予定 非常に高い ◎(案内) 当日は会場へお越しになります。
お見えになる 高い(来客連絡向き) 受付、到着連絡、取り次ぎ 非常に高い ◎(受付) 〇〇様が受付にお見えになりました。
おいでになる 高い(やや改まる) 口頭で丁寧に伝える 高い 部長がこちらへおいでになります。
来られる(尊敬) 中〜高(文脈依存) 文脈が十分ある説明文 中(短文だと低下) 〇〇様が本社に来られます。

「いらっしゃる」は万能だが、文脈を添えるとさらに強い

「いらっしゃる」は「来る/行く/いる」をまとめて尊敬表現にできるため、汎用性が非常に高い言葉です。その反面、情報が少ないと意味が広がることがあります。
例えば「〇〇様はいらっしゃいます」だけだと「来ている(いる)」の意味になりやすいので、予定を言うなら「明日10時に」など、時間情報を添えると誤解が減ります。

「お越しになる」は案内・招待で上品にまとまる

案内文は、相手に“足を運んでもらう”前提の文脈です。「お越しになる」はその文脈と相性が良く、メールでも紙でも整います。
また「来られる」に比べて可能の意味に引っ張られにくく、短文でも誤読が起きにくいのが利点です。

「お見えになる」は受付・到着連絡で最も事故が少ない

受付連絡はスピード勝負になりやすく、短文になりがちです。短文ほど誤読が起きやすいので、受付連絡では「お見えになる」を第一候補にすると、読み手が迷いません。
「お見えになる」は文化庁の二重敬語の例にも「習慣として定着している」ものとして挙げられており、定着した言い方として扱われます。

来られるをメールで使うときの例文テンプレ

日程調整のテンプレ:可否確認は「お越しいただけますか」が安全

日程調整は「来られますか?」と書きたくなりますが、ここは“可能”の意味が前面に出るため、「来られる」を使うと尊敬/可能が競合しやすい場面です。以下のテンプレが安全です。

  1. 候補日提示(丁寧・標準)
     「〇〇様のご都合のよい日時で、当社へお越しいただけますでしょうか。候補として下記日程をご提案いたします。」

  2. 来社/オンラインの選択肢を出す
     「ご来社またはオンラインのいずれでも可能です。ご希望をお知らせください。」

  3. 相手の来社予定の有無を確認(やや改まる)
     「下記日程で当社へお越しになるご予定はございますでしょうか。」

ポイントは、相手の負担に配慮する表現(「ご都合」「お手数ですが」「恐れ入りますが」)を添え、動詞の敬語を過剰に盛らないことです。

来訪予定共有のテンプレ:社内連絡は「いらっしゃる/お越しになる」

来客の予定共有は、情報の明確さが最優先です。次のように「誰が」「いつ」「どこへ」「何の用件で」を1文で揃えると、読み手が迷いません。

  • 社外来客の予定共有
    「明日10時に〇〇株式会社の〇〇様がいらっしゃいます。応接室Aを予約済みです。」

  • 会議室・目的も明示
    「本日14時に〇〇様がお越しになります。打ち合わせは会議室Bです。」

  • 上司への確認も兼ねる
    「15時に〇〇様がいらっしゃる予定です。ご都合いかがでしょうか。」

短文で「来られます」だけを送るより、情報を添えるほうが結果として丁寧で親切です。

到着・受付取り次ぎのテンプレ:「お見えになりました」を軸に定型化

受付はテンプレ化すると強い領域です。決めフレーズを社内で統一すると、表現ゆれが減り、教育コストも下がります。

  • 到着連絡(標準)
    「〇〇様が受付にお見えになりました。応接室へご案内しております。」

  • 担当者不在時の一次連絡
    「ただいま〇〇様がロビーにお見えです。到着のご連絡まで。」

  • 複数名の場合
    「〇〇様ご一行が受付にお見えになりました。会議室へご案内いたします。」

欠席・延期のテンプレ:相手主語より「ご足労」など配慮表現で格を上げる

延期や中止は、動詞の敬語よりも配慮の設計が重要です。「来られる」をどうするかより、相手の負担を言語化する方が誠実に伝わります。

  • 延期のお願い
    「誠に恐れ入りますが、本日の面談につきまして日程を変更させていただけますでしょうか。〇〇様にはご足労をおかけいたしますため、代替候補日を下記にてご提示いたします。」

  • 来社不要の連絡(切替)
    「本日の打ち合わせはオンラインへ切り替えさせていただければと存じます。会場へお越しいただく必要はございません。」

  • 当社都合での中止
    「当社都合により、誠に恐縮ですが本日の予定を中止とさせていただきます。改めて日程をご相談させてください。」

来られるで起きやすい敬語ミスと直し方

二重敬語とは何か:同じ種類の敬語を重ねること

「お越しになられる」「お読みになられる」のように、すでに尊敬表現になっている形に、さらに尊敬の「れる/られる」を重ねると、二重敬語になります。文化庁の解説でも、二重敬語は一般に適切ではないとされ、例として「お読みになられる」が挙げられています。
したがって、まずは「重ねない」が基本方針になります。

