連絡先の“まとめて共有”、いざやろうとすると迷いませんか? その場で数人にサクッと渡したいのか、部署全員に一括配布したいのか——目的が違えば最適解も変わります。
むやみにスクショや手打ちで凌ぐのは、時間も情報管理ももったいない。
この記事では、近距離×少人数ならAirDrop/NameDrop、遠隔×多人数や再配布ならiCloudのvCardという王道に絞って、最短手順と失敗しがちな落とし穴、社内運用のコツまで一気に整理します。
イベント現場でも、引き継ぎでも、「いま何を選べばいい?」が3秒で決まる——そんな実用ガイドです。
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“連絡先を一括で共有する正解”は、距離・人数・再配布の有無で決まります。
その場×少人数:AirDrop/NameDropで素早く、確実に。
遠隔×多人数・引き継ぎ:iCloudでvCardを書き出して配布基盤を整える。
最後に、実践前のミニチェック:①共有範囲は最小限か、②受信側の手順(承認・取り込み)を周知したか、③配布チャネルは期限付きリンクやパス付きZIPなど適切か。
——この3点だけ押さえれば、現場は驚くほどスムーズになります。
今日からは、方法で悩む時間をゼロに。使い分けの軸を決めて、最短ルートで配る——それが、あなたのチームの新標準です。
iPhoneの連絡先を一括で共有
近距離×少人数(その場配布):AirDrop/NameDrop。オフラインでサクッと渡せる。1対1はNameDrop、数件ならAirDropが早い。
台数多め/遠隔/あとで配り直す:iCloud.comでvCard(.vcf)を書き出し。全件・複数選択を1ファイルにまとめて配布できる。
「その場で渡す」最短ルート:AirDrop
準備(受信側も含む)
送受信するiPhoneでWi-Fi/Bluetoothをオン。
受信側はコントロールセンター→通信パネル長押し→AirDrop→「連絡先のみ」または**「すべて 10 分間のみ」**を選択。イベント時は後者が通りやすい。
複数連絡先をまとめて送る
連絡先アプリを開く。
一覧で2本指ドラッグすると複数選択モードに入り、なぞった分だけ選べる(iOS標準の2本指パン操作)。
共有ボタン→AirDrop→相手のデバイスをタップ。受信側が「受け入れる」を押せば完了。
メモ:AirDropはその場・近距離で最強。逆に、相手が離れている/台数が多い/後日再配布したいならvCard一括配布が効率的です。
1対1で一瞬交換:NameDrop
使い方
iPhone同士(または相手がApple Watch)の上部を数センチに近づける。
両画面にNameDropが出たら、「自分の連絡先カードを共有」または「受け取るのみ」を選ぶ。
離したりロックすると共有は停止(意図しない共有を防止)。
安全性のポイント
端末を近づける物理的近接+画面での明示操作が必須。勝手に流出する仕様ではない。
不要なら設定>一般>AirDrop>「デバイスを近づける」をオフにできる。誤作動が心配な現場ではあらかじめ無効化を。
台数・距離・再配布に強い:iCloud.comでvCard一括書き出し
これが“全件配布”の正攻法
PC/タブレットのブラウザで iCloud.com → 連絡先 にサインイン(※連絡先のWeb機能はモバイルでは制限あり)。
右下やサイドバーのアクション(歯車)から「すべての連絡先を選択」。特定の複数だけなら⌘(Mac)/Ctrl(Windows)を押しながらクリック。
同じアクションメニューから**「vCardを書き出す(Export vCard)」**を選択 →
.vcfを保存。
配布と取り込み
.vcfはメール添付、クラウドリンク、社内ストレージなどで配布可能。受け取り側はiPhoneで
.vcfを開けば連絡先に追加される。Macの「連絡先」アプリからvCardを書き出し→配布という運用も可(ローカル運用派に便利)。
補足:必要に応じて.vcf→CSVへ変換してExcelやOutlookで配布したい場合は、Outlook/Microsoftのガイドも参照(サードパーティに頼らずに済む)。
使い分け早見表
| シーン | ベストプラクティス | 目安 | ひとこと |
|---|---|---|---|
| 現場で数人に即共有 | AirDrop | 数件〜十数件 | オフラインOK/承認必須/近距離のみ。 |
| 名刺交換(1対1) | NameDrop | 1件 | 近づけて画面で承認。不要なら機能オフ可。 |
| 部内全員へ一括配布・引継ぎ | iCloud vCard | 数十〜全件 | まとめて.vcfで配布→再配布も楽。 |
よくあるつまずきと解決
Q1. AirDropで相手が出てこない/送れない
受信側のAirDropが「連絡先のみ/すべて 10 分間のみ」になっているか、Wi-Fi/Bluetoothがオンか確認。必要なら一時的に「すべて 10 分間のみ」へ。
Q2. NameDropが“勝手に”共有しそうで不安
物理的に近づけ、画面が出て、自分で選択しない限り共有されない。不要なら設定で無効化可能。
Q3. iPhone単体で“全件エクスポート”できない
iCloud.com(PC/タブレット)の連絡先から「すべて選択→vCardを書き出す」が最も確実。
Q4. 文字化け/重複が出た
文字化け:配布前にUTF-8で開ける環境かを確認。
重複:取り込み後に「重複を結合」(Macの連絡先)やサードパーティの重複整理機能で対処。(一般的対処法/Apple公式の機能名はOSにより異なるため最新UIを確認)
セキュリティ&社内運用のベストプラクティス
最小限共有:配布対象を必要な範囲に絞る。
配布チャネルを分ける:社内はMDMや社内ストレージ、外部は期限付きリンクやパス付きZIPで
.vcfを渡す。NameDropの運用:イベントや教育現場では、不要な端末は「デバイスを近づける」オフにしてから開始。
バックアップ:配布前にMacの連絡先アプリからvCard書き出しで控えを残す。