NG→修正例の表:直し方の「型」を覚える

NG例 何が問題か 修正の型 修正例 備考
お越しになられる 二重敬語 外す お越しになる/お越しになります 案内はこれが基本
お読みになられる 二重敬語 外す お読みになる/お読みになります 文化庁例示
いらっしゃられる 二重敬語になりやすい 置換 いらっしゃる/お見えになる 過剰敬語に注意
来れる(文書) ら抜き(口語寄り) 置換 来られる(可能)/お越しいただけますか 文書は避ける
ご利用される 規範上は注意対象になり得る 置換 ご利用になる/利用される 敬語の揺れの代表例

「お越しになられる」を自然に丁寧へ寄せるコツ

「丁寧にしたい」気持ちが強いほど、敬語を盛ってしまいがちです。盛る代わりに、次のどれかで丁寧さを補うと自然です。

  • クッション言葉を足す:「恐れ入りますが」「差し支えなければ」

  • 依頼形にする:「お越しいただけますでしょうか」

  • 文を整える:時間・場所・目的を過不足なく書く

敬語は“強くする”より“整える”方が上品に伝わります。

「来れる」はなぜ指摘されやすいのか

「来れる」は、可能の「来られる」から「ら」を省いた形として、いわゆる「ら抜き言葉」に分類されます。文化庁でも「見られる/来られる」を「見れる/来れる」という言い方として説明しています。
口頭では広く使われていますが、ビジネス文書では「砕けた印象」と受け止められる可能性があります。無用な指摘リスクを下げるなら、文書では「来られる(可能)」や「お越しいただけますか」を選ぶのが安全です。

来られるを使う前に確認したいチェックリスト

主語が相手か自分かで、尊敬と謙譲は決まる

敬語の事故で最も多いのは、主語の取り違えです。次だけは固定ルールにしてください。

  • 相手が来る:尊敬(いらっしゃる/お越しになる/お見えになる/来られる)

  • 自分が行く:謙譲(伺う/参る)

これを外すと、丁寧そうで意味がねじれた文になります。例えば「本日〇〇様が伺います」は、主語が相手なのに自分側の謙譲語を使ってしまう典型です。

短文ほど誤読されやすい:来られるを使うなら情報を足す

「〇〇様は来られます。」は、尊敬にも可能にも読めます。来られる(尊敬)を選ぶなら、最低限「どこへ」「いつ」を足してください。

  • 「明日10時に本社へ来られます。」

  • 「本社へ来られるご予定です。」(名詞化寄り)

もしくは、迷いを断つために「お越しになる」「いらっしゃる」に置き換える方が安全です。

送信前5項目チェック(コピペ用)

  • 主語は相手か(尊敬)/自分か(謙譲)

  • 「れる/られる」を重ねて二重敬語になっていないか(お越しになられる等)

  • 「来られる」が短文で、可能と誤読されないか

  • 口語(来れる)が混ざっていないか

  • 時間・場所・目的が1文で分かるか(読み手の負担が小さいか)

来られるの敬語に関するよくある質問

来られますでしょうかは正しいか

「来られますでしょうか」は、文法として一概に誤りとは言い切れませんが、「来られる」が尊敬/可能の両義を持つため、文脈次第で意図がぼやけます。
来訪予定の確認なら「お越しになりますでしょうか」「いらっしゃいますでしょうか」、依頼なら「お越しいただけますでしょうか」の方が誤読が少なく、ビジネス文書として整います。

ご来社されるは正しいか

「ご来社される」は実務でよく見ますが、感じ方が割れやすい表現です。迷いがあるなら、次が無難です。

  • 「ご来社予定です」(名詞化で安定)

  • 「お越しになります」(動詞で自然)

  • 「いらっしゃいます」(汎用)

相手に配慮したい場面ほど、ねじれやすい形(ご〜される系)を避け、定着した尊敬表現へ寄せると安全です(敬語の揺れは文化庁解説でも扱われています)。

お越しくださいませは二重敬語か

「お越しくださいませ」は案内・接客でよく使われる定型です。二重敬語の代表例ではありませんが、文面の格が上がる分、相手や媒体によっては重く感じることがあります。
一般的なビジネスメールでは「お越しください」「お越しいただけますと幸いです」が使いやすく、招待状や式典案内では「お越しくださいませ」も選択肢になります。

社内の上司に来られるは使ってよいか

社内の上司に「来られる」を使うこと自体は誤りではありません。ただし社内は「自然さ」「簡潔さ」を重視する文化もあるため、迷うなら次が安全です。

  • 予定共有:いらっしゃる

  • 受付連絡:お見えになる

  • 案内:お越しになる

“社外ほど改まりすぎない”運用に寄せると、過剰敬語の印象も避けられます。

まとめ

要点の整理

  • 「来られる」は尊敬語として誤りではない

  • ただし助動詞「られる」の多義性により、短文では可能と混同されやすい

  • 迷ったら、案内は「お越しになる」、受付は「お見えになる」、汎用は「いらっしゃる」

  • 「お越しになられる」などは二重敬語になりやすく、基本は「重ねない」

  • 送信前は主語(相手/自分)と、二重敬語・ら抜きの混入をチェックする

次に取るべき行動

  • 社内テンプレに「案内=お越しになる」「受付=お見えになる」「汎用=いらっしゃる」を登録

  • NG→修正表をチームで共有し、言い回しのばらつきを減らす

  • 日程調整メールは「お越しいただけますでしょうか」に統一して誤読を防ぐ

参考にした情報源

公的機関・準一次情報

追加の背景理